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23話
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浅井side
頭を冷やすようにシャワーを浴び、頭をバスタオルで拭きながら出ると、そこに月島先生の姿がなく、俺は不思議に思いながらベッドに腰掛けた。
外は真っ暗になっていてこんな時間に何も言わずにどこ行ったんだよ…なんて俺は思ったが、よくよく考えたら月島先生にキスをした俺のせいか?と妙に納得し夜風に当たりながら髪を乾かそうと窓を開ける。
心地よい夜風は都会では感じられないほど涼しく夏だというのに夜は過ごしやすい。
夏虫があちこちでないていて普段、賑やかな音楽と騒がしい車の音しか聞いていない俺の鼓膜にとってはとても癒しの時間だろう。
ふと、夜空を見上げるとそこにはいくつもの星達がキラキラと輝いていて天の川を作っている。
はぁ…ツラ…なんで俺…高校生なんだろ…
早く大人になりたい…
そうすれば堂々と月島先生にあんな男はやめたほうがいい…
そう言えるのに。
そんな事を考えながら星達を眺めていると夜空に流れ星が流れた。
そして俺は咄嗟に瞳を閉じて願う……
どうかあなたが傷つきませんように…と。
ゆっくりと瞼を開けため息と同時にふと、横に視線をやるとそこには俺と同じように夜空を眺めている月島先生がいた。
俺は月島先生の姿を見つけ慌てて部屋を飛び出し、月島先生の元に向かう。
ついさっきまで一緒にいて何をこんなに焦っているのか自分でもよく分からない。
だけど、俺は今すぐ月島先生の元に駆けつけたい気持ちで頭がいっぱいだった。
廊下を走り、宿舎を出た俺は息切れを整えるように深呼吸をしながら月島先生の肩をトントンと叩くと、振り返った月島先生の目には涙が溢れていて頬を濡らし、思わず俺は月島先生の涙を見て固まる。
凹「浅井くん…ごめん。」
困った顔をする月島先生は俺に涙を見られたくなかったのか、慌てた様子で涙を拭き俺から顔を背けた。
俺はそんな月島先生を見つめたまま、何も出来ない自分にぎゅっと拳を握る。
凸「先生なんで泣いてんの…?」
俺がそう声をかけると月島先生はぎこちない笑みを浮かべながら俺の方に振り返る。
凹「えへへ。なんでもない。夜空が綺麗すぎて涙がでちゃっただけ。」
そう言って俺の横を通り過ぎようとした月島先生の手首を俺は咄嗟に掴み、グイッと引き寄せるとそのまま胸の中に月島先生を閉じ込めた。
月島先生は少し顔を歪め眉を下げながら「離せよ」と小さな声で呟きもがく。
俺はその声を聞こえないフリをしてギュッと抱きしめ、月島先生の背中をトントンと撫でると先生は微かに震え声を押し殺すようにしてまた、涙を流しはじめた。
その涙の理由は俺ですか…?
それとも恋人である佐々木先生ですか?
そこまで出かかっている言葉をグッと飲み込み、ゆっくりと少しだけ離れ月島先生の頬に流れる涙を親指で拭う。
月島先生の長いまつ毛は涙で濡れていて小さな滴をつけていた。
凸「先生…部屋に戻ろ?」
俺はそう呟き自然と伸びた月島先生の手のひらに自分の手を重ね合わせると…
月島先生の長い指に自分の指を絡め、先生の手を引くようにして部屋に戻った。
つづく
頭を冷やすようにシャワーを浴び、頭をバスタオルで拭きながら出ると、そこに月島先生の姿がなく、俺は不思議に思いながらベッドに腰掛けた。
外は真っ暗になっていてこんな時間に何も言わずにどこ行ったんだよ…なんて俺は思ったが、よくよく考えたら月島先生にキスをした俺のせいか?と妙に納得し夜風に当たりながら髪を乾かそうと窓を開ける。
心地よい夜風は都会では感じられないほど涼しく夏だというのに夜は過ごしやすい。
夏虫があちこちでないていて普段、賑やかな音楽と騒がしい車の音しか聞いていない俺の鼓膜にとってはとても癒しの時間だろう。
ふと、夜空を見上げるとそこにはいくつもの星達がキラキラと輝いていて天の川を作っている。
はぁ…ツラ…なんで俺…高校生なんだろ…
早く大人になりたい…
そうすれば堂々と月島先生にあんな男はやめたほうがいい…
そう言えるのに。
そんな事を考えながら星達を眺めていると夜空に流れ星が流れた。
そして俺は咄嗟に瞳を閉じて願う……
どうかあなたが傷つきませんように…と。
ゆっくりと瞼を開けため息と同時にふと、横に視線をやるとそこには俺と同じように夜空を眺めている月島先生がいた。
俺は月島先生の姿を見つけ慌てて部屋を飛び出し、月島先生の元に向かう。
ついさっきまで一緒にいて何をこんなに焦っているのか自分でもよく分からない。
だけど、俺は今すぐ月島先生の元に駆けつけたい気持ちで頭がいっぱいだった。
廊下を走り、宿舎を出た俺は息切れを整えるように深呼吸をしながら月島先生の肩をトントンと叩くと、振り返った月島先生の目には涙が溢れていて頬を濡らし、思わず俺は月島先生の涙を見て固まる。
凹「浅井くん…ごめん。」
困った顔をする月島先生は俺に涙を見られたくなかったのか、慌てた様子で涙を拭き俺から顔を背けた。
俺はそんな月島先生を見つめたまま、何も出来ない自分にぎゅっと拳を握る。
凸「先生なんで泣いてんの…?」
俺がそう声をかけると月島先生はぎこちない笑みを浮かべながら俺の方に振り返る。
凹「えへへ。なんでもない。夜空が綺麗すぎて涙がでちゃっただけ。」
そう言って俺の横を通り過ぎようとした月島先生の手首を俺は咄嗟に掴み、グイッと引き寄せるとそのまま胸の中に月島先生を閉じ込めた。
月島先生は少し顔を歪め眉を下げながら「離せよ」と小さな声で呟きもがく。
俺はその声を聞こえないフリをしてギュッと抱きしめ、月島先生の背中をトントンと撫でると先生は微かに震え声を押し殺すようにしてまた、涙を流しはじめた。
その涙の理由は俺ですか…?
それとも恋人である佐々木先生ですか?
そこまで出かかっている言葉をグッと飲み込み、ゆっくりと少しだけ離れ月島先生の頬に流れる涙を親指で拭う。
月島先生の長いまつ毛は涙で濡れていて小さな滴をつけていた。
凸「先生…部屋に戻ろ?」
俺はそう呟き自然と伸びた月島先生の手のひらに自分の手を重ね合わせると…
月島先生の長い指に自分の指を絡め、先生の手を引くようにして部屋に戻った。
つづく
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