358 / 693
第二十章
強い石で跳ね返す
しおりを挟む
『ボナザ!』
高く舞い上がったボールがアローズゴールめがけて飛んでいきニャイアーコーチが叫んだ。高いラインの後ろのスペースを埋めていたGKのボナザさんはバックステップをしながら落下点へ急ぐ。
俺たちの脳裏にドワーフ戦の悪夢――頭上を越えそうなボールを防ぐために後ろへ飛び、後頭部からピッチに落ちたボナザさんの姿――が蘇る。
『心配なさんなって!』
しかし、ボナザさんは綺麗に身体を捩りながら後方へ跳び、ボールをゴールマウスの外へ弾き出しつつ受け身を取った。
「「ゴブーーー」」
観衆がどよめく。今日初めてのチャンスをゴブリン代表が逃した悔しさ、そして意外な事に難しいシュートを止めたボナザさんの美技を賞賛するため息のようだった。
「怖わっ、今の触らなければ入ってましたよね?」
「ええ。ニャイアーもそう言っているであります」
俺がそう言うとナリンさんがGKコーチにわざわざ確認して教えてくれる。真面目だなこのエルフ。
「しかし最初のキックであの精度か。そうなると……」
ピンチを一つ乗り越えたが、引き続きゴブリン代表のCKだ。一般的に言って、フリーキックを担当する選手は蹴れば蹴るほど徐々に狙いが正確になっていく。
さっきは動きがある中で浮き玉を蹴ってあの威力だ。二度目、そして本職のプレースキックならいかほどのものか。
アローズのセットプレー守備が試される瞬間が訪れようとしていた。
『リスト! 難しい事はしなくていいよ!』
『合点承知!』
ボナザさんが何かリストさんに叫び先制点を演出したナイトエルフがそれに応えるのが見えた。
セットプレーの守備にもゾーンとマンマークとそれのミックスがあるが、俺たちは主にゾーンを選択していた。普段と同じくまず危険なエリアに選手を並べ、互いにカバーできる位置をブロックを作る。そして中へ入ってきたボールを跳ね返すのだ
特殊な点は『ストーン』と呼ばれる存在がいる事だ。特に空中戦に強い選手が選ばれ、作った守備ブロックの外に単独で置かれる。皆で守っているエリアの外の、急所となりそうな場所を守る役目を負う。
「守備ブロックが城壁あるいは城で、その守備の穴をカバーするべくポイントに設置される防護塔の様な存在です」
と説明するとファンタジー世界の住人たちはあっさりと理解してくれた。
で、今回の場合ストーンその1を担当するのがリストさんだった。彼女の居場所はボールが飛んでくるコーナー側ゴールポストの斜め前。役割は速いボールがゴール近くに飛んできたら、クリアすること。
ゴール付近に威力が強いボールが入れば軽くコースが変わるだけでもゴールに入るしオウンゴールの危険も高い。なので攻撃側としてはまずそこに入れたい所だ。その場所をリストさんが守るのだ。
『変化……!』
早速、クレイ選手がインスイングのボールを蹴ってきた。それは鋭く曲がりながらニアポストの内側に巻き込みような軌道を描く、ゴールを直接狙うタイプのキックだった!
『御意ーん!』
しかし、ボナザさんの声を聞いたリストさんがヘッドでクリアしゴールラインの外へ弾く。
『リストナイスです! もう一回跳ね返しますよ!』
辛くも守ったがもう一度、ゴブリン代表のCKだ。ゴール前中央でストーンその2を担当するムルトさんがチームに何か声をかけた。
「今の、やっぱ気持ち悪い変化したから?」
「そうでありますね。途中から回転がなくなってブレていたであります」
ベンチ前から素人目に見ていると、普通にセンター方面にクリアしたり運が良ければトラップできそうなボールに見えた。だがリストさんがエンド方向にヘディングして再びCKになったのは、ボールの軌道が予想外の変化をする恐れがあったからだろう。
「ですか。やっぱエルフの目すげーな」
俺は羨ましさを隠さずに言った。近くのボナザさんやリストさんは兎も角、ベンチ前からその回転を見て認識するとは。俺なんか、リプレイのスローでやっと気づくレベルだろう。
「リストをストーンに置いたショーキチ殿も『すげー』でありますよ!」 ナリンさんは笑いながらフォローしてくれた。
「いやまあみんなやってる事ですし」
俺は地球で観てきた試合を思い出しながら言った。ニアサイドのストーンに長身の選手を置くのは基本だからだ。
さっきも言及したように、攻撃側としては第一に速いボールをゴール付近に入れたい。しかしその前に背の高い選手がいると、まずはその選手を越えるボールを蹴らないとそこで止められてしまう。
ではストーンを越える高いボールを蹴る、となるとその系統のは滞空時間が長いので、どうしても速度が遅くなってしまう。そうなると手が使えるGKが余裕でキャッチするという結果になりがちだ。
つまり低くて速いのを蹴ってストーンに跳ね返されるか、高くて遅いのを蹴ってGKにキャッチされるのかの嫌な2択を強いられる。何気に前者を選んでストーンに跳ね返される事も意外と多く、シーズン終了後に統計を見るとセットプレーでのヘディングクリア数はFWが一番多かった、みたいな結果が出る事もある。その不思議な結果のタネは明かすまでもない、該当のFWがストーンを担当していた、だったり。
で、我らがアローズにおいてそのストーンその1の適任者はリストさん以外に考えられなかった。長身とジャンプ力の両方を備えているだけでなく、CBもこなす二刀流の選手だからだ。次点はヨンさんだろう。長身のストロングヘッダーとなるとムルトさんの名も上がるが、彼女はストーンその2――ゴール前のど真ん中に位置して一番広いエリアの制空権を掌握するのが仕事だ――を担当するので除外される。彼女はまたその冷静な頭脳でブロックを外から見て修正し、守備をより強固なものにしていた。
そんな頑健なセットプレー守備を誇るアローズにクレイ選手はどうやって挑むのか? その答えが間もなく明かされようとしていた。
高く舞い上がったボールがアローズゴールめがけて飛んでいきニャイアーコーチが叫んだ。高いラインの後ろのスペースを埋めていたGKのボナザさんはバックステップをしながら落下点へ急ぐ。
俺たちの脳裏にドワーフ戦の悪夢――頭上を越えそうなボールを防ぐために後ろへ飛び、後頭部からピッチに落ちたボナザさんの姿――が蘇る。
『心配なさんなって!』
しかし、ボナザさんは綺麗に身体を捩りながら後方へ跳び、ボールをゴールマウスの外へ弾き出しつつ受け身を取った。
「「ゴブーーー」」
観衆がどよめく。今日初めてのチャンスをゴブリン代表が逃した悔しさ、そして意外な事に難しいシュートを止めたボナザさんの美技を賞賛するため息のようだった。
「怖わっ、今の触らなければ入ってましたよね?」
「ええ。ニャイアーもそう言っているであります」
俺がそう言うとナリンさんがGKコーチにわざわざ確認して教えてくれる。真面目だなこのエルフ。
「しかし最初のキックであの精度か。そうなると……」
ピンチを一つ乗り越えたが、引き続きゴブリン代表のCKだ。一般的に言って、フリーキックを担当する選手は蹴れば蹴るほど徐々に狙いが正確になっていく。
さっきは動きがある中で浮き玉を蹴ってあの威力だ。二度目、そして本職のプレースキックならいかほどのものか。
アローズのセットプレー守備が試される瞬間が訪れようとしていた。
『リスト! 難しい事はしなくていいよ!』
『合点承知!』
ボナザさんが何かリストさんに叫び先制点を演出したナイトエルフがそれに応えるのが見えた。
セットプレーの守備にもゾーンとマンマークとそれのミックスがあるが、俺たちは主にゾーンを選択していた。普段と同じくまず危険なエリアに選手を並べ、互いにカバーできる位置をブロックを作る。そして中へ入ってきたボールを跳ね返すのだ
特殊な点は『ストーン』と呼ばれる存在がいる事だ。特に空中戦に強い選手が選ばれ、作った守備ブロックの外に単独で置かれる。皆で守っているエリアの外の、急所となりそうな場所を守る役目を負う。
「守備ブロックが城壁あるいは城で、その守備の穴をカバーするべくポイントに設置される防護塔の様な存在です」
と説明するとファンタジー世界の住人たちはあっさりと理解してくれた。
で、今回の場合ストーンその1を担当するのがリストさんだった。彼女の居場所はボールが飛んでくるコーナー側ゴールポストの斜め前。役割は速いボールがゴール近くに飛んできたら、クリアすること。
ゴール付近に威力が強いボールが入れば軽くコースが変わるだけでもゴールに入るしオウンゴールの危険も高い。なので攻撃側としてはまずそこに入れたい所だ。その場所をリストさんが守るのだ。
『変化……!』
早速、クレイ選手がインスイングのボールを蹴ってきた。それは鋭く曲がりながらニアポストの内側に巻き込みような軌道を描く、ゴールを直接狙うタイプのキックだった!
『御意ーん!』
しかし、ボナザさんの声を聞いたリストさんがヘッドでクリアしゴールラインの外へ弾く。
『リストナイスです! もう一回跳ね返しますよ!』
辛くも守ったがもう一度、ゴブリン代表のCKだ。ゴール前中央でストーンその2を担当するムルトさんがチームに何か声をかけた。
「今の、やっぱ気持ち悪い変化したから?」
「そうでありますね。途中から回転がなくなってブレていたであります」
ベンチ前から素人目に見ていると、普通にセンター方面にクリアしたり運が良ければトラップできそうなボールに見えた。だがリストさんがエンド方向にヘディングして再びCKになったのは、ボールの軌道が予想外の変化をする恐れがあったからだろう。
「ですか。やっぱエルフの目すげーな」
俺は羨ましさを隠さずに言った。近くのボナザさんやリストさんは兎も角、ベンチ前からその回転を見て認識するとは。俺なんか、リプレイのスローでやっと気づくレベルだろう。
「リストをストーンに置いたショーキチ殿も『すげー』でありますよ!」 ナリンさんは笑いながらフォローしてくれた。
「いやまあみんなやってる事ですし」
俺は地球で観てきた試合を思い出しながら言った。ニアサイドのストーンに長身の選手を置くのは基本だからだ。
さっきも言及したように、攻撃側としては第一に速いボールをゴール付近に入れたい。しかしその前に背の高い選手がいると、まずはその選手を越えるボールを蹴らないとそこで止められてしまう。
ではストーンを越える高いボールを蹴る、となるとその系統のは滞空時間が長いので、どうしても速度が遅くなってしまう。そうなると手が使えるGKが余裕でキャッチするという結果になりがちだ。
つまり低くて速いのを蹴ってストーンに跳ね返されるか、高くて遅いのを蹴ってGKにキャッチされるのかの嫌な2択を強いられる。何気に前者を選んでストーンに跳ね返される事も意外と多く、シーズン終了後に統計を見るとセットプレーでのヘディングクリア数はFWが一番多かった、みたいな結果が出る事もある。その不思議な結果のタネは明かすまでもない、該当のFWがストーンを担当していた、だったり。
で、我らがアローズにおいてそのストーンその1の適任者はリストさん以外に考えられなかった。長身とジャンプ力の両方を備えているだけでなく、CBもこなす二刀流の選手だからだ。次点はヨンさんだろう。長身のストロングヘッダーとなるとムルトさんの名も上がるが、彼女はストーンその2――ゴール前のど真ん中に位置して一番広いエリアの制空権を掌握するのが仕事だ――を担当するので除外される。彼女はまたその冷静な頭脳でブロックを外から見て修正し、守備をより強固なものにしていた。
そんな頑健なセットプレー守備を誇るアローズにクレイ選手はどうやって挑むのか? その答えが間もなく明かされようとしていた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

黒豚辺境伯令息の婚約者
ツノゼミ
ファンタジー
デイビッド・デュロックは自他ともに認める醜男。
ついたあだ名は“黒豚”で、王都中の貴族子女に嫌われていた。
そんな彼がある日しぶしぶ参加した夜会にて、王族の理不尽な断崖劇に巻き込まれ、ひとりの令嬢と婚約することになってしまう。
始めは同情から保護するだけのつもりが、いつの間にか令嬢にも慕われ始め…
ゆるゆるなファンタジー設定のお話を書きました。
誤字脱字お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる