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39話
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2ヵ月後
無事に社長就任式を終えたとある大安の戌の日
ヤヨイさんに着けてもらうための腹帯を取りに行く前に、俺たちは役所に寄ってパートナーシップの届けを提出してきた。
そうして家族のいないひとりぼっちだった俺に大切な家族が出来た。
J「なんか不思議だね…俺たちがもう家族だなんて…」
T「書面上パートナーシップになっただけで前から家族だけどね。」
J「冷めてるね~でも、俺はなんか嬉しい!」
T「そう?」
そう話して俺たちがイチャイチャしていると運転席の方から俺たちを邪魔する声が聞こえてきた。
M「あの~俺もいるんですけど~ってかなんで俺はこっちに帰国してすぐお前たちの運転手しなきゃいけないんだよ!!後ろでいちゃつくな!!」
トルハくんの秘書業に復帰することになったマヤトさんはつい先日、恋人と一緒に帰国した。
J「まぁまぁそう言わず。あ、そこ右です。」
俺はそう誤魔化して後ろの席でまたトルハくんとイチャイチャする。
神社で御祈祷をしてもらった俺たちはマヤトさんの安全運転すぎる運転で屋敷に戻った。
屋敷に戻ると早速、ヤヨイさんに腹帯を渡して巻いてもらった。
トルハくんは少し膨らみ始めたヤヨイさんのお腹を愛おしそうな顔で何度も何度もなでていた。
それから5カ月後
俺たちの元に無事、玉のように可愛らしい男の子が生まれた。
T「可愛い…ジュンペイにそっくり…」
J「口元はトルハくんだね…名前は?もう決めてるんでしょ?」
T「うん…決めてるよ。」
J「キミはなんてお名前かな?」
T「シンペイ。」
J「シンペイか…いい名前。シンペイ…パパだよ。」
俺は腕に抱いた幼き我が子を見つめるとトルハくんは俺の肩に寄り添い、シンペイの手のひらに指を置いて頬笑む。
T「可愛い坊ちゃんだね…これから沢山泣いてワガママとか言うのかな?想像しただけでも可愛い…」
J「さ?どうだろ?でもそれは俺の坊ちゃんには敵わないかな?」
T「え?なんだよそれ。」
J「だって俺の坊ちゃんはちょっとワガママですぐ不機嫌になるし、あれしろ~これしろ~ってうるさいけど。」
T「失礼だな。誰がうるさいんだよ。」
J「でも、ジュンペイって笑いながら俺の名前呼ぶだけで全てチャラにしちゃうくらい世界一可愛いんだもん。そりゃさすがのシンペイも敵わないよね~」
俺がそう言いながらシンペイのお腹をこちょこちょっとすると、シンペイはゆっくりと大きな瞳を開け、嬉しそうに微笑みながら俺たちに天使のような笑顔を向けた。
俺たちはそんなシンペイを見つめお互いに微笑み合うと、愛される喜びを再確認するように口づけをした。
終わり
無事に社長就任式を終えたとある大安の戌の日
ヤヨイさんに着けてもらうための腹帯を取りに行く前に、俺たちは役所に寄ってパートナーシップの届けを提出してきた。
そうして家族のいないひとりぼっちだった俺に大切な家族が出来た。
J「なんか不思議だね…俺たちがもう家族だなんて…」
T「書面上パートナーシップになっただけで前から家族だけどね。」
J「冷めてるね~でも、俺はなんか嬉しい!」
T「そう?」
そう話して俺たちがイチャイチャしていると運転席の方から俺たちを邪魔する声が聞こえてきた。
M「あの~俺もいるんですけど~ってかなんで俺はこっちに帰国してすぐお前たちの運転手しなきゃいけないんだよ!!後ろでいちゃつくな!!」
トルハくんの秘書業に復帰することになったマヤトさんはつい先日、恋人と一緒に帰国した。
J「まぁまぁそう言わず。あ、そこ右です。」
俺はそう誤魔化して後ろの席でまたトルハくんとイチャイチャする。
神社で御祈祷をしてもらった俺たちはマヤトさんの安全運転すぎる運転で屋敷に戻った。
屋敷に戻ると早速、ヤヨイさんに腹帯を渡して巻いてもらった。
トルハくんは少し膨らみ始めたヤヨイさんのお腹を愛おしそうな顔で何度も何度もなでていた。
それから5カ月後
俺たちの元に無事、玉のように可愛らしい男の子が生まれた。
T「可愛い…ジュンペイにそっくり…」
J「口元はトルハくんだね…名前は?もう決めてるんでしょ?」
T「うん…決めてるよ。」
J「キミはなんてお名前かな?」
T「シンペイ。」
J「シンペイか…いい名前。シンペイ…パパだよ。」
俺は腕に抱いた幼き我が子を見つめるとトルハくんは俺の肩に寄り添い、シンペイの手のひらに指を置いて頬笑む。
T「可愛い坊ちゃんだね…これから沢山泣いてワガママとか言うのかな?想像しただけでも可愛い…」
J「さ?どうだろ?でもそれは俺の坊ちゃんには敵わないかな?」
T「え?なんだよそれ。」
J「だって俺の坊ちゃんはちょっとワガママですぐ不機嫌になるし、あれしろ~これしろ~ってうるさいけど。」
T「失礼だな。誰がうるさいんだよ。」
J「でも、ジュンペイって笑いながら俺の名前呼ぶだけで全てチャラにしちゃうくらい世界一可愛いんだもん。そりゃさすがのシンペイも敵わないよね~」
俺がそう言いながらシンペイのお腹をこちょこちょっとすると、シンペイはゆっくりと大きな瞳を開け、嬉しそうに微笑みながら俺たちに天使のような笑顔を向けた。
俺たちはそんなシンペイを見つめお互いに微笑み合うと、愛される喜びを再確認するように口づけをした。
終わり
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