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18話
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ジュンペイside
勢いよくバンッ!!と扉を開ければジュンペイがチラッと俺を見つめる。
そして、俺はまたバンッ!!と勢いよく扉を閉めて自分のイスにドスッと腰掛けた。
T「勘違いしてるみたいだから言っとくけどさ?」
J「勘違いはしてないんで大丈夫です。」
む…か…つ…く…その態度はなんなんだよ。
執事という仕事も秘書という仕事もなんなくこなしてしまうジュンペイは、俺よりも一枚も二枚もうわてだから勝てなくて悔しい。
悔しくて悔しくて悔しくて…
ついに俺は爆発してしまった。
T「なんなんだよジュンペイは!!!!俺を抱くことずっと望んでだとか言うくせに!!なんでウチのメイドにまで手出してんだよ!!あの女と俺どっちが好きなんだよ!!望んでたなんて言われても俺は信じないからなーーーーーー!!このヤリちん野郎ーーーーーー!!」
俺が畳み掛けるようにそう叫ぶと、ジュンペイは立ち上がりあの大きな目を見開いて微かに震えながらまた、ゆっくりと座った。
J「お…俺が…誰に手を出したって?」
T「ウチの…メイドに手出したんだろ!?嘘ついても俺は知ってるんだからな!!メイド達が話してるところ聞いたんだから!!ヤレたら相手は誰でもいいのかよ!!」
俺がそう言えばジュンペイは頭をガシガシと荒っぽく掻いてため息混じり言った。
J「それ…ナツオさんだから。」
T「え?あんだって?」
J「だから!!それ俺じゃなくてナツオさんだって!!メイドが俺とナツオさんを間違えたの!!メイドがナツオさんを俺だと勘違いしたみたいで俺と寝たって言い張ってたの!!俺じゃなくナツオさんがメイドと寝たの!!」
ガチャン!!!
言い合いに夢中になっていた俺たちはジュンペイが言い終えるのと同時に大きな音がして思わず扉の方を見て目を見開く。
T「ヤヨイ…さん…」
すると、そこにはヤヨイさんが立っていて微かに涙を浮かべ震えていた。
Y「それ…どう言うことよ…」
ヤヨイさんを見てジュンペイの顔色は青白くなって気が遠のいていく。
俺は思わず後ろにぶっ倒れそうになっているジュンペイのネクタイを掴み倒れないように引っ張った。
T「ジュンペイ!!」
俺の呼びかけに意識が戻ってきたジュンペイは慌てて立ち上がり、ヤヨイさんの元へ向かおうとする。
J「ヤヨイさんそれは違…」
Y「なにが違うの…」
ヤヨイさんはそう言って俺に持ってきた追加の資料をソファに投げて部屋から走って出て行った。
つづく
勢いよくバンッ!!と扉を開ければジュンペイがチラッと俺を見つめる。
そして、俺はまたバンッ!!と勢いよく扉を閉めて自分のイスにドスッと腰掛けた。
T「勘違いしてるみたいだから言っとくけどさ?」
J「勘違いはしてないんで大丈夫です。」
む…か…つ…く…その態度はなんなんだよ。
執事という仕事も秘書という仕事もなんなくこなしてしまうジュンペイは、俺よりも一枚も二枚もうわてだから勝てなくて悔しい。
悔しくて悔しくて悔しくて…
ついに俺は爆発してしまった。
T「なんなんだよジュンペイは!!!!俺を抱くことずっと望んでだとか言うくせに!!なんでウチのメイドにまで手出してんだよ!!あの女と俺どっちが好きなんだよ!!望んでたなんて言われても俺は信じないからなーーーーーー!!このヤリちん野郎ーーーーーー!!」
俺が畳み掛けるようにそう叫ぶと、ジュンペイは立ち上がりあの大きな目を見開いて微かに震えながらまた、ゆっくりと座った。
J「お…俺が…誰に手を出したって?」
T「ウチの…メイドに手出したんだろ!?嘘ついても俺は知ってるんだからな!!メイド達が話してるところ聞いたんだから!!ヤレたら相手は誰でもいいのかよ!!」
俺がそう言えばジュンペイは頭をガシガシと荒っぽく掻いてため息混じり言った。
J「それ…ナツオさんだから。」
T「え?あんだって?」
J「だから!!それ俺じゃなくてナツオさんだって!!メイドが俺とナツオさんを間違えたの!!メイドがナツオさんを俺だと勘違いしたみたいで俺と寝たって言い張ってたの!!俺じゃなくナツオさんがメイドと寝たの!!」
ガチャン!!!
言い合いに夢中になっていた俺たちはジュンペイが言い終えるのと同時に大きな音がして思わず扉の方を見て目を見開く。
T「ヤヨイ…さん…」
すると、そこにはヤヨイさんが立っていて微かに涙を浮かべ震えていた。
Y「それ…どう言うことよ…」
ヤヨイさんを見てジュンペイの顔色は青白くなって気が遠のいていく。
俺は思わず後ろにぶっ倒れそうになっているジュンペイのネクタイを掴み倒れないように引っ張った。
T「ジュンペイ!!」
俺の呼びかけに意識が戻ってきたジュンペイは慌てて立ち上がり、ヤヨイさんの元へ向かおうとする。
J「ヤヨイさんそれは違…」
Y「なにが違うの…」
ヤヨイさんはそう言って俺に持ってきた追加の資料をソファに投げて部屋から走って出て行った。
つづく
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