おまけの神子は帰ることができない~平凡な筈の俺が美形たちに囲い込まれる話〜

宮沢ましゅまろ

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◆第1章 おまけの神子とラインハルト

受難の始まり⑥-1

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 俺と同じく全裸になったラインハルトは、何処から取り出したのか、小さな瓶に入った粘着性のある液体を手にし、俺をうつ伏せに寝かせた後、俺の尻をゆっくりと揉みしだいた。
 
「この体勢が一番、徹に辛くない筈だ」
 
 優しい声でラインハルトが言いながら、俺の尻の穴にゆっくりと指を入れて行くのを感じて、俺は息を殺す。
 
 (今、尻揉むとこ絶対いらなかったよな!?)
 
 内心で激しく突っ込みつつ、俺はその違和感に耐えていた。
 鼻にかかった声が出てしまうが、どうしても堪える事は出来なかった。
 
 (この体勢恥ずかしい……っ!)
 
 正常位で顔をガン見するのも辛いだろうが、まさか男相手に尻どころか自分でさえ見ないところをさらけ出すなんて、考えたこともない話だ。
 幼少時を除けば、多分人生の中でそんな事が起こるとすれば、病院の先生相手くらいだった筈なのに、年下の医療とは全く関係のない男相手に見せているのだから全く持って笑えない。
 
 同性愛を馬鹿にするつもりはないが、一応俺はノーマルだったはずだ。
 
 (でも、萎えないんだよな……っ)
 
 しかし、そんな主張とは裏腹に、俺のちんこはしっかりと勃起したまま一切萎える気配はない。
 むしろ、ラインハルトに触れられているだけでどこか身体が熱くなっていくのが分かる。
 
 ただ、それも仕方ない事だとは思う。
 何せ、この世界にやって来てからろくに処理も出来ていないし、人肌に接する事もあまりないのだから。
 
 全く嫌ではない事に内心では驚いてはいるが、今は嫌悪感がない事をプラスに考えようと思う。
 痛みで吐くよりは、そっちの方が気が楽だ。
 
「……ふっ、ん……っ、んっ」
 
 ゆっくりと中を探っていた指が、徐々にその動きを大きくしていく。
 そして、挿入された指がある一点を探り当てたと同時、その部分が強くゴリゴリと擦り上げられて、俺は思わず悲鳴を上げていた。
 
「ひ……っ!! な、に……っ?」
 
 思わず仰け反ってしまった俺だったが、ラインハルトは決して手を止める事は無かった。
 むしろ俺の悲鳴を楽しむように、ズボズボと動きを激しくしていった。
 
「……っ、大丈夫だ。皆、此処には弱い……っ」
 
 明らかに興奮している声で、ラインハルトは俺の身体を器用に抑えつつ、俺の尻の穴を弄繰り回していた。
 自然、俺は尻を突き出す形になってしまう。
 
 それでも何とか我慢していた俺だったが、最初は一本だった指が徐々に本数が増やされていくに連れて、恥も外聞もなく喘ぐ結果となっていった。
 
「あ……っ、はっ、んっ、あ……っ!」
 
 最初感じていた違和感は気づけば消えていて、人生で出したことのない声で俺は息も絶え絶えに悶えていた。
 むしろ、もっと激しく触ってほしいとすら思えてきて、愕然とする反面、このシチュエーションに興奮しているのも事実だ。
 
 背後から、あからさまに荒い息が聞こえてきていて、既にラインハルトの理性も限界に近い筈だ。
 
 それでも、ラインハルトは無理に押し入っては来なかったが、ここまで焦れされていると、逆に辛い。
 事実、俺の尻はゆらゆらと揺れてしまっているのだから。
 
 俺には媚薬の効果などなかった筈なのに、この快感は紛れもない本物なのだから、俺もある意味スキモノなのかもしれない。
 俺は理性が残っている内にと思い、少々キツイ体勢の中でラインハルトの名前を呼んだ。
 
「もう、良いから……っ。お前、もう限界だろ……っ」
 
 限界なのは俺もだけれど、意外にラインハルトは我慢強いのか、媚薬効果でおかしくなっている筈なのにまだ耐えているのだ。
 人間の身体は、欲に弱いし我慢しすぎるのも精神的に良くない筈だ。
 
 (嫌、嘘だ。俺がもう、無理……!)
 
 さすがに後ろだけでイケる程俺の身体は、ファンタジー仕様ではないらしい。
 エロ系の漫画では、経験が無くても良く喘ぐのはありがちだが、実際そんな簡単に快感を拾えていたら苦労はしないだろう。
 
 俺は射精すればそれで終わると思っていたが、尻を弄られてしまって、そういう事ではないという事を今実感していた。
 
「……はっ、すまん! もう、我慢できない……っ!!」
 
 だから、ラインハルトが全力で俺へと伸し掛かって来たのを感じながら、俺は悲鳴を上げると共に強い安堵感を感じていた。
 
「ううっ……!!」
 
「くっ……!」
 
 グググ、と質量のあるラインハルトのちんこが俺の尻の穴に押し入ってきた。
 
 十分慣らされていた筈だが、太いラインハルトのちんこの異物感は指とは比べ物にならなかった。
 ただでさえ、ラインハルトのちんこは立派すぎる程立派なのだ。
 
 けれど、流血する事は無かったし、思ったほどの痛みも感じなかったのは幸運だった。
 
 ただ、余裕を持って考える事が出来たのは、そこまでだった。
 
 一度中に挿入してきたラインハルトの理性は、そこで完全にぷつんと切れてしまったからだ。
 
 ずどんと力任せに最奥へと押し入ったラインハルトのちんこは、俺の中で更に大きく膨張しているようだった。
 力を抜かなければいけないと思うのだが、慣れていない俺の身体は言う事を聞いてはくれず、反射的に全力でちんこを締め上げてしまう。
 その上、息を整える暇を俺は与えては貰えなかった。
 
「なんて狭いんだっ……! くそっ」
 
 先ほどまでの慎重さが嘘だったのかと思うくらい、ラインハルトは腰を大きくグラインドさせて、先ほど指で探り上げたあのゴリゴリとした部分を狙うかのように、腰を叩きつけてきたのだ。
 
「ひあ……っ!! あああああっ!」
 
 はっ、はっ、という色気のある低い声が聞こえて、俺の身体はまるでその声に反応しているかのように熱くなった。
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