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その4
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時を同じくして、ローマンもまた、自身が贔屓にしている酒場にてヤケ酒を飲んでいた。
「ローマンくん、もうそれくらいにしておきなさい」
ローマンに心配そうに声をかけるのは、この酒場のママであるシェリーである。
可愛らしい名前とは反対に、シェリーの肉体は騎士団の中でも筋肉質なローマンよりも更にゴツい体躯だ。髪を結わえて化粧をしてはいるものの、正直に言って女性に見えるとは言い難い容姿をしていた。決して不細工ではないし、精悍な美男子ではあるのだが、女性的な部分は皆無と言っても良いだろう。
しかし、その人生経験の豊富さから、たくさんのお客から慕われる名物ママでもある。ローマンとの付き合いは既に10年以上もあり、ローマンは一年前までは息抜きと相談をするためにこの酒場を訪れる事が多かった。
一年前に今までの相談事の大半であったルートヴィヒと、ローマンが恋仲になれてからは、足がやや遠ざかってはいたものの、それでも、今でも1か月に一度は顔を出している。
何故ならこのシェリーが、ローマンととても似ている価値観を持っており、一緒に居てとても落ち着くからだ。
シェリーもまた男の恋人が居て、なおかつ女役、挿入される側なのだ。
「……もうちょっとだけ飲ませてくれ」
「はぁ……、ったく。あと一杯だけだよ?」
シェリーは、ローマンの悲しそうな声に、渋々とそう言いながら酒を提供する。
落ち込んだ様子のローマンに、シェリーは強い言葉を言える程、無神経ではない。
「……ねぇ、思うんだけどね。ルートヴィヒ様はちゃんと話し合えば分かってくれるんじゃない? 元々貴方にべた惚れしてるんだから、あの方。他の相手には冷たいなんてもんじゃない態度しかとらないけれど、貴方の事はとても大切にしてるのは見ていて分かるよ」
言葉の綾ではなく、事実だけをシェリーは言った。
ルードヴィヒと過去に関係のあった相手は、シェリーの酒場にも客として来るのだが、彼らから聞くルートヴィヒ像は、本当にド畜生な話しかない様な、言い方はアレだが最悪の遊び人だった。
それが、ローマンの前ではまるで大きな愛玩動物の様に甘えるのだから、シェリーも自身の目で見た時は、正直に言って腰を抜かすくらい驚いたものである。
現在では一切他は見ない上、誰かがローマンに辛く当たろうものなら、ルートヴィヒから凄まじい報復が来ると言うのは、既にこの街の一般常識になっているくらい、二人の仲は熟知されていた。
ただ、付き合うまでの間のすれ違いの期間が長かったせいか、二人は互いについて知らない事も多い。それが今回の様な問題となってしまうようだった。
普通の仕事に就いていれば、一年もあればある程度理解できるだろうが、騎士団の仕事に関しては戦闘任務が多くを占めている事もあって、そう簡単にはいかないのだろう。
「……だが、あんな風にまるでついでみたいに……!」
そう憤るローマンの外見は、一言で言えば大人な男である。
ごつすぎない筋肉のついたしなやかな体躯と、長い手足、彫の深い美男子と言って良い顔立ちは、どちらかと言えば甘えたくなるような魅力にあふれている。実際、ローマンは年下の子にはすこぶるモテていたし、甘えさせてくれると周囲は慕っていた。
確かに間違ってはいない。
ローマンは確かにそういうおおらかさはあったし、気遣いの出来る男ではあるのだ。
ただ、ローマンは周囲が思っているほど、男らしい性格をしているわけではない事に、多くの人は気づいていない。
ローマンがルートヴィヒのプロポーズを断った理由が、まさか「プロポーズの方法が想像していたよりも全くときめなかったから」なんて、たとえ正直に言われたとしても、一部の人間しか理解できない違いない。
「……まぁ。確かに甘い感じではないかな」
「そうだろう!?」
シェリーの言葉に、ガン! とグラスをテーブルに叩きつけるようにして、ローマンが声を荒げた。
先ほどまで疎らな人しかいなかった店内は、気づけばローマンを中心に、派手で可愛い容姿の男女で賑わっている。
「うんうん、分かる~。そこはしっかりしてほしいし、なぁなぁは嫌だよね!」
「やっぱり、僕は花束と可愛いぬいぐるみかなぁ」
「え~。ちょっと子供っぽくない?」
きゃっきゃっとはしゃぐ彼らは、ローマンと比べれば華奢であり、男女の垣根など感じさせない様に仲良く会話を楽しんでいた。まだ、年齢も成人したばかりの子が多い。
(私は正直、ベッドの中でプロポーズでも嬉しいんだけど……やっぱり年齢かなぁ)
シェリーは年齢も三十半ばを過ぎているし、恋人も二つ年上なので、はっきり言ってそこまでプロポーズに拘りは無かった。
憧れが無いとは言わないが、二人共既に煌びやかなものを好む期間は過ぎている為、この部分に関してだけ言えば、ローマン達には完全に同意は出来かねる。
勿論、それはあくまで自身の好みであり、あえて水を差すつもりはない為、言葉では言うつもりはない。
それに、ローマンはルートヴィヒに関しては思い入れが特に強い事も、シェリーには分かっていた。
元々ローマンは男性しか愛する事ができない同性愛者で、完全に受け入れる側を好んでいた。しかし、騎士団長に上り詰めるような実力者を抱こうとする人間は中々おらず、意中の相手にも抱いてほしいと言われることが多かった為、長い間恋人が出来なかったのだ。
稀に抱いてくれる人間がいても、大抵は遊びとしてであり、ローマンを大切にしたいと言ってくれる様な男は中々現れなかったところに、ルートヴィヒが現れたのだから、ローマンにとってルートヴィヒが特別な相手に映るのも当然と言えよう。
実際、ルートヴィヒは極上の男だ。
性格に少々問題はあるが、ローマンにはとても優しいし、ローマンの望みをなんでも叶えてくれるような男だった。
恋人になるまでの期間こそ、すれ違いから互いに傷ついた事も多かったが、今ではローマンだけを大切にしてくれている、かけがえのない恋人、それがルートヴィヒなのだ。
ローマンは最初、ルートヴィヒの事を恋愛対象とは思っていなかった。頼りになる仲間ではあったが、やたらとローマンに対して突っかかってくることもあって「ああ、こいつは俺が嫌いなんだな」とさえ思っていたくらいだ。
「好きだ」とルートヴィヒから告白された時でさえ、普段から男女問わずモテていた上、手当たり次第に声をかけていると噂で聞いていたこともあって、嫌がらせだと断定したし、正直に言えば苦手だった。
そんなローマンがルートヴィヒの想いを受け入れたのは、とある事件が切っ掛けだった。
ローマン直属の部下の不始末の方をつけるために、敵地に残り死を待つしか無かったローマンを、ルートヴィヒが命を懸けて救ってくれたのだ。
不名誉である命令違反を犯した上、傷つきながらも必死に己を守ってくれるルートヴィヒを見て、ローマンは彼の気持ちが本物なのだとそこでやっと気づいた。
それ以降、ローマンの中でのルートヴィヒへの苦手意識は完全に消え、逆に、元々乙女志向の自覚のあったローマンは、付き合うかどうかは別にして、ルートヴィヒに対して好意的にさえなった。
そして、二人の関係は徐々に変化していく。
最初の頃は、ルートヴィヒの今までの相手が、線の細い美人系が多かった事もあってローマンも不安がっていたが、元々昔からローマンの事が好きで、逆に似ている相手とは関係を持てなかったとルートヴィヒに聞いてからは、ローマンは遠慮する事も無くなっていた。
それに、先入観を捨ててよくよく話してみれば、ルートヴィヒは非常にローマンに優しい男だと言うのも分かった。
私服姿で街中に出れば、ローマンにまるで女性にするようなエスコートをしてくれるし、ローマンの小さな変化にもすぐに気づいてくれる。ややくすぐったいとは思うものの、ローマンにとってはそれがとても嬉しかった。
それまでローマンは、自身の体格では、そんな優しい扱いをしてもらえるなんて、露ほど考えていなかった。
何せ、今まで関係を持った相手は大抵、ローマンよりも言い方はあれだが弱い男ばかりだった。騎士団長を務めるローマンに力で勝てる相手は中々いないし、内心では憧れていたとしても正直諦めていたのだ。何より今までの相手はローマンへの愛が無かったので、たとえローマンの方が弱かったとしても、おそらくはそういう扱いをしてもらえることは無かっただろう。
しかし、ルートヴィヒはさらりとローマンの憧れを叶えてしまった。
ローマンに突っかかって来ていたのも、全く意識してくれなかったから拗ねていたのだと照れた様子で言われてしまうと、今まで生意気だと思っていたところも、可愛いとローマンは感じるようになっていた。
そして、何度も逢瀬を重ねるうちに、徐々に愛情が生まれ、ローマンは遂にルートヴィヒの気持ちを受け入れるようになり、二人は恋仲となった、というのが二人のなれそめである。
「ローマンくん、もうそれくらいにしておきなさい」
ローマンに心配そうに声をかけるのは、この酒場のママであるシェリーである。
可愛らしい名前とは反対に、シェリーの肉体は騎士団の中でも筋肉質なローマンよりも更にゴツい体躯だ。髪を結わえて化粧をしてはいるものの、正直に言って女性に見えるとは言い難い容姿をしていた。決して不細工ではないし、精悍な美男子ではあるのだが、女性的な部分は皆無と言っても良いだろう。
しかし、その人生経験の豊富さから、たくさんのお客から慕われる名物ママでもある。ローマンとの付き合いは既に10年以上もあり、ローマンは一年前までは息抜きと相談をするためにこの酒場を訪れる事が多かった。
一年前に今までの相談事の大半であったルートヴィヒと、ローマンが恋仲になれてからは、足がやや遠ざかってはいたものの、それでも、今でも1か月に一度は顔を出している。
何故ならこのシェリーが、ローマンととても似ている価値観を持っており、一緒に居てとても落ち着くからだ。
シェリーもまた男の恋人が居て、なおかつ女役、挿入される側なのだ。
「……もうちょっとだけ飲ませてくれ」
「はぁ……、ったく。あと一杯だけだよ?」
シェリーは、ローマンの悲しそうな声に、渋々とそう言いながら酒を提供する。
落ち込んだ様子のローマンに、シェリーは強い言葉を言える程、無神経ではない。
「……ねぇ、思うんだけどね。ルートヴィヒ様はちゃんと話し合えば分かってくれるんじゃない? 元々貴方にべた惚れしてるんだから、あの方。他の相手には冷たいなんてもんじゃない態度しかとらないけれど、貴方の事はとても大切にしてるのは見ていて分かるよ」
言葉の綾ではなく、事実だけをシェリーは言った。
ルードヴィヒと過去に関係のあった相手は、シェリーの酒場にも客として来るのだが、彼らから聞くルートヴィヒ像は、本当にド畜生な話しかない様な、言い方はアレだが最悪の遊び人だった。
それが、ローマンの前ではまるで大きな愛玩動物の様に甘えるのだから、シェリーも自身の目で見た時は、正直に言って腰を抜かすくらい驚いたものである。
現在では一切他は見ない上、誰かがローマンに辛く当たろうものなら、ルートヴィヒから凄まじい報復が来ると言うのは、既にこの街の一般常識になっているくらい、二人の仲は熟知されていた。
ただ、付き合うまでの間のすれ違いの期間が長かったせいか、二人は互いについて知らない事も多い。それが今回の様な問題となってしまうようだった。
普通の仕事に就いていれば、一年もあればある程度理解できるだろうが、騎士団の仕事に関しては戦闘任務が多くを占めている事もあって、そう簡単にはいかないのだろう。
「……だが、あんな風にまるでついでみたいに……!」
そう憤るローマンの外見は、一言で言えば大人な男である。
ごつすぎない筋肉のついたしなやかな体躯と、長い手足、彫の深い美男子と言って良い顔立ちは、どちらかと言えば甘えたくなるような魅力にあふれている。実際、ローマンは年下の子にはすこぶるモテていたし、甘えさせてくれると周囲は慕っていた。
確かに間違ってはいない。
ローマンは確かにそういうおおらかさはあったし、気遣いの出来る男ではあるのだ。
ただ、ローマンは周囲が思っているほど、男らしい性格をしているわけではない事に、多くの人は気づいていない。
ローマンがルートヴィヒのプロポーズを断った理由が、まさか「プロポーズの方法が想像していたよりも全くときめなかったから」なんて、たとえ正直に言われたとしても、一部の人間しか理解できない違いない。
「……まぁ。確かに甘い感じではないかな」
「そうだろう!?」
シェリーの言葉に、ガン! とグラスをテーブルに叩きつけるようにして、ローマンが声を荒げた。
先ほどまで疎らな人しかいなかった店内は、気づけばローマンを中心に、派手で可愛い容姿の男女で賑わっている。
「うんうん、分かる~。そこはしっかりしてほしいし、なぁなぁは嫌だよね!」
「やっぱり、僕は花束と可愛いぬいぐるみかなぁ」
「え~。ちょっと子供っぽくない?」
きゃっきゃっとはしゃぐ彼らは、ローマンと比べれば華奢であり、男女の垣根など感じさせない様に仲良く会話を楽しんでいた。まだ、年齢も成人したばかりの子が多い。
(私は正直、ベッドの中でプロポーズでも嬉しいんだけど……やっぱり年齢かなぁ)
シェリーは年齢も三十半ばを過ぎているし、恋人も二つ年上なので、はっきり言ってそこまでプロポーズに拘りは無かった。
憧れが無いとは言わないが、二人共既に煌びやかなものを好む期間は過ぎている為、この部分に関してだけ言えば、ローマン達には完全に同意は出来かねる。
勿論、それはあくまで自身の好みであり、あえて水を差すつもりはない為、言葉では言うつもりはない。
それに、ローマンはルートヴィヒに関しては思い入れが特に強い事も、シェリーには分かっていた。
元々ローマンは男性しか愛する事ができない同性愛者で、完全に受け入れる側を好んでいた。しかし、騎士団長に上り詰めるような実力者を抱こうとする人間は中々おらず、意中の相手にも抱いてほしいと言われることが多かった為、長い間恋人が出来なかったのだ。
稀に抱いてくれる人間がいても、大抵は遊びとしてであり、ローマンを大切にしたいと言ってくれる様な男は中々現れなかったところに、ルートヴィヒが現れたのだから、ローマンにとってルートヴィヒが特別な相手に映るのも当然と言えよう。
実際、ルートヴィヒは極上の男だ。
性格に少々問題はあるが、ローマンにはとても優しいし、ローマンの望みをなんでも叶えてくれるような男だった。
恋人になるまでの期間こそ、すれ違いから互いに傷ついた事も多かったが、今ではローマンだけを大切にしてくれている、かけがえのない恋人、それがルートヴィヒなのだ。
ローマンは最初、ルートヴィヒの事を恋愛対象とは思っていなかった。頼りになる仲間ではあったが、やたらとローマンに対して突っかかってくることもあって「ああ、こいつは俺が嫌いなんだな」とさえ思っていたくらいだ。
「好きだ」とルートヴィヒから告白された時でさえ、普段から男女問わずモテていた上、手当たり次第に声をかけていると噂で聞いていたこともあって、嫌がらせだと断定したし、正直に言えば苦手だった。
そんなローマンがルートヴィヒの想いを受け入れたのは、とある事件が切っ掛けだった。
ローマン直属の部下の不始末の方をつけるために、敵地に残り死を待つしか無かったローマンを、ルートヴィヒが命を懸けて救ってくれたのだ。
不名誉である命令違反を犯した上、傷つきながらも必死に己を守ってくれるルートヴィヒを見て、ローマンは彼の気持ちが本物なのだとそこでやっと気づいた。
それ以降、ローマンの中でのルートヴィヒへの苦手意識は完全に消え、逆に、元々乙女志向の自覚のあったローマンは、付き合うかどうかは別にして、ルートヴィヒに対して好意的にさえなった。
そして、二人の関係は徐々に変化していく。
最初の頃は、ルートヴィヒの今までの相手が、線の細い美人系が多かった事もあってローマンも不安がっていたが、元々昔からローマンの事が好きで、逆に似ている相手とは関係を持てなかったとルートヴィヒに聞いてからは、ローマンは遠慮する事も無くなっていた。
それに、先入観を捨ててよくよく話してみれば、ルートヴィヒは非常にローマンに優しい男だと言うのも分かった。
私服姿で街中に出れば、ローマンにまるで女性にするようなエスコートをしてくれるし、ローマンの小さな変化にもすぐに気づいてくれる。ややくすぐったいとは思うものの、ローマンにとってはそれがとても嬉しかった。
それまでローマンは、自身の体格では、そんな優しい扱いをしてもらえるなんて、露ほど考えていなかった。
何せ、今まで関係を持った相手は大抵、ローマンよりも言い方はあれだが弱い男ばかりだった。騎士団長を務めるローマンに力で勝てる相手は中々いないし、内心では憧れていたとしても正直諦めていたのだ。何より今までの相手はローマンへの愛が無かったので、たとえローマンの方が弱かったとしても、おそらくはそういう扱いをしてもらえることは無かっただろう。
しかし、ルートヴィヒはさらりとローマンの憧れを叶えてしまった。
ローマンに突っかかって来ていたのも、全く意識してくれなかったから拗ねていたのだと照れた様子で言われてしまうと、今まで生意気だと思っていたところも、可愛いとローマンは感じるようになっていた。
そして、何度も逢瀬を重ねるうちに、徐々に愛情が生まれ、ローマンは遂にルートヴィヒの気持ちを受け入れるようになり、二人は恋仲となった、というのが二人のなれそめである。
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