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【忍び寄る魔の手】
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◆◆◆◆
ああ、こんなに胸踊るのは何時ぶりだろう?
さて…今度は特別な招待状でも贈ろうか。
ふふふ、待っていて下さい。
私の―――『doll』?
◆◆◆◆
「何故こうなった?」
「いや、俺に言われても…なぁ。逆にこっちが言いたいくらいなんだけど?」
目の前には、どこか旅に出ます張りな旅行鞄を持って、やはり疲れたような悪友が。
今日は何か悪い事でもしたのだろうか?そっと遠い空を見上げた新一は悪くないだろう。
さて、もう一度言おう。
何故こうなった。
◆◆◆◇◆◆◆
Doll Masterとの対決から一週間。あれから奴からの予告は一切なくなった。当初はあの最後に言っていた不吉な台詞から、俺と快斗に四六時中警察がついて回るという警戒様だった。
しかし、そんな行く先々に警官がいるのは流石にストレスが溜まる。特に快斗のストレスは酷かったらしい。
「ああもう!鬱陶しい!俺、彼奴と戦う前にストレスでやられそうなんだけど」
「あらあら…天下の怪盗もお手上げのようね?久神君」
「うっせー。ていうか、こんだけ音沙汰無しなんだ。もう別にくっつかなくてもいいだろーが」
「ねぇ、天下の怪盗って?」
「気にすんな。ああ、マジでいつまでこのままなんだろ…」
ここ最近しょんぼりした様子の快斗に、愛子も何か思うことがあったらしい。
「うーん、確かに1週間も何も起こらなかったんだし、もういいかも。快斗がそう言うんなら、あたしもお父さんに言ってみるよ」
「おー。頼んだぜ、愛子」
――そんなこんなで、現在。
「で、何でこうなったんだよ」
「愛子がおじさんに話してくれたのは良いんだがよ。やっぱ警備を解くのはうんたらで喧嘩になったらしくてな。で、勢いで言っちゃったらしいんだよ――」
『ああもう!なら、快斗と九條君が一緒に住めばそんな四六時中警備しなくても良いんじゃないの!?もうすぐ夏休みだし!』
『成る程。警護対象が一緒なら、そこまで厳重にしなくてすむ…か。ふむ…それも良いかもしれんな』
というわけで、そんな愛子の冗談を真に受けた警部が各場所に連絡するとあら不思議。二人が友人関係で、しかも親しくしていたのもあってGOサインが出てしまったのだ。
そして、本人達の知らぬ間にトントンと準備は進んでいき、快斗は帰宅直後に両親にこの旅行鞄を持たされて追い出されたらしい。
………可哀想に。
ああ、こんなに胸踊るのは何時ぶりだろう?
さて…今度は特別な招待状でも贈ろうか。
ふふふ、待っていて下さい。
私の―――『doll』?
◆◆◆◆
「何故こうなった?」
「いや、俺に言われても…なぁ。逆にこっちが言いたいくらいなんだけど?」
目の前には、どこか旅に出ます張りな旅行鞄を持って、やはり疲れたような悪友が。
今日は何か悪い事でもしたのだろうか?そっと遠い空を見上げた新一は悪くないだろう。
さて、もう一度言おう。
何故こうなった。
◆◆◆◇◆◆◆
Doll Masterとの対決から一週間。あれから奴からの予告は一切なくなった。当初はあの最後に言っていた不吉な台詞から、俺と快斗に四六時中警察がついて回るという警戒様だった。
しかし、そんな行く先々に警官がいるのは流石にストレスが溜まる。特に快斗のストレスは酷かったらしい。
「ああもう!鬱陶しい!俺、彼奴と戦う前にストレスでやられそうなんだけど」
「あらあら…天下の怪盗もお手上げのようね?久神君」
「うっせー。ていうか、こんだけ音沙汰無しなんだ。もう別にくっつかなくてもいいだろーが」
「ねぇ、天下の怪盗って?」
「気にすんな。ああ、マジでいつまでこのままなんだろ…」
ここ最近しょんぼりした様子の快斗に、愛子も何か思うことがあったらしい。
「うーん、確かに1週間も何も起こらなかったんだし、もういいかも。快斗がそう言うんなら、あたしもお父さんに言ってみるよ」
「おー。頼んだぜ、愛子」
――そんなこんなで、現在。
「で、何でこうなったんだよ」
「愛子がおじさんに話してくれたのは良いんだがよ。やっぱ警備を解くのはうんたらで喧嘩になったらしくてな。で、勢いで言っちゃったらしいんだよ――」
『ああもう!なら、快斗と九條君が一緒に住めばそんな四六時中警備しなくても良いんじゃないの!?もうすぐ夏休みだし!』
『成る程。警護対象が一緒なら、そこまで厳重にしなくてすむ…か。ふむ…それも良いかもしれんな』
というわけで、そんな愛子の冗談を真に受けた警部が各場所に連絡するとあら不思議。二人が友人関係で、しかも親しくしていたのもあってGOサインが出てしまったのだ。
そして、本人達の知らぬ間にトントンと準備は進んでいき、快斗は帰宅直後に両親にこの旅行鞄を持たされて追い出されたらしい。
………可哀想に。
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