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庭いじり
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やれやれ。
やっと終わった。
先日、ピーちゃんと神棚を買いに行った時に一緒に買った白い玉砂利を、人工芝の上に敷き終えたよ。
玉砂利が流れないように化粧煉瓦でぐるりと囲んだのだけど、躓かないように少し地面を掘り起こして、ギリギリ高さが出る様に埋め直したり。
そもそも地面が水平ではないので、敷く厚さを変えたり。
「くぅ」
穴熊くんは、僕が捨てた砂利の入っていた袋を踏み付ける遊びをずっとしているし。
君、夜行性じゃなかったの?
さっきまで来てたお隣さんに、蒸かし芋貰って喜んでたよね。
これはもう、野生動物を飼育しているのと変わらないのでは?
因みに塀の外からは、祖父の声が聞こえている。
例のガレージ工事が始まっているのだ。
「アリモノのユニットだから、工期も費用も大してかからんぞ。」
「屋根のシャッター付きのガレージが3台分。更にもう3台分のスペースには屋根がある。…これ、何かで見たことある様な。」
完成予想図を見ていて思い付いた。
これ、梨園とかにある農家の直売所だ。
土地持ちの農家が駐車場まで屋根つけてる建物。
って言うか、何台車を止める気ですか。
「そりゃ、俺なりお前の父親なり後藤なり、最大4台分ないと良玄寺に迷惑かけるからな。」
「爺ちゃんや父さんは分かるけど、なんで後藤さんまで?」
「水野はお前の弟子だし。なんだかんだでよく来るだろう。」
「阿部さんと田中さんの送り迎えしてますからね。」
「あんなん、送り迎えじゃなぁい!護送じゃごそお!」
相変わらず口が悪いのは田中さん。
「師匠のとこで美味しいご飯を食べたあとの、警察道場って地獄なのよ!」
「それはいいけど、最近洗濯物が増えてないか?」
「汗かく時間が増えたから、インナーもアウターも買い足したの。」
「師匠には眼福でしょ、眼福。」
「そもそも瑞穂くんが、ウチに来た初日から僕のトランクスと並べて、自分のパンツ干してるし。」
「…瑞穂さん、張り合いないなぁこりゃ。」
って言うか、君らの羞恥心はどこ行った?
何故、男の家で、自分の下着を干させて照れたり恥ずかしがったりしないんだ?
因みに彼女達も教習所に通い出している。
僕と同じ教習所らしいんだけと、何故か会ったことがない。
そもそも大学でも、お互い示し合わないと会えないのだよ。
一度学食で石川達と4人でお昼を食べた事があるけど、その場でグループラインに入らされたなぁ。
どっちかが石川狙い(将来のお医者さん)で、どっちかは警察道場で婿探しを企んでいるとか聞いたな。
何故、僕の周りの女性は、結婚結婚うるさいんだろう。
さて、空袋を畳んで燃えないゴミに纏めようとしたら、祖父が全部持って行っちゃった。
「こっちのゴミ袋に使うからな。これは厚くて破れないから、廃材入れに良いんだよ。」
「そうですか。」
さて、となると、一通りの庭いじりは完了かな。
祖父は池の水を、庭に水路を掘って循環させたいって言ってるけど。
外のガレージと言い、この家を弄りたがっているのは祖父だと思う。
僕はただ、落ち葉の掃除や雑草抜き、穴熊くんの悪戯予防しか考えてなかったのに。
まぁ、ウチにドジっ子さんはいないので、新しく掘った水路に落ちる人や野生動物はいないと思うけど。
(あ、でもお隣さんは怪しいな)
他所に避けて置いたガーデンベンチを元に戻して一休み。
玉砂利のかちゃかちゃ言う足音を楽しんでいた穴熊くんも、遊び疲れたのか小屋に戻って一休みしてる。
池ではガーや錦鯉が僕の姿を認めて集まって来た。
こんなのんびりした土曜日の午前は、なんだか久しぶりの様な気がする。
…ガレージ工事の騒音がうるさいけど、まぁ民家は崖の下まで降りないとない田舎だから、そうそうご近所迷惑にもならないだろう。
ご近所さんは良玄寺さんしかいないから。
………
「ヒカリ」
「どした?」
道着を来た瑞穂くんが、ベンチでだらしが無い格好をしている僕を認めて、とことこ小走りでやって来た。
その姿を認めて穴熊くんがとことこ小歩きでやって来た。
「アナグマく~ん」
「キュー」
穴熊を猫っ可愛がりし始めたので、しばらくは本題に入らないだろう。
引き続きダラケようとして、瑞穂くんに胸ぐらを掴まれた。
「アトデね」
「わん」
「待ちなさい、まだ靴履いてない。」
せっかくスニーカーを脱いで寛いでいたのに、爪先だけ突っ掛けたまま、道場に引き摺られていく僕。
どうやらこれでも、瑞穂くんの婚約者で師匠らしいぞ(笑)。
その道場ですが。
なんだこりゃ。
「相馬師匠、お庭終わったんですか?」
阿部さんが、ぺこりと頭を下げて来た。
今日は合同稽古日で、色々な人がやって来ている。
瑞穂くん、阿部さん、田中さん、水野さん。
それに見かけない女性が2人。
朝紹介されたところによれば、新人の婦警だそうです。
ここら辺は後藤警部補の仕業。
田中さんのお兄さんも警察の人で、その絡みで瑞穂くんと僕に田中さんが辿り着いたそうだけど、そのご縁を無理矢理図太くしたのがあのゴリラだ。
少しは人の迷惑を考えやがれと言いたいけど、お前が警視監の孫の事がいけないんだろって返される。
言い返せません。
「一応、うちの金の卵なんだがな。お前の嫁に敵わないんだよ。」
「だから嫁扱いはですねぇ。」
「警視監が言うには、お前の下についてから嫁も阿部も田中も格段に腕を上げたって聞くぜ。女子剣の方は俺も詳しく見てないから、一つ宜しくな?」
「だから僕に指導とかわかりませんよ?」
「お前のやりたい様にやればいいんだよ。実際それで伸びてる奴いるんだから。」
と言う事で、数人をかわるがわる預かっているわけです。
元は田舎の公民館だった建物に、そんなにたくさんの人が稽古出来ないし。
「で、この人見た事あるね。」
隅っこでカエルみたいに押し潰れている女性。
確か一ノ瀬さんって言ったっけ?
大学女子剣道部の部長だよね。
「一応、彼女は去年の女子チャンプなんです。全日本女子剣道大会の。」
田中さんが呆れた様に教えてくれた。
「でも、私にも阿部さんにも勝てなかったじゃないですか。それで頼まれたんですよ。私達がどんな環境で稽古してるのか参加してみたいって。」
「そしたらこうなりました。」
同じく隅っこで、今日は送迎オンリーなのだろう。私服(なんと綺麗な青いワンピース)の水野さんが正座していたので、話を聞いてみた。
「ん?いつもと同じよ。準備運動。足運びと素振り、面打ち、胴打ち。身体が解れたら練習試合。」
「特に厳しくとか無かったけど?」
新入り婦警さんを見ると、ぶんぶん首を縦に振っている。
いや、そんなに警戒しなくても。
「ヒカリはワタシとアベとタナカのシショウ。このフタリはワタシタチほどツヨクナイ。」
「そうなの?」
「いえ、あの。私もそれなりに自信はあったんですが。」
「私達よりも歳下のこのお3人の方が明らかに強いので。その師匠の貴方は警部補より強いと評判ですし。」
だからってそんな、ビクビクしなくても。
面識のない歳上の女性に怖がられるった、地味にショックだぞ。
「で、そのカエルはどうしたの?」
「カエル言うな、一応先輩だぞ。」
あ、カエルが生き返った。
しまった。生き返ると書けば駄洒落になった。
「久しぶりです相馬くん。一ノ瀬です。」
「人ん家まで来て、何やってんですか?」
「早瀬ちゃんが慌ててるの。あれでも一応、私の代では個人・団体とそれなりに成績を上げてる明白楽扱いだから。」
「それでスパイをして来いってかい?」
「いや、そっちはそっちで早瀬ちゃんが悪巧みを考えているらしいの。」
あのアホ助教、そもそも学長どころか警察にダダ漏れになる程度の悪巧みしか思いつかないんだから、真面目に指導した方がいいと思うけどなぁ。
「私は単に相馬さんの許嫁が物凄いって聞いたから見学に来ただけ。そしたら見てるだけじゃつまらないよって稽古に参加させられたの。」
「当たり前です!こんな狭い道場に見学者なんか邪魔です。来るなら来てもいいけど、竹刀の1つも振りやがれって許可を出してもらったんです!」
今度は瑞穂くんが首を横に振り出した。
ははぁ。
瑞穂くんは気無しにOK出したけど、阿部・田中両名が嫌がったので条件をつけたってとこか。
「それでウチの稽古について来れなかったと。」
「馬鹿にするない!これでも中高大と体育会系一筋だぞ。体力には自信があるわい!ただ瑞穂さんと試合して、今までの剣道人生を根こそぎ否定された実力差に立てなくなっただけだい!」
突然、てやんでえ口調になった一ノ瀬だけど、個人が抜けて立てなくみたい。
あと何?そのキャラ。
あぁ、後藤さんの話では、警察道場でも瑞穂くんの実力は飛び抜けているそうだし。
…でも、阿部さんにも田中さんにも割とあっさり負けてたよな、一ノ瀬さん。
全日本チャンプって何?
やっと終わった。
先日、ピーちゃんと神棚を買いに行った時に一緒に買った白い玉砂利を、人工芝の上に敷き終えたよ。
玉砂利が流れないように化粧煉瓦でぐるりと囲んだのだけど、躓かないように少し地面を掘り起こして、ギリギリ高さが出る様に埋め直したり。
そもそも地面が水平ではないので、敷く厚さを変えたり。
「くぅ」
穴熊くんは、僕が捨てた砂利の入っていた袋を踏み付ける遊びをずっとしているし。
君、夜行性じゃなかったの?
さっきまで来てたお隣さんに、蒸かし芋貰って喜んでたよね。
これはもう、野生動物を飼育しているのと変わらないのでは?
因みに塀の外からは、祖父の声が聞こえている。
例のガレージ工事が始まっているのだ。
「アリモノのユニットだから、工期も費用も大してかからんぞ。」
「屋根のシャッター付きのガレージが3台分。更にもう3台分のスペースには屋根がある。…これ、何かで見たことある様な。」
完成予想図を見ていて思い付いた。
これ、梨園とかにある農家の直売所だ。
土地持ちの農家が駐車場まで屋根つけてる建物。
って言うか、何台車を止める気ですか。
「そりゃ、俺なりお前の父親なり後藤なり、最大4台分ないと良玄寺に迷惑かけるからな。」
「爺ちゃんや父さんは分かるけど、なんで後藤さんまで?」
「水野はお前の弟子だし。なんだかんだでよく来るだろう。」
「阿部さんと田中さんの送り迎えしてますからね。」
「あんなん、送り迎えじゃなぁい!護送じゃごそお!」
相変わらず口が悪いのは田中さん。
「師匠のとこで美味しいご飯を食べたあとの、警察道場って地獄なのよ!」
「それはいいけど、最近洗濯物が増えてないか?」
「汗かく時間が増えたから、インナーもアウターも買い足したの。」
「師匠には眼福でしょ、眼福。」
「そもそも瑞穂くんが、ウチに来た初日から僕のトランクスと並べて、自分のパンツ干してるし。」
「…瑞穂さん、張り合いないなぁこりゃ。」
って言うか、君らの羞恥心はどこ行った?
何故、男の家で、自分の下着を干させて照れたり恥ずかしがったりしないんだ?
因みに彼女達も教習所に通い出している。
僕と同じ教習所らしいんだけと、何故か会ったことがない。
そもそも大学でも、お互い示し合わないと会えないのだよ。
一度学食で石川達と4人でお昼を食べた事があるけど、その場でグループラインに入らされたなぁ。
どっちかが石川狙い(将来のお医者さん)で、どっちかは警察道場で婿探しを企んでいるとか聞いたな。
何故、僕の周りの女性は、結婚結婚うるさいんだろう。
さて、空袋を畳んで燃えないゴミに纏めようとしたら、祖父が全部持って行っちゃった。
「こっちのゴミ袋に使うからな。これは厚くて破れないから、廃材入れに良いんだよ。」
「そうですか。」
さて、となると、一通りの庭いじりは完了かな。
祖父は池の水を、庭に水路を掘って循環させたいって言ってるけど。
外のガレージと言い、この家を弄りたがっているのは祖父だと思う。
僕はただ、落ち葉の掃除や雑草抜き、穴熊くんの悪戯予防しか考えてなかったのに。
まぁ、ウチにドジっ子さんはいないので、新しく掘った水路に落ちる人や野生動物はいないと思うけど。
(あ、でもお隣さんは怪しいな)
他所に避けて置いたガーデンベンチを元に戻して一休み。
玉砂利のかちゃかちゃ言う足音を楽しんでいた穴熊くんも、遊び疲れたのか小屋に戻って一休みしてる。
池ではガーや錦鯉が僕の姿を認めて集まって来た。
こんなのんびりした土曜日の午前は、なんだか久しぶりの様な気がする。
…ガレージ工事の騒音がうるさいけど、まぁ民家は崖の下まで降りないとない田舎だから、そうそうご近所迷惑にもならないだろう。
ご近所さんは良玄寺さんしかいないから。
………
「ヒカリ」
「どした?」
道着を来た瑞穂くんが、ベンチでだらしが無い格好をしている僕を認めて、とことこ小走りでやって来た。
その姿を認めて穴熊くんがとことこ小歩きでやって来た。
「アナグマく~ん」
「キュー」
穴熊を猫っ可愛がりし始めたので、しばらくは本題に入らないだろう。
引き続きダラケようとして、瑞穂くんに胸ぐらを掴まれた。
「アトデね」
「わん」
「待ちなさい、まだ靴履いてない。」
せっかくスニーカーを脱いで寛いでいたのに、爪先だけ突っ掛けたまま、道場に引き摺られていく僕。
どうやらこれでも、瑞穂くんの婚約者で師匠らしいぞ(笑)。
その道場ですが。
なんだこりゃ。
「相馬師匠、お庭終わったんですか?」
阿部さんが、ぺこりと頭を下げて来た。
今日は合同稽古日で、色々な人がやって来ている。
瑞穂くん、阿部さん、田中さん、水野さん。
それに見かけない女性が2人。
朝紹介されたところによれば、新人の婦警だそうです。
ここら辺は後藤警部補の仕業。
田中さんのお兄さんも警察の人で、その絡みで瑞穂くんと僕に田中さんが辿り着いたそうだけど、そのご縁を無理矢理図太くしたのがあのゴリラだ。
少しは人の迷惑を考えやがれと言いたいけど、お前が警視監の孫の事がいけないんだろって返される。
言い返せません。
「一応、うちの金の卵なんだがな。お前の嫁に敵わないんだよ。」
「だから嫁扱いはですねぇ。」
「警視監が言うには、お前の下についてから嫁も阿部も田中も格段に腕を上げたって聞くぜ。女子剣の方は俺も詳しく見てないから、一つ宜しくな?」
「だから僕に指導とかわかりませんよ?」
「お前のやりたい様にやればいいんだよ。実際それで伸びてる奴いるんだから。」
と言う事で、数人をかわるがわる預かっているわけです。
元は田舎の公民館だった建物に、そんなにたくさんの人が稽古出来ないし。
「で、この人見た事あるね。」
隅っこでカエルみたいに押し潰れている女性。
確か一ノ瀬さんって言ったっけ?
大学女子剣道部の部長だよね。
「一応、彼女は去年の女子チャンプなんです。全日本女子剣道大会の。」
田中さんが呆れた様に教えてくれた。
「でも、私にも阿部さんにも勝てなかったじゃないですか。それで頼まれたんですよ。私達がどんな環境で稽古してるのか参加してみたいって。」
「そしたらこうなりました。」
同じく隅っこで、今日は送迎オンリーなのだろう。私服(なんと綺麗な青いワンピース)の水野さんが正座していたので、話を聞いてみた。
「ん?いつもと同じよ。準備運動。足運びと素振り、面打ち、胴打ち。身体が解れたら練習試合。」
「特に厳しくとか無かったけど?」
新入り婦警さんを見ると、ぶんぶん首を縦に振っている。
いや、そんなに警戒しなくても。
「ヒカリはワタシとアベとタナカのシショウ。このフタリはワタシタチほどツヨクナイ。」
「そうなの?」
「いえ、あの。私もそれなりに自信はあったんですが。」
「私達よりも歳下のこのお3人の方が明らかに強いので。その師匠の貴方は警部補より強いと評判ですし。」
だからってそんな、ビクビクしなくても。
面識のない歳上の女性に怖がられるった、地味にショックだぞ。
「で、そのカエルはどうしたの?」
「カエル言うな、一応先輩だぞ。」
あ、カエルが生き返った。
しまった。生き返ると書けば駄洒落になった。
「久しぶりです相馬くん。一ノ瀬です。」
「人ん家まで来て、何やってんですか?」
「早瀬ちゃんが慌ててるの。あれでも一応、私の代では個人・団体とそれなりに成績を上げてる明白楽扱いだから。」
「それでスパイをして来いってかい?」
「いや、そっちはそっちで早瀬ちゃんが悪巧みを考えているらしいの。」
あのアホ助教、そもそも学長どころか警察にダダ漏れになる程度の悪巧みしか思いつかないんだから、真面目に指導した方がいいと思うけどなぁ。
「私は単に相馬さんの許嫁が物凄いって聞いたから見学に来ただけ。そしたら見てるだけじゃつまらないよって稽古に参加させられたの。」
「当たり前です!こんな狭い道場に見学者なんか邪魔です。来るなら来てもいいけど、竹刀の1つも振りやがれって許可を出してもらったんです!」
今度は瑞穂くんが首を横に振り出した。
ははぁ。
瑞穂くんは気無しにOK出したけど、阿部・田中両名が嫌がったので条件をつけたってとこか。
「それでウチの稽古について来れなかったと。」
「馬鹿にするない!これでも中高大と体育会系一筋だぞ。体力には自信があるわい!ただ瑞穂さんと試合して、今までの剣道人生を根こそぎ否定された実力差に立てなくなっただけだい!」
突然、てやんでえ口調になった一ノ瀬だけど、個人が抜けて立てなくみたい。
あと何?そのキャラ。
あぁ、後藤さんの話では、警察道場でも瑞穂くんの実力は飛び抜けているそうだし。
…でも、阿部さんにも田中さんにも割とあっさり負けてたよな、一ノ瀬さん。
全日本チャンプって何?
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