タコぴよ2

秋月 桜

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美は1日にしてならずですチ!

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「ヤバイ…また太った~!!」

今回の主人公、芝崎 明海(しばさき あけみ)はダイエットが上手くいかなくて悩んでいた。
女性なら良くある悩みですね?
さてさて、今回はダイエットが続かない人に見てほしいかもしれないストーリー。
そして作者もその一人かも……

明海はお風呂上がりに体重計に乗って驚いた。冬になって外に出なくなりクリスマスにお正月と一年の内で一番太りやすい時期を向かえていたため体重が5キロほど増していたのだ。元々ぽっちゃり体型で何度もダイエットしては続かず挫折の繰り返しをしていた。

「ヤバイ!今度こそヤバイ!ダイエットしよう!」

と、今回もダイエットを誓っていたのだが…次の日の仕事帰り、買い物のついでにスーパーの外にあるお店でたこ焼きを買ってしまっていた。
明海は実家ぐらしのため、なにか買って帰っては母親に注意されていた。

「あんた、またそんなの買ってきたの?夕飯もうすぐなのにそんなの食べたらまた太るわよ?」

「これくらい平気、仕事の時は間食とかほとんど出来ないしカロリー的には大丈夫だもん!」

この調子でいつも夕飯前に何か食べていた……
明海は自分の部屋に戻るとさっそくたこ焼きを開けて食べ始めた。

「おいひぃ~」

「太りますチ!」

「え?なになに?どっから声するの?」

明海がたこ焼きを食べているとどこからともなく声が聞こえた気がすれば周りをキョロキョロと見回した。

「って、誰か居たらホラーなんだけど…」

「ホラーじゃないですチ!たこ焼きツバメですチ!」

「たこ焼きツバメですチ?」

明海が声のする方を見ると、なんと今食べていたたこ焼きの1つが宙に浮かんでるじゃないですか。
どうやら声はそこからするようで不気味に感じた明海はたこ焼きから離れた。

「何これ!?たこ焼きの呪い?間食する私への天罰的な?何なの?」

「どちらも正解ですチ!昨日ダイエットを誓ってたはずの明海は何処に行ったのですチ?」

「な、何で知ってるのよ?」

「何でも知ってますチ!何度もダイエット失敗してるのも知ってますチ!」

「何でもって、たこ焼きの神様的な?」

「近いけど違いますチ!タコぴよですチ!たこ焼きの妖精とでも思ってほしいですチ!」

「妖精…オカルトじゃん…」

「とにかくダイエットするなら間食はダメですチ!カロリーとかの問題では無いですチ!」

「はぁ、って、1日の摂取カロリー一応気にしながら食べてるけどダメなの?」

「カロリーだけで痩せたら苦労はしないですチ!カロリーと運動両方大切にしなければならないですチ!」

「運動って……寒いから外に出たくないし……」

「その時点で甘えてますチ!」

「うっ、でも続かないんだもん仕方ないじゃん!」

「仕方なくないですチ!とにかくたこ焼きは家族にもシェアして食べ過ぎないようにするですチ!そして明日からは間食は辞めるですチ!」

「何で?絶対に誰も食べないって!あ、でも弟の海斗なら食べるかも?」

「じゃあ、弟にあげるですチ!」

「私が買ってきたのに食べれないのはなんか負けた気がする!今日を最後にするから今日は食べる!」

「え?…はぁ…そう来たですチ……」

明海はツバメの忠告を無視して残ったたこ焼きを食べてしまうのだった。
その姿にツバメも溜息しか出なかった。

そして、その後はというともちろん夕飯を食べるのであった。

「いただきます!」

「明海、さっきのたこ焼き結局食べたの?」

「食べた食べた!」

「マジかよ、ねぇちゃんたこ焼きなんか食ってたのかよデブ街道まっしぐらだな?」

「失礼ね、少し太ってるだけじゃない!」

「あまり太ると身体にも良くないからな?父さんも今はダイエットしてるんだからな?」

「みんなしてツッコミ入れ無くても良いじゃない。もう、ちゃんと明日からは間食しないでダイエットするから大丈夫よ!」

たこ焼きで此処までいじられるのも明海ぐらいかもしれないが、こんな会話は芝崎家では日常茶飯になってしまっていた。

「これは手ごわそうですチ……」

そんな光景を見て再び溜息を吐くツバメなのであった。
そして、食事を終えたと思えば今度はデザートにプリンを食べ始めていた。

「どれだけ食べれるチ?」

ツバメも呆れるぐらいにはよく食べる明海なのだった。
明海はプリンを食べ終わると部屋に戻り寝転がった。

「ダメですチ!食べてすぐに寝転がると豚になるですチ!」

「また出たよ、なに?夕飯食べたあとは自由時間みたいなものでしょ?そんな事気にしてられないよ。私だけじゃないと思うし!」

「手強いチ…確かに横になる人は居るけど明海はダイエットするんじゃなかったんですチ?」

「ダイエットは明日からだから良いの~」

「こうなったら明日からは厳しく行くですチ…」

と、怠け癖になっている明海を見て心に誓うツバメなのだった。

そして翌朝__

早朝よりツバメが現れた。

「起きるチ!朝の運動を始めるチ!」

「ん~もう、なに?朝なんて寒いから良いよ~それに運動なら通勤の時歩くし必要ないって。」

ツバメが起こしに来ても、再び明海は寝てしまうのだった。
ツバメは再び大きく溜息を吐いた。

「どうすれば明海を動かせれるチ?」

ツバメは明海がダイエットをしたくなる方法は無いのかと真剣に考え始めた。
そして、明海はいつも通りの時間に起床した。
明海の仕事は会社員で通勤は電車だった。

「電車通勤じゃ意味ないチ!」

と、本人が居ないにも関わらず突っ込みを入れたくなるツバメなのだった。
ツバメは一先ず明海の様子を遠巻きに見ることにした。
通勤はでんしゃで、歩くのは家から駅までと駅から会社までぐらいだった。
そしてお昼はランチを食べに行き、やはりデザート付きの食事だった。

「デザート…本当にダイエットする気が有るチ?」

さらに午後の休憩時間にもお昼に買って来ていたスイーツを食べるのだった。
昨日の様に帰りにたこ焼きを買うことはしなかったものの結局カロリーオーバーになりそうな勢いだった。

「ただいま~」

明海は夕方には帰宅し、帰宅してからは特に間食はせず部屋でゆっくりしていた。
そこにツバメは現れた!

「明海!ダイエットしますチ!まずはスイーツを食べるのを我慢するチ!お昼は百歩譲ってスイーツを食べるのは許すチ!でも午後の休憩時間のスイーツは絶対にいらない気がするチ!」

「え……そこ我慢しなきゃダメなの?仕事でのストレス発散がスイーツなんだけど。スイーツ我慢してストレス爆発したらどうするのよ?」

「じゃあ、お昼のスイーツを休憩時間に食べるチ!何処かを減らす所から始めないとダメですチ!後は仕事帰りに遠回りするチ!距離を伸ばして歩く時間を増やすチ!」

「鬼…」

「鬼じゃないですチ!明海の身体のためチ!」

「分かってる…はぁ、確かに朝早くから運動とか出来なきゃ仕事帰りに運動するしか無いか。一回帰ってくると出たくなくなるんだよね……」

「だから考えましたチ!仕事帰りに一駅歩いてダイエット大作戦ですチ!」

「一駅か……う~ん、とりあえずやってはみようかな。」

「その調子ですチ!」

そんな話しをツバメと話した後に明海は夕飯を済ませた。
食べてすぐに寝ると豚になると言われてしまったのを少しは気にしてるのか、その日は寝転がることはせず洗い物や夕飯の片付けを手伝っていた。
たまに片付けを手伝うと母親には珍しいと言われるぐらいには普段から親まかせの残念な生活をしていた。
明海は自分のぐーたら生活に反省した。

「終りっと、今日は先にお風呂入るね!」

「珍しいわね、いつもなら部屋でダラダラしてからお風呂に入るのに。」

「また珍しいとか言うし、食べてすぐ寝ないように頑張ってるの!」

「あら、そうなの?ふふっ、少しは身体のこと考えるようになったのね?でも、今回はいつまで続くかしらね?」

「うわ…なんかそれ言われるとムカつくけど否定できないのが悔しい…」

「ふふっ、まあ頑張りなさいね。」

「言われなくても頑張って痩せてやるし!」

明海はちょっと不機嫌そうにお風呂へ向った。

「体重計…そんなすぐ変わらないよね…」

明海は体重計を横目にお風呂の中に入るのだった。
明海は見た目はそこまで太くないが服に隠れるお腹から太ももまでは結構ぽっちゃりしていた。

「はぁ~幸せ~お風呂って何でこんなに気持ちいいんだろ~」

「半身浴で長い時間入って汗をかくですチ!」

「うわっ!?また出た!」

「ツバメは何処にでも現れるですチ!」

「なんか見張られてる?」

「半身浴って……」

「出来ることは全部やるですチ!お風呂上がりは家で出来るストレッチの動画を見ながらストレッチするですチ!」

「げっ、なにそのメニュー……というかたこ焼きのくせにお風呂に入ってふやけたりしないの?」

「話をそらすのは無しですチ!普通のたこ焼きと一緒にしないでほしいですチ!」

「あはは、ごめんごめん。で?何時まで入っとくの?」

「20分は入るですチ!」

「20分?大した事ないじゃん!」

「基本の時間ですチ!」

ツバメとそんなやり取りをお風呂場でしていれば…

「明海?あんた、独り言大きいわよ?」

と、母親から突っ込みをいれられてしまったのだった。

「うっ…ごめん!気にしないで!」

「ドジっ子ですチ…」

「ツバメのせい!」

「なにするですチ!」

ドジと言われればムスッとしてツバメに軽く水を飛ばすのだった。
そんなやり取りを続けつつも20分が過ぎれば明海は外に出るのだったら。

「ヤバ、私がふやけそうなんだけど…まあ、いっか。次はストレッチでしょ?」

「さっさと服を着てストレッチするですチ!」

「ふやけるとか言うと怒るの?なんかご機嫌斜めじゃない?」

「煩いですチ!ふやけたりはしないですチ!」

「ごめんごめんって!はい、服着たよ?」

ツバメと言い合いしてるうちに服を着終えると明海はキッチンでお茶を飲んでから2階の自分の部屋に向った。
2階に着くとスマホの動画サイトでダイエット ストレッチと検索を掛けた。

「わっ、凄っこんなに有るんだ?動画サイトはほとんど見ないからな~」

「ねる前に出来そうなストレッチはこれが良いかもしれないですチ!」

明海はツバメがピックアップしたストレッチを一先ず開いてやってみる事にした。

「こんなんで良いのかな?」

「あんまりキツイと続かないから緩めがいいですチ!」

「なるほど、確かに。」

明海は納得すると動画を見ながらストレッチを続けた。
ツバメの言う通り簡単なストレッチだったため苦になる事無く続けられた。

「おぉ、なんか調度いい感じ!」

「じゃあ、毎日出来るように登録するチ。」

「動画登録ってやつ?了解。」

気付けば明海はツバメに対して妙に素直になっていた。

「じゃあ明日の仕事帰りは一駅歩く約束ですチ!また来るですチ!」

ストレッチを無事に終えればツバメはそれだけ言い残して何処かへと消えてしまうのだった。

「消えた……まあ、良いか今日はそろそろ寝よ~っと!軽く運動するといい感じに眠気が~………」

その日はそのまま眠りにつく明海なのだった。
そして次の日の朝、明海はいつも通り出社した。
お昼は約束通りにスイーツは我慢して休憩時間にスイーツを食べた。

「うんうん、順調ですチ!ん?」

ツバメはバレないように見ていたがどうしても気になる事を見付けると、座って仕事をする明海のそばに行き姿は見せず声を掛けた。

「背中!伸ばしてお腹に力を入れてみるですチ!」

「えっ?な、なに?」

「姿は見せれないから声だけで失礼するチ!猫背は体のバランスが崩れ太りやすくもなるですチ!」

「嘘でしょ……何で会社にまで……」

明海は周りにバレないように呟くと背筋を伸ばしお腹に力を入れた。

「キツ……」

「それで良いですチ!ずっとは無理でも意識はしてほしいですチ!」

それだけ言うとツバメは再び明海を見守るのであった。
その後は明海も姿勢を意識するようになり姿勢を崩しては直しの繰り返しをしていた。

そ·し·て___

その日の仕事帰りは約束通り一駅歩くことになった。
何故素直に歩いたかというと?

明海が仕事を終え会社を出たところでのお話し。

「待ってましたチ!」

「あ!ツバメ!今日会社に来たでしょ!」

「し、知らないですチ!そんなことより姿勢はちゃんと意識したチ?」

「やっぱり……はぁ、一応意識したけどおかげで余計に疲れた!本当に一駅歩くの?」

「歩きますチ!そのためにわざわざ出待ちしてましたチ!」

と、言うわけで見張りのツバメが居るので渋々歩いてるのでした~

「はぁ……」

「姿勢崩れてるチ!歩く時もお腹に力を入れて歩くチ!背筋は伸ばして視線はまっすぐ前!」

「何なのこの鬼教官……」

「鬼じゃないですチ!お腹に力を入れることでダイエットにつながるですチ!」

「そんなもんなの?まあ、やらないと煩いからやるけどさ……」

少し不満そうに一駅歩く明海なのだった。
そして駅に着いた時には明海は疲れ切っていた。仕事の後の一駅歩きは中々大変だったようだ。

「もう疲れた~!」

「運動不足ですチ!これくらいでヘトヘトになってちゃダメですチ!」

「帰ったらベッドにダイブしてやる~」

「ダメですチ!帰宅したら寝るときまでベッドにダイブは禁止ですチ!母親の手伝いでもするですチ!」

「やっぱり鬼じゃん……」

「だから鬼じゃないですチ!それくらいしないとダメですチ!」

明海はそんな話しをツバメとしてから電車に乗り帰宅した。
家に帰ってもツバメが声だけで注意してくるため気が抜けなかった。
明海は昨夜と同じ様に夕食後は片付けを手伝い、お風呂は半身浴20分、お風呂の後はストレッチと全てこなした。

「あ~~つ!か!れ!た~~!!」

「お疲れ様ですチ!まずはこれを一週間続けてから体重計に乗るですチ!」

「体重計……私の天敵……死んだ~」

明海はそんな事を呟き枕に顔を埋めた、そしてその日はそのまま眠りについてしまった。
そんな生活を1週間強制的に続けさせられた明海は天敵である体重計の前に居た。

「ついにこの時が……ヤバイ変な緊張感が有る……」

明海は恐る恐る体重計に乗った。

「体重は……うそ、本当に少し減ったかも…凄い。」

見事に痩せていたのでした。どれだけ痩せたかは自分で経験してみてくださいね?

「やりましたチ!やっぱり継続することが大事ですチ!昔の三日坊主の明海は卒業するチ!」

「1週間で少し減ったって事は続ければどんどん減る?」

「続けられればの話ですチ!」

「うっ……ツバメ!協力して!」

「し、仕方ないですチ…サボりそうになった時はツバメが叱って無理やりやらせてやりますチ!」

「ありがとうツバメ!誰かに協力してもらうのも大切だよね!」

「確かに大切かもだけど、協力してくれる人が居なくてもやれる人はやれるチ!」

「痛いとこ突く~分かったよ、自分でも頑張っては見るから。」

「その調子ですチ!痩せてモテモテ明海になるまで頑張るですチ!」

「モテモテは余分……」


と、こんな感じで続けることの大切さを身をもって経験した明海はその後、ツバメのお叱りもあってダイエットに成功したんですって。
ツバメの話では途中からは自分で色々意識するようになったらしく、最後までツバメの力を借りていた訳じゃなかったそうな。
みなさんも、今まで続けられなかったことを続けてみても良いかも?
思わぬ結果が得られるかもしれませんよ~!


てなわけで、今回のタコぴよチェック!


「継続力なりは事実ですチ!どんな事でも続ける事で得られるもの方が大きいですチ!」

と、言われなくても分かってることでも中々出来ないですよね~?
そんな時にはまたこの小説でも開いて見て下さいね~!

では、次の日タコぴよ2でお会いしましょう!
次回は季節モノで~す!
お楽しみに~!

END





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