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39話
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キイチside
俺の胸を叩きもがくタカラくんに強引な口付けをし、舌を絡めると俺の胸を叩いていたタカラくんの手がキュッと俺の服を掴み、顎をあげて吐息が漏れる。
やば…
脳みそがジンジンと膨張しているかのような感覚になり、チュっと音を立てて唇を離した俺たちはバチッと目が合うと気まずさからすぐに目を逸らした。
T「寝込みにキスするなんてほんと最低…これで91回目だからな…もういい加減にしろ…」
この前の怒っている感じの言い方でもなく、目をうるうるとさせながら俺の服をギュッと掴み、そう話すタカラくんに俺はドキドキし目が離せない。
が…ん?
91回目ってなんの話?
K「誰が寝込みに91回もキスしてんの……?」
俺がそう問いかけるとタカラくんは目をまん丸にし俺の顔を見た。
T「酒に酔って俺が寝てる所をキイチが無理矢理キスしてきたんだろ!!俺はキイチのこと好きなのにキイチは俺をイオリの代わりにしてそんな事してるんだろ!?イオリと上手くいったくせになんで俺にキスしてくるんだよ!!」
タカラくんはそう言って思い出したかのようにキレ出し、酔った俺がタカラくんにキスをしたなんてありえない事をまた叫びながらポロポロと涙を流し俺の胸をぽかぽかと殴る。
酔った勢いでキス?
俺が?
まさかまたいつもの冗談だろ?
上手くいった?
誰が?
俺とイオリくんが?
んな訳。
むしろ、絶縁。
もう二度と会うことなんてないのに。
この人は一体何を言っているだろ?
顔が可愛いのは認めるがそのど天然はほどほどにしてほしい。
俺はタカラくんを見つめながらそう思った。
K「イオリくんのことは好きじゃないし。俺が好きなのはタカラくんだし…俺は酔った勢いでそんな事しない。」
T「嘘はもういい!いつも酔ったらキスしてくるじゃん!さっきだってイオリと見つめ合ってたし!!10年前だって家の前でイオリとキスしてた!!そんなにずっとイオリのこと好きなのになんで俺にまでキスするんだよ!!相手間違えてんだよ!!」
俺はそう泣き叫ぶタカラくんの唇を黙らせるようにまた、チュウとキスをするとタカラくんはひっと声を上げて固まり俺の顔を見つめる。
K「相手…間違えてないし。」
そう言ってまた、俺は無防備な放心状態のタカラくんにチュウとキスをする。
チュウ…
チュッ…
チュウ…
チュウ…
チュッ…チュ…
呆然としているタカラくんにずっと唇が重なるだけのキスをしていると、タカラくんは俺の胸を押して俺のキスを止めた。
T「ちょ…っと……!!」
K「相手…間違えてないって言ってんの。俺が好きなのは今も昔もタカラくんだし10年前のあの時、俺はイオリくんとキスはしてない…ってか見てたなら声かけてよ。」
俺がそう言うとタカラくんは俺の目をじっと見ている。
T「ウソ…キイチ…ほんとに…記憶…戻ったのかよ…?」
タカラくんの言葉に頷くと俺から離れようとするタカラくんをギュッと抱きしめた。
K「話…ちゃんと聞いて欲しい…イオリくんとこと…誤解したままいてほしくない…全部話し聞いてからから…俺とのこと…ちゃんと返事して?」
俺はそう言うとタカラくんに話し始めた。
つづく
俺の胸を叩きもがくタカラくんに強引な口付けをし、舌を絡めると俺の胸を叩いていたタカラくんの手がキュッと俺の服を掴み、顎をあげて吐息が漏れる。
やば…
脳みそがジンジンと膨張しているかのような感覚になり、チュっと音を立てて唇を離した俺たちはバチッと目が合うと気まずさからすぐに目を逸らした。
T「寝込みにキスするなんてほんと最低…これで91回目だからな…もういい加減にしろ…」
この前の怒っている感じの言い方でもなく、目をうるうるとさせながら俺の服をギュッと掴み、そう話すタカラくんに俺はドキドキし目が離せない。
が…ん?
91回目ってなんの話?
K「誰が寝込みに91回もキスしてんの……?」
俺がそう問いかけるとタカラくんは目をまん丸にし俺の顔を見た。
T「酒に酔って俺が寝てる所をキイチが無理矢理キスしてきたんだろ!!俺はキイチのこと好きなのにキイチは俺をイオリの代わりにしてそんな事してるんだろ!?イオリと上手くいったくせになんで俺にキスしてくるんだよ!!」
タカラくんはそう言って思い出したかのようにキレ出し、酔った俺がタカラくんにキスをしたなんてありえない事をまた叫びながらポロポロと涙を流し俺の胸をぽかぽかと殴る。
酔った勢いでキス?
俺が?
まさかまたいつもの冗談だろ?
上手くいった?
誰が?
俺とイオリくんが?
んな訳。
むしろ、絶縁。
もう二度と会うことなんてないのに。
この人は一体何を言っているだろ?
顔が可愛いのは認めるがそのど天然はほどほどにしてほしい。
俺はタカラくんを見つめながらそう思った。
K「イオリくんのことは好きじゃないし。俺が好きなのはタカラくんだし…俺は酔った勢いでそんな事しない。」
T「嘘はもういい!いつも酔ったらキスしてくるじゃん!さっきだってイオリと見つめ合ってたし!!10年前だって家の前でイオリとキスしてた!!そんなにずっとイオリのこと好きなのになんで俺にまでキスするんだよ!!相手間違えてんだよ!!」
俺はそう泣き叫ぶタカラくんの唇を黙らせるようにまた、チュウとキスをするとタカラくんはひっと声を上げて固まり俺の顔を見つめる。
K「相手…間違えてないし。」
そう言ってまた、俺は無防備な放心状態のタカラくんにチュウとキスをする。
チュウ…
チュッ…
チュウ…
チュウ…
チュッ…チュ…
呆然としているタカラくんにずっと唇が重なるだけのキスをしていると、タカラくんは俺の胸を押して俺のキスを止めた。
T「ちょ…っと……!!」
K「相手…間違えてないって言ってんの。俺が好きなのは今も昔もタカラくんだし10年前のあの時、俺はイオリくんとキスはしてない…ってか見てたなら声かけてよ。」
俺がそう言うとタカラくんは俺の目をじっと見ている。
T「ウソ…キイチ…ほんとに…記憶…戻ったのかよ…?」
タカラくんの言葉に頷くと俺から離れようとするタカラくんをギュッと抱きしめた。
K「話…ちゃんと聞いて欲しい…イオリくんとこと…誤解したままいてほしくない…全部話し聞いてからから…俺とのこと…ちゃんと返事して?」
俺はそう言うとタカラくんに話し始めた。
つづく
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