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第1章

9.4歳ランス

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幼い時の時間の経過は早いといいますが...

僕、ランスももう少しで4歳になりそうです!!!

そんな楽しみな日を目前にしていたが、高熱を出しました。もう下がり始めてるけど大事を取って。だってさ、...
また、後日パーティーはしてくれるって!
幸い、僕のお披露目パーティーは兄様達が
可愛いランスを見せたくないと言い、5歳の誕生日にお披露目という事になった。

楽しみだったのに...としゅんとしていたら、
コンコンとノックの音。
「ランス、入ってもいいですか?」
とフラン兄様の声。

「どーぞ!」
と嬉しくなり、大きな声を出して返事をする。

ガチャとドアが開くと、兄様が駆け足でやってくる。でもいつもより速度は遅め。

「もう大丈夫なの...?ランス」
と心配そうに聞いてくるフラン兄様。
僕に付いてくれているリコスさんは日常茶飯事の光景に慣れたのか、一礼して隣の執事室に帰って行った。
何かあったら、ベルを鳴らすか大声で呼ぶ。
まあ、兄様がいるから大丈夫かな?


「うん、だいじょーぶ。しんぱいかけてごめんね?」


ほんとに申し訳ない、、楽しみにしてくれていたのに。


「いや、これ以上目を覚まさないかと思ってとても
怖かった。目を覚ましてくれてありがとう。」


ん??そんなに寝てたの?!


「そんなにねてた...?」


やばい、やばい記憶が...


「うん、丸2日は寝てたね。」


え...そんなに...


「ランスが目を覚ましたって聞いて飛び出してきたよ。
ヴィンス兄様とメルは父様の仕事の手伝いをさせられてる。また後でくると言ってたよ。」


疲れてるだろうに、来てくれる兄様...
やっぱ兄様すき...

「フランにぃにもありがと...」

「あぁ、ゆっくり安静にしとくんだよ?離れたくないけど、次は僕がこきを使われる番...」

「うん!にぃにがんばってね!」


すると、兄様はほっぺを突き出す。
あぁ...はずかしいやつ...

「ほっぺじゃ...なきゃ...だめ...?」
ほっぺでも無理なんだよぉぉ

「あぁ、じゃあ口にしますか?」
そっちの方が恥ずかしいよ!

「ほっぺでいいでしゅ...ちゅ...」
兄様は、満面の笑みをしていた。

帰る際、兄様はリコスさんを呼んで帰って行った。

リコスさんが、2人の様子を見て、

「仲睦まじいですね、見てるこっちがほのぼのしちゃいます」
と微笑んでいた。
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