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最終話
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メイタサイド
久しぶりに感じたお互いに温もりを確認しながら丁寧にサツキさんを愛した。
あの頃、ただ夢中で抱いていたサツキさんの身体…
俺はゆっくりと味わうようにサツキさんを見つめながら抱く。
サツキさんは本当にこの3年間…
誰にも抱かれてなかったのだろう…
さらに締まりを増しギュッと俺を強く締め付けた。
俺の甘い声が溢れるたびにサツキさんは俺の頬に手を伸ばし俺の存在を確認するかのように包み込む。
俺はその手のひらに唇を這わせ綺麗な指先を咥え、3年間という月日を埋めるかのように俺たちは朝まで愛し合った。
朝日がのぼりようやく目が覚め重い腰を撫でながら朝の準備をする。
S「8時に下のレストランでジンさんとユウキさんとモーニングする約束だからね。」
M「おっけ。」
俺が歯磨きをしているとサツキさんは横で顔を洗う。
M「ほうやっへなふかこへあほとひみはいはね。」
S「全然何言ってるか分かんないよ~」
俺は仕方なく口をすすぎサツキさんに伝える。
M「こうやって並んで歯磨きしてるとあの頃みたいだね!!って言ったの!!」
S「これからはずっとこうやっていられるといいね。」
サツキさんはチュッと俺の頬にキスをして洗面所を出て行った。
下のレストランにおりるとジンさんとユウキさんそして俺の可愛い息子のカイトが待っていた。
M「カイトーーーおはようーーー」
ユウキさんの腕からカイトを抱き上げ、頬ずりをするとキャハキャハと声を出して笑っている。
Y「父ちゃんしっかりね。」
M「父ちゃん…か…」
カイトを膝の上に座らせて隣の椅子の背もたれを引けば、サツキさんが俺に微笑みかけ太ももに手を置きながら横に座る。
M「サツキさんはさ?何でホテルに泊まってるの?今はもう東京に住んでないの?」
S「うん…今は違うとこに住んでる。」
M「そっか。俺さ写真展が終わったら小豆島のあのじいちゃんの家に戻るんだ。今はジンさんが管理してくれてるんだけどね。」
J「あぁーーーごめん。俺全然管理してないから。」
M「はぁ!!!?俺、あれだけお願いしたじゃん!!俺が海外にいる間はじいちゃんの家頼んだよ!!って!!」
J「うん…でも俺が管理しなくてもさ?ちゃんと管理してくれる人がいるからさ。」
M「はぁ!?勝手に誰かに貸したのかよ!?」
J「だってさ…その人…シングルマザーで大変なのに好きな男の育った街で子供を育てたいってうるさいからさ…なら俺の代わりに管理お願いしますって…」
M「え…ちょっと待って…それって…」
S「えへへ…ごめん。今、私とカイトのふたりで住んでるの。」
サツキさんは恥ずかしそうに笑いながらそう言った。
M「え…マジ?」
S「うん…ダメ…だった?」
M「いや…嬉しすぎて泣きそう…」
S「もう泣いてんじゃん。父ちゃんは泣き虫だねw」
サツキさんはテーブルにあったナプキンで俺の涙を拭いてカイトと笑い合っている。
S「そのまま私たち…おじいさまの家に住んでもいいのかな…?」
M「そんなの…当たり前じゃんか…」
サツキさんをギュッと抱きしめるとカイトはダメっと言ってまた、怒っていた。
季節は変わり
眩しい太陽が照りつけ俺は手をかざして空を見上げる。
そして、後ろを振り返るとお気に入りのクマのぬいぐるみを抱えた可愛い我が子が俺を見てジャンプする。
M「カイト~行くよ~」
K「父ちゃん~まってぇ~!!」
あの頃、まだヨチヨチ歩きだったカイトは今では走って俺の元へ駆け寄ってくる。
勢いよく俺の足にしがみ付いたカイトを抱き上げ、肩車をするとカイトは俺に問いかけた。
K「父ちゃんは~母ちゃんのことどれくらいスキ~?」
M「う~ん。この海の広さくらい好きかな?」
目の前にキラキラと広がる小豆島の海を見つめながら俺はそう言った。
K「カイちゃんはね~ユウのこと…このおそらくらいだ~いすき!!」
カイトは最近どうやらジンさんとユウキさんの娘のユウに恋をしてるらしい。
いつも綺麗なモノや可愛いモノ、美しいモノを見れば思い出したかのようにユウの名前を持ち出して顔を赤らめる…
ほんと…お前さんは俺とそっくりに育ってしまったな。
S「サンドイッチ持ってきたよ~」
ゆっくりと振り返れば大きなお腹をして砂浜を歩くサツキさんがお弁当を持って笑っていた。
俺は砂浜にカイトを下ろしシートを敷く。
S「さぁ~食べようか!お腹の赤ちゃんもお腹すいた~ってポコポコ動いてる。」
K「え!?ほんと!?」
カイトはそう言ってサツキさんのお腹に耳と手を当てた。
K「はやくあいたよ…カイちゃんやさしい兄さんになる!!」
S「そうだね…」
そう言って笑いながら目にかかる前髪を避けたサツキさんの薬指には、俺のモノだというシルシの指輪がキラキラと輝いていた。
M「サツキさん…愛してるよ…」
俺がそう言えばカイトが俺のマネをして愛してるぅ~なんて言って戯けるから俺たちの家族にはいつも笑いが絶えないんだ。
S「ありがとう……」
M「ありがとうじゃなくて…」
S「愛してる…だったね。」
そして、俺とサツキさんはカイトの前でチュッとキスをするとカイトはキャーーと笑いながら顔を隠して指の隙間から俺たちを見ている。
そんな絵に書いたような幸せな家庭。
嘘から始まった恋はいつしか本物となり…
大きな幸せをもたらしてくれました。
終わり
久しぶりに感じたお互いに温もりを確認しながら丁寧にサツキさんを愛した。
あの頃、ただ夢中で抱いていたサツキさんの身体…
俺はゆっくりと味わうようにサツキさんを見つめながら抱く。
サツキさんは本当にこの3年間…
誰にも抱かれてなかったのだろう…
さらに締まりを増しギュッと俺を強く締め付けた。
俺の甘い声が溢れるたびにサツキさんは俺の頬に手を伸ばし俺の存在を確認するかのように包み込む。
俺はその手のひらに唇を這わせ綺麗な指先を咥え、3年間という月日を埋めるかのように俺たちは朝まで愛し合った。
朝日がのぼりようやく目が覚め重い腰を撫でながら朝の準備をする。
S「8時に下のレストランでジンさんとユウキさんとモーニングする約束だからね。」
M「おっけ。」
俺が歯磨きをしているとサツキさんは横で顔を洗う。
M「ほうやっへなふかこへあほとひみはいはね。」
S「全然何言ってるか分かんないよ~」
俺は仕方なく口をすすぎサツキさんに伝える。
M「こうやって並んで歯磨きしてるとあの頃みたいだね!!って言ったの!!」
S「これからはずっとこうやっていられるといいね。」
サツキさんはチュッと俺の頬にキスをして洗面所を出て行った。
下のレストランにおりるとジンさんとユウキさんそして俺の可愛い息子のカイトが待っていた。
M「カイトーーーおはようーーー」
ユウキさんの腕からカイトを抱き上げ、頬ずりをするとキャハキャハと声を出して笑っている。
Y「父ちゃんしっかりね。」
M「父ちゃん…か…」
カイトを膝の上に座らせて隣の椅子の背もたれを引けば、サツキさんが俺に微笑みかけ太ももに手を置きながら横に座る。
M「サツキさんはさ?何でホテルに泊まってるの?今はもう東京に住んでないの?」
S「うん…今は違うとこに住んでる。」
M「そっか。俺さ写真展が終わったら小豆島のあのじいちゃんの家に戻るんだ。今はジンさんが管理してくれてるんだけどね。」
J「あぁーーーごめん。俺全然管理してないから。」
M「はぁ!!!?俺、あれだけお願いしたじゃん!!俺が海外にいる間はじいちゃんの家頼んだよ!!って!!」
J「うん…でも俺が管理しなくてもさ?ちゃんと管理してくれる人がいるからさ。」
M「はぁ!?勝手に誰かに貸したのかよ!?」
J「だってさ…その人…シングルマザーで大変なのに好きな男の育った街で子供を育てたいってうるさいからさ…なら俺の代わりに管理お願いしますって…」
M「え…ちょっと待って…それって…」
S「えへへ…ごめん。今、私とカイトのふたりで住んでるの。」
サツキさんは恥ずかしそうに笑いながらそう言った。
M「え…マジ?」
S「うん…ダメ…だった?」
M「いや…嬉しすぎて泣きそう…」
S「もう泣いてんじゃん。父ちゃんは泣き虫だねw」
サツキさんはテーブルにあったナプキンで俺の涙を拭いてカイトと笑い合っている。
S「そのまま私たち…おじいさまの家に住んでもいいのかな…?」
M「そんなの…当たり前じゃんか…」
サツキさんをギュッと抱きしめるとカイトはダメっと言ってまた、怒っていた。
季節は変わり
眩しい太陽が照りつけ俺は手をかざして空を見上げる。
そして、後ろを振り返るとお気に入りのクマのぬいぐるみを抱えた可愛い我が子が俺を見てジャンプする。
M「カイト~行くよ~」
K「父ちゃん~まってぇ~!!」
あの頃、まだヨチヨチ歩きだったカイトは今では走って俺の元へ駆け寄ってくる。
勢いよく俺の足にしがみ付いたカイトを抱き上げ、肩車をするとカイトは俺に問いかけた。
K「父ちゃんは~母ちゃんのことどれくらいスキ~?」
M「う~ん。この海の広さくらい好きかな?」
目の前にキラキラと広がる小豆島の海を見つめながら俺はそう言った。
K「カイちゃんはね~ユウのこと…このおそらくらいだ~いすき!!」
カイトは最近どうやらジンさんとユウキさんの娘のユウに恋をしてるらしい。
いつも綺麗なモノや可愛いモノ、美しいモノを見れば思い出したかのようにユウの名前を持ち出して顔を赤らめる…
ほんと…お前さんは俺とそっくりに育ってしまったな。
S「サンドイッチ持ってきたよ~」
ゆっくりと振り返れば大きなお腹をして砂浜を歩くサツキさんがお弁当を持って笑っていた。
俺は砂浜にカイトを下ろしシートを敷く。
S「さぁ~食べようか!お腹の赤ちゃんもお腹すいた~ってポコポコ動いてる。」
K「え!?ほんと!?」
カイトはそう言ってサツキさんのお腹に耳と手を当てた。
K「はやくあいたよ…カイちゃんやさしい兄さんになる!!」
S「そうだね…」
そう言って笑いながら目にかかる前髪を避けたサツキさんの薬指には、俺のモノだというシルシの指輪がキラキラと輝いていた。
M「サツキさん…愛してるよ…」
俺がそう言えばカイトが俺のマネをして愛してるぅ~なんて言って戯けるから俺たちの家族にはいつも笑いが絶えないんだ。
S「ありがとう……」
M「ありがとうじゃなくて…」
S「愛してる…だったね。」
そして、俺とサツキさんはカイトの前でチュッとキスをするとカイトはキャーーと笑いながら顔を隠して指の隙間から俺たちを見ている。
そんな絵に書いたような幸せな家庭。
嘘から始まった恋はいつしか本物となり…
大きな幸せをもたらしてくれました。
終わり
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