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31話
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テラside
重い身体に力を入れ動かすと激痛が走り私は一気にまぶたを開けた。
T「ここ…どこ……」
はるか高い天井に冷たい空間が広がっていて、私は大きなガラスケースのような箱の中に閉じ込められ、真っ白なワンピースを着せられていた。
ガラスを叩いてみるがビクッともせずガラスケースの外は薄暗くてよく見えない。
恐る恐る私が目を凝らして見てみると、そこから薄らとムネオリの姿が浮き上がり私は思わず後退りした。
M「やっと目覚めたね…会いたかった。」
そう言ったムネオリに私は恐怖を覚え、身体がガクガクと震えだし、思わず尻餅をついて私は床に座り込んだ。
なのにムネオリはずっと微笑んでいてそれがさらに私の恐怖心となり襲いかかる。
どうしよう…どうしよう…
真っ白ろな頭で必死に考えていると私はケイトのある言葉を思い出した。
K「もし、何かあった時…このクマをギュッと握って俺のことを想ってくれたら必ず助けに行くんで。」
その言葉を思い出した私はケイトから貰ったクマのネックレスをギュッと握り願った。
助けて…ケイト…
すると、そのクマのネックレスからはカチッと音がした。
M「テラ……俺の可愛いテラ…」
ムネオリは私を舐め回すように見つめるがその目が不気味で私は震え上がる。
T「……ここは…どこ?」
M「ん?ここは…俺とテラの愛の巣だよ。気に入った?」
T「こんなガラスケースに閉じ込められて…気に入るわけないよ…」
M「そう?テラが大好きだって言ってた場所なのにな…」
ムネオリはそう言いながらカーテンを開けると、そこには私の見慣れた風景が見えた。
T「ここは…〇〇公園があった場所…?」
M「そう…俺たちが朝まで語り合った〇〇公園だよ…土地を買って俺たちの隠れ家を建てたんだ…テラが喜ぶと思って。」
この公園はムネオリとよく朝まで2人で語り合った公園。
私たちの思い出が詰まった公園であることは間違いないこの場所…
なのにそれすらも恐怖として感じてしまうのは私の心にケイトが存在するから。
T「ムネオリ……ここから出して…お願い…」
M「やだよ…ここから出したら…またアイツのとこに行っちゃうだろ?だから出してあげない。テラはここで俺と生活するの。」
ムネオリはガラスケースに手をかざしながらそう言った。
T「ムネオリ…覇道組の若頭だったんだね…なんで隠してたの?」
M「言う必要…ないかなと思ったから。」
T「ショックだった…隠し事してたなんて…」
M「ショック?笑わせるな…だから?だからなんだって言うだよ!?ショックだからここから出せって!?隠し事してたからテラを諦めろって!?そんなの…無理だよテラ…お願い…俺を捨てないでよ…」
私のせいでムネオリをこんなにも追い詰めてしまったのだろうか…?
目の前のムネオリは突然、怒鳴り散らしたかと思えば泣きながら私に縋り付き、私自身もどうすればいいのか答えが見つからない。
私は黙ったままそんな情緒不安定なムネオリを見つめていると、慌てた様子の男が部屋の中へと入ってきてムネオリの顔つきが変わった。
「ハウさんが…門の外でずっと待ってます…若頭どうされますか…?」
M「なんで天龍組に戻らないんだ?」
「どうやら…天龍組に正体がバレたようです…」
部下の人がムネオリにそう言うとムネオリは真顔で言った。
M「天龍組に正体がバレたのなら生かしておくわけにはいかない。」
その言葉を聞いて私は耳を疑う…
今、私の目の前にいるのはあのムネオリなのだろうか…と…
そんな事を思いながら私がじっとムネオリを見つめているとムネオリは私に気づき、ハッとしたように優しい表情に変わって俺に微笑んだ。
M「いい子にして待ってるんだよ。ちょっと俺出てくるからね?」
そう言ってムネオリは部下と一緒に部屋を出て行った。
もしかしたら、ムネオリはハウさんを始末しに行ったのかもしれない。
そう思うと私は怖くて怖くて…
1人震えながら…冷たいガラスケースの中で縮こまった。
つづく
重い身体に力を入れ動かすと激痛が走り私は一気にまぶたを開けた。
T「ここ…どこ……」
はるか高い天井に冷たい空間が広がっていて、私は大きなガラスケースのような箱の中に閉じ込められ、真っ白なワンピースを着せられていた。
ガラスを叩いてみるがビクッともせずガラスケースの外は薄暗くてよく見えない。
恐る恐る私が目を凝らして見てみると、そこから薄らとムネオリの姿が浮き上がり私は思わず後退りした。
M「やっと目覚めたね…会いたかった。」
そう言ったムネオリに私は恐怖を覚え、身体がガクガクと震えだし、思わず尻餅をついて私は床に座り込んだ。
なのにムネオリはずっと微笑んでいてそれがさらに私の恐怖心となり襲いかかる。
どうしよう…どうしよう…
真っ白ろな頭で必死に考えていると私はケイトのある言葉を思い出した。
K「もし、何かあった時…このクマをギュッと握って俺のことを想ってくれたら必ず助けに行くんで。」
その言葉を思い出した私はケイトから貰ったクマのネックレスをギュッと握り願った。
助けて…ケイト…
すると、そのクマのネックレスからはカチッと音がした。
M「テラ……俺の可愛いテラ…」
ムネオリは私を舐め回すように見つめるがその目が不気味で私は震え上がる。
T「……ここは…どこ?」
M「ん?ここは…俺とテラの愛の巣だよ。気に入った?」
T「こんなガラスケースに閉じ込められて…気に入るわけないよ…」
M「そう?テラが大好きだって言ってた場所なのにな…」
ムネオリはそう言いながらカーテンを開けると、そこには私の見慣れた風景が見えた。
T「ここは…〇〇公園があった場所…?」
M「そう…俺たちが朝まで語り合った〇〇公園だよ…土地を買って俺たちの隠れ家を建てたんだ…テラが喜ぶと思って。」
この公園はムネオリとよく朝まで2人で語り合った公園。
私たちの思い出が詰まった公園であることは間違いないこの場所…
なのにそれすらも恐怖として感じてしまうのは私の心にケイトが存在するから。
T「ムネオリ……ここから出して…お願い…」
M「やだよ…ここから出したら…またアイツのとこに行っちゃうだろ?だから出してあげない。テラはここで俺と生活するの。」
ムネオリはガラスケースに手をかざしながらそう言った。
T「ムネオリ…覇道組の若頭だったんだね…なんで隠してたの?」
M「言う必要…ないかなと思ったから。」
T「ショックだった…隠し事してたなんて…」
M「ショック?笑わせるな…だから?だからなんだって言うだよ!?ショックだからここから出せって!?隠し事してたからテラを諦めろって!?そんなの…無理だよテラ…お願い…俺を捨てないでよ…」
私のせいでムネオリをこんなにも追い詰めてしまったのだろうか…?
目の前のムネオリは突然、怒鳴り散らしたかと思えば泣きながら私に縋り付き、私自身もどうすればいいのか答えが見つからない。
私は黙ったままそんな情緒不安定なムネオリを見つめていると、慌てた様子の男が部屋の中へと入ってきてムネオリの顔つきが変わった。
「ハウさんが…門の外でずっと待ってます…若頭どうされますか…?」
M「なんで天龍組に戻らないんだ?」
「どうやら…天龍組に正体がバレたようです…」
部下の人がムネオリにそう言うとムネオリは真顔で言った。
M「天龍組に正体がバレたのなら生かしておくわけにはいかない。」
その言葉を聞いて私は耳を疑う…
今、私の目の前にいるのはあのムネオリなのだろうか…と…
そんな事を思いながら私がじっとムネオリを見つめているとムネオリは私に気づき、ハッとしたように優しい表情に変わって俺に微笑んだ。
M「いい子にして待ってるんだよ。ちょっと俺出てくるからね?」
そう言ってムネオリは部下と一緒に部屋を出て行った。
もしかしたら、ムネオリはハウさんを始末しに行ったのかもしれない。
そう思うと私は怖くて怖くて…
1人震えながら…冷たいガラスケースの中で縮こまった。
つづく
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