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31話
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カイルサイド
早くなる呼吸と身に纏う布を脱ぐのに夢中な俺たちは互いのどこに唇を這わせているのかわからなくなるほど必死で、ベッドに雪崩れ込むようにして倒れ込んだ俺たちはシーツに波を作りキスを繰り返す。
テオンくんは何度も俺の名前を呼びながら頭を撫で、俺はテオンくんの胸から下腹部へとゆっくりとキスを落としていく。
その度に体を弾ませるテオンくんはこの世のものとは思えないほど美しく、俺の唇が動くたびに甘い声をあげ反応し身体が熱くなり俺の胸を早くさせ…俺たちは夢中で体を重ねた。
熱を帯びた行為のあと、俺は心地よい倦怠感からはぁ…と吐息を吐き出しぼんやりとした頭のままテオンくんを見つめると、テオンくんもぐったりとした顔をして俺を見つめていて、俺たちは目が合うと同時に笑いが込み上げてきた。
T「んふふふ//// カイル激しすぎ////」
K「んふふふ////痛かった?」
T「ううん…めちゃくちゃ気持ち良かったよ////」
テオンくんはそう言って起き上がるとティッシュを数枚手に取り、俺の唇に吸い付きながら俺の汚れた手の上にティッシュを置いた。
T「カイルは?気持ち良かった?」
K「気持ち良すぎて危うく中で出ししちゃうとこだった。」
T「サイテー」
テオンくんはそう言って俺の頬をギュッと摘んでひねる。
K「痛ぇ!!」
T「俺はお前のアンドロイドじゃないんだからそんなことしたらお腹壊すの!!」
テオンくんは付き合いはじめてからいつもご機嫌が斜めになるとすぐに俺が持っていたアンドロイドと自分を比べて拗ねる。
それがまた可愛かったりするが厄介だったりもして俺は毎回ご機嫌とるのに必死だ。
K「またアンドロイドの話するぅ…興奮させたのはテオンくんじゃん。今度から気をつけるからそんな怒んないで?ね?」
そう言って膨らんだ頬をつねるとテオンくんはキッとした目で俺を睨む。
K「だからごめんって…」
T「マジでアンドロイドとシたんだ…最悪…あのアンドロイドと何回シたんだよ!?」
そう聞かれてアンドロイドとの行為を認めてしまったかのような返答になってしまっていた自分の言葉に俺はハッとする。
しかし、今更焦っても遅いわけでこれはもう素直に白状するしかないと思った俺は余韻も味わえないまま言い訳をする。
K「一回だけ。」
T「一回…?」
テオンくんは怪しいと言った様子で俺に疑いの目を向ける。
K「ほんとほんと!!ほんとだって!!」
T「じゃ、アンドロイドと俺…どっちのが気持ち良かった…?」
K「そんなのテオンくんに決まってんじゃん!!何言ってんの本当にもう…俺だって怒るよ。」
そんな当たり前のことを聞いてきたテオンくんにそう言って少し怒ったふりをすると、テオンくんはギュッと俺にしがみ付き俺を見つめる。
T「怒んないで…もっかいシよ…俺が全部忘れるまで…ね?」
そう言って上目遣いで俺を見つめる可愛い恋人はほんと呆れるほど俺の心を揺さぶるからびっくりする。
K「言われなくてもする。」
なのに俺はそんな恋人が愛しくて堪らないからそのまま唇を塞ぎ、またベッドへと押し倒してしまうんだ。
そうして心の奥まで満たされるまで溶けるように愛しあった俺たちは、激しい運動をしたせいかお腹をすかせ、前日に用意してくれていた高級料理を朝からたっぷりと平らげ、二人揃って思い出の地へと向かった。
がしかし。
T「もう!!カイルのバカ!!」
何故か激しく朝まで愛しあい、愛を確認したとというのに俺を罵る声が街中に響き、焦りながら振り返ると愛おしい人が頬を膨らませて俺を睨んでいる。
K「何がバカなのさ~もう早く行かないと待ち合わせに遅刻だよ?」
盛大に罵られているというのに、なぜか甘い雰囲気のなか行われるこんなやり取りにニヤニヤしてしまう俺はもしかしたら究極のドMなのかもしれない。
T「もうやだ!カイルなんて知らない!!」
さっきまではご機嫌だったくせに、急にご機嫌斜めとなった俺の可愛い人のご機嫌を取るため、歩き進めた道をまた戻り膨らんだ頬にチュウとキスをする。
K「これでご機嫌治った?」
可愛いほっぺを撫でながら問いかけるとそのご機嫌はまだ直ってない様子。
K「もうなんでそんな機嫌悪いんだよ~今からみんなで思い出の公園に行くのに~ここでディープキスでもしろって言うの?もう~しょうがないな~一回だけだよ?」
そう言ってテオンくんの唇に近づくと、テオンくんの大きな手が俺の頬に飛んできて激痛が走る。
T「もう!!カイルのばぁかぁーーーーー!!そんなこと誰が言ったんだよ!!俺は手を繋いで欲しかっただけ!!もうカイルなんて知らない!!」
そう言ってテオンくんは俺を追い越して1人ドカドカと先を歩いて行くので、俺は痛みが走る頬を撫でながら慌てて走ってその背中を追いかけ、後ろから飛びつくようにして抱きしめる。
K「…可愛い。俺と手繋がなきゃ歩けないなんて可愛すぎる」
そう言ってチュウっと頬にキスをし少しご機嫌の直ったテオンくんの手を引いてみんなとの待ち合わせ場所に俺たちは向かった。
つづく
早くなる呼吸と身に纏う布を脱ぐのに夢中な俺たちは互いのどこに唇を這わせているのかわからなくなるほど必死で、ベッドに雪崩れ込むようにして倒れ込んだ俺たちはシーツに波を作りキスを繰り返す。
テオンくんは何度も俺の名前を呼びながら頭を撫で、俺はテオンくんの胸から下腹部へとゆっくりとキスを落としていく。
その度に体を弾ませるテオンくんはこの世のものとは思えないほど美しく、俺の唇が動くたびに甘い声をあげ反応し身体が熱くなり俺の胸を早くさせ…俺たちは夢中で体を重ねた。
熱を帯びた行為のあと、俺は心地よい倦怠感からはぁ…と吐息を吐き出しぼんやりとした頭のままテオンくんを見つめると、テオンくんもぐったりとした顔をして俺を見つめていて、俺たちは目が合うと同時に笑いが込み上げてきた。
T「んふふふ//// カイル激しすぎ////」
K「んふふふ////痛かった?」
T「ううん…めちゃくちゃ気持ち良かったよ////」
テオンくんはそう言って起き上がるとティッシュを数枚手に取り、俺の唇に吸い付きながら俺の汚れた手の上にティッシュを置いた。
T「カイルは?気持ち良かった?」
K「気持ち良すぎて危うく中で出ししちゃうとこだった。」
T「サイテー」
テオンくんはそう言って俺の頬をギュッと摘んでひねる。
K「痛ぇ!!」
T「俺はお前のアンドロイドじゃないんだからそんなことしたらお腹壊すの!!」
テオンくんは付き合いはじめてからいつもご機嫌が斜めになるとすぐに俺が持っていたアンドロイドと自分を比べて拗ねる。
それがまた可愛かったりするが厄介だったりもして俺は毎回ご機嫌とるのに必死だ。
K「またアンドロイドの話するぅ…興奮させたのはテオンくんじゃん。今度から気をつけるからそんな怒んないで?ね?」
そう言って膨らんだ頬をつねるとテオンくんはキッとした目で俺を睨む。
K「だからごめんって…」
T「マジでアンドロイドとシたんだ…最悪…あのアンドロイドと何回シたんだよ!?」
そう聞かれてアンドロイドとの行為を認めてしまったかのような返答になってしまっていた自分の言葉に俺はハッとする。
しかし、今更焦っても遅いわけでこれはもう素直に白状するしかないと思った俺は余韻も味わえないまま言い訳をする。
K「一回だけ。」
T「一回…?」
テオンくんは怪しいと言った様子で俺に疑いの目を向ける。
K「ほんとほんと!!ほんとだって!!」
T「じゃ、アンドロイドと俺…どっちのが気持ち良かった…?」
K「そんなのテオンくんに決まってんじゃん!!何言ってんの本当にもう…俺だって怒るよ。」
そんな当たり前のことを聞いてきたテオンくんにそう言って少し怒ったふりをすると、テオンくんはギュッと俺にしがみ付き俺を見つめる。
T「怒んないで…もっかいシよ…俺が全部忘れるまで…ね?」
そう言って上目遣いで俺を見つめる可愛い恋人はほんと呆れるほど俺の心を揺さぶるからびっくりする。
K「言われなくてもする。」
なのに俺はそんな恋人が愛しくて堪らないからそのまま唇を塞ぎ、またベッドへと押し倒してしまうんだ。
そうして心の奥まで満たされるまで溶けるように愛しあった俺たちは、激しい運動をしたせいかお腹をすかせ、前日に用意してくれていた高級料理を朝からたっぷりと平らげ、二人揃って思い出の地へと向かった。
がしかし。
T「もう!!カイルのバカ!!」
何故か激しく朝まで愛しあい、愛を確認したとというのに俺を罵る声が街中に響き、焦りながら振り返ると愛おしい人が頬を膨らませて俺を睨んでいる。
K「何がバカなのさ~もう早く行かないと待ち合わせに遅刻だよ?」
盛大に罵られているというのに、なぜか甘い雰囲気のなか行われるこんなやり取りにニヤニヤしてしまう俺はもしかしたら究極のドMなのかもしれない。
T「もうやだ!カイルなんて知らない!!」
さっきまではご機嫌だったくせに、急にご機嫌斜めとなった俺の可愛い人のご機嫌を取るため、歩き進めた道をまた戻り膨らんだ頬にチュウとキスをする。
K「これでご機嫌治った?」
可愛いほっぺを撫でながら問いかけるとそのご機嫌はまだ直ってない様子。
K「もうなんでそんな機嫌悪いんだよ~今からみんなで思い出の公園に行くのに~ここでディープキスでもしろって言うの?もう~しょうがないな~一回だけだよ?」
そう言ってテオンくんの唇に近づくと、テオンくんの大きな手が俺の頬に飛んできて激痛が走る。
T「もう!!カイルのばぁかぁーーーーー!!そんなこと誰が言ったんだよ!!俺は手を繋いで欲しかっただけ!!もうカイルなんて知らない!!」
そう言ってテオンくんは俺を追い越して1人ドカドカと先を歩いて行くので、俺は痛みが走る頬を撫でながら慌てて走ってその背中を追いかけ、後ろから飛びつくようにして抱きしめる。
K「…可愛い。俺と手繋がなきゃ歩けないなんて可愛すぎる」
そう言ってチュウっと頬にキスをし少しご機嫌の直ったテオンくんの手を引いてみんなとの待ち合わせ場所に俺たちは向かった。
つづく
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