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第七話
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山城コトハサイド
昨日、あんなにも怖い思いをしたというのに疲れていたからなのか、私は爆睡してしまい喉の渇きで目が覚めた。
はぁ…喉乾いたな…
何も入ってない冷蔵庫を見つめてため息をひとつ。
買い物…行かなきゃ…
私は財布を持って玄関で靴を履き扉を開けて廊下に出た。
そして、ガチャと閉まる音を聞いて我にかえる…
あ…
やばぁぁあぁぁぁ~い!!
部屋の鍵持って出るの忘れたぁぁぁぁあ!!
実家に住んでいた頃のクセでこの家がオートロックだということを忘れ鍵を持たずに出てしまった。
あ…そうだ!
管理人さんのとこに行こう!
慌てて1階に行き管理人さんの部屋に行くと…
「長期連休のため1週間ほどいません。」
そう張り紙が貼られてあった。
そうだった…世間は今日から連休じゃん…終わった。
そう意気消沈したものの私はすぐに思いつく。
あ!鍵屋に電話して開けて貰えばいいんだ!!
スマホスマホっと!そう思ってポケットを触るが…
な…ない…
微かな記憶を辿り寄せて私は気づく。
あ…
スマホは部屋の中だ…
マジで終わった…終了のお知らせ…。
あぁ…喉乾いた…
しかし、私はこのマンションの入り口のオートロックを出てしまうと…ロックを解除する鍵を持っていない。
ってことはこのマンションの中に戻ることはできない。
どうしよう…絶望…
あ!!
そうだ私、ベランダの扉開けてる!!
私はそれに気づき自分の部屋の階にまで戻り、自分の部屋の前ではなく、お隣さんである真中さんの扉の前に立つ。
どうか…いますように…
私はそう願いを込めてインターホンを押した。
ピンポーン
……………。
ピンポーン
……………。
ピ…
H「あぁもう!人が寝てる時にうるさいな鍵持ってんだから勝手に入れよ!」
そう言って爆発した頭で上半身裸のまま出てきた真中さんに思わず私は目が点。
K「え……」
H「え…山城さん!?あ…すいません…こんな格好で…今日会社休みでさっきまで寝てて…」
そう言って真中さんは裸を気にして隠そうとするが、その逞しい身体を目の前にしてしまった私も思わず気まずくて目をそらす。
K「ごめんなさい急に…実は鍵をインロックしちゃって…ベランダの扉開けてるから真中さん家のベランダから私のベランダに入らせてもらえないかなと思って…」
H「え?えっと…と…とりあえず中に入ってください!俺、服着るんで!」
そう言って真中さんは焦った顔をして奥に入っていく。
K「お…おじゃまします…」
私は真中さんの言葉に甘えて小さくそう呟き、真中さんの部屋の中に入っていくと真中さんがTシャツを着ながら戻ってきてリビングのソファに座るように案内してくれた。
そのソファに腰掛けると真中さんもソファに座り話し始める。
H「山城さん、ベランダからって言ってましたけど…ここ何階か知ってます?」
K「え…あぁ…うん…12階…」
H「高い所平気なんですか?」
K「苦手…」
H「なのにベランダから?」
K「だって、喉乾いたから慌ててコンビニに行こうと思って外にでたら鍵とスマホを中に置きっ放しでどうしようもないので…」
H「はぁ………」
真中さんは少し呆れた顔をしてキッチンに向かい直ぐに戻ってきた。
H「これ…飲んでください。」
バキバキっと音をさせてペットボトルの蓋を開けた真中さんは私に水のペットボトルを渡した。
K「え…あ…ありがとうございます…」
H「とりあえず、ベランダづたいに部屋に入るのは反対です!もし、落ちたら終わりですよ?なので、今から俺が鍵屋に連絡して開けてもらうんでそれまでここにいてください。」
K「…でも迷惑じゃないですか…?」
H「ベランダから落ちられる方が迷惑ですよ?」
真中さんはそう笑った。
つづく
昨日、あんなにも怖い思いをしたというのに疲れていたからなのか、私は爆睡してしまい喉の渇きで目が覚めた。
はぁ…喉乾いたな…
何も入ってない冷蔵庫を見つめてため息をひとつ。
買い物…行かなきゃ…
私は財布を持って玄関で靴を履き扉を開けて廊下に出た。
そして、ガチャと閉まる音を聞いて我にかえる…
あ…
やばぁぁあぁぁぁ~い!!
部屋の鍵持って出るの忘れたぁぁぁぁあ!!
実家に住んでいた頃のクセでこの家がオートロックだということを忘れ鍵を持たずに出てしまった。
あ…そうだ!
管理人さんのとこに行こう!
慌てて1階に行き管理人さんの部屋に行くと…
「長期連休のため1週間ほどいません。」
そう張り紙が貼られてあった。
そうだった…世間は今日から連休じゃん…終わった。
そう意気消沈したものの私はすぐに思いつく。
あ!鍵屋に電話して開けて貰えばいいんだ!!
スマホスマホっと!そう思ってポケットを触るが…
な…ない…
微かな記憶を辿り寄せて私は気づく。
あ…
スマホは部屋の中だ…
マジで終わった…終了のお知らせ…。
あぁ…喉乾いた…
しかし、私はこのマンションの入り口のオートロックを出てしまうと…ロックを解除する鍵を持っていない。
ってことはこのマンションの中に戻ることはできない。
どうしよう…絶望…
あ!!
そうだ私、ベランダの扉開けてる!!
私はそれに気づき自分の部屋の階にまで戻り、自分の部屋の前ではなく、お隣さんである真中さんの扉の前に立つ。
どうか…いますように…
私はそう願いを込めてインターホンを押した。
ピンポーン
……………。
ピンポーン
……………。
ピ…
H「あぁもう!人が寝てる時にうるさいな鍵持ってんだから勝手に入れよ!」
そう言って爆発した頭で上半身裸のまま出てきた真中さんに思わず私は目が点。
K「え……」
H「え…山城さん!?あ…すいません…こんな格好で…今日会社休みでさっきまで寝てて…」
そう言って真中さんは裸を気にして隠そうとするが、その逞しい身体を目の前にしてしまった私も思わず気まずくて目をそらす。
K「ごめんなさい急に…実は鍵をインロックしちゃって…ベランダの扉開けてるから真中さん家のベランダから私のベランダに入らせてもらえないかなと思って…」
H「え?えっと…と…とりあえず中に入ってください!俺、服着るんで!」
そう言って真中さんは焦った顔をして奥に入っていく。
K「お…おじゃまします…」
私は真中さんの言葉に甘えて小さくそう呟き、真中さんの部屋の中に入っていくと真中さんがTシャツを着ながら戻ってきてリビングのソファに座るように案内してくれた。
そのソファに腰掛けると真中さんもソファに座り話し始める。
H「山城さん、ベランダからって言ってましたけど…ここ何階か知ってます?」
K「え…あぁ…うん…12階…」
H「高い所平気なんですか?」
K「苦手…」
H「なのにベランダから?」
K「だって、喉乾いたから慌ててコンビニに行こうと思って外にでたら鍵とスマホを中に置きっ放しでどうしようもないので…」
H「はぁ………」
真中さんは少し呆れた顔をしてキッチンに向かい直ぐに戻ってきた。
H「これ…飲んでください。」
バキバキっと音をさせてペットボトルの蓋を開けた真中さんは私に水のペットボトルを渡した。
K「え…あ…ありがとうございます…」
H「とりあえず、ベランダづたいに部屋に入るのは反対です!もし、落ちたら終わりですよ?なので、今から俺が鍵屋に連絡して開けてもらうんでそれまでここにいてください。」
K「…でも迷惑じゃないですか…?」
H「ベランダから落ちられる方が迷惑ですよ?」
真中さんはそう笑った。
つづく
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