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第四話:お兄ちゃんと呼ばれてしまいました
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「はぁ!?ここはどこだ?」
気が付くと、知らない天井が目に入る。
いつもの自宅ではない。
「ようやく起きたね、寝坊助」
声の主は青っぽいドレスを身にまとった少女だった。
俺はこんな奴に見覚えは・・・
「あ、てめぇ!?さっきはよくもやってくれたよな!?」
言葉よりも体が先に動くが、そうはいかなかった。
「あ、あれ?」
体が動かない。
厳密にいえば、両手が何かに縛られている感覚だ。
「お前なんかに動かせないに決まってんだろ!」
「ちっ、魔法かなんかか」
魔法に関してほとんど知識がない為、本当の所は分からない。
そもそも魔法というのは貴族や王族など身分の偉い人にしか学習はできないとか。
「さてと」
少女はニヤニヤしながら俺の腹付近に乗り始めた。
「てめぇ、何しやがる!」
「黙って、ショーが台無しになるじゃない!」
ショー!?
こいつは何を言っているんだ?
「ああああああ、お兄ちゃん!!」
「は?」
唐突に俺を抱きしめる。
少女のほのかな甘い香りが全身を包み込む。
「私、頑張ったのよ!ほめてよ!」
「お前は何を言ってるんだ?」
「お兄ちゃん、混乱してるんだね。よしよし」
なぜか頭を撫でられる。
急に知らない部屋に詰め込まれて、知らない少女に頭をなでられる。
夢を見ているのかほっぺをつねってみたが、痛い。
「おい、クソ女!早くどけって言ってんだよ!」
まあ、男達にとったらこの状況は羨ましいかもしれん。
だが、知らない人に拉致されて、急にハグとかされたら恐怖や怒りを感じるもんだぜ。
「ああん!?」
頭に鈍い痛みが伝わる。
「いてぇな!てめぇ、泣かしてやる!」
「あーあ、せっかくお兄ちゃんハーレムごっこを楽しんでいたのに・・・」
こいつ、感情の起伏が激しいな。
少女は口を大きく開け笑っている。
「お兄ちゃん、これあげる♪」
ガチャン
「は、なんだこれ!?」
右手に謎のブレスレットを装着させられ、混乱する。
このブレスレットは普通じゃない。
小さなドクロがいくつも付いており、不気味で仕方がない。
「外せよ!クソガキ!」
「あ、ちなみに私のことを愛さないとお兄ちゃん死んじゃうよ!」
「は、噓だろ?」
少女は起き上がり、後ろの引き出しから何かを取り出す。
「えーと、効果は永続で1日1回は愛し合わないと装着者は死んじゃうだって」
説明書らしきものを読んで、丁寧に説明する。
正直胡散臭いが、ここは異世界だ。
呪いの道具があっても不思議ではないから、否定はできない。
「てなわけでお兄ちゃん、私と冒険しましょ♪」
「はぁ!?」
気が付くと、知らない天井が目に入る。
いつもの自宅ではない。
「ようやく起きたね、寝坊助」
声の主は青っぽいドレスを身にまとった少女だった。
俺はこんな奴に見覚えは・・・
「あ、てめぇ!?さっきはよくもやってくれたよな!?」
言葉よりも体が先に動くが、そうはいかなかった。
「あ、あれ?」
体が動かない。
厳密にいえば、両手が何かに縛られている感覚だ。
「お前なんかに動かせないに決まってんだろ!」
「ちっ、魔法かなんかか」
魔法に関してほとんど知識がない為、本当の所は分からない。
そもそも魔法というのは貴族や王族など身分の偉い人にしか学習はできないとか。
「さてと」
少女はニヤニヤしながら俺の腹付近に乗り始めた。
「てめぇ、何しやがる!」
「黙って、ショーが台無しになるじゃない!」
ショー!?
こいつは何を言っているんだ?
「ああああああ、お兄ちゃん!!」
「は?」
唐突に俺を抱きしめる。
少女のほのかな甘い香りが全身を包み込む。
「私、頑張ったのよ!ほめてよ!」
「お前は何を言ってるんだ?」
「お兄ちゃん、混乱してるんだね。よしよし」
なぜか頭を撫でられる。
急に知らない部屋に詰め込まれて、知らない少女に頭をなでられる。
夢を見ているのかほっぺをつねってみたが、痛い。
「おい、クソ女!早くどけって言ってんだよ!」
まあ、男達にとったらこの状況は羨ましいかもしれん。
だが、知らない人に拉致されて、急にハグとかされたら恐怖や怒りを感じるもんだぜ。
「ああん!?」
頭に鈍い痛みが伝わる。
「いてぇな!てめぇ、泣かしてやる!」
「あーあ、せっかくお兄ちゃんハーレムごっこを楽しんでいたのに・・・」
こいつ、感情の起伏が激しいな。
少女は口を大きく開け笑っている。
「お兄ちゃん、これあげる♪」
ガチャン
「は、なんだこれ!?」
右手に謎のブレスレットを装着させられ、混乱する。
このブレスレットは普通じゃない。
小さなドクロがいくつも付いており、不気味で仕方がない。
「外せよ!クソガキ!」
「あ、ちなみに私のことを愛さないとお兄ちゃん死んじゃうよ!」
「は、噓だろ?」
少女は起き上がり、後ろの引き出しから何かを取り出す。
「えーと、効果は永続で1日1回は愛し合わないと装着者は死んじゃうだって」
説明書らしきものを読んで、丁寧に説明する。
正直胡散臭いが、ここは異世界だ。
呪いの道具があっても不思議ではないから、否定はできない。
「てなわけでお兄ちゃん、私と冒険しましょ♪」
「はぁ!?」
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