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「僕の恋人のフォンダンショコラ」1話
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エニシサイド
最近…
どうも僕の恋人の様子がおかしい。
僕のチュウを拒んばりはしないし、むしろ、もっとペロペロして~って甘いデロデロのキスをせがんでくる。
オマケに営みも僕が張り切ってパコパコすれば、それはそれはとても気持ち良さそうに可愛い声でと喘いでくれる(やめろ)
だけど…なんだか……僕の恋人の様子が変なんだ。
ちょうど2週間ほど前からだろうか?
その異変に気づいたのは…
僕が恋人の家に泊まろうとすれば、今までならヤッターぴょんぴょん♪っと言って家族ぐるみで喜んでくれていたのに…
突然、ヒュウは僕が自分の家に泊まるのを拒絶し、あの綺麗な美脚で僕を蹴り倒しながら自分の家へと帰れと言うようになった。
ヒュウのご両親になにか言われたかな…と思った僕は、今度は僕の家に泊まるように言えば、僕の恋人は急に顔色を変えて逃げるように自分の家へと帰っていく。
実に不自然だ…
あんなに気持ち良さそうに営みもキスもするくせに突然、お泊まりを拒むようになるだなんて…
まさか…浮気か!?
いやいや僕の恋人に限ってそれは絶対にないし、浮気出来ないように僕が体中にシルシを付けてある。
なにか悩み事でもあるのかな…そう思った僕は恋人に少しでも喜んでもらおうと、今年は僕がヒュウにチョコレートをバレンタインにプレゼントしようと計画したのだ。
朝早くから眠い目を擦り、生クリームを鍋に入れて火にかける。沸騰しない程度に温まったらチョコレートを入れて溶かし混ぜる。
E「ヒュウ…喜んでくれるかな…フォンダンショコラ……」
作るとなれば手の込んだモノを作りたいと思うのが僕の習性。
毎回、ヒュウが逃げるように帰ったあと、僕は練りに練って試作しすぎてやっと完成したエニシオリジナルのフォンダンショコラ。
もう、いまやパティシエにも慣れるのではないかというほどの手慣れた手付きで愛するヒュウのためにフォンダンショコラを作っていく。
E「よーし。これで準備完了!あとは焼けるのを待つのみ!」
僕はブイーンと音を鳴らしながらフォンダンショコラを焼いているオーブンの中を覗く。
昔はこのオーブンレンジが怖くてよく何かを温める時はヒュウに甘えて温めてもらっていた。
焼いている間にそんな懐かしいことを思い出しながらキッチンを片付けていると僕のスマホが鳴った。
【着信:愛するベイビー】
E「もしもしヒュウ?」
H「エニシ…今…家?」
E「そうだよ。あと、どれくらいでウチに着く?」
H「エニシ…ごめん…今日会えそうにないかも……」
E「え…急にどうしたの?何かあった?」
H「ごめんね…また、連絡する…。」
そう言って電話は一方的に切れた。
僕の恋人の声は明らかに元気がなくて弱々しかった。
いつも、ヒュウは自分が辛い時や悲しい時、何も言わずに一人で耐えて自己解決してから僕に報告する。
そんなヒュウがもどかしくて心配な気持ちでいっぱいだけど…
本人が話したくないのなら僕も無理やり聞き出す事もない。
しかし、恋人としてはやっぱり辛い時には甘えて欲しいもので……
E「せっかくいい感じで焼けてるのに…どうしようっか…このフォンダンショコラ……」
オーブンの中で綺麗な焼き色を付けているフォンダンショコラを眺めながら僕はそう呟いた。
つづく
最近…
どうも僕の恋人の様子がおかしい。
僕のチュウを拒んばりはしないし、むしろ、もっとペロペロして~って甘いデロデロのキスをせがんでくる。
オマケに営みも僕が張り切ってパコパコすれば、それはそれはとても気持ち良さそうに可愛い声でと喘いでくれる(やめろ)
だけど…なんだか……僕の恋人の様子が変なんだ。
ちょうど2週間ほど前からだろうか?
その異変に気づいたのは…
僕が恋人の家に泊まろうとすれば、今までならヤッターぴょんぴょん♪っと言って家族ぐるみで喜んでくれていたのに…
突然、ヒュウは僕が自分の家に泊まるのを拒絶し、あの綺麗な美脚で僕を蹴り倒しながら自分の家へと帰れと言うようになった。
ヒュウのご両親になにか言われたかな…と思った僕は、今度は僕の家に泊まるように言えば、僕の恋人は急に顔色を変えて逃げるように自分の家へと帰っていく。
実に不自然だ…
あんなに気持ち良さそうに営みもキスもするくせに突然、お泊まりを拒むようになるだなんて…
まさか…浮気か!?
いやいや僕の恋人に限ってそれは絶対にないし、浮気出来ないように僕が体中にシルシを付けてある。
なにか悩み事でもあるのかな…そう思った僕は恋人に少しでも喜んでもらおうと、今年は僕がヒュウにチョコレートをバレンタインにプレゼントしようと計画したのだ。
朝早くから眠い目を擦り、生クリームを鍋に入れて火にかける。沸騰しない程度に温まったらチョコレートを入れて溶かし混ぜる。
E「ヒュウ…喜んでくれるかな…フォンダンショコラ……」
作るとなれば手の込んだモノを作りたいと思うのが僕の習性。
毎回、ヒュウが逃げるように帰ったあと、僕は練りに練って試作しすぎてやっと完成したエニシオリジナルのフォンダンショコラ。
もう、いまやパティシエにも慣れるのではないかというほどの手慣れた手付きで愛するヒュウのためにフォンダンショコラを作っていく。
E「よーし。これで準備完了!あとは焼けるのを待つのみ!」
僕はブイーンと音を鳴らしながらフォンダンショコラを焼いているオーブンの中を覗く。
昔はこのオーブンレンジが怖くてよく何かを温める時はヒュウに甘えて温めてもらっていた。
焼いている間にそんな懐かしいことを思い出しながらキッチンを片付けていると僕のスマホが鳴った。
【着信:愛するベイビー】
E「もしもしヒュウ?」
H「エニシ…今…家?」
E「そうだよ。あと、どれくらいでウチに着く?」
H「エニシ…ごめん…今日会えそうにないかも……」
E「え…急にどうしたの?何かあった?」
H「ごめんね…また、連絡する…。」
そう言って電話は一方的に切れた。
僕の恋人の声は明らかに元気がなくて弱々しかった。
いつも、ヒュウは自分が辛い時や悲しい時、何も言わずに一人で耐えて自己解決してから僕に報告する。
そんなヒュウがもどかしくて心配な気持ちでいっぱいだけど…
本人が話したくないのなら僕も無理やり聞き出す事もない。
しかし、恋人としてはやっぱり辛い時には甘えて欲しいもので……
E「せっかくいい感じで焼けてるのに…どうしようっか…このフォンダンショコラ……」
オーブンの中で綺麗な焼き色を付けているフォンダンショコラを眺めながら僕はそう呟いた。
つづく
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