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第1章
20.おはよう-メルside-
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大丈夫。大丈夫。
ランスと母様を信じて。。
ぎゅっとランスの手を繋ぐ。
「んぅ...に、さまぁ...」
ランスの声がする。
布団に埋めていた顔をばっと上げる。
「ランス!?聞こえる!?」
泣きながらヴィンス兄様が聞いた。
俺とフランは嬉し泣きで喋るどころではなかった。
「だぃ...じょぉぶ...だい...じょぶ」
ランスが力の入らない手で僕は大丈夫だよ、と頭をぽんぽんと撫でていく。
「…ね?ランスと母様を信じてよかったでしょ?」
兄様が言う。
「「うん」」
本当に信じてよかった。目が覚めてよかった。
ランスが何か言いたそうに口をもごもごさせる。
「かぁ...さ...まね、」
「うん、いいよ。ゆっくりで」
「ば...いばぃした...」
「そっかそっか、」
「ぅん、」
「疲れちゃった?お熱まだちょっとあるから楽にしてね。」
全部兄様が答えてくれた。
俺たちはうんうんと相槌を打つことしか出来なかった。
「あ、そう言えばランス」
うん、言いたいこと言わなきゃ
おはよう
これが言いたかったんだ。
目を覚ましてくれた。
目が覚めた時は、おはよう、って言うのよ。って母様によく言われたものだ。
おかえりよりも今はきっとこの言葉だ。
この言葉を聞いたランスはコクコクと頷き、泣いてしまった。
そのまま兄様の手を掴んだまま、ランスは目を閉じた。
それを見て、兄様は指示を出した。
「メルは誰か大人の人を。きっとリコスが外で待っててくれているはず。お願い。」
「フラン?フランは大丈夫?出来そう?」
ずっと泣いていたフランは頷き、
「じゃあフランは僕のお手伝いをして欲しいな?
ランスの傍にいてよ。ランス、熱があるから誰か来るまで一緒にいてあげて?」
「...わかった」
「うん、ありがとう。僕は父様の所へ行ってくるね。じゃあメル、行こうか。」
「うん。」
かっこいい。
こういう時に冷静に指揮できる人。
俺もこんな人になりたい。
ランスと母様を信じて。。
ぎゅっとランスの手を繋ぐ。
「んぅ...に、さまぁ...」
ランスの声がする。
布団に埋めていた顔をばっと上げる。
「ランス!?聞こえる!?」
泣きながらヴィンス兄様が聞いた。
俺とフランは嬉し泣きで喋るどころではなかった。
「だぃ...じょぉぶ...だい...じょぶ」
ランスが力の入らない手で僕は大丈夫だよ、と頭をぽんぽんと撫でていく。
「…ね?ランスと母様を信じてよかったでしょ?」
兄様が言う。
「「うん」」
本当に信じてよかった。目が覚めてよかった。
ランスが何か言いたそうに口をもごもごさせる。
「かぁ...さ...まね、」
「うん、いいよ。ゆっくりで」
「ば...いばぃした...」
「そっかそっか、」
「ぅん、」
「疲れちゃった?お熱まだちょっとあるから楽にしてね。」
全部兄様が答えてくれた。
俺たちはうんうんと相槌を打つことしか出来なかった。
「あ、そう言えばランス」
うん、言いたいこと言わなきゃ
おはよう
これが言いたかったんだ。
目を覚ましてくれた。
目が覚めた時は、おはよう、って言うのよ。って母様によく言われたものだ。
おかえりよりも今はきっとこの言葉だ。
この言葉を聞いたランスはコクコクと頷き、泣いてしまった。
そのまま兄様の手を掴んだまま、ランスは目を閉じた。
それを見て、兄様は指示を出した。
「メルは誰か大人の人を。きっとリコスが外で待っててくれているはず。お願い。」
「フラン?フランは大丈夫?出来そう?」
ずっと泣いていたフランは頷き、
「じゃあフランは僕のお手伝いをして欲しいな?
ランスの傍にいてよ。ランス、熱があるから誰か来るまで一緒にいてあげて?」
「...わかった」
「うん、ありがとう。僕は父様の所へ行ってくるね。じゃあメル、行こうか。」
「うん。」
かっこいい。
こういう時に冷静に指揮できる人。
俺もこんな人になりたい。
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