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第三章 【変われなかった者 変わり果てた者】
第三章 その⑨
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「帰ろう…。今は帰って、休んだらいいよ」
「ああ、うん…」
頭が冷えた僕は、ばつが悪く頷いた。
その時だった。
「ね、ねえ! ちょっと待って!」
しょうもない喧嘩をする僕たちの背後から男の声。僕に似た、なよなよしい声だった。
振り返ると、藍色のスーツを身に纏った小太りの男が、こちらへと走ってくるのが見えた。
滑り込むようにして立ち止まった男は、荒い息を吐き、頬に浮いた玉のような汗を拭う。そして僕らを見据えたわけだが、その顔はニキビだらけだった。鼻の毛穴は黒ずんで、眉は剃っていないせいで野暮ったい。
見覚えがあるような、無いような、一つ言えるとしたら、見ているだけで気分が悪くなる身なりをした男。
「良かった…、やっと見つけた…」
男は安堵の息を吐き、僕に聞いた。
「ね、ねえ、君の名前って、なんて言うんだっけ…」
「あ……」
唐突な質問だったが、僕は反射的に皆月の方を見ていた。
わざわざ僕を追いかけてきて、そして僕の名前を聞いてくる…ということは、こいつは完全に、僕と何か縁がある男だ。
話を聞かない手は、無い。
「帰るよ、ナナシさん」
だが皆月は、僕の腕を引いた。そして男に言う。
「ごめん、今日ちょっと疲れてるから、また今度にしてくれない?」
そして、強引に歩いて行こうとする。
「皆月、ちょっと待って」
「ちょっと待ってよ!」
僕と、その小太りの男が言ったのは、ほぼ同時だった。
踏みとどまった僕は、皆月の手を払い除けて、男の方を振り返る。
男もまた、僕を追いかけようと半歩踏み出していた。
「ねえ、ナナシさん!」
皆月が僕の手を握る。
「今日はもういいって! このままじゃ、どんどんあんたの心が削れて行くんだよ?」
皆月の言わんとしていることはよくわかっていた。
僕のことを憶えているこの男が、僕の価値ある過去に関係しているのか、それとも、価値のない…ゴミ同然の過去に関係しているのかはわからない。多分後者だ。
どちらにせよ、今の状態で無駄な心労をする必要はないと、彼女は訴えていた。
「ねえ、また今度で良いでしょう?」
「悪い…、皆月」
君を突き放しているつもりは無い…。馬鹿なことをしているのはわかっている。
そう伝えたくて、僕は彼女の手を握り返した。
「あと一回だけ、チャンスを…」
その言葉に、皆月が言葉を喉に詰めた。そして、恨めしそうな目で僕を見た後、手を離し、半歩下がる。
「チャンスなんて無いって、何回言ったらわかるの? 泣いたって慰めてあげないよ」
「もう十分絶望の淵にいるさ」
そんなやり取りを交わすと、僕は待たせている男の方を振り返った。
息を吸い込み、まるで氷柱をなぞるかのように、恐る恐る聞いた。
「僕の名前は、ナナシ…って言うんだけど、僕に、何か用?」
「な、ななし?」
男は「ナナシ」という名前に、強烈な違和を感じたようだった。
だらだらと垂れてくる汗を拭い、俯きがちに言う。
「そ、そんな名前だったっけかな? 君の名前…」
「いや、嘘だよ」
僕は首を横に振った。
「今は事情があって、本当の名前を言うことはできない」
「じ、事情…?」
「まあ、その件はどうでもよくて…、君、僕のこと知っているんだろう? 何の用だよ」
「あ、ああ…、それは」
自分から話しかけてきたくせに、用件を聞くと、男はあからさまに動揺を始めた。
額から汗が滝のように流れ、頬を滑り、顎を伝って足元に落ちる。心なしかつんとした臭いが鼻を突いた。目も焦点が合っていないようで、上、下、左、右…と行ったり来たり。
さすがに気味が悪くなって半歩下がった瞬間、男が言った。
「僕のこと、憶えているか?」
「え…」
まさか、質問を質問で返されるとは思わず、思考が停止する。
「僕の名前は、東条健斗なんだけど…、憶えていないかな?」
「東条…、健斗…?」
聞き覚えのある名前だ。脳裏に、ぴりりとしたものが走る。
ああ、やっぱり僕はこいつのことを知ってる。
当然の如く、同じ中学にいた。多分、何度か廊下ですれ違っているし、言葉を交わしたこともある。うん、そうだ、段々と思い出してきたぞ…。
僕は、この男を知っている。
「……、ああ、うん、東条、だよな。うん、久しぶり」
でも、なんだろう。今までと比べたら、引っ掛かりが無いというか。ハッキリ言えば、ただ知っているだけだった。僕はこいつに何かしたわけでも、何かされたわけでもないと思う。
こいつに対して、追想も、憎悪も、何も抱くことが出来なかったのだ。
「あの、それで、何の用?」
探り探りで尋ねると、東条健斗…と名乗った男は、面食らったような様子を見せた。
そして、僕の口調をまねるように、恐る恐る言う。
「あの、憶えてないの?」
「は…?」
何のことだ?
この言い分だと、僕とこいつは何か関わりがあるようだけど…、本当に何も覚えがない。
ただ、思い出せていないだけなのか…?
「憶えていないの? 本当に?」
黙りこくる僕に、東条健斗は心底驚いた様子で言葉をなぞった。
そして、食い気味に言う。
「憶えているだろう? 僕、昔、君のことを虐めてたじゃないか…」
「え」
僕のことを、虐めていた?
「ナナシさん…」
その事実を聴いた瞬間、皆月が僕の手首を掴み、引っ張った。
耳元に口を寄せ、囁く。
「やっぱり止めておいた方が良いよ。あんたのことを虐めていた奴なんて…」
「あ、ああ…」
僕は適当に返す。
脳は焼き切れるくらいに回転していて、こいつの顔と名前に該当する記憶を探していた。だが、暗闇で探すリモコンのように、何も思い出すことは叶わない。
「おい、皆月…」
僕は小声で聞いた。
「お前、過去が消えたところで、記憶は無くならないって言ったよな」
「え…、そうだけど」
皆月は反射で頷いた。
ごにょごにょと話す僕たちに、謎の男…東条健斗はたじろぐ様子を見せたが、意を決したように言った。
「憶えてないのか? 小学校の時に、ずっと君のことを虐めてたこと。よく、殴ったり、蹴ったり、あと、文房具を壊したりしただろ? 君、その度に悲しそうな顔をしていたじゃないか」
「そう、だったかな…」
え…、そうなのか? 全く思い出せないのだが。
「そうなの、かな?」
まるで、新手のオレオレ詐欺に遭遇した気分だ。覚えがない。こいつを見ても、嫌な感情は沸き上がってこない。単に思い出せていないだけなのか? それとも、こいつの記憶違いか?
ここは話、聞いてみるかな。
「それで、僕に何の用だよ?」
僕は被害者。あいつは加害者。
自分の中でその関係を作り上げると、舐められないよう口調を強めていった。
「場所移して、話でもするか?」
「ちょっと、ナナシさん」
皆月が慌てて僕の手を引っ張る。
「もう帰ろう。今はこういうことしてる場合じゃない」
僕のことを虐めていた男との邂逅に、彼女はあまりいい顔をしていなかった。
「私の忠告、聞いてよ。こういう時って、碌なことが起きないわ。どうせまた…」
「とんでもない!」
東条健斗が声をあげた。
「謝りに来たんだ! 昔の非礼を、謝りたいんだ!」
胸に手を当てて言った東条健斗は、また一歩、僕に近づく。
その瞬間、反発しあう磁石のように、僕は足を下げた。
はあ…と吐いた息には粘っこい水気が混じり、歯が小刻みに痙攣している。まるで鷲掴みされるかのように、胃がキリキリと痛みだし、全身を脂汗が伝った。
「…謝りに来たのか?」
脳裏を過るのは、島田啓馬の顔。
「もうそう言うの、うんざりなんだけど」
「もちろん、口だけで謝るつもりは無いよ? ちゃんと、誠意をもって謝りたいんだ…」
東条健斗は強引に言葉を紡いだ。
息を吸い込むと、肥えた身体を揺らしながら、地面に膝をつく。次の瞬間には、クリームパンのような手を捧げるように地面に付き、その脂ぎった額を擦りつけていた。
それが、巷で言う「土下座」であると気づくのに、三秒を要した。
「…小学生の頃、君を虐めてしまって、本当に、申し訳ありませんでした」
「ああ、うん…」
頭が冷えた僕は、ばつが悪く頷いた。
その時だった。
「ね、ねえ! ちょっと待って!」
しょうもない喧嘩をする僕たちの背後から男の声。僕に似た、なよなよしい声だった。
振り返ると、藍色のスーツを身に纏った小太りの男が、こちらへと走ってくるのが見えた。
滑り込むようにして立ち止まった男は、荒い息を吐き、頬に浮いた玉のような汗を拭う。そして僕らを見据えたわけだが、その顔はニキビだらけだった。鼻の毛穴は黒ずんで、眉は剃っていないせいで野暮ったい。
見覚えがあるような、無いような、一つ言えるとしたら、見ているだけで気分が悪くなる身なりをした男。
「良かった…、やっと見つけた…」
男は安堵の息を吐き、僕に聞いた。
「ね、ねえ、君の名前って、なんて言うんだっけ…」
「あ……」
唐突な質問だったが、僕は反射的に皆月の方を見ていた。
わざわざ僕を追いかけてきて、そして僕の名前を聞いてくる…ということは、こいつは完全に、僕と何か縁がある男だ。
話を聞かない手は、無い。
「帰るよ、ナナシさん」
だが皆月は、僕の腕を引いた。そして男に言う。
「ごめん、今日ちょっと疲れてるから、また今度にしてくれない?」
そして、強引に歩いて行こうとする。
「皆月、ちょっと待って」
「ちょっと待ってよ!」
僕と、その小太りの男が言ったのは、ほぼ同時だった。
踏みとどまった僕は、皆月の手を払い除けて、男の方を振り返る。
男もまた、僕を追いかけようと半歩踏み出していた。
「ねえ、ナナシさん!」
皆月が僕の手を握る。
「今日はもういいって! このままじゃ、どんどんあんたの心が削れて行くんだよ?」
皆月の言わんとしていることはよくわかっていた。
僕のことを憶えているこの男が、僕の価値ある過去に関係しているのか、それとも、価値のない…ゴミ同然の過去に関係しているのかはわからない。多分後者だ。
どちらにせよ、今の状態で無駄な心労をする必要はないと、彼女は訴えていた。
「ねえ、また今度で良いでしょう?」
「悪い…、皆月」
君を突き放しているつもりは無い…。馬鹿なことをしているのはわかっている。
そう伝えたくて、僕は彼女の手を握り返した。
「あと一回だけ、チャンスを…」
その言葉に、皆月が言葉を喉に詰めた。そして、恨めしそうな目で僕を見た後、手を離し、半歩下がる。
「チャンスなんて無いって、何回言ったらわかるの? 泣いたって慰めてあげないよ」
「もう十分絶望の淵にいるさ」
そんなやり取りを交わすと、僕は待たせている男の方を振り返った。
息を吸い込み、まるで氷柱をなぞるかのように、恐る恐る聞いた。
「僕の名前は、ナナシ…って言うんだけど、僕に、何か用?」
「な、ななし?」
男は「ナナシ」という名前に、強烈な違和を感じたようだった。
だらだらと垂れてくる汗を拭い、俯きがちに言う。
「そ、そんな名前だったっけかな? 君の名前…」
「いや、嘘だよ」
僕は首を横に振った。
「今は事情があって、本当の名前を言うことはできない」
「じ、事情…?」
「まあ、その件はどうでもよくて…、君、僕のこと知っているんだろう? 何の用だよ」
「あ、ああ…、それは」
自分から話しかけてきたくせに、用件を聞くと、男はあからさまに動揺を始めた。
額から汗が滝のように流れ、頬を滑り、顎を伝って足元に落ちる。心なしかつんとした臭いが鼻を突いた。目も焦点が合っていないようで、上、下、左、右…と行ったり来たり。
さすがに気味が悪くなって半歩下がった瞬間、男が言った。
「僕のこと、憶えているか?」
「え…」
まさか、質問を質問で返されるとは思わず、思考が停止する。
「僕の名前は、東条健斗なんだけど…、憶えていないかな?」
「東条…、健斗…?」
聞き覚えのある名前だ。脳裏に、ぴりりとしたものが走る。
ああ、やっぱり僕はこいつのことを知ってる。
当然の如く、同じ中学にいた。多分、何度か廊下ですれ違っているし、言葉を交わしたこともある。うん、そうだ、段々と思い出してきたぞ…。
僕は、この男を知っている。
「……、ああ、うん、東条、だよな。うん、久しぶり」
でも、なんだろう。今までと比べたら、引っ掛かりが無いというか。ハッキリ言えば、ただ知っているだけだった。僕はこいつに何かしたわけでも、何かされたわけでもないと思う。
こいつに対して、追想も、憎悪も、何も抱くことが出来なかったのだ。
「あの、それで、何の用?」
探り探りで尋ねると、東条健斗…と名乗った男は、面食らったような様子を見せた。
そして、僕の口調をまねるように、恐る恐る言う。
「あの、憶えてないの?」
「は…?」
何のことだ?
この言い分だと、僕とこいつは何か関わりがあるようだけど…、本当に何も覚えがない。
ただ、思い出せていないだけなのか…?
「憶えていないの? 本当に?」
黙りこくる僕に、東条健斗は心底驚いた様子で言葉をなぞった。
そして、食い気味に言う。
「憶えているだろう? 僕、昔、君のことを虐めてたじゃないか…」
「え」
僕のことを、虐めていた?
「ナナシさん…」
その事実を聴いた瞬間、皆月が僕の手首を掴み、引っ張った。
耳元に口を寄せ、囁く。
「やっぱり止めておいた方が良いよ。あんたのことを虐めていた奴なんて…」
「あ、ああ…」
僕は適当に返す。
脳は焼き切れるくらいに回転していて、こいつの顔と名前に該当する記憶を探していた。だが、暗闇で探すリモコンのように、何も思い出すことは叶わない。
「おい、皆月…」
僕は小声で聞いた。
「お前、過去が消えたところで、記憶は無くならないって言ったよな」
「え…、そうだけど」
皆月は反射で頷いた。
ごにょごにょと話す僕たちに、謎の男…東条健斗はたじろぐ様子を見せたが、意を決したように言った。
「憶えてないのか? 小学校の時に、ずっと君のことを虐めてたこと。よく、殴ったり、蹴ったり、あと、文房具を壊したりしただろ? 君、その度に悲しそうな顔をしていたじゃないか」
「そう、だったかな…」
え…、そうなのか? 全く思い出せないのだが。
「そうなの、かな?」
まるで、新手のオレオレ詐欺に遭遇した気分だ。覚えがない。こいつを見ても、嫌な感情は沸き上がってこない。単に思い出せていないだけなのか? それとも、こいつの記憶違いか?
ここは話、聞いてみるかな。
「それで、僕に何の用だよ?」
僕は被害者。あいつは加害者。
自分の中でその関係を作り上げると、舐められないよう口調を強めていった。
「場所移して、話でもするか?」
「ちょっと、ナナシさん」
皆月が慌てて僕の手を引っ張る。
「もう帰ろう。今はこういうことしてる場合じゃない」
僕のことを虐めていた男との邂逅に、彼女はあまりいい顔をしていなかった。
「私の忠告、聞いてよ。こういう時って、碌なことが起きないわ。どうせまた…」
「とんでもない!」
東条健斗が声をあげた。
「謝りに来たんだ! 昔の非礼を、謝りたいんだ!」
胸に手を当てて言った東条健斗は、また一歩、僕に近づく。
その瞬間、反発しあう磁石のように、僕は足を下げた。
はあ…と吐いた息には粘っこい水気が混じり、歯が小刻みに痙攣している。まるで鷲掴みされるかのように、胃がキリキリと痛みだし、全身を脂汗が伝った。
「…謝りに来たのか?」
脳裏を過るのは、島田啓馬の顔。
「もうそう言うの、うんざりなんだけど」
「もちろん、口だけで謝るつもりは無いよ? ちゃんと、誠意をもって謝りたいんだ…」
東条健斗は強引に言葉を紡いだ。
息を吸い込むと、肥えた身体を揺らしながら、地面に膝をつく。次の瞬間には、クリームパンのような手を捧げるように地面に付き、その脂ぎった額を擦りつけていた。
それが、巷で言う「土下座」であると気づくのに、三秒を要した。
「…小学生の頃、君を虐めてしまって、本当に、申し訳ありませんでした」
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