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186話
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ジョウキside
俺は慌ててパッキングをしすぐ、その足でマネージャーと空港へ向かった。
空港ではいつもの見慣れた顔が揃う。
H「ジョウキびっくりした?俺たちも一緒で!早くアナに会いたい~」
アナの事を誰よりも可愛がっているハヤセくんはアナに会えるのが相当嬉しいのか、ルンルンで俺と肩を組みながらそう言った。
J「そうですね。まさかでしたよ…でも…俺の知らない所でみんなにこんなにも支えられて…俺は嬉しいです…」
R「喜ぶのはまだ早いよ?無事手術を終えてアナの意識が戻ってからじゃなきゃ…」
M「そうだよ…向こうに着く頃にはアナの手術も終わって目覚めてる頃だし…」
J「ですよね……」
俺が少し体を強張らせると、となりのノアくんは笑顔で俺の腕をほぐすようにマッサージする。
N「大丈夫!大丈夫!だから、早くアナのとこに行こう!」
そうして俺たちはイギリスへと向かった。
イギリスの空港に着くとそこには見覚えあるうしろ姿があった。
M「ジョウキ…あれ…ヒスイさんじゃない…?」
マハロくんも俺と同じ方向を見て指差している。
J「ですよね…?ちょっと俺、行ってきます!」
俺はみんなの輪を離れ、スーツケースを引っ張りながらヒスイさんの所へと走って行った。
J「ヒスイさん!!」
ヒスイさんは俺たちに気づいておらず、誰かを探している様子だったので俺はヒスイさんの名前を呼んだ。
すると、ヒスイさんはゆっくりと振り返った。
HS「良かった~会えて!ユナにジョウキさんの連絡先聞くの忘れてて今、ユナに連絡しようとしてたんですよ~!」
ヒスイさんは俺の中で怖いイメージしか残っていないが今、目の前にいるヒスイさんはとても優しい雰囲気を醸し出していた。
J「そうなんですね…でもなんでヒスイさんがここに…」
俺は恐る恐る聞いてみた。
HS「私の甘い考えでジョウキさんにはとても残酷な事をさせていまい申し訳ない気持ちでいっぱいで。それでも…アナに会いに来てくれるとユナから聞いて…私はじっとしてられませんでした…」
ヒスイさんは少し眉毛を下げて頭を掻きながらそう言った。
J「いや、とんでもないです。あの時はそうするしかなかったんですから。しかも、会いに来たのは俺がアナに会いたくて来ただけなんで…」
HS「ありがとうございます…」
J「いやいや…こちらこそ…ありがとうございます!」
俺とヒスイさんが話し込んでいると後ろになにやらカナリの視線と気配を感じる。
そして、ヒスイさんはその視線の先に目を向けて行った。
HS「みなさんお揃いですね?それでは…アナの所に行きましょうか?」
俺が後ろを振り返るとみんなが笑顔で立っていた。
そして、ヒスイさんは後ろに立つリツさんに指示を出した。
HS「うちのブランドに関わる大切な方々だ。迎えの車まで丁寧にご案内しろ…」
「はい、かしこまりました。」
俺はそれを聞いて固まった。
まさか…ヒスイさんのブランドモデルがこっちでの仕事なの!?
移動車の中で俺はマハロくんに小声で聞いた。
J「こっちでの仕事ってヒスイさんのブランドのモデルなの?」
M「そうだよ。正しくはモデルっていうかグローバルアンバサダーだって。昨日、マネージャーから聞いてないの?」
J「そ…それは…聞いてない。」
俺はそう言うと窓の外を眺めアナの顔を思い浮かべる。
すると、ヒスイさんが言った。
HS「今、アナの病院に向かってます。もう意識も戻ってますから安心してください…。」
J「もう意識戻ってるんですか!?その…アナの状態は…どうなんでしょう…?」
俺は微かに恐怖に震えながらもヒスイさんにそう問いかけた。
HS「ついさっき意識が戻ったばかりでボンヤリとしてるので…そこは何とも…」
J「そうですか…」
ヒスイさんにそう返事をし、何気なくスマホをみると未読になったままのユナからのメールが目に付いた。
俺がそのメールを開くとアナからのボイスメッセージが車内で流れた。
A「ジョウキ…授賞式みたよ?大賞受賞おめでとう…あんな大切なステージで私の作ったジャケット着てくれてありがとう…私もう全部忘れちゃうかもしれないから…私の本当の気持ち最後にちゃんと伝えておくね。ジョウキ…私やっぱりジョウキが好き。大好きで…大好きで…私の王子様はジョウキしかいないよ。昨日はごめんね…あとありがとう。じゃ…手術行ってきます。バイバイ…」
ボイスレコーダーを聞いた俺の目から涙がポロポロと流れ落ちていた。
同じ車に乗るメンバー達もアナのボイスメッセージを聞いて啜り泣いている。
俺はその後も病院に着くまでの間、イヤホンをしてアナからのメッセージを何度も何度も聞きながら車内で過ごした。
つづく
俺は慌ててパッキングをしすぐ、その足でマネージャーと空港へ向かった。
空港ではいつもの見慣れた顔が揃う。
H「ジョウキびっくりした?俺たちも一緒で!早くアナに会いたい~」
アナの事を誰よりも可愛がっているハヤセくんはアナに会えるのが相当嬉しいのか、ルンルンで俺と肩を組みながらそう言った。
J「そうですね。まさかでしたよ…でも…俺の知らない所でみんなにこんなにも支えられて…俺は嬉しいです…」
R「喜ぶのはまだ早いよ?無事手術を終えてアナの意識が戻ってからじゃなきゃ…」
M「そうだよ…向こうに着く頃にはアナの手術も終わって目覚めてる頃だし…」
J「ですよね……」
俺が少し体を強張らせると、となりのノアくんは笑顔で俺の腕をほぐすようにマッサージする。
N「大丈夫!大丈夫!だから、早くアナのとこに行こう!」
そうして俺たちはイギリスへと向かった。
イギリスの空港に着くとそこには見覚えあるうしろ姿があった。
M「ジョウキ…あれ…ヒスイさんじゃない…?」
マハロくんも俺と同じ方向を見て指差している。
J「ですよね…?ちょっと俺、行ってきます!」
俺はみんなの輪を離れ、スーツケースを引っ張りながらヒスイさんの所へと走って行った。
J「ヒスイさん!!」
ヒスイさんは俺たちに気づいておらず、誰かを探している様子だったので俺はヒスイさんの名前を呼んだ。
すると、ヒスイさんはゆっくりと振り返った。
HS「良かった~会えて!ユナにジョウキさんの連絡先聞くの忘れてて今、ユナに連絡しようとしてたんですよ~!」
ヒスイさんは俺の中で怖いイメージしか残っていないが今、目の前にいるヒスイさんはとても優しい雰囲気を醸し出していた。
J「そうなんですね…でもなんでヒスイさんがここに…」
俺は恐る恐る聞いてみた。
HS「私の甘い考えでジョウキさんにはとても残酷な事をさせていまい申し訳ない気持ちでいっぱいで。それでも…アナに会いに来てくれるとユナから聞いて…私はじっとしてられませんでした…」
ヒスイさんは少し眉毛を下げて頭を掻きながらそう言った。
J「いや、とんでもないです。あの時はそうするしかなかったんですから。しかも、会いに来たのは俺がアナに会いたくて来ただけなんで…」
HS「ありがとうございます…」
J「いやいや…こちらこそ…ありがとうございます!」
俺とヒスイさんが話し込んでいると後ろになにやらカナリの視線と気配を感じる。
そして、ヒスイさんはその視線の先に目を向けて行った。
HS「みなさんお揃いですね?それでは…アナの所に行きましょうか?」
俺が後ろを振り返るとみんなが笑顔で立っていた。
そして、ヒスイさんは後ろに立つリツさんに指示を出した。
HS「うちのブランドに関わる大切な方々だ。迎えの車まで丁寧にご案内しろ…」
「はい、かしこまりました。」
俺はそれを聞いて固まった。
まさか…ヒスイさんのブランドモデルがこっちでの仕事なの!?
移動車の中で俺はマハロくんに小声で聞いた。
J「こっちでの仕事ってヒスイさんのブランドのモデルなの?」
M「そうだよ。正しくはモデルっていうかグローバルアンバサダーだって。昨日、マネージャーから聞いてないの?」
J「そ…それは…聞いてない。」
俺はそう言うと窓の外を眺めアナの顔を思い浮かべる。
すると、ヒスイさんが言った。
HS「今、アナの病院に向かってます。もう意識も戻ってますから安心してください…。」
J「もう意識戻ってるんですか!?その…アナの状態は…どうなんでしょう…?」
俺は微かに恐怖に震えながらもヒスイさんにそう問いかけた。
HS「ついさっき意識が戻ったばかりでボンヤリとしてるので…そこは何とも…」
J「そうですか…」
ヒスイさんにそう返事をし、何気なくスマホをみると未読になったままのユナからのメールが目に付いた。
俺がそのメールを開くとアナからのボイスメッセージが車内で流れた。
A「ジョウキ…授賞式みたよ?大賞受賞おめでとう…あんな大切なステージで私の作ったジャケット着てくれてありがとう…私もう全部忘れちゃうかもしれないから…私の本当の気持ち最後にちゃんと伝えておくね。ジョウキ…私やっぱりジョウキが好き。大好きで…大好きで…私の王子様はジョウキしかいないよ。昨日はごめんね…あとありがとう。じゃ…手術行ってきます。バイバイ…」
ボイスレコーダーを聞いた俺の目から涙がポロポロと流れ落ちていた。
同じ車に乗るメンバー達もアナのボイスメッセージを聞いて啜り泣いている。
俺はその後も病院に着くまでの間、イヤホンをしてアナからのメッセージを何度も何度も聞きながら車内で過ごした。
つづく
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