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第一章 開店
ぽん太とお嫁さん
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医務室に入ると、それまで僕にしがみついていたぽん子が、軽やかにひょいと飛び降りた。
兄が寝ているケージまで走り、前足で僕をおいでおいでする。
「相変わらずですねぇ。」
獣医さんが、ニコニコ笑いながら、それでも半分呆れた様な顔をして、右手を上げて挨拶してくれた。
僕も先生に会釈をしながら、ぽん子の後を追う。
兄狸はエリザベスカラーも外れて、呑気そうに居眠りをしている。
良かった。順調そうだ。
「すぴすぴ」
寝息を鼻提灯と一緒に立てているくらい。
まぁこの部屋はエアコンが効いているし、サーキュレーターが静かに温風を掻き回している。居眠りでもしたら気持ち良さそうだ。
かぷ
「ぎゃん!」
尻尾が隙間からはみ出ているのをいい事に、ぽん子は兄の尻尾に噛み付いた。
「なんだなんだ?何があった!…ってお前か」
「私が見に来ると、何故兄さんはいつも寝てるのかしら。」
「他にやる事無いんだから、寝てる以外にないだろ」
「まったくもう。まったくもう。」
本当に仲の良い兄妹だな。
「助けて!助けてください!妹に虐められます!」
「何ですと!兄さん!覚悟なさい!」
ケージを逃げ回る様に見えて、絶妙な距離感で、ぽん子の口や足が届く位置をキープしている兄狸。
それがわかってて、ケージ越しに一生懸命兄に触れようとするぽん子。
あれ?お前、足治ってないか?
ケージ越しに戯れ始める兄妹を制して、兄狸を抱き上げる。
「右手、見せなさい。」
兄狸は素直に右前足を僕に差し出した。
手術後は残っているけれど、それは体毛が隠してくれるだろう。
ふむ。
獣医の顔を見ると、こっくり頷いたので、そっと床に離してみる。
慌ててぽん子が兄に寄り添ってくるけど、兄狸は自力で立てている。
「歩けるか?」
「わふ」
部屋の端までゆっくり歩くと、今度は部屋の中を走った。
ほんの数メートルだけど、着実に走れた。リノリウムの床にかちゃかちゃという足音を響かせ、そして僕の足元に戻って来て、お座りした。
隣でぽん子も並んでお座り。
兄妹で僕を見上げる。
「もう大丈夫、なのかな?」
「そうですね。数日前に貴方が見えてから治癒のスピードが上がった様なんですよ。それまでは立ちあがろうともしなかったのが、ケージ内を歩き回る様になりましたから。」
ならばそろそろ退院かな。
骨がくっ付いて、本人というか本狸は無事アピールをしてるし。
「一応、今朝の検査の結果、大丈夫では無いかと。ただまぁこんな事は異例なのでどうしようかと迷っているところです。」
…浅葱の力かなぁ。やっぱり。
「多分、いつもの殿のです。」
「医療方面までか、…あの人無敵で便利よねぇ。一家に一台欲しいわぁ。」
そこ、うるさいぞ。
なんやかんやで兄狸の退院が決定しました。あー、何故か僕の決裁で。
園長が笑いながら私に決めて貰うと言う、無責任というか、僕の''力“からいうなら安心というか。
いや、獣医師の了解がきちんと有るにしてもですね。
僕は力いっぱい叫びたい。
なんだそりゃ。
★ ★ ★
「見て!あれ、たぬきよねぇ。」
「可愛い!」
「こら、横に飼育員さんいるんだから、近寄っちゃダメよ。」
「何かのイベントか、訓練かしらね。」
お客様に注目され過ぎです。
あー、何がどうなったかと言うと。
普通、こう言うのは閉園後にプロフェッショナルの手で行うであろう、動物の移送をですね。
いくら獣医さんと飼育員さんが付き添っているとはいえ、素人の僕が行っている訳で。
ついでにぽん子は僕の腕の中で鼻をひくひくさせながら僕の顔を見つめて、僕の足元ではオリにも入れずリードもつけていない兄狸が、僕の顔を見ながら速度を合わせて歩いている訳で。
更に4羽のハクセキレイが肩やら頭やらに止まっている(1羽は玉の肩に)。
なんだこの狸道中。
ていうか、駄目だろ動物園。
呆れながらも、何の問題もなく畜舎に到着し、2頭の狸は自分から畜舎に入っていく訳で。
何だこりゃ。
★ ★ ★
「さて、玉は青木さんを案内して上げて下さい。」
「殿?…ははぁ。はい!分かりました。佳奈さん行きましょう。」
「え?え?菊地さんは?」
「殿が迂闊に歩くと、動物さん達が色々大変な事になるので。」
確かにこの動物園は基本的に草食もしくは雑食の動物しか居ないけれども。
僕はあれか?大型肉食獣か何かか?
青木さんは、入場ゲートで貰ったリーフレットを見ながら、あれこれ騒ぎ出した。(いつものように)
「玉ちゃん、私、レッサーパンダが見たいな。」
「''れっさあぱんだ“ならあっちです。前来た時は、殿が通り掛かると、みんな立ち上がって“きおつけ“してました。」
「…風太君って、ここじゃ無いよね。……確かにあの人は動物に近づけない方がいいわね。別の意味なストレスを与えそうだし。」
などと失礼な事を言いながら、2人は去って行きました。
「殿?」
「ビー◯たけし?」
そこの動物園コンビもうるさい。
「ところで、兄狸、あぁぽん太ですか?」
「何故わかるのかしら?」
ぽん子から聞きました。
とは言えず、適当に話を流してと。
「お嫁さんを迎えるんですか?」
「…まだ外部には発表してないんですけどねぇ。ぽん太も成獣ですし、狸も冬を越せば繁殖期に入ります。なので、千葉市の動物園と雌の交換をするんです。」
「つまり、ぽん子が千葉市の動物園に嫁入りすると。」
横目で畜舎を見ると、ぽん太は照れ臭いのか、そっぽを向いているけど、ぽん子がうんうん頷いている。
「なるほど。だからあの方達を離したわけですね。」
「ハクセキレイが1羽彼女から離れない様子でお分かりになると思いますが、彼女も動物に好かれるんですよ。あの子は実家が神社の、実は神職の玉子です(わりかし本当)。いずれは資格取得の為にその方面の大学に進む予定ですが(大嘘)、今は親と離れて修行をしています(微妙に本当)。そのせいですかね。寂しいのも有るだろうし、優し過ぎるんです。動物ってそう言う感情を見抜くんですかね。あの子はぽん子が大好きだし、ぽん子もあの子は憎からず思っている様です。」
ぽん子はうんうん頷いている。
「だからね。“ここで逢えなくなる“から、もうここにはもう来ないとか思って欲しく無いんですよ。あの子は勘が鋭い子ですから、僕が皆さんと話をしたがっている事は見抜いていますし、狸に関する事だなって、多分想像もついてます。僕はぽん子が居なくなっても、ぽん太が居るし、新しいお嫁さんと、その子供達も楽しみにしてますけどね。擦れた僕とは違い、まだまだ色々知って欲しい子だから。」
「ほえぇ…。」
「なんですか?」
「いや、お客様、きちんと考えられているんだなぁって。お父さんみたい。」
前にも言われたな。お父さんって。
★ ★ ★
「そうなんですか。」
動物園から離れた車中、雌狸のトレードを話すと、わりかし落ち着いた様子で玉は受け入れてくれた。
代わりに。
「ええええ!」
同乗している22歳が騒ぎ始めた。
「なんで?せっかく玉ちゃんと菊地さんが仲良くなったのに。私もぽん子ちゃんともっと仲良くなりたいのに。」
「千葉市の動物公園に行けば逢えるよ。あの仔たちは利巧だから。嫁を貰って嫁に行く事を理解している。嫁入り先では、今みたいにぽん子に触れるって事は出来ないだろうけど。」
「そうだけど。そうだけど。」
「年内はこっちに居るそうだから、何度でも行けば良い。それにね。」
赤信号で停車したのを良い事に、僕は顔を後部座席に向けた。
「ぽん子は自分がどうなるか知っていたよ。だから、ぽん太の怪我を心配していたんだし、動物同士のペアリングなんか人間がどうこうできるもんじゃないから。不幸な結婚はしないんだよ。」
「でも。」
玉が僕の顔をしっかり見つめて言った。
「例えば、ぽん子ちゃんが聖域に来て、たぬきち君と結婚とかしてくれたら、玉は嬉しいです。」
なんだ?
ぽん子を盗み出せとか言わないだろうな。
兄が寝ているケージまで走り、前足で僕をおいでおいでする。
「相変わらずですねぇ。」
獣医さんが、ニコニコ笑いながら、それでも半分呆れた様な顔をして、右手を上げて挨拶してくれた。
僕も先生に会釈をしながら、ぽん子の後を追う。
兄狸はエリザベスカラーも外れて、呑気そうに居眠りをしている。
良かった。順調そうだ。
「すぴすぴ」
寝息を鼻提灯と一緒に立てているくらい。
まぁこの部屋はエアコンが効いているし、サーキュレーターが静かに温風を掻き回している。居眠りでもしたら気持ち良さそうだ。
かぷ
「ぎゃん!」
尻尾が隙間からはみ出ているのをいい事に、ぽん子は兄の尻尾に噛み付いた。
「なんだなんだ?何があった!…ってお前か」
「私が見に来ると、何故兄さんはいつも寝てるのかしら。」
「他にやる事無いんだから、寝てる以外にないだろ」
「まったくもう。まったくもう。」
本当に仲の良い兄妹だな。
「助けて!助けてください!妹に虐められます!」
「何ですと!兄さん!覚悟なさい!」
ケージを逃げ回る様に見えて、絶妙な距離感で、ぽん子の口や足が届く位置をキープしている兄狸。
それがわかってて、ケージ越しに一生懸命兄に触れようとするぽん子。
あれ?お前、足治ってないか?
ケージ越しに戯れ始める兄妹を制して、兄狸を抱き上げる。
「右手、見せなさい。」
兄狸は素直に右前足を僕に差し出した。
手術後は残っているけれど、それは体毛が隠してくれるだろう。
ふむ。
獣医の顔を見ると、こっくり頷いたので、そっと床に離してみる。
慌ててぽん子が兄に寄り添ってくるけど、兄狸は自力で立てている。
「歩けるか?」
「わふ」
部屋の端までゆっくり歩くと、今度は部屋の中を走った。
ほんの数メートルだけど、着実に走れた。リノリウムの床にかちゃかちゃという足音を響かせ、そして僕の足元に戻って来て、お座りした。
隣でぽん子も並んでお座り。
兄妹で僕を見上げる。
「もう大丈夫、なのかな?」
「そうですね。数日前に貴方が見えてから治癒のスピードが上がった様なんですよ。それまでは立ちあがろうともしなかったのが、ケージ内を歩き回る様になりましたから。」
ならばそろそろ退院かな。
骨がくっ付いて、本人というか本狸は無事アピールをしてるし。
「一応、今朝の検査の結果、大丈夫では無いかと。ただまぁこんな事は異例なのでどうしようかと迷っているところです。」
…浅葱の力かなぁ。やっぱり。
「多分、いつもの殿のです。」
「医療方面までか、…あの人無敵で便利よねぇ。一家に一台欲しいわぁ。」
そこ、うるさいぞ。
なんやかんやで兄狸の退院が決定しました。あー、何故か僕の決裁で。
園長が笑いながら私に決めて貰うと言う、無責任というか、僕の''力“からいうなら安心というか。
いや、獣医師の了解がきちんと有るにしてもですね。
僕は力いっぱい叫びたい。
なんだそりゃ。
★ ★ ★
「見て!あれ、たぬきよねぇ。」
「可愛い!」
「こら、横に飼育員さんいるんだから、近寄っちゃダメよ。」
「何かのイベントか、訓練かしらね。」
お客様に注目され過ぎです。
あー、何がどうなったかと言うと。
普通、こう言うのは閉園後にプロフェッショナルの手で行うであろう、動物の移送をですね。
いくら獣医さんと飼育員さんが付き添っているとはいえ、素人の僕が行っている訳で。
ついでにぽん子は僕の腕の中で鼻をひくひくさせながら僕の顔を見つめて、僕の足元ではオリにも入れずリードもつけていない兄狸が、僕の顔を見ながら速度を合わせて歩いている訳で。
更に4羽のハクセキレイが肩やら頭やらに止まっている(1羽は玉の肩に)。
なんだこの狸道中。
ていうか、駄目だろ動物園。
呆れながらも、何の問題もなく畜舎に到着し、2頭の狸は自分から畜舎に入っていく訳で。
何だこりゃ。
★ ★ ★
「さて、玉は青木さんを案内して上げて下さい。」
「殿?…ははぁ。はい!分かりました。佳奈さん行きましょう。」
「え?え?菊地さんは?」
「殿が迂闊に歩くと、動物さん達が色々大変な事になるので。」
確かにこの動物園は基本的に草食もしくは雑食の動物しか居ないけれども。
僕はあれか?大型肉食獣か何かか?
青木さんは、入場ゲートで貰ったリーフレットを見ながら、あれこれ騒ぎ出した。(いつものように)
「玉ちゃん、私、レッサーパンダが見たいな。」
「''れっさあぱんだ“ならあっちです。前来た時は、殿が通り掛かると、みんな立ち上がって“きおつけ“してました。」
「…風太君って、ここじゃ無いよね。……確かにあの人は動物に近づけない方がいいわね。別の意味なストレスを与えそうだし。」
などと失礼な事を言いながら、2人は去って行きました。
「殿?」
「ビー◯たけし?」
そこの動物園コンビもうるさい。
「ところで、兄狸、あぁぽん太ですか?」
「何故わかるのかしら?」
ぽん子から聞きました。
とは言えず、適当に話を流してと。
「お嫁さんを迎えるんですか?」
「…まだ外部には発表してないんですけどねぇ。ぽん太も成獣ですし、狸も冬を越せば繁殖期に入ります。なので、千葉市の動物園と雌の交換をするんです。」
「つまり、ぽん子が千葉市の動物園に嫁入りすると。」
横目で畜舎を見ると、ぽん太は照れ臭いのか、そっぽを向いているけど、ぽん子がうんうん頷いている。
「なるほど。だからあの方達を離したわけですね。」
「ハクセキレイが1羽彼女から離れない様子でお分かりになると思いますが、彼女も動物に好かれるんですよ。あの子は実家が神社の、実は神職の玉子です(わりかし本当)。いずれは資格取得の為にその方面の大学に進む予定ですが(大嘘)、今は親と離れて修行をしています(微妙に本当)。そのせいですかね。寂しいのも有るだろうし、優し過ぎるんです。動物ってそう言う感情を見抜くんですかね。あの子はぽん子が大好きだし、ぽん子もあの子は憎からず思っている様です。」
ぽん子はうんうん頷いている。
「だからね。“ここで逢えなくなる“から、もうここにはもう来ないとか思って欲しく無いんですよ。あの子は勘が鋭い子ですから、僕が皆さんと話をしたがっている事は見抜いていますし、狸に関する事だなって、多分想像もついてます。僕はぽん子が居なくなっても、ぽん太が居るし、新しいお嫁さんと、その子供達も楽しみにしてますけどね。擦れた僕とは違い、まだまだ色々知って欲しい子だから。」
「ほえぇ…。」
「なんですか?」
「いや、お客様、きちんと考えられているんだなぁって。お父さんみたい。」
前にも言われたな。お父さんって。
★ ★ ★
「そうなんですか。」
動物園から離れた車中、雌狸のトレードを話すと、わりかし落ち着いた様子で玉は受け入れてくれた。
代わりに。
「ええええ!」
同乗している22歳が騒ぎ始めた。
「なんで?せっかく玉ちゃんと菊地さんが仲良くなったのに。私もぽん子ちゃんともっと仲良くなりたいのに。」
「千葉市の動物公園に行けば逢えるよ。あの仔たちは利巧だから。嫁を貰って嫁に行く事を理解している。嫁入り先では、今みたいにぽん子に触れるって事は出来ないだろうけど。」
「そうだけど。そうだけど。」
「年内はこっちに居るそうだから、何度でも行けば良い。それにね。」
赤信号で停車したのを良い事に、僕は顔を後部座席に向けた。
「ぽん子は自分がどうなるか知っていたよ。だから、ぽん太の怪我を心配していたんだし、動物同士のペアリングなんか人間がどうこうできるもんじゃないから。不幸な結婚はしないんだよ。」
「でも。」
玉が僕の顔をしっかり見つめて言った。
「例えば、ぽん子ちゃんが聖域に来て、たぬきち君と結婚とかしてくれたら、玉は嬉しいです。」
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