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19話
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タカラside
そんなある日
俺が家のソファに座ってテレビを見ていると俺の横に珍しくイオリが座ってきたので、慌てて俺は自分の部屋に避難しようとすると…イオリが突然、声をかけてきて俺は固まる。
「お前ってさ?ミズキと付き合ってんの?」
T「……は?なんだそれ。」
何年振りかのまともな会話がそれ?
くだらない校内の噂を鵜呑みにし、俺のプライベートを把握しようとするイオリに俺は腹がたった。
「少し前から学校中で噂になってるらしいけど?ミズキにとってお前が特別な人だって女子達は大騒ぎだぞ。」
T「ふーん。それわざわざ俺がお前に答える必要ある?ってか付き合ってるって言ったらなんだよ?お前には可愛い可愛いキイチがいるだろ?」
なんで俺がそんなくだらない質問に答えなきゃいけないだろうか?ウザ…
そう思った俺はわざとイオリに嫌味な棘のある言い方をし、そのまま二階の自分の部屋へと向かった。
すると、次の日…
高校に登校してすぐに異変に気付いた。
T「なんだこれ…」
高校の下駄箱に俺に対する誹謗中傷の紙が貼られていた。
それに気づいたミズキが必死になってその紙を破るようにして外してくれた。
心配したミズキは俺の教室まで付いて来てくれて教室を覗くと、そこには黒板や俺の机にも同じような酷い言葉が書かれてあった。
M「タカラこんなの見なくていい。目つぶってろ。」
ミズキはそう言いながら俺のクラスメイトを気にすることなく教室の中に入り、自分の制服でそれを一生懸命に消してくれ、その光景を遠巻きに見ているイオリと俺は目があった。
この時…俺は不思議とイオリのその顔を見て気づいたんだ…
これは間違いなくイオリの仕業だって。
T「ミズキもういいよ。ありがとう。俺学校サボるわ。」
俺はそう言って教室を出るとミズキも一緒に教室を出た。
M「俺もサボる。」
T「ミズキはダメだよ。生徒会に入ったばっかなのに。」
M「お前を放ってほけないだろ?」
T「大丈夫……じゃないけど大丈夫。」
俺はそう言ってミズキを学校に残し、そのままノイルくんのお店へと向かった。
店に入った途端に学校をサボった俺を見て眉間にシワを寄せるノイルくん。
N「ここはサボりの溜まり場か?」
T「はぁ~あ。ねぇノイルくん。パンケーキが食べたい。」
俺のおねだりの理由に気づいたのかノイルくんは大きなため息をつきながらキッチンへと向かった。
つづく
そんなある日
俺が家のソファに座ってテレビを見ていると俺の横に珍しくイオリが座ってきたので、慌てて俺は自分の部屋に避難しようとすると…イオリが突然、声をかけてきて俺は固まる。
「お前ってさ?ミズキと付き合ってんの?」
T「……は?なんだそれ。」
何年振りかのまともな会話がそれ?
くだらない校内の噂を鵜呑みにし、俺のプライベートを把握しようとするイオリに俺は腹がたった。
「少し前から学校中で噂になってるらしいけど?ミズキにとってお前が特別な人だって女子達は大騒ぎだぞ。」
T「ふーん。それわざわざ俺がお前に答える必要ある?ってか付き合ってるって言ったらなんだよ?お前には可愛い可愛いキイチがいるだろ?」
なんで俺がそんなくだらない質問に答えなきゃいけないだろうか?ウザ…
そう思った俺はわざとイオリに嫌味な棘のある言い方をし、そのまま二階の自分の部屋へと向かった。
すると、次の日…
高校に登校してすぐに異変に気付いた。
T「なんだこれ…」
高校の下駄箱に俺に対する誹謗中傷の紙が貼られていた。
それに気づいたミズキが必死になってその紙を破るようにして外してくれた。
心配したミズキは俺の教室まで付いて来てくれて教室を覗くと、そこには黒板や俺の机にも同じような酷い言葉が書かれてあった。
M「タカラこんなの見なくていい。目つぶってろ。」
ミズキはそう言いながら俺のクラスメイトを気にすることなく教室の中に入り、自分の制服でそれを一生懸命に消してくれ、その光景を遠巻きに見ているイオリと俺は目があった。
この時…俺は不思議とイオリのその顔を見て気づいたんだ…
これは間違いなくイオリの仕業だって。
T「ミズキもういいよ。ありがとう。俺学校サボるわ。」
俺はそう言って教室を出るとミズキも一緒に教室を出た。
M「俺もサボる。」
T「ミズキはダメだよ。生徒会に入ったばっかなのに。」
M「お前を放ってほけないだろ?」
T「大丈夫……じゃないけど大丈夫。」
俺はそう言ってミズキを学校に残し、そのままノイルくんのお店へと向かった。
店に入った途端に学校をサボった俺を見て眉間にシワを寄せるノイルくん。
N「ここはサボりの溜まり場か?」
T「はぁ~あ。ねぇノイルくん。パンケーキが食べたい。」
俺のおねだりの理由に気づいたのかノイルくんは大きなため息をつきながらキッチンへと向かった。
つづく
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