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12話
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トモヤside
12月24日
今日はクリスマスイヴのパーティーで俺とユキトくんが、他のスタッフ達に指示をしながら店内をクリスマス仕様に飾り付けていく。
すると、ご機嫌なカヲルちゃんはいつもより派手なメイクに真っ黒なミニスカサンタのコスプレをしてルンルンで店内を見回る。
「トモヤ~こっち来て~」
T「もうすぐパーティーの時間だから忙しい。」
「いいから早く裏に来て~!!」
仕方なくカヲルちゃんに呼ばれるまま裏にいくと、カヲルちゃんが笑顔でぽんぽんとソファを叩き目を輝かせている。
その顔は何かを企んでいる顔で俺は嫌な予感がしながらもカヲルちゃんの横に座る。
「ほらこれ見て~トモヤに似合うと思って買ってきたの~」
そう言ってカヲルちゃんが出してきたのは紫色したロングスカートのサンタ服。
トモヤに似合うと思って…って…まさかこのサンタ服を俺に着せる気かよ!?と思った俺は慌てて立ち上がり逃げようとするがカヲルちゃんに捕まり座らせられた。
「はい!メイクはアタシがしてあげるからこれに着替えてね?」
カヲルちゃんは笑顔でものすご~く優しくそう俺に言っているが、その目の奥は全然笑っていなくてギュッと俺の腕を掴むその握力はその辺にいる男よりも強い。
T「ハ…ハイ…カシコマリマシタ。」
カタコトでそう返し、仕方なく俺がその紫色したロングスカートのサンタ服に着替えると、カヲルちゃんは満足気に手を叩きアンビリーバボ!!と何故かスタンディングオベーションだ。
T「これめっちゃ、肩出てるんだけど。」
「出るやつ買ってきたの。今回はミニじゃなかっただけありがたく思いなさい。」
T「コスプレ手当てつけて欲しい。」
「もちろん。クリスマスパーティーだから特別に弾んであげるわ。」
カヲルちゃんのその言葉によりようやく俺の気合いが出てきて、カヲルちゃんにされるがままウィッグを被りメイクをされる。
「出来たわよ。鏡見る?」
T「いや、興味ないからいい。」
「ほんと無頓着なんだから…勿体ない。」
カヲルちゃんの小言を聞きながら、もう始まってしまっているであろうクリスマスイヴパーティーを手伝うため店に出ると、所狭しと人が集まっていてもう既に賑わっていた。
コツンコツン…
少しヒールのあるブーツの音を鳴らしながら店内に戻ると、お酒を飲み会話を楽しんでいたお客様たちが俺の方を振り返りジーッと見つめてくる。
え…カヲルちゃんどんな化粧したんだよ…
やっぱ変だった…(;꒪ö꒪)?
そう焦りながら少し笑顔を見せて歩き、カウンターに向かうと他のスタッフ達が俺の元に駆け寄ってきた。
*「トモさん!!」
T「やっぱ変だった?ごめん、着替えてくる!!」
俺がそう言うと…
「とても似合ってますよ?お嬢さん。」
そんな声が聞こえてきてゾワッと全身に鳥肌が立った俺は気づく。
この声の主は…あいつだぁぁぁあぁぁあ(゚o゚;;
ゆっくりと声のする方に顔をあげるとそこには前に会った時よりも髪が短くなり、爽やかなあどけない笑顔を見せるジョウがいた。
T「あ…髪切ってる。」
J「誰かさんがチャラいって俺のこと言ってたみたいなんでね?短髪にしてスッキリしてみました。」
そう言ってジョウはドヤ顔でニコッと笑い、俺は相変わらずその営業スマイルに苦笑いで返すが、不思議とあの日のように嫌味な感じはしなかった。
「きゃぁぁぁあぁぁあ!!ジョウ~本当に来てくれたんだぁぁぁあぁぁあ!!」
裏にいたはずのカヲルちゃんが店に出てきてジョウに飛びつくと、ジジョウは大男のカヲルちゃんを軽々と受け止めてハグをしクルクルと回っている。
あのデカいカヲルちゃんを受け止めるなんてカヲルちゃんの元カレだったボディービルダー以来だな…なんて思いながら俺はそんな2人の様子を冷たい目で見つめる。
J「お嬢さんそんな顔して…俺とカヲルさんにヤキモチ妬いてるんですか?」
T「そのお嬢さんってやめてもらってイイですか?」
J「あぁ…なるほど。じゃ…お名前は…」
T「チャラいホストになんて教えません!!」
俺がわざわざそう言ったのに横にいたカヲルちゃんがこの子はトモちゃんって言うの。可愛いでしょ~こう見えて処女なのよ~と余計な事をペラペラと話し始めたので、俺はカヲルちゃんの口にサンドウィッチを詰め込んだ。
ジョウはそんな様子を笑顔で見ていてカヲルちゃんに、今日はププを連れて来れなくてごめんなさい。営業が終わったらププにカヲルさんのとこに行くよう言ってますんで…と話していた。
俺はププって誰だろ?なんて思いながらも、チャラいホストであるジョウに経験がないと知られてしまい気まずいのと、知らない間にカヲルちゃんと親しくなっているジョウを見てさすがホストだね~誰とでもそんな感じですぐ親しくなれるんですね~ふ~ん~(。-_-。)と思いながらジョウの元から離れようとするとスッと手首を掴まれた。
J「俺、人見知りでパーティー苦手だからトモさんが一緒にいてくれません?」
おいおい。
こやつはあほか。
この街で天下を取ってるホストクラブに勤めていてオマケにそこでNo.1ホストがパーティーが苦手で人見知りだと!?そんなこと誰が信じるんだよ!!と思いながらも一応、ここに来ていると言うことはウチの店のお客様なので、俺はボーイからシャンパンの入ったグラスをもらいジョウに渡した。
T「No.1ホストの男が使う口説き文句にしては下手くそ過ぎますけど、今日のジョウさんはお客様なので仕方なく側にいてあげます。」
俺の言葉にジョウはクスクスと笑い、俺のグラスに軽くグラスを当てると乾杯っと微笑んで一気にシャンパンを飲み干した。
つづく
12月24日
今日はクリスマスイヴのパーティーで俺とユキトくんが、他のスタッフ達に指示をしながら店内をクリスマス仕様に飾り付けていく。
すると、ご機嫌なカヲルちゃんはいつもより派手なメイクに真っ黒なミニスカサンタのコスプレをしてルンルンで店内を見回る。
「トモヤ~こっち来て~」
T「もうすぐパーティーの時間だから忙しい。」
「いいから早く裏に来て~!!」
仕方なくカヲルちゃんに呼ばれるまま裏にいくと、カヲルちゃんが笑顔でぽんぽんとソファを叩き目を輝かせている。
その顔は何かを企んでいる顔で俺は嫌な予感がしながらもカヲルちゃんの横に座る。
「ほらこれ見て~トモヤに似合うと思って買ってきたの~」
そう言ってカヲルちゃんが出してきたのは紫色したロングスカートのサンタ服。
トモヤに似合うと思って…って…まさかこのサンタ服を俺に着せる気かよ!?と思った俺は慌てて立ち上がり逃げようとするがカヲルちゃんに捕まり座らせられた。
「はい!メイクはアタシがしてあげるからこれに着替えてね?」
カヲルちゃんは笑顔でものすご~く優しくそう俺に言っているが、その目の奥は全然笑っていなくてギュッと俺の腕を掴むその握力はその辺にいる男よりも強い。
T「ハ…ハイ…カシコマリマシタ。」
カタコトでそう返し、仕方なく俺がその紫色したロングスカートのサンタ服に着替えると、カヲルちゃんは満足気に手を叩きアンビリーバボ!!と何故かスタンディングオベーションだ。
T「これめっちゃ、肩出てるんだけど。」
「出るやつ買ってきたの。今回はミニじゃなかっただけありがたく思いなさい。」
T「コスプレ手当てつけて欲しい。」
「もちろん。クリスマスパーティーだから特別に弾んであげるわ。」
カヲルちゃんのその言葉によりようやく俺の気合いが出てきて、カヲルちゃんにされるがままウィッグを被りメイクをされる。
「出来たわよ。鏡見る?」
T「いや、興味ないからいい。」
「ほんと無頓着なんだから…勿体ない。」
カヲルちゃんの小言を聞きながら、もう始まってしまっているであろうクリスマスイヴパーティーを手伝うため店に出ると、所狭しと人が集まっていてもう既に賑わっていた。
コツンコツン…
少しヒールのあるブーツの音を鳴らしながら店内に戻ると、お酒を飲み会話を楽しんでいたお客様たちが俺の方を振り返りジーッと見つめてくる。
え…カヲルちゃんどんな化粧したんだよ…
やっぱ変だった…(;꒪ö꒪)?
そう焦りながら少し笑顔を見せて歩き、カウンターに向かうと他のスタッフ達が俺の元に駆け寄ってきた。
*「トモさん!!」
T「やっぱ変だった?ごめん、着替えてくる!!」
俺がそう言うと…
「とても似合ってますよ?お嬢さん。」
そんな声が聞こえてきてゾワッと全身に鳥肌が立った俺は気づく。
この声の主は…あいつだぁぁぁあぁぁあ(゚o゚;;
ゆっくりと声のする方に顔をあげるとそこには前に会った時よりも髪が短くなり、爽やかなあどけない笑顔を見せるジョウがいた。
T「あ…髪切ってる。」
J「誰かさんがチャラいって俺のこと言ってたみたいなんでね?短髪にしてスッキリしてみました。」
そう言ってジョウはドヤ顔でニコッと笑い、俺は相変わらずその営業スマイルに苦笑いで返すが、不思議とあの日のように嫌味な感じはしなかった。
「きゃぁぁぁあぁぁあ!!ジョウ~本当に来てくれたんだぁぁぁあぁぁあ!!」
裏にいたはずのカヲルちゃんが店に出てきてジョウに飛びつくと、ジジョウは大男のカヲルちゃんを軽々と受け止めてハグをしクルクルと回っている。
あのデカいカヲルちゃんを受け止めるなんてカヲルちゃんの元カレだったボディービルダー以来だな…なんて思いながら俺はそんな2人の様子を冷たい目で見つめる。
J「お嬢さんそんな顔して…俺とカヲルさんにヤキモチ妬いてるんですか?」
T「そのお嬢さんってやめてもらってイイですか?」
J「あぁ…なるほど。じゃ…お名前は…」
T「チャラいホストになんて教えません!!」
俺がわざわざそう言ったのに横にいたカヲルちゃんがこの子はトモちゃんって言うの。可愛いでしょ~こう見えて処女なのよ~と余計な事をペラペラと話し始めたので、俺はカヲルちゃんの口にサンドウィッチを詰め込んだ。
ジョウはそんな様子を笑顔で見ていてカヲルちゃんに、今日はププを連れて来れなくてごめんなさい。営業が終わったらププにカヲルさんのとこに行くよう言ってますんで…と話していた。
俺はププって誰だろ?なんて思いながらも、チャラいホストであるジョウに経験がないと知られてしまい気まずいのと、知らない間にカヲルちゃんと親しくなっているジョウを見てさすがホストだね~誰とでもそんな感じですぐ親しくなれるんですね~ふ~ん~(。-_-。)と思いながらジョウの元から離れようとするとスッと手首を掴まれた。
J「俺、人見知りでパーティー苦手だからトモさんが一緒にいてくれません?」
おいおい。
こやつはあほか。
この街で天下を取ってるホストクラブに勤めていてオマケにそこでNo.1ホストがパーティーが苦手で人見知りだと!?そんなこと誰が信じるんだよ!!と思いながらも一応、ここに来ていると言うことはウチの店のお客様なので、俺はボーイからシャンパンの入ったグラスをもらいジョウに渡した。
T「No.1ホストの男が使う口説き文句にしては下手くそ過ぎますけど、今日のジョウさんはお客様なので仕方なく側にいてあげます。」
俺の言葉にジョウはクスクスと笑い、俺のグラスに軽くグラスを当てると乾杯っと微笑んで一気にシャンパンを飲み干した。
つづく
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