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第一章 開店
花火ととうもろこし
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ぱちぱち。
ぱちぱち。
「ひと気の無い開けた所」というのが僕の探していた場所だったのだけど、ここは梨畑の中の小さな薄暗い神社。月明かりも雲に隠れがちな夜。
ここら辺で地主だと思われる立派な旧家の窓に、白く灯りが灯っている事が確認出来る中ではしゃぐのは
「違いますね。迷惑ですね。」
と、玉自ら花火は止めようとしたんだけど。
玉が本当に花火を楽しみにしていたのは知っていたので。
「あまり音がしない花火を静かに楽しむなら良いのでは?」
…一応、花火禁止とは何処にも書いて無いし(そりゃそうだ)と提案してみた。
という事で、玉が持って来た花火セットの中から僕が選んだのは「線香花火」。
玉は、ちゃんとバケツや柄の長いライターを家から持ってきていたので、ペットボトルの水をバケツに入れて、2人で肩を寄せ合って小さな花火を楽しんだ。
寄せ合ったところで、2人の肩は触れないんだけど。
それでも玉の顔は歓喜の表情を絶やさず、初めて見る花火をずっと楽しんでくれた。
「また、殿と花火がしたいですね。」
「ここは他所様の土地、というか神社なのだけど。僕らには僕らだけで誰にも迷惑をかけない場所がありますよ。」
「聖域の事ですね。あそこならもっと大きな花火も出来ますね。うふふ楽しみです。それと…。」
「それと…なんですか?」
「佳奈さんと3人で花火が出来たらいいですね。」
今まで見た事の無い可愛らしい笑顔を見せてくれる。
花火にはもう季節外れな事は黙っておこう。
帰りにコンビニに寄る。
来る途中、「場所」を探してキョロキョロしていた時(危ない)、目をつけていた大手チェーン店だ。
最近、さまざまなコンビニで地場のもの(野菜や果物、土産物など)を置いている店が増えているのだけど、この店にはいかにもこの辺!って言うポップが出ていたのだ。
すなわち、「梨」。
割と車通りの多い(何と国道の青看板が立っている)街道筋はずっと古くて立派な農家の門が並んでいるのだけど、その家の裏側は何処も梨畑が広がっている訳で。
豊水・幸水・二十世紀、やや懐かしの長十郎まであるじゃないか。
そういえば二十世紀梨はこの辺が原産と聞いたな。
という訳で一袋お買い上げ。
「玉って梨を食べた事ありますか?」
ぶんぶんと首を横に振る玉さん。
「美味しいのですか?この茶色いの。」
まぁ、茶色くぶつぶつがある果物だし、確かに見かけは良くないかもね。
「おっ、とうもろこしもあるな。」
「もろこし?」
「そっか、玉はとうもろこしも食べた事無いのか。」
「です。」
「そっか。」
「そっか。」
レジ横に茹でたのが惣菜扱いで売ってたな。あれも買って行こう。
「うわぁ。あちちちち。でもうわぁ。」
とうもろこしは茹でたてだった。
自分の分のとうもろこしはダッシュボードに置きっぱなしで車をスタートさせた。
玉はというと、とうもろこしの粒々感に少し引いているみたいだ。たしかに全く知識のない人が初見でとうもろこしを見るとグロテスクかもね。
「玉?一粒指で刮ぎとってみなさい。」
「噛み付かないです?」
「噛み付くのは玉の方です。」
恐る恐る、それでも剥ぎ取り易い真ん中の粒の大きいあたりをポチッと外す。
「………。見た事ありますね。なんだろ。」
とうもろこしの一粒をしげしげと眺める玉さん。
「なんだろ。あ!」
パン!両手を叩く玉さん。
「分かりました!殿が時々作ってくれるさらだの中に入ってます!」
「当たり。」
あと、玉が片仮名を喋ると平仮名にしか聞こえない。
「美味しい奴です!こう成ってたんだ!」
「いただきなさい。」
「いただきます。んんんー。甘塩っぱくて美味しいです!あ、芯をちゅーちゅー吸うと塩味が美味しい!」
まぁ、とうもろこしの芯は出汁が取れるからね。
それにしても、玉は1日に何食食べるんだろう。
あ、ついでにトマトと人参、かいわれ大根の種があったので買い足しときました。かいわれは家で作れるし。
★ ★ ★
翌朝。
玉は朝早くから庭に出て、大家さんと畑を作ってます。
勝手に家庭菜園始めちゃっていいのか?入居したてのうちの庭だけ色々おかしな事になっているんだけど。
「良いです!」
「玉ちゃんと土いじりしてると楽しいの。」
…なんかお婆ちゃんの大家さんの口調が少女になって来てるけど、まぁ本人が良いなら良いか。
しかし、こんな秋口に家庭菜園を始めても、冬枯れしちゃうと思うんだけど。
「ビニールトンネルを建てるから大丈夫ですよ。」
「です!」
…たしかに隅にアーチパイプとビニールが畳んであるのが見える。
こんなプロ仕様の園芸用具を普通に用意出来る大家さんは何者なんだろう。
「ただの離農経験者ですよ。」
「この辺、昔はこの辺お婆ちゃんの畑だったんだって。」
それにしては、ビニールが新しく見える。
「家庭菜園なら現役ですから。」
…大家さんにまで思考を読まれた。
「ビニールトンネルの材料を見て、私の顔を見れば
菊地さんが何を考えているかくらい想像つきます。」
僕はそんなにわかりやすい男なのだろうか。
「少なくともアニキの考えている事は、玉には丸わかりだからね。」
後生大事に僕の従姉妹設定を守ってくれる玉でした。
では、僕は朝御飯を作りますかね。
夕べ帰宅後、何本か茹でときましたので、それを冷蔵庫から出しまして。
ーとうもろこし料理ー
朝なので2品ばかり
・とうもろこしの炊き込みご飯
材料:とうもろこし、冷凍グリーンピース
1.お米は30分ほど水に浸しておきます。僕はここに塩昆布を一枚(お菓子じゃなくて出汁取りの方ね)一緒に入れます。水の量は若干少なめに。
2.茹でとうもろこしの実を包丁で切ります。歯応えを楽しむ為に、実の根本ギリギリまで深く包丁を入れる訳です。
3.冷凍グリーンピースと一緒に炊飯器で炊きます。
炊き上がったらしゃもじでよく切ってとうもろこしとグリーンピースが全体に混ざったら出来上がり。
微かに味わえる塩味と、米・とうもろこし・グリーンピースの甘みが楽しい炊き込みご飯です。ご飯には、お酒を加えるのもヨシ。朝だから足さないけど。
・とうもろこしのかき揚げ
材料:とうもろこし、グリーンピース、魚肉ソーセージ
1.さっき使った包丁で切り離したとうもろこしと、グリーンピースを使います。グリーンピースは水分をよく切っておくように。
2.魚肉ソーセージは他の具材の大きさに合わせて微塵切りにします。
3.材料をボールの中でよく混ぜて、最後に卵黄を落として更にかき混ぜます。
4.小麦粉を塗して、お玉の中で形を整えて油にそっと滑り落とします。
「呼びました?」
「まだご飯出来てませんよ。」
単純な名前だと、相変わらず交通事故みたいな洒落が発生しちゃうな。
「人の名前を単純とか言わない!」
「いいから。大家さんを1人にしないの!」
…5.高温でカラッと揚げたら油をよく切り、塩をかけて完成。魚肉ソーセージの食感が面白いかき揚げの完成です。
「6.ここに玉特製の糠味噌漬けを加えます。」
「加えません。かき揚げをなんだと思ってんですか?」
「まぁまぁ。朝からかき揚げですか?」
「何故大家さんまでいるの?」
「アニキさんのご飯は美味しいって玉ちゃんに自慢されました。」
「しました。」
まぁ、玉の分の為に沢山作ってますから、お婆ちゃん1人増えたところで問題ないし。
僕が相手出来ない時は、お付き合いしてくれてるみたいだし。いっか。
「いっか。」
「お前が言うな。」
お年寄りに朝から揚げ物はどうなの?って思ったけど、大家さんは美味しい美味しいと完食して帰って行きました。…大丈夫かなぁ。
ぱちぱち。
「ひと気の無い開けた所」というのが僕の探していた場所だったのだけど、ここは梨畑の中の小さな薄暗い神社。月明かりも雲に隠れがちな夜。
ここら辺で地主だと思われる立派な旧家の窓に、白く灯りが灯っている事が確認出来る中ではしゃぐのは
「違いますね。迷惑ですね。」
と、玉自ら花火は止めようとしたんだけど。
玉が本当に花火を楽しみにしていたのは知っていたので。
「あまり音がしない花火を静かに楽しむなら良いのでは?」
…一応、花火禁止とは何処にも書いて無いし(そりゃそうだ)と提案してみた。
という事で、玉が持って来た花火セットの中から僕が選んだのは「線香花火」。
玉は、ちゃんとバケツや柄の長いライターを家から持ってきていたので、ペットボトルの水をバケツに入れて、2人で肩を寄せ合って小さな花火を楽しんだ。
寄せ合ったところで、2人の肩は触れないんだけど。
それでも玉の顔は歓喜の表情を絶やさず、初めて見る花火をずっと楽しんでくれた。
「また、殿と花火がしたいですね。」
「ここは他所様の土地、というか神社なのだけど。僕らには僕らだけで誰にも迷惑をかけない場所がありますよ。」
「聖域の事ですね。あそこならもっと大きな花火も出来ますね。うふふ楽しみです。それと…。」
「それと…なんですか?」
「佳奈さんと3人で花火が出来たらいいですね。」
今まで見た事の無い可愛らしい笑顔を見せてくれる。
花火にはもう季節外れな事は黙っておこう。
帰りにコンビニに寄る。
来る途中、「場所」を探してキョロキョロしていた時(危ない)、目をつけていた大手チェーン店だ。
最近、さまざまなコンビニで地場のもの(野菜や果物、土産物など)を置いている店が増えているのだけど、この店にはいかにもこの辺!って言うポップが出ていたのだ。
すなわち、「梨」。
割と車通りの多い(何と国道の青看板が立っている)街道筋はずっと古くて立派な農家の門が並んでいるのだけど、その家の裏側は何処も梨畑が広がっている訳で。
豊水・幸水・二十世紀、やや懐かしの長十郎まであるじゃないか。
そういえば二十世紀梨はこの辺が原産と聞いたな。
という訳で一袋お買い上げ。
「玉って梨を食べた事ありますか?」
ぶんぶんと首を横に振る玉さん。
「美味しいのですか?この茶色いの。」
まぁ、茶色くぶつぶつがある果物だし、確かに見かけは良くないかもね。
「おっ、とうもろこしもあるな。」
「もろこし?」
「そっか、玉はとうもろこしも食べた事無いのか。」
「です。」
「そっか。」
「そっか。」
レジ横に茹でたのが惣菜扱いで売ってたな。あれも買って行こう。
「うわぁ。あちちちち。でもうわぁ。」
とうもろこしは茹でたてだった。
自分の分のとうもろこしはダッシュボードに置きっぱなしで車をスタートさせた。
玉はというと、とうもろこしの粒々感に少し引いているみたいだ。たしかに全く知識のない人が初見でとうもろこしを見るとグロテスクかもね。
「玉?一粒指で刮ぎとってみなさい。」
「噛み付かないです?」
「噛み付くのは玉の方です。」
恐る恐る、それでも剥ぎ取り易い真ん中の粒の大きいあたりをポチッと外す。
「………。見た事ありますね。なんだろ。」
とうもろこしの一粒をしげしげと眺める玉さん。
「なんだろ。あ!」
パン!両手を叩く玉さん。
「分かりました!殿が時々作ってくれるさらだの中に入ってます!」
「当たり。」
あと、玉が片仮名を喋ると平仮名にしか聞こえない。
「美味しい奴です!こう成ってたんだ!」
「いただきなさい。」
「いただきます。んんんー。甘塩っぱくて美味しいです!あ、芯をちゅーちゅー吸うと塩味が美味しい!」
まぁ、とうもろこしの芯は出汁が取れるからね。
それにしても、玉は1日に何食食べるんだろう。
あ、ついでにトマトと人参、かいわれ大根の種があったので買い足しときました。かいわれは家で作れるし。
★ ★ ★
翌朝。
玉は朝早くから庭に出て、大家さんと畑を作ってます。
勝手に家庭菜園始めちゃっていいのか?入居したてのうちの庭だけ色々おかしな事になっているんだけど。
「良いです!」
「玉ちゃんと土いじりしてると楽しいの。」
…なんかお婆ちゃんの大家さんの口調が少女になって来てるけど、まぁ本人が良いなら良いか。
しかし、こんな秋口に家庭菜園を始めても、冬枯れしちゃうと思うんだけど。
「ビニールトンネルを建てるから大丈夫ですよ。」
「です!」
…たしかに隅にアーチパイプとビニールが畳んであるのが見える。
こんなプロ仕様の園芸用具を普通に用意出来る大家さんは何者なんだろう。
「ただの離農経験者ですよ。」
「この辺、昔はこの辺お婆ちゃんの畑だったんだって。」
それにしては、ビニールが新しく見える。
「家庭菜園なら現役ですから。」
…大家さんにまで思考を読まれた。
「ビニールトンネルの材料を見て、私の顔を見れば
菊地さんが何を考えているかくらい想像つきます。」
僕はそんなにわかりやすい男なのだろうか。
「少なくともアニキの考えている事は、玉には丸わかりだからね。」
後生大事に僕の従姉妹設定を守ってくれる玉でした。
では、僕は朝御飯を作りますかね。
夕べ帰宅後、何本か茹でときましたので、それを冷蔵庫から出しまして。
ーとうもろこし料理ー
朝なので2品ばかり
・とうもろこしの炊き込みご飯
材料:とうもろこし、冷凍グリーンピース
1.お米は30分ほど水に浸しておきます。僕はここに塩昆布を一枚(お菓子じゃなくて出汁取りの方ね)一緒に入れます。水の量は若干少なめに。
2.茹でとうもろこしの実を包丁で切ります。歯応えを楽しむ為に、実の根本ギリギリまで深く包丁を入れる訳です。
3.冷凍グリーンピースと一緒に炊飯器で炊きます。
炊き上がったらしゃもじでよく切ってとうもろこしとグリーンピースが全体に混ざったら出来上がり。
微かに味わえる塩味と、米・とうもろこし・グリーンピースの甘みが楽しい炊き込みご飯です。ご飯には、お酒を加えるのもヨシ。朝だから足さないけど。
・とうもろこしのかき揚げ
材料:とうもろこし、グリーンピース、魚肉ソーセージ
1.さっき使った包丁で切り離したとうもろこしと、グリーンピースを使います。グリーンピースは水分をよく切っておくように。
2.魚肉ソーセージは他の具材の大きさに合わせて微塵切りにします。
3.材料をボールの中でよく混ぜて、最後に卵黄を落として更にかき混ぜます。
4.小麦粉を塗して、お玉の中で形を整えて油にそっと滑り落とします。
「呼びました?」
「まだご飯出来てませんよ。」
単純な名前だと、相変わらず交通事故みたいな洒落が発生しちゃうな。
「人の名前を単純とか言わない!」
「いいから。大家さんを1人にしないの!」
…5.高温でカラッと揚げたら油をよく切り、塩をかけて完成。魚肉ソーセージの食感が面白いかき揚げの完成です。
「6.ここに玉特製の糠味噌漬けを加えます。」
「加えません。かき揚げをなんだと思ってんですか?」
「まぁまぁ。朝からかき揚げですか?」
「何故大家さんまでいるの?」
「アニキさんのご飯は美味しいって玉ちゃんに自慢されました。」
「しました。」
まぁ、玉の分の為に沢山作ってますから、お婆ちゃん1人増えたところで問題ないし。
僕が相手出来ない時は、お付き合いしてくれてるみたいだし。いっか。
「いっか。」
「お前が言うな。」
お年寄りに朝から揚げ物はどうなの?って思ったけど、大家さんは美味しい美味しいと完食して帰って行きました。…大丈夫かなぁ。
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