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121話
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ジョウキside
それから数日後
リハの最中に事務所社長が嬉しそうな顔をしながら入ってきた。
「みんなお疲れ~!」
皆「お疲れ様です!」
俺たちは動きを止めて社長の元へと集まった。
「今日はいい報告がある!イギリスで行われる大規模フェスへの出演が決まった!」
社長の言葉を聞いてメンバーそれぞれの表現で喜びを表してる。
海外か…海外に行けばまたアナを探す時間が必然的に少なくなる。
また、見つける日が遠くなるような気して俺の気持ちは落ち着かない。
すると社長が俺の横にやって来て俺の顔をじっと見つめる。
「あんな海外好きのジョウキが珍しく嬉しそうじゃないね?海外でのフェス参加は反対だった?」
J「いや社長、めちゃくちゃ嬉しいですよ!ところで…何日ぐらいで帰国できるんですかね…?」
俺は後ろめたさが顔に出ないように必死に隠しながら社長にそう問いかけた。
「何だ?ジョウキ、彼女でも出来た?1日も離れなくな~いみたいな感じか?」
J「いやいやまさか!そんなわけないじゃないですか~!」
俺は社長を笑って誤魔化したが、メンバーたちは俺の質問の意図に気づいてるのか黙って聞いていた。
「怪しいない~。まぁ、いい!向こうに滞在するのは一週間の予定だよ?みんな頑張ってるからご褒美にオフも少し入れてるから楽しんできてよ!」
げ…マジか…。
アナの事探したいから出来るだけ早く帰国したかったのに…俺はそう思いながら苦笑いをする。
J「あははは~!とんでもないっす!海外でのライブ頑張ります!」
社長は俺たちの反応を見て満足気に頷くと、うっすらと笑みを浮かべながら部屋を出て行った。
今回は仕方ない。
でも、この海外でのライブはきっと大きな意味を持つ。
全世界でも有名なフェス。
アーティストなら誰もが一度はこのフェスの舞台に上がることを夢みる。
全世界の超有名アーティストがその場所に集結する年に一度のお祭りだ。
どこかにいるアナの元にもきっと俺たちの情報は行くはず。
俺がそんな事を考えていると横にマハロくんがやって来た。
M「ジョウキ…アナのこと探すのも大事なことかもしれないけど、俺たちには期待してくれている沢山のファンがいる。だからその人たちの期待に応えるのが今は1番大切だと俺は思うんだけど?」
J「俺だってそれぐらいちゃんと分かってますよ。ファンの期待を裏切るような事は絶対にしませんから…」
M「ならいいんだけどね…」
分かってる…マハロくんの言いたい事。
俺にとってもファンは大切でかけがえのない宝物だから。
つづく
それから数日後
リハの最中に事務所社長が嬉しそうな顔をしながら入ってきた。
「みんなお疲れ~!」
皆「お疲れ様です!」
俺たちは動きを止めて社長の元へと集まった。
「今日はいい報告がある!イギリスで行われる大規模フェスへの出演が決まった!」
社長の言葉を聞いてメンバーそれぞれの表現で喜びを表してる。
海外か…海外に行けばまたアナを探す時間が必然的に少なくなる。
また、見つける日が遠くなるような気して俺の気持ちは落ち着かない。
すると社長が俺の横にやって来て俺の顔をじっと見つめる。
「あんな海外好きのジョウキが珍しく嬉しそうじゃないね?海外でのフェス参加は反対だった?」
J「いや社長、めちゃくちゃ嬉しいですよ!ところで…何日ぐらいで帰国できるんですかね…?」
俺は後ろめたさが顔に出ないように必死に隠しながら社長にそう問いかけた。
「何だ?ジョウキ、彼女でも出来た?1日も離れなくな~いみたいな感じか?」
J「いやいやまさか!そんなわけないじゃないですか~!」
俺は社長を笑って誤魔化したが、メンバーたちは俺の質問の意図に気づいてるのか黙って聞いていた。
「怪しいない~。まぁ、いい!向こうに滞在するのは一週間の予定だよ?みんな頑張ってるからご褒美にオフも少し入れてるから楽しんできてよ!」
げ…マジか…。
アナの事探したいから出来るだけ早く帰国したかったのに…俺はそう思いながら苦笑いをする。
J「あははは~!とんでもないっす!海外でのライブ頑張ります!」
社長は俺たちの反応を見て満足気に頷くと、うっすらと笑みを浮かべながら部屋を出て行った。
今回は仕方ない。
でも、この海外でのライブはきっと大きな意味を持つ。
全世界でも有名なフェス。
アーティストなら誰もが一度はこのフェスの舞台に上がることを夢みる。
全世界の超有名アーティストがその場所に集結する年に一度のお祭りだ。
どこかにいるアナの元にもきっと俺たちの情報は行くはず。
俺がそんな事を考えていると横にマハロくんがやって来た。
M「ジョウキ…アナのこと探すのも大事なことかもしれないけど、俺たちには期待してくれている沢山のファンがいる。だからその人たちの期待に応えるのが今は1番大切だと俺は思うんだけど?」
J「俺だってそれぐらいちゃんと分かってますよ。ファンの期待を裏切るような事は絶対にしませんから…」
M「ならいいんだけどね…」
分かってる…マハロくんの言いたい事。
俺にとってもファンは大切でかけがえのない宝物だから。
つづく
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