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第一章 開店
うぎゃあ
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「え~んやこ~ら。」
「こ~ら。」
「わふふ」
生垣の向こうからは、呑気な小唄が聞こえてくる。青木さんが玉を従えて畑を耕しているんだ。
僕が手を貸しても良いんだけど。
「私が畑を弄りたいって言って、貴方の承諾を得たのです。だから私が耕すのです。私が植えて私が育てるのです。」
「です。」
だ、そうなので。
まぁ、浅葱家特製農具を使えば、サクサクと耕せるし。
僕は浅葱の屋敷に入って一休み。
人間の屋敷に近づくのを自ら良しとしない動物達は、ぽん子ゾーンの芝生で寛いだり、或いはぽん子みたいに畑の玉たちを追いかけて行ったり。(梅林方面の生垣が開いてるから、そこら辺も自由)
今、僕のそばにいるのは、ハクセキレイと栗鼠。栗鼠は良く見るシマシマのシマリスってやつ。ホンドリスはデカいからなぁ。
ついでに、玉はヤギも連れてこようとしてるのよ。(牛は怖いんだって)
離れの家畜小屋は空いてるし、いずれはね。けどまぁ、こっちの整備は始まったばかりだから。
玉んちは玉んちで、玉がいい様に弄ったり弄らなかったりしてるのだけど。
こっちの屋敷は丸々手を付けてなかったりする。
だって、浅葱のお婆ちゃんちであって、僕んちじゃないもん。
『でもね。少しは弄っても良いと思いますよ。玉もこの家にお世話になる気があるようですから。』
おや、なんだかお久しぶりですね。僕は朝早く起こされて、もうおねむです。
『情け無い事を言いなさんな、婿殿。』
そう。来たのは玉のお母さん。
普段玉が着ている巫女装束のコピーが玉の家の壁にかかっているけど、それを依代にしての、お母さん参上です。
『こちらのお屋敷は、玉にとっては嫁入り先になりますから。実家は実家、婚家は婚家って事で、玉は婿殿の許しがあれば、玉の好きな様に変えますよ。』
たしかに玉は、殺風景な僕の部屋に花を飾ったり、テーブルクロスやランチョンマットにさりげなくワンポイントの刺繍を施している。
それもシンプル好きの僕の目障りにならない様に、本当に気を遣ってくれてる。
ガーデニングの関心はないから好きにして良いよ、と言ったら大家さんと2人してあれこれしまくった挙句、そろそろ家庭菜園の範疇を越えそうになっている庭は見てません。見えません。見ません。
ていうか、僕がだらしがない姿をしている時に限って来てませんかね。お母さん?
『うふふ。わかりますか?気を抜いている時ほど、その人の本性が見えますから、玉の婿はどんなんかなぁってね。』
まぁ、今更カッコつけてもしょうがないし。
『玉は毎朝、婿殿のかんばせを嬉しそうに、愛おしそうに眺めてから、寝所を離れているんですよ。』
なんて事をバラシやがる。玉を意識しちゃうだろ。
『させてるんですよ。ここならば玉ともまぐわれるのに、このヘタレ婿が。』
うるさいよ。母親が娘の貞操で遊ぶな。
『それに、玉の我儘なんて大した事ありませんし、婿殿の器量ならば充分許容範囲内だと思いますが?』
それは、僕をかい被り過ぎですよ。僕はただ、小心者なだけです。
『さて、わたしがここに来る事には意味がございます。』
はぁ。お母さんがきちんと正座したので、僕も仕方なく座り直した。
何故か、栗鼠とハクセキレイも僕に並んで畏っている。なんで?
「ちい」
「ちゅん」
そうですか。
『お願いがございます。一つ、お店を開いてくれませんか?その希望は持たれていると、神様からお聞きしておりますが。』
どっちの神様だか知らないけど、少し気安過ぎないか?玉のお母さんのとこにまで顕現してんのか?
『時代は頼朝様が生きておられた時分です。場所は…。』
「うぎゃあああああああ!」
喧しいなぁ。
その声を境に、巫女装束は芯を失いバサッと床に落ちた。
★ ★ ★
「見た、見た、見ちゃった。お化け?幽霊?何か白いのが菊地さんに取り憑こうとしてたあああああ!」
僕と栗鼠とハクセキレイは、半ば迷惑そうに顔を傾げた。
うるさいよねぇ。
「ちい」
「ちゅん」
「うるさいってさ。」
「なんでみんな普通にしてんの?お化けよお化け!」
そうは言ってもなぁ。あぁ、玉が来た。
「玉。」
「…お母さんが来たんですね…。」
「え?玉ちゃん?」
玉は愛おしそうに、僕の膝にかがる巫女装束を抱きしめた。
★ ★ ★
「そうなの。玉ちゃんのお母さんって、菊地さんとコンタクトを取っていたんだ。じゃあ、私が見たものって。」
「身体の実体が足りないからね。念で依代であるものを動かすんだ。この場合は、玉の巫女装束だけど、これはお母さんのお下がりでもある。サイコキネシスって言えば、想像付くかな。」
「ごめんなさい玉ちゃん。お母さん追い払っちゃった。」
「ふふふ。大丈夫ですよ。まだ玉がお母さんに逢えるには修行が足りないだけです。殿が仰るにはお母さんはお母さんとして玉の元に帰ってくるそうです。殿はお母さんとお話ししてるんですよねぇ。玉が足りないとこ、全部バレてるそうです。殿がお母さんとお話しされているって分かるだけで、玉はいいんです。」
「どうしよう。この娘。どこまで健気なの。ねぇ菊地さん。この娘1人くれない?」
「あげない。」
「玉は1人しかいませんよ?」
何故、玉は、何処に行っても、お持ち帰えられそうになるんだろう。
★ ★ ★
「………。じぃぃぃぃって菊地さんを不審の目で見る私。って、菊地さん、栗鼠と遊んでるし。」
「可愛いだろ?」
「ちい」
「わん!」
あぁ、ぽん子が外でお座りしてるよ。やれやれ。
外に出る。
ぽん子はぽんっと僕の胸に飛び込んでくる。栗鼠はひょいと頭に移動。
僕の頭の上は、すっかり栗鼠の定位置にされている。
「なんだろうか、この1人ブレーメンの音楽隊男。ところで今、ぽん子ちゃん、明らかに何かにヤキモチ妬いてたよね。私達か、栗鼠か、鳥に。」
「それが殿なのです。」
「貴方なんなの?」
玉見たりぽん子見たり僕見たり、忙しい人だな。まぁ、僕が言えるのはいつもの一言。
「知らんがな。」
「で、畑作業は終わったの?」
「うん。前に言ってたスプーンとかプリンとか何言ってんだろうと思ってたけど、鍬に抵抗が一切無いって新感覚だわ。世界の果てまで耕せそう。」
「玉が種を蒔いたり、苗木を植えたりして付いていくのが大変でした。」
「今度は玉ちゃんが耕して。明後日来るまでに人参と大根の種を買っておくから。じゃがいもはたぬちゃんの方にあったし、玉葱も育ててその内カレーを作ろうよ。」
「むむむむむむ。カレーならば玉も負けていませんよ。何しろ殿に仕込まれたのです。」
「なにぃ菊地さん直伝だとう?これは気合いを入れないと?料理まで玉ちゃんに負けたら、これは女としての矜持が!」
あぁ、盛り上がっているとこ悪いが、僕は君らから、これと言った料理をご馳走して貰った覚えがないぞう。
★ ★ ★
「うぎゃあああああああ!」
うるさいなぁ。今日は青木さん叫びっぱなしだ。明日まだ仕事あるのに、声無くなるよ。
「ね、ね、ネズミ、ネズミ咥えてるう!ネズミ生きてるぅ!」
その為に、フクロウ君は来てくれたんだよ。なぁたぬきち?
「わふ」
そういうたぬきちは、僕の身体の匂いをクンクン嗅ぎまくっている。
いつもと逆の順序で聖域に来たので、ぽん子の匂いがこびりついているんだろう。逆に言うと、たぬきちの匂いに無反応のぽん子さんて…。
「ゴクフゥ」
ひょいとネズミを飲み込むと、フクロウ君は僕の元に飛んでくる。
小さな池のほとり。朱傘と縁台、緋毛氈で作られたいつもの一角にはフクロウ君用の止まり木も作ってある。
「ご苦労様。」
僕が頭を撫でてあげると、フクロウ
君は目を閉じて頭を押し付けてくる。
「食べますかぁ?」
「わん」
「ひぅ」
日課を終えた玉が、◯ゅ~るの封を開けると、一頭と一羽が(フクロウが◯ゅ~るを好むとは思わなんだ)玉に向かってお辞儀をする。別に仕込んだ訳じゃないけど、玉が会釈するのを見て真似をし始めたんだって。
たぬきち曰く、そうすると玉がきゃはきゃは喜ぶからと。
…どっちが躾けられているんだろう。
「それで、殿はお母さんと何を話されているんですか?」
「んん?」
茶釜でお茶を点てて、いつものようにお煎餅と果物で一服していると、玉が話しかけてきた。
考えてみたら、お母さんとどんな話をしているのか、玉に話した事なかったな。
「主に玉の未来についてだな。玉がどんな大人になって、どんな生活を送ってくれるか。」
「母親ねぇ。やっぱり。自分の事より娘の事なんだ。」
さっき、娘に手を出せヘタレ!って言われたけどね。
「でもそれは、玉とお母さんが逢えた先って事でいいんですね。」
「玉のお母さんの中では、玉と再会出来る事は規定事項みたいだよ。だから、玉は引き続き“家業“の巫女修行を研鑽する事。むしろ問題なのは、周りの大人だ。」
「それは、私と菊地さんの事ね。」
「そうだ。玉とお母さんは、元いた玉の時代に戻る。その時、君はどうする?玉離れが出来るのか?」
「私は。」
「こ~ら。」
「わふふ」
生垣の向こうからは、呑気な小唄が聞こえてくる。青木さんが玉を従えて畑を耕しているんだ。
僕が手を貸しても良いんだけど。
「私が畑を弄りたいって言って、貴方の承諾を得たのです。だから私が耕すのです。私が植えて私が育てるのです。」
「です。」
だ、そうなので。
まぁ、浅葱家特製農具を使えば、サクサクと耕せるし。
僕は浅葱の屋敷に入って一休み。
人間の屋敷に近づくのを自ら良しとしない動物達は、ぽん子ゾーンの芝生で寛いだり、或いはぽん子みたいに畑の玉たちを追いかけて行ったり。(梅林方面の生垣が開いてるから、そこら辺も自由)
今、僕のそばにいるのは、ハクセキレイと栗鼠。栗鼠は良く見るシマシマのシマリスってやつ。ホンドリスはデカいからなぁ。
ついでに、玉はヤギも連れてこようとしてるのよ。(牛は怖いんだって)
離れの家畜小屋は空いてるし、いずれはね。けどまぁ、こっちの整備は始まったばかりだから。
玉んちは玉んちで、玉がいい様に弄ったり弄らなかったりしてるのだけど。
こっちの屋敷は丸々手を付けてなかったりする。
だって、浅葱のお婆ちゃんちであって、僕んちじゃないもん。
『でもね。少しは弄っても良いと思いますよ。玉もこの家にお世話になる気があるようですから。』
おや、なんだかお久しぶりですね。僕は朝早く起こされて、もうおねむです。
『情け無い事を言いなさんな、婿殿。』
そう。来たのは玉のお母さん。
普段玉が着ている巫女装束のコピーが玉の家の壁にかかっているけど、それを依代にしての、お母さん参上です。
『こちらのお屋敷は、玉にとっては嫁入り先になりますから。実家は実家、婚家は婚家って事で、玉は婿殿の許しがあれば、玉の好きな様に変えますよ。』
たしかに玉は、殺風景な僕の部屋に花を飾ったり、テーブルクロスやランチョンマットにさりげなくワンポイントの刺繍を施している。
それもシンプル好きの僕の目障りにならない様に、本当に気を遣ってくれてる。
ガーデニングの関心はないから好きにして良いよ、と言ったら大家さんと2人してあれこれしまくった挙句、そろそろ家庭菜園の範疇を越えそうになっている庭は見てません。見えません。見ません。
ていうか、僕がだらしがない姿をしている時に限って来てませんかね。お母さん?
『うふふ。わかりますか?気を抜いている時ほど、その人の本性が見えますから、玉の婿はどんなんかなぁってね。』
まぁ、今更カッコつけてもしょうがないし。
『玉は毎朝、婿殿のかんばせを嬉しそうに、愛おしそうに眺めてから、寝所を離れているんですよ。』
なんて事をバラシやがる。玉を意識しちゃうだろ。
『させてるんですよ。ここならば玉ともまぐわれるのに、このヘタレ婿が。』
うるさいよ。母親が娘の貞操で遊ぶな。
『それに、玉の我儘なんて大した事ありませんし、婿殿の器量ならば充分許容範囲内だと思いますが?』
それは、僕をかい被り過ぎですよ。僕はただ、小心者なだけです。
『さて、わたしがここに来る事には意味がございます。』
はぁ。お母さんがきちんと正座したので、僕も仕方なく座り直した。
何故か、栗鼠とハクセキレイも僕に並んで畏っている。なんで?
「ちい」
「ちゅん」
そうですか。
『お願いがございます。一つ、お店を開いてくれませんか?その希望は持たれていると、神様からお聞きしておりますが。』
どっちの神様だか知らないけど、少し気安過ぎないか?玉のお母さんのとこにまで顕現してんのか?
『時代は頼朝様が生きておられた時分です。場所は…。』
「うぎゃあああああああ!」
喧しいなぁ。
その声を境に、巫女装束は芯を失いバサッと床に落ちた。
★ ★ ★
「見た、見た、見ちゃった。お化け?幽霊?何か白いのが菊地さんに取り憑こうとしてたあああああ!」
僕と栗鼠とハクセキレイは、半ば迷惑そうに顔を傾げた。
うるさいよねぇ。
「ちい」
「ちゅん」
「うるさいってさ。」
「なんでみんな普通にしてんの?お化けよお化け!」
そうは言ってもなぁ。あぁ、玉が来た。
「玉。」
「…お母さんが来たんですね…。」
「え?玉ちゃん?」
玉は愛おしそうに、僕の膝にかがる巫女装束を抱きしめた。
★ ★ ★
「そうなの。玉ちゃんのお母さんって、菊地さんとコンタクトを取っていたんだ。じゃあ、私が見たものって。」
「身体の実体が足りないからね。念で依代であるものを動かすんだ。この場合は、玉の巫女装束だけど、これはお母さんのお下がりでもある。サイコキネシスって言えば、想像付くかな。」
「ごめんなさい玉ちゃん。お母さん追い払っちゃった。」
「ふふふ。大丈夫ですよ。まだ玉がお母さんに逢えるには修行が足りないだけです。殿が仰るにはお母さんはお母さんとして玉の元に帰ってくるそうです。殿はお母さんとお話ししてるんですよねぇ。玉が足りないとこ、全部バレてるそうです。殿がお母さんとお話しされているって分かるだけで、玉はいいんです。」
「どうしよう。この娘。どこまで健気なの。ねぇ菊地さん。この娘1人くれない?」
「あげない。」
「玉は1人しかいませんよ?」
何故、玉は、何処に行っても、お持ち帰えられそうになるんだろう。
★ ★ ★
「………。じぃぃぃぃって菊地さんを不審の目で見る私。って、菊地さん、栗鼠と遊んでるし。」
「可愛いだろ?」
「ちい」
「わん!」
あぁ、ぽん子が外でお座りしてるよ。やれやれ。
外に出る。
ぽん子はぽんっと僕の胸に飛び込んでくる。栗鼠はひょいと頭に移動。
僕の頭の上は、すっかり栗鼠の定位置にされている。
「なんだろうか、この1人ブレーメンの音楽隊男。ところで今、ぽん子ちゃん、明らかに何かにヤキモチ妬いてたよね。私達か、栗鼠か、鳥に。」
「それが殿なのです。」
「貴方なんなの?」
玉見たりぽん子見たり僕見たり、忙しい人だな。まぁ、僕が言えるのはいつもの一言。
「知らんがな。」
「で、畑作業は終わったの?」
「うん。前に言ってたスプーンとかプリンとか何言ってんだろうと思ってたけど、鍬に抵抗が一切無いって新感覚だわ。世界の果てまで耕せそう。」
「玉が種を蒔いたり、苗木を植えたりして付いていくのが大変でした。」
「今度は玉ちゃんが耕して。明後日来るまでに人参と大根の種を買っておくから。じゃがいもはたぬちゃんの方にあったし、玉葱も育ててその内カレーを作ろうよ。」
「むむむむむむ。カレーならば玉も負けていませんよ。何しろ殿に仕込まれたのです。」
「なにぃ菊地さん直伝だとう?これは気合いを入れないと?料理まで玉ちゃんに負けたら、これは女としての矜持が!」
あぁ、盛り上がっているとこ悪いが、僕は君らから、これと言った料理をご馳走して貰った覚えがないぞう。
★ ★ ★
「うぎゃあああああああ!」
うるさいなぁ。今日は青木さん叫びっぱなしだ。明日まだ仕事あるのに、声無くなるよ。
「ね、ね、ネズミ、ネズミ咥えてるう!ネズミ生きてるぅ!」
その為に、フクロウ君は来てくれたんだよ。なぁたぬきち?
「わふ」
そういうたぬきちは、僕の身体の匂いをクンクン嗅ぎまくっている。
いつもと逆の順序で聖域に来たので、ぽん子の匂いがこびりついているんだろう。逆に言うと、たぬきちの匂いに無反応のぽん子さんて…。
「ゴクフゥ」
ひょいとネズミを飲み込むと、フクロウ君は僕の元に飛んでくる。
小さな池のほとり。朱傘と縁台、緋毛氈で作られたいつもの一角にはフクロウ君用の止まり木も作ってある。
「ご苦労様。」
僕が頭を撫でてあげると、フクロウ
君は目を閉じて頭を押し付けてくる。
「食べますかぁ?」
「わん」
「ひぅ」
日課を終えた玉が、◯ゅ~るの封を開けると、一頭と一羽が(フクロウが◯ゅ~るを好むとは思わなんだ)玉に向かってお辞儀をする。別に仕込んだ訳じゃないけど、玉が会釈するのを見て真似をし始めたんだって。
たぬきち曰く、そうすると玉がきゃはきゃは喜ぶからと。
…どっちが躾けられているんだろう。
「それで、殿はお母さんと何を話されているんですか?」
「んん?」
茶釜でお茶を点てて、いつものようにお煎餅と果物で一服していると、玉が話しかけてきた。
考えてみたら、お母さんとどんな話をしているのか、玉に話した事なかったな。
「主に玉の未来についてだな。玉がどんな大人になって、どんな生活を送ってくれるか。」
「母親ねぇ。やっぱり。自分の事より娘の事なんだ。」
さっき、娘に手を出せヘタレ!って言われたけどね。
「でもそれは、玉とお母さんが逢えた先って事でいいんですね。」
「玉のお母さんの中では、玉と再会出来る事は規定事項みたいだよ。だから、玉は引き続き“家業“の巫女修行を研鑽する事。むしろ問題なのは、周りの大人だ。」
「それは、私と菊地さんの事ね。」
「そうだ。玉とお母さんは、元いた玉の時代に戻る。その時、君はどうする?玉離れが出来るのか?」
「私は。」
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