スパダリ様は、抱き潰されたい

きど

文字の大きさ
上 下
16 / 51
はじまりは、あの日

16.どうか、強請って

しおりを挟む
そんな葛藤をしつつも、目の前に曝け出されている肢体に、ごくりと生唾を飲み込む。

触れたい


啼かせたい


抱きしめたい 

でも

気持ちを受け入れて欲しい


特別になりたい


俺だけをみて欲しい


肉欲と想いの狭間で揺れている俺に焦れたのか、川奈さんが俺の首筋に唇を這わせる。
そして、首の付け根に吸い付かれ、チクッとした痛みを感じる。

唇を離し、首の付け根を満足気に撫でながら

「キスマークつけちゃった。」
と笑顔を崩さず言う。

そんなことをされれば、いとも容易く俺の理性は振り切れ、川奈さんの首元に噛み付く。

「!いたっ」
と川奈さんが思わず声をあげたので、口を緩め、ちろりと舌でくすぐる。

すると「っん…」と甘い声を漏らす。
そのまま口を離すと、この間のキスマークよりも大きい歯形がつく。

「跡、つけてもいいですよね?」

川奈さんと同じ様に、つけた歯形をなぞりながら聞くと川奈さんの瞳が揺らぐ。

「うん。好きなだけつけて。」と言い見せつける様に首筋を伸ばす。

「んっ…はぁっ」

俺が舌先でくすぐる様に舌を這わせ時折、吸い付き花を咲かせれば、甘い声を上げ俺を昂らせる。

「ねぇ川奈さん。どこを触って欲しいの?」

意地悪く聞けば、恥じらいながら、それに応える様に俺の手を導く。

「…ここ。くうっ…んっ」

胸の突起をひっかき、摘むと、もっとと強請るみたいに、ぷくりと立ち上がり固くなる。

「ここ、好きなんだね。」

「やぁ…んっ、…ふぅ」

ジュッと、そこに音を立てて吸い付く。
甘噛みをし歯で挟み、舌でくすぐると、一際声を大きくあげる。
突起をそれぞれ舌で扱き、手で捏ねると、川奈さんが我慢できないと言わんばかりに腰をすりつけてくる。

「腰、動いているよ。」

「だってぇ…ひぁっ」突起を強く摘み引っ張ると、痛みの中に快感を得ている声で啼く。

「かわいい。ちょっと痛いの好きなの?」

「…っ好きじゃない!…いっ、あぁ…いっ…んっ」

突起に噛み付き、口を離し角度を変えて、また噛み付くと、充血し赤く膨らむ。

「嘘つき。痛くされて、気持ちよくなってるじゃん。」耳元でささやき、耳たぶを甘噛みする。

「んっ…はぁ、いじわるぅ…いっ、やぁ…」

「ねぇ、ここを見るたびに俺に噛まれたことを思い出すかな?」
赤く腫れた突起の輪郭をなぞるみたいに触る。

俺に触れてと強請ったことを思い出して。

また何度でも俺を欲しがって。

「うん。おもい…だす。だからぁっ…」
そう言いと、俺の頬に手を添え顔を近づける。

「…っえ?」
俺の手が唇に触れてキスを阻んだことに驚く。 

「俺に触れて欲しいんでしょ?川奈さんの言う通りにするから、どうして欲しいか全部教えて。」
快感に溺れて、俺が俺だけが欲しいと淫靡に強請って。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

孤独なまま異世界転生したら過保護な兄ができた話

BL / 連載中 24h.ポイント:7,561pt お気に入り:4,122

愛のない結婚だと知ってしまった僕は、

BL / 連載中 24h.ポイント:738pt お気に入り:3,547

【完結】魔法が使えると王子サマに溺愛されるそうです〜婚約編〜

BL / 完結 24h.ポイント:1,079pt お気に入り:5,291

雪豹くんは魔王さまに溺愛される

BL / 完結 24h.ポイント:560pt お気に入り:3,018

転生黒狐は我が子の愛を拒否できません!

BL / 完結 24h.ポイント:553pt お気に入り:1,828

その手に、すべてが堕ちるまで 孤独な半魔は愛を求める

BL / 完結 24h.ポイント:454pt お気に入り:2,331

モテたかったがこうじゃない

BL / 連載中 24h.ポイント:1,114pt お気に入り:3,875

処理中です...