27 / 39
第二十七話
しおりを挟む
真中ハヤテサイド
山城さんは恐怖からまつ毛を涙で濡らし目をギュッと閉じて震えながらブレスレットを握りしめている。
すると、突然現れた影が山城さんの顔の横をスーッと通り過ぎると、山城さんが叫び声をあげて俺の胸へと飛び込んできた。
さっきまで山城さんと触れる事が出来なかったはずなのに、また触れることができた俺たち。
しかし、山城さんは俺の膝の上に跨りギュッとしがみ付くせいで吐息が俺の首筋にかかり俺の理性が危ない。
H「山城さん…これは…ちょっと……」
今にも大暴れしそうな自分の下半身と戦いながら山城さんにそういうと、山城さんは驚いた顔をして顔を赤らめて俺の膝から降りる。
それが少しさみしく感じるのは山城さんの温もりや柔らかさを知ってしまっているからだろう。
K「ご…ごめんなさい…怖くてつい…」
H「いや…全然いいんですけど…理性が吹っ飛びそうだったんで……」
本当に俺の心臓は止まったのか?と聞きたくなるほど俺の心臓はドキドキしていてつい、意味もなく山城さんのぷっくりとした唇を見つめてしまう。
山城さんはブレスレットじっと考え込んだ様子で見つめていて俺は思った。
もしかしたら、このブレスレットがあの得体の知れない男から山城さんを待ってくれているのかもしれないと。
そう考えていると山城さんはブレスレットを俺の前に置き、山城さんがそのブレスレットから手を離した瞬間!
また、あの男の姿が現れ山城さんの方へと向かってくる。
やっぱり…やっぱりそうだ。
H「持って早く!!」
K「え…?」
H「そのブレスレット持って!!」
俺がそう叫ぶと山城さんは怯えた顔をして慌ててその数珠のようなブレスレットを手に取り、それと同時にその男の姿はまた消えた。
H「山城さんこのブレスレット絶対外しちゃダメだよ。手首に付けててわかった?」
K「う…うん…わ…分かった…」
いつどこでどうやって死んだかも分からない俺はもしかしたら山城さんをあの男から守るために幽霊となり山城さんのそばを彷徨っているのかもしれない。
あの男は誰なのか?
何が目的なのか?
どうすれば消えるのか?
果たして俺は山城さんを守れるのか?
そんな自問自答を繰り返しながら俺は幽霊になってまで山城さんをボディーガードしようとしている。
俺はそんな事を考えながら山城さんに抱いてしまった愛しいという感情を表すかのように山城さんの頬を撫でた。
んがしかし…
俺はこの後…
あの謎の男とではなく…己と戦うこととなる。
つづく
山城さんは恐怖からまつ毛を涙で濡らし目をギュッと閉じて震えながらブレスレットを握りしめている。
すると、突然現れた影が山城さんの顔の横をスーッと通り過ぎると、山城さんが叫び声をあげて俺の胸へと飛び込んできた。
さっきまで山城さんと触れる事が出来なかったはずなのに、また触れることができた俺たち。
しかし、山城さんは俺の膝の上に跨りギュッとしがみ付くせいで吐息が俺の首筋にかかり俺の理性が危ない。
H「山城さん…これは…ちょっと……」
今にも大暴れしそうな自分の下半身と戦いながら山城さんにそういうと、山城さんは驚いた顔をして顔を赤らめて俺の膝から降りる。
それが少しさみしく感じるのは山城さんの温もりや柔らかさを知ってしまっているからだろう。
K「ご…ごめんなさい…怖くてつい…」
H「いや…全然いいんですけど…理性が吹っ飛びそうだったんで……」
本当に俺の心臓は止まったのか?と聞きたくなるほど俺の心臓はドキドキしていてつい、意味もなく山城さんのぷっくりとした唇を見つめてしまう。
山城さんはブレスレットじっと考え込んだ様子で見つめていて俺は思った。
もしかしたら、このブレスレットがあの得体の知れない男から山城さんを待ってくれているのかもしれないと。
そう考えていると山城さんはブレスレットを俺の前に置き、山城さんがそのブレスレットから手を離した瞬間!
また、あの男の姿が現れ山城さんの方へと向かってくる。
やっぱり…やっぱりそうだ。
H「持って早く!!」
K「え…?」
H「そのブレスレット持って!!」
俺がそう叫ぶと山城さんは怯えた顔をして慌ててその数珠のようなブレスレットを手に取り、それと同時にその男の姿はまた消えた。
H「山城さんこのブレスレット絶対外しちゃダメだよ。手首に付けててわかった?」
K「う…うん…わ…分かった…」
いつどこでどうやって死んだかも分からない俺はもしかしたら山城さんをあの男から守るために幽霊となり山城さんのそばを彷徨っているのかもしれない。
あの男は誰なのか?
何が目的なのか?
どうすれば消えるのか?
果たして俺は山城さんを守れるのか?
そんな自問自答を繰り返しながら俺は幽霊になってまで山城さんをボディーガードしようとしている。
俺はそんな事を考えながら山城さんに抱いてしまった愛しいという感情を表すかのように山城さんの頬を撫でた。
んがしかし…
俺はこの後…
あの謎の男とではなく…己と戦うこととなる。
つづく
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる