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第1章

6.魔法

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今日もメル兄様が遊び相手になってくれるようです!

「うーん、何して遊ぼっか...?」
今日はあいにくの天気、またあの庭園に行くことは不可能...

「!!!」
そうだ!!

「まほ...まほー!!」
確か、メル兄様魔法得意だったはず!!
活発なのに剣術はあんまり...っていうの覚えてた!

「魔法か~!いいぞ見せてやる!」
よっしゃ!!

「やた!まほ!まほ!!」
魔法が見れる!!
基本お兄様達が剣術や魔術の練習をしている時は、僕は母様か乳母の方と遊んでる。
魔法はまだ見たことがなかった。

「何がいいかな...」
「あっ...!じゃあ、まずあれから~」

『風よ...我に力を』『breeze(そよ風)』
メル兄様が手を前に差し出し、何か呪文らしきものを述べる。
すると、首周りに風がふわっと通った

「すごいすごい!!!」

「だろ!あれはまだ初級だな、基本の魔法!もうちょっとすごいのがあるが室内では危ないからまた今度な?」
ぶー...見れないのは残念だけど危ないのは嫌だな、

「ぼくも!!ぼくもできるぅ?」
してみたい!

「どうだろう、大体できるのが4、5歳からだもんな~」
やるだけやりたい!

「やりかただけでも!おちえて!!」

「おう!」

「んじゃ、そよ風が1番やりやすいかな~
って、その前にちょっと魔法のお勉強!」


おお!入り方はきちんとするタイプか!

「おべんきょーしゅる!!」
-----------------------------


まず、魔力は生まれもったものだけではないらしい。上級魔法になれば増幅できるらしい
魔法は、水・火・風・闇・光・回復の6つが基本らしい
そこから技の連携などで組み合わせて作っていくらしい。

メル兄様が唱えていたのは「そよ風」をおこす呪文。
あの、丁寧に手を前に差し出したりするのは、あれで魔力を出過ぎなどを抑えたりするためらしい。
手を前に差し出すスタイルの他にも手を組んだりでも抑えられるらしい。
訓練してメル兄様は自力で抑えられるようになったらしいけど、僕がいるから念の為ということらしい。配慮ありがと、兄様。
ちなみに、フランはまだ抑えがないと暴走するんだと笑いながら言ってきた。
仕方ないよ、フラン兄様は剣術が得意なんだから。

「ランスはどっちが得意になるんだろうな」

「どっちだろ~ね~!らんしゅたのしみ!!」

「ふふ、俺も楽しみだ!」

あ、ちなみにあの長かった呪文も技名だけを言えば大体できるらしい。
かっこつけたかっただけだって、

-----------------------------

てことで、実践だぁぁ!!!

「そよ風」
兄様が手本をもう一度見せてくれる
手を差し伸べて、心を落ち着けて...

「しょよかぜ」

.........。しーん。

「できないぃぃ」

「できなくて当然だよ?普通は4、5歳からって言っただろ?挑戦するだけすごいさ!」
うぅ...そんなに言われたら成功させたくなる

「もっかい!」

「しょよかぜ」
ぽわ...

何も起きなかったけど、胸の辺りが熱くなった

「にぃに、にぃに!!」

「ん?なんだ?」

「ここ(胸)がね!ぽわって!ぽわってしたの!あったかくなったの!」

「そりゃ、魔力が少しはあるってことだぞ!
よかったな!!!おっきくなって練習頑張れば中級魔法とかもできるはずだぞ!」

頑張れよと言って兄様が僕を抱き上げ、こめかみにちゅっとしてきた。

そう、最近ちゅっちゅっされるんだ...最初はお母様とお父様だけだったんだけど、最近お兄様達からも!兄様達からはちょっと恥ずかしい...

「なんだ?顔赤いぞ?熱か?」
フルフルと僕は首を横に振る

「ちゅっちゅっはずかちいの」
もっと顔が赤くなった。自分でも分かった

「最近にぃに達がちゅっちゅっしてくるの。
うれちいけどはずかちい...」
すると、兄様が抱きしめる力を強くして頬ずりをしてくる。

「可愛いなぁぁ、恥ずかしいのか?もっといっぱいしてやるよ、慣れなきゃな!」
これ以上いっぱいちゅっちゅっされるの?!
恥ずかしいって言ってるじゃん!!

「ちゅっちゅっはずかちい...だぁめ!!」

「大丈夫!あれは頑張れのちゅーだ!」

「頑張れのちゅー...?」
そういって首を傾げる

「そう!魔法の練習頑張れのちゅーだ!恥ずかしくないだろ?」
兄様が応援してくれてる...

「ぅ...ん!はずかちくない!」

「よしよし...練習頑張れよ!」

「あい!」

今日も1日楽しかった!!!
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