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久留里街道
新耳袋
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どんなきっかけだったかな。
そうそう。
社長(と社長のお義父さん)が体験した怪談の話。
社長は面白半分に書いたその怪談を放置していたので、私がある日、事務所のHPに載せた事がある。
何しろ社長達が体験した実話なのだけど、実話な分、物語の整合性も起承転結も滅茶苦茶で、ついでにいわゆる因縁的なものが殆ど皆無。
社長自身、「脳みそのイタズラじゃないかなぁ」って自分の体験を信用していない。
例えば1つ紹介してみよう。
お義父さんが結婚する時に、お義母さんの本家に足を運んだ事がある。
何しろお義父さんの父親がアレだったもので、ちゃんとした式を挙げなかった。
挙げれなかった。
母はともかく、弟(後の三丸)さんは既に家出をした後だったし、とにかく問題がありすぎな家庭にお義母さんがお嫁にいく訳で(お義父さんの姓をお義母さんがどうしても名乗りたかったんだって)、まだ数名健在だった妻方の親族にきちんと挨拶しておきたい。
と、お義父さんが申し出たんだって。
「長年生きていれば、たとえ自分の親だろうと絶縁状態になる事なんか珍しくもない」と、人と人との付き合いに肉親といえど例外がない事を知り抜いている本家の方は、そこまで気を遣う必要はないよって言ってくれたんだけど、そこはお義父さんが譲らなかった。
本家の曽祖母の葬儀に、その曽祖母に気に入られた曽孫の恋人として参加してくれた事で、お義父さんの人間性をみなさん認めてくれていた。
その時に座布団を並べていた人達は全員鬼籍に入ったけど、結構な財産を相続させて貰ったって過去がある。
その本家の建物も既に解体されて、敷地だけが残っている。
あの、例の鹿が社長に挨拶に来る、あそこだよ。
その日、お義父さんとお義母さんはそのまま今はなき本家に泊まった。
お義父さんは照れて断ったのだけど、お義母さんは気にせず同じ部屋に布団を並べていた。
そもそもお義父さん(恋愛)に関しては、お義母さんの押しが強い。
中学からの押しかけ女房だ。
あれでお義父さんを尻に敷いていないあたりが不思議。
翌朝。
お義父さんとお義母さんは、同時に起きて布団を畳んだ。
ついでにお義父さんはなんとなく、隣の部屋の木戸を開けてみた。
本当になんとなく。
そうしたら、昨日は見ていない30代くらいの親子が寝ていた。
慌てて木戸を閉めて起こさないようにしたけど、その後午後までいたのにその親子を見かける事はなかった。
一応お義母さんも見てるんだよね。その寝ている親子は。でもやっぱりその後は見てないし、そもそも見た事ない親子だったみたい。
お義父さんだって、なんで他所様の家を勝手に覗いたのかわからないって言ってたそうだ。
未だにその家族は誰なのかわからない。
なんて、怖いんだか怖くないんだか。
不思議なんだか気のせいなんだか。
社長親子が体験した話を、ただただ淡々と書いているだけ。
しかも本人達が体験した話だから、そんなに大した数もなく、書籍化するには圧倒的に原稿が足りない。
ただ、なんか私には放置出来ない話ばかりだったのでHPでのみ公開してみた。
そしたらメールのリプライで大量の怪談が集まってしまって、これどうしようって姉妹で頭を抱えていたんだ。
なんで事が先月ありまして。
スタンドアロンの中は弄っちゃいけないね。
いや、社長にも許可を取ったんだよ?
社長さんたら(あと私も)、自分の人気を過小評価しすぎですね。
その時に、社長が倉庫から引っ張り出して来たシリーズが「新耳袋」の本とDVD。
江戸時代に編まれた怪談集「耳袋」の現代版で、極力余計な脚色や描写が省かれた、体験談だけをやはり淡々と書き綴っているシリーズで、その文章のシンプルさが恐怖を呼んだ。
ベストセラーにもなったので、次々とドラマ化・映画化されて、そのDVDもシリーズ化ボックス化されたほど売れた。
そのシリーズの番外編で「殴り込み」と言う、いわゆる原作に描かれた場所に実際に行ってみるDVDが出ている。
鮮魚街道の時に、お昼を食べた料亭が八柱霊園の墓参客向けで、その時にも話が出た事があったね。
………
「怖いの?これ。」
「最初の頃は結構。その内に新耳袋に関係なく心霊スポットで悪ふざけするだけになったから、怖くもなんとも無いし、素人がはしゃいでもつまらないだけ。」
厳しいな、社長。
「ええと、これもそうか。」
続いて社長が持ち出して来たのは
『北野誠のお前ら、行くな』
「これもなんかいっぱいあるね。」
「ブックオフで売ってたら買うんだけどね。これの映像特典で、と。」
それは、とある肝試しの映像。
北野誠のDVDだし、モザイクをかけられた巨漢の男は、同じ松竹芸能(だった)TKOの木下とわかる。
その中で1人の若手芸人がカメラを持ってとある廃ホテルを歩いていく。
自分の顔越しにたまたま映っていた天井に、瞬きをする女の顔があった。
「うわ、結構来るね、これ。」
「で、次がこれだ。」
次は新耳袋殴り込みのDVD。
そこにはやはり、ジャンケンで負けた出演者(何故かカメラマン)が同じアングルで撮影していて。
同じく女の顔が天井に映っていた。
「ねぇ。」
「ん?」
「お化けってやっぱりいるのかな。」
真昼間だって言うのに、ちょっと怖くなった私は愛しい人の手をぎゅっと握っていた。
「わからないな。僕の体験だって自分で割り切れていないし。ただ。」
「ただ?」
「このシリーズのルポを書いているギンティ小林って言う人が、顔はあちこちで映って、1番それっぽい映像を選んだってバラしてる。」
「へ?」
「あと、初期の頃は清水崇とか有名な映画監督が手伝っていたのに、回を重ねるごとにみんな辞めちゃった。ギンティ小林も辞めちゃた。関係者で制作会社に唯一残った監督が、その女の顔を映したカメラマン。」
「…そっちの方が怖いんだけど。」
「しかも、そのカメラマン兼監督もシリーズには関わらなくなっちゃった。」
「うわぁ。」
「で、このシリーズは出演者が喧嘩して終わった。」
「終わっちゃったの?」
「しばらく経って続編がリリースされ始めるんだけど、そのDVDのオーディオコメンタリーでプロデューサーが盛んに謝っているんだよね。」
「はぁ。プロデューサーがですか?」
「どうもね。ネット界隈の噂では売上の割に充分な予算を確保出来なかったらしい。特に人件費が。」
あぁ、1番キツいとこだ。
1番金が掛かるとこだ。
社長がたまに、我が社がプロデュースする仕事を受ける事があるけど、大体社長の持ち出しになる。
しっかり経費には計上するけどね。
「このプロジェクトは、映像班とライター班に分かれていたんだけど、ライター班はノーギャラだったみたいだよ。」
あなたも面白がったらノーギャラで働きますよね。
「一連の取材を本にまとめているギンティさんには印税が入るけど、ギンティさんと並んでキツいチャレンジをさせられる市川くんって言うライター側のアルバイトの子は雑誌社が払うアルバイト料しか貰えない。」
「なるほど。それは可哀想だ。」
「ネットレベルの噂話だよ。あくまでも。」
どっちにしても、相当キツい現場だったんだろうなぁ。
編集者チームが泥酔する隣の部屋で、ライターチームがコツコツ原稿を書いてる私達とは偉い違いだ。
そのシリーズの第二シーズンというのかな。
第一巻から出ていたプロデューサーと、映像会社社長と雑誌編集長の三巨頭が集まれたので、新しい監督を迎えて「殴り込みGメン」として再出発した。
今度は悪ふざけしなかった分、地味。
(身体悪くして杖をついている編集長が崖から落ちる一部始終が記録されてたりするけど)
前のシリーズは、変な光や音が入ってたりしたけど、今回は殆ど何もない。
その何もないシリーズで、一応それなりに音声が録音されていた場所。
それが今、私達がいる、中の島大橋だ。
昼間は恋人達の聖地。
あと、自殺の名所。
夜は千葉県有数の心霊スポット。
夜もやっぱり自殺の名所。
ここに来たいが為に、ウチのお姉ちゃんは晩御飯でお酒を呑みませんでした。
(あらかじめお酒とおつまみは、社長に買わせてました。私を迎えに行くあいだに。この野郎。人の婚約者をパシリに使うな)
「それじゃ行きましょうか。」
「理沙くん。僕はもう何しに来たんだかわからないよ。」
「夜中に女性をほったらかすわけにもいかないでしょ。」
「葛城さん白い服きてるし、肝試しの人には幽霊と間違えられそうだね。」
それは否定出来ない。
そうそう。
社長(と社長のお義父さん)が体験した怪談の話。
社長は面白半分に書いたその怪談を放置していたので、私がある日、事務所のHPに載せた事がある。
何しろ社長達が体験した実話なのだけど、実話な分、物語の整合性も起承転結も滅茶苦茶で、ついでにいわゆる因縁的なものが殆ど皆無。
社長自身、「脳みそのイタズラじゃないかなぁ」って自分の体験を信用していない。
例えば1つ紹介してみよう。
お義父さんが結婚する時に、お義母さんの本家に足を運んだ事がある。
何しろお義父さんの父親がアレだったもので、ちゃんとした式を挙げなかった。
挙げれなかった。
母はともかく、弟(後の三丸)さんは既に家出をした後だったし、とにかく問題がありすぎな家庭にお義母さんがお嫁にいく訳で(お義父さんの姓をお義母さんがどうしても名乗りたかったんだって)、まだ数名健在だった妻方の親族にきちんと挨拶しておきたい。
と、お義父さんが申し出たんだって。
「長年生きていれば、たとえ自分の親だろうと絶縁状態になる事なんか珍しくもない」と、人と人との付き合いに肉親といえど例外がない事を知り抜いている本家の方は、そこまで気を遣う必要はないよって言ってくれたんだけど、そこはお義父さんが譲らなかった。
本家の曽祖母の葬儀に、その曽祖母に気に入られた曽孫の恋人として参加してくれた事で、お義父さんの人間性をみなさん認めてくれていた。
その時に座布団を並べていた人達は全員鬼籍に入ったけど、結構な財産を相続させて貰ったって過去がある。
その本家の建物も既に解体されて、敷地だけが残っている。
あの、例の鹿が社長に挨拶に来る、あそこだよ。
その日、お義父さんとお義母さんはそのまま今はなき本家に泊まった。
お義父さんは照れて断ったのだけど、お義母さんは気にせず同じ部屋に布団を並べていた。
そもそもお義父さん(恋愛)に関しては、お義母さんの押しが強い。
中学からの押しかけ女房だ。
あれでお義父さんを尻に敷いていないあたりが不思議。
翌朝。
お義父さんとお義母さんは、同時に起きて布団を畳んだ。
ついでにお義父さんはなんとなく、隣の部屋の木戸を開けてみた。
本当になんとなく。
そうしたら、昨日は見ていない30代くらいの親子が寝ていた。
慌てて木戸を閉めて起こさないようにしたけど、その後午後までいたのにその親子を見かける事はなかった。
一応お義母さんも見てるんだよね。その寝ている親子は。でもやっぱりその後は見てないし、そもそも見た事ない親子だったみたい。
お義父さんだって、なんで他所様の家を勝手に覗いたのかわからないって言ってたそうだ。
未だにその家族は誰なのかわからない。
なんて、怖いんだか怖くないんだか。
不思議なんだか気のせいなんだか。
社長親子が体験した話を、ただただ淡々と書いているだけ。
しかも本人達が体験した話だから、そんなに大した数もなく、書籍化するには圧倒的に原稿が足りない。
ただ、なんか私には放置出来ない話ばかりだったのでHPでのみ公開してみた。
そしたらメールのリプライで大量の怪談が集まってしまって、これどうしようって姉妹で頭を抱えていたんだ。
なんで事が先月ありまして。
スタンドアロンの中は弄っちゃいけないね。
いや、社長にも許可を取ったんだよ?
社長さんたら(あと私も)、自分の人気を過小評価しすぎですね。
その時に、社長が倉庫から引っ張り出して来たシリーズが「新耳袋」の本とDVD。
江戸時代に編まれた怪談集「耳袋」の現代版で、極力余計な脚色や描写が省かれた、体験談だけをやはり淡々と書き綴っているシリーズで、その文章のシンプルさが恐怖を呼んだ。
ベストセラーにもなったので、次々とドラマ化・映画化されて、そのDVDもシリーズ化ボックス化されたほど売れた。
そのシリーズの番外編で「殴り込み」と言う、いわゆる原作に描かれた場所に実際に行ってみるDVDが出ている。
鮮魚街道の時に、お昼を食べた料亭が八柱霊園の墓参客向けで、その時にも話が出た事があったね。
………
「怖いの?これ。」
「最初の頃は結構。その内に新耳袋に関係なく心霊スポットで悪ふざけするだけになったから、怖くもなんとも無いし、素人がはしゃいでもつまらないだけ。」
厳しいな、社長。
「ええと、これもそうか。」
続いて社長が持ち出して来たのは
『北野誠のお前ら、行くな』
「これもなんかいっぱいあるね。」
「ブックオフで売ってたら買うんだけどね。これの映像特典で、と。」
それは、とある肝試しの映像。
北野誠のDVDだし、モザイクをかけられた巨漢の男は、同じ松竹芸能(だった)TKOの木下とわかる。
その中で1人の若手芸人がカメラを持ってとある廃ホテルを歩いていく。
自分の顔越しにたまたま映っていた天井に、瞬きをする女の顔があった。
「うわ、結構来るね、これ。」
「で、次がこれだ。」
次は新耳袋殴り込みのDVD。
そこにはやはり、ジャンケンで負けた出演者(何故かカメラマン)が同じアングルで撮影していて。
同じく女の顔が天井に映っていた。
「ねぇ。」
「ん?」
「お化けってやっぱりいるのかな。」
真昼間だって言うのに、ちょっと怖くなった私は愛しい人の手をぎゅっと握っていた。
「わからないな。僕の体験だって自分で割り切れていないし。ただ。」
「ただ?」
「このシリーズのルポを書いているギンティ小林って言う人が、顔はあちこちで映って、1番それっぽい映像を選んだってバラしてる。」
「へ?」
「あと、初期の頃は清水崇とか有名な映画監督が手伝っていたのに、回を重ねるごとにみんな辞めちゃった。ギンティ小林も辞めちゃた。関係者で制作会社に唯一残った監督が、その女の顔を映したカメラマン。」
「…そっちの方が怖いんだけど。」
「しかも、そのカメラマン兼監督もシリーズには関わらなくなっちゃった。」
「うわぁ。」
「で、このシリーズは出演者が喧嘩して終わった。」
「終わっちゃったの?」
「しばらく経って続編がリリースされ始めるんだけど、そのDVDのオーディオコメンタリーでプロデューサーが盛んに謝っているんだよね。」
「はぁ。プロデューサーがですか?」
「どうもね。ネット界隈の噂では売上の割に充分な予算を確保出来なかったらしい。特に人件費が。」
あぁ、1番キツいとこだ。
1番金が掛かるとこだ。
社長がたまに、我が社がプロデュースする仕事を受ける事があるけど、大体社長の持ち出しになる。
しっかり経費には計上するけどね。
「このプロジェクトは、映像班とライター班に分かれていたんだけど、ライター班はノーギャラだったみたいだよ。」
あなたも面白がったらノーギャラで働きますよね。
「一連の取材を本にまとめているギンティさんには印税が入るけど、ギンティさんと並んでキツいチャレンジをさせられる市川くんって言うライター側のアルバイトの子は雑誌社が払うアルバイト料しか貰えない。」
「なるほど。それは可哀想だ。」
「ネットレベルの噂話だよ。あくまでも。」
どっちにしても、相当キツい現場だったんだろうなぁ。
編集者チームが泥酔する隣の部屋で、ライターチームがコツコツ原稿を書いてる私達とは偉い違いだ。
そのシリーズの第二シーズンというのかな。
第一巻から出ていたプロデューサーと、映像会社社長と雑誌編集長の三巨頭が集まれたので、新しい監督を迎えて「殴り込みGメン」として再出発した。
今度は悪ふざけしなかった分、地味。
(身体悪くして杖をついている編集長が崖から落ちる一部始終が記録されてたりするけど)
前のシリーズは、変な光や音が入ってたりしたけど、今回は殆ど何もない。
その何もないシリーズで、一応それなりに音声が録音されていた場所。
それが今、私達がいる、中の島大橋だ。
昼間は恋人達の聖地。
あと、自殺の名所。
夜は千葉県有数の心霊スポット。
夜もやっぱり自殺の名所。
ここに来たいが為に、ウチのお姉ちゃんは晩御飯でお酒を呑みませんでした。
(あらかじめお酒とおつまみは、社長に買わせてました。私を迎えに行くあいだに。この野郎。人の婚約者をパシリに使うな)
「それじゃ行きましょうか。」
「理沙くん。僕はもう何しに来たんだかわからないよ。」
「夜中に女性をほったらかすわけにもいかないでしょ。」
「葛城さん白い服きてるし、肝試しの人には幽霊と間違えられそうだね。」
それは否定出来ない。
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