【BL】妖精の住む森

樺純

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2話

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部屋の中からウッドデッキに戻ってきたタオさんは俺の横にある椅子に腰掛けると、その小さな箱から包帯とガーゼそして消毒液を出した。

T「ちょっとだけ染みるよ?」

J「あぁはい…」

そう返事をするとタオさんは思っていたよりも大胆に傷口へ消毒液をかけ、あまりの激痛で俺は全身に鳥肌が立ちその様子を見たタオさんが笑った。

T「だからちょっとだけ染みるよって言ったじゃんw」

J「思ったより激しかったんで…」

T「激しいのは…嫌い?」

タオさんはチラッと俺の方に視線を向け、俺の顔色を伺うと口元をニヤッとさせ傷口にガーゼを貼った。

T「はい…終わったよ。」

タオさんはゴミを手の中に丸めて箱を閉めると立ち上がる。

J「ありがとう…ございました。」

それに釣られて立ち上がると視線がバチッと合い…

言葉に詰まる。

T「帰るんでしょ?」

J「帰ったほうがいいですよね?」

T「傷の手当てしたお礼でもしてくれる?」

J「お礼…そうですね。なにかありますか?俺にお手伝い出来ること…」

少しでも長くタオさんといれる事を嬉しく感じ始めてる自分に俺はその会話のやり取りで気づいた。

T「んーそうだね?」

タオさんは俺をじーっと見つめたままゆっくりと近づいてきて、俺は戸惑い後退りするとタオさんが俺の首に右手を回した。

ドキッ!!

と分かりやすく跳ねる俺の心臓はとても素直で純粋だと思う。

T「あのさ…お礼なんだけど…」

J「は…はい…(ごくり)」

T「あの大きいヨガマットたたむの手伝ってくれる?」

そう言って指をさした先にはさっきまでタオさんが使っていた大きめのヨガマットがあり…

正直…

良からぬことを期待してしまった俺の心は見事に落胆した。

J「あ…はい…」

俺がウッドデッキを降りると一緒にあとを付いてくるタオさん…

無邪気な顔を見せたり…

人を誘うような目をしたり…

この人は本当に不思議な人だ。

俺は芝生の上にあるヨガマットを手に取り、しゃがんで丸めようとするがカナリの大きさで使った事のない俺はなかなか丸める事が出来ない。

T「ここをね?こうやるんだよ?」

俺の横にしゃがんだタオさんが丸め方を教えてくれる。

J「こうですか?」

T「あ…待ってここもちゃんとほら…」

そう言ってタオさんが俺の方の端に手を伸ばすと…

T「あっ!」

タオさんはバランスを崩し転びそうになったので、俺は思わずタオさんの後頭部と地面の間に手を滑り込ませた。

J「あ…」

T「んふふふwわざとでしょw」

俺はタオさんが地面で頭をぶつけないようにと思ってした事が、気づけばタオさんを組み敷いていた。

J「いや…そのわざととかじゃなくて…転んで頭ぶつけたら大変だと思って…!!」

タオさんは起き上がろとせず、下から俺を見つめるので俺は必死になって言い訳をする。

そして、俺がタオさんを起き上がらせようと手に力を入れた瞬間…

T「わざとすればいいのに…」

タオさんはそう呟き、俺の後頭部を自分の元へと引き寄せそっと唇を塞いだ。

一瞬、何が起きたのか分からなかった。

なのに柔らかいその感触に俺の全神経がそこに集中し、タオさんが啄むように俺の唇を噛むだけで、頭の中がクラクラとさせ夢中になっていく。

タオさんは俺の手を取り自分の身体に触れさせるとそっと舌を滑り込ませた。

心地よいぬめり感に身を震わせ、タオさんの滑らかな肌を撫でると、ピクッと反応して可愛らしい笑みを浮かべまた俺の唇に吸い付く。

ダメだ…もう…止められない…

俺の後頭部を何度も撫でながら繰り返される口付けに酔っていると、俺はタオさんに突き飛ばされタオさんに組み敷かれた。

そして、タオさんが俺の上に跨るとタオさんはニヤッと微笑みながらトレーニングウェアを脱ぎ捨てた。

J「ちょ…タオさんここ…外ですよ…!?」

さすがの俺も起き上がろうとするがタオさんは妖艶な笑みを浮かべ俺を押し倒す。

T「この森は俺の森だから誰も来ないよ…」

そう呟くとタオさんの手はスルスルと俺の身体に伸び…

俺たちは眩しい太陽の日差しが照らす中…

汗を光らせながら激しく身体を絡め、俺は本能のままタオさんを抱いた。

つづく
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