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第十九章
自己研鑽での事故
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ゴブリン戦まで今日を入れて4日。時間が無いので2部練習を行いたい所ではあるが、移動やアウェイ宿泊で選手への負担も大きい。これからの4日間は午前だけを練習を行い、午後はフリーにしていた。
基本的には午後を休養に当てて欲しい所ではあるが、俺は選手の自律に任せたいタイプだ。自主練で個エルフ技を伸ばすもよし、何名かで連れ立って付近を散策して旧交を暖めるもよし。遙か下界のウォルス中心部まで出向いて――もちろん、スワッグとステフによる送迎とガイドが条件ではあるが――観光するのも許可していた。
その内訳はだいたいいつもの通りで、ベテラン陣はゆっくり湯治を楽しみ、ティアさんやアイラさんは街へ出かけ、その他主にデイエルフの面々は昼食後ピッチに戻って様々な練習を行っていた。
で、俺の方だが一緒に風呂には入れないし街へ出かける気力もない。かと言って体調不良で休んでいる建前、午後の自主練に加わるのも体裁が悪い。
そこで俺は内風呂をゆっくり楽しみ、むき出しの肌を外気に当てて冷やし、まだ風呂へ戻る……というルーチンで「整い」ながら、合間にベランダから練習を盗み見る事にした。
「パリスさん、次ーっ!」
「はーい!」
下のグランドを見れば、ゴール前ではパリスさんにセンタリングをあげさせてリーシャさんがシュートする、という練習が行われていた。当然、ゴールにはGKとしてユイノさんが立っている。
「あ、ごめ……」
「オーライ!」
守備は問題ないが攻撃に不安があるパリスさんのクロスはタイミングが合わずやや後ろにずれる。だがリーシャさんは素早くバックステップすると頭でボールの勢いを止めて自分のやや前方空中に浮かし、落ち際をボレーでゴールへ叩き込んだ。
「あーん、悔しい!」
「うわ、リーシャちゃん上手い……」
リーシャさんが浮かした間に前へ詰める事もできなかったユイノさんは綺麗にシュートを決められ悔しがり、パリスさんは次のボールを用意しながらも呆然と呟いた。
「ふふん、あのじゃじゃ馬たちの傍若無人なボールに比べればこんなの誤差よ誤差! パリスさん、どんどん下さーい!」
リーシャさんが言っているのは彼女をCFに改造する際、俺が課した特訓の事だ。エルヴィレッジ――当時はまだクラブハウスも建設途中だったが――近くで遊ぶ子供達が子供用ボールで放つ滅茶苦茶なパスを、リーシャさんは何百本と受けシュートしてきたのだ。それと比べればパリスさんのボールなぞ綺麗に箱詰めされたプレゼントの様なものだろう。
「リーシャお姉さま素敵! パリスさん、良いなあ……」
「自分はリーチがあるので、身体を斜めに当てて距離を稼いでですね……」
「もっと肘を張っテ! 大丈夫、肘はスゴく堅いから当たっても痛くなデス!」
そこから少し離れた所ではエルエルをDFにつけ、ツンカさんがヨンさんタッキさんにポストプレーを教わっていた。どちらも体格、プレイスタイルともツンカさんとは大きく違うから参考にするのは難しそうだが彼女は真剣に2名のFWの言葉を聞き、動きを真似ていた。
てかタッキさん、心配する所が違うからね! 肘の痛さとかじゃなくてそもそも肘を当てちゃダメ!
「ぐえっ!」
「ウップス! エルエル、ソーリー!」
案の定、ツンカさんの肘がエルエルの喉に入った。普段であれば真っ先にティアさん達と街へ出かけていたであろうお祭り番長が残って練習をし、常に全力なリトルリーシャ、エルエルが集中できていないのは少し珍しい風景だ。
恐らく彼女たちはコンバート――ツンカさんはインサイドハーフへ、エルエルはボランチへ。どちらもサイドラインで突破を狙うWGからフィールド中央のポジションへの変更だ――に際してそれぞれ独自の心境があるのだろう。
ツンカさんはかなりやる気の様だ。それが新しい役割への意欲であって、彼女曰くのところのその、俺の争奪戦へのアピールでない事を祈る。
一方、移動の馬車の中でSB或いはボランチへのコンバートをザックコーチとジノリコーチから打診されたエルエルは、熟考の末にボランチを選んだ。
「その方がリーシャ姉様に近い場所でプレイできる!」
からだそうだが……あの様子を見るとまだ吹っ切れてはいないようだ。
彼女は俺がつけたその渾名、リトルリーシャの通り小型版リーシャさんで、ボールを持てばとにかく縦に勝負し対面のDFを抜き去る事に全てをかけてきた。
だが実際の所、彼女はリーシャさんより小柄で短い距離のスピードはあるが、ロングスプリント――はい、久しぶりの独自用語ですよ! 長距離を全速力で走るという意味で、カウンターの場面で長いパスを貰って独走する時などに多い――はそれほどでもない。故にWGとしてはいずれ頭打ちになる可能性が高い。逆にスタミナや守備のしつこさでは、実は憧れのお姉さまを上回る。
それらを加味した上でSB或いはボランチという守備的なポジションへの転向を勧めたのだ。今は迷いがあるようだが、プレイしていく上で新しいプレイスタイルの楽しみを見つけて貰えるよう、こちらも考えておいた方が良いだろうな。
「あっち向いてホイっ!」
そうそう新しいプレイスタイルの楽しみ、と言えばコートの端でナリンさんと特訓しているエオンさんもそうだった。
彼女の課題は視線でのフェイントだ。視線と表情でDFの意識を別の場所へ向け、自分の出したい方向のパスコースやドリブルコースを空ける。その練習としてまずナリンさんが時間が書かれたカードをランダムに引いて表を見ずにエオンさんに見せる。そして彼女にパスを出しすぐダッシュ、エオンさんはパスをトラップするとナリンさんのプレッシャーを回避しつつカードに書かれた時間の方向へパス……とまあ説明しても練習なのかゲームなのか分からない動きをやっていた。
「エオン、前!」
「きゃっ、ナリン、もうっ!」
何度か繰り返す間にナリンさんとエオンさんは正面衝突し、美貌のコーチが美少女WGを押し倒すような形になった。
「今のはファウルですうっ!」
「ふふ、ごめんなさい! でもエオン、勇気あるわね!」
膨れるエオンさんをナリンさんが宥め、賞賛する。今のは勇気あるといか見えなかっただけかもしれないが、なかなか眼の保養になる風景だ。
「ぐぬぬ! ニャリン、僕以外にそんな……!」
一方、保養どころか眼を血走らせている存在の姿が見えて、俺はリーシャさん達と逆側のゴール方向を見た。
基本的には午後を休養に当てて欲しい所ではあるが、俺は選手の自律に任せたいタイプだ。自主練で個エルフ技を伸ばすもよし、何名かで連れ立って付近を散策して旧交を暖めるもよし。遙か下界のウォルス中心部まで出向いて――もちろん、スワッグとステフによる送迎とガイドが条件ではあるが――観光するのも許可していた。
その内訳はだいたいいつもの通りで、ベテラン陣はゆっくり湯治を楽しみ、ティアさんやアイラさんは街へ出かけ、その他主にデイエルフの面々は昼食後ピッチに戻って様々な練習を行っていた。
で、俺の方だが一緒に風呂には入れないし街へ出かける気力もない。かと言って体調不良で休んでいる建前、午後の自主練に加わるのも体裁が悪い。
そこで俺は内風呂をゆっくり楽しみ、むき出しの肌を外気に当てて冷やし、まだ風呂へ戻る……というルーチンで「整い」ながら、合間にベランダから練習を盗み見る事にした。
「パリスさん、次ーっ!」
「はーい!」
下のグランドを見れば、ゴール前ではパリスさんにセンタリングをあげさせてリーシャさんがシュートする、という練習が行われていた。当然、ゴールにはGKとしてユイノさんが立っている。
「あ、ごめ……」
「オーライ!」
守備は問題ないが攻撃に不安があるパリスさんのクロスはタイミングが合わずやや後ろにずれる。だがリーシャさんは素早くバックステップすると頭でボールの勢いを止めて自分のやや前方空中に浮かし、落ち際をボレーでゴールへ叩き込んだ。
「あーん、悔しい!」
「うわ、リーシャちゃん上手い……」
リーシャさんが浮かした間に前へ詰める事もできなかったユイノさんは綺麗にシュートを決められ悔しがり、パリスさんは次のボールを用意しながらも呆然と呟いた。
「ふふん、あのじゃじゃ馬たちの傍若無人なボールに比べればこんなの誤差よ誤差! パリスさん、どんどん下さーい!」
リーシャさんが言っているのは彼女をCFに改造する際、俺が課した特訓の事だ。エルヴィレッジ――当時はまだクラブハウスも建設途中だったが――近くで遊ぶ子供達が子供用ボールで放つ滅茶苦茶なパスを、リーシャさんは何百本と受けシュートしてきたのだ。それと比べればパリスさんのボールなぞ綺麗に箱詰めされたプレゼントの様なものだろう。
「リーシャお姉さま素敵! パリスさん、良いなあ……」
「自分はリーチがあるので、身体を斜めに当てて距離を稼いでですね……」
「もっと肘を張っテ! 大丈夫、肘はスゴく堅いから当たっても痛くなデス!」
そこから少し離れた所ではエルエルをDFにつけ、ツンカさんがヨンさんタッキさんにポストプレーを教わっていた。どちらも体格、プレイスタイルともツンカさんとは大きく違うから参考にするのは難しそうだが彼女は真剣に2名のFWの言葉を聞き、動きを真似ていた。
てかタッキさん、心配する所が違うからね! 肘の痛さとかじゃなくてそもそも肘を当てちゃダメ!
「ぐえっ!」
「ウップス! エルエル、ソーリー!」
案の定、ツンカさんの肘がエルエルの喉に入った。普段であれば真っ先にティアさん達と街へ出かけていたであろうお祭り番長が残って練習をし、常に全力なリトルリーシャ、エルエルが集中できていないのは少し珍しい風景だ。
恐らく彼女たちはコンバート――ツンカさんはインサイドハーフへ、エルエルはボランチへ。どちらもサイドラインで突破を狙うWGからフィールド中央のポジションへの変更だ――に際してそれぞれ独自の心境があるのだろう。
ツンカさんはかなりやる気の様だ。それが新しい役割への意欲であって、彼女曰くのところのその、俺の争奪戦へのアピールでない事を祈る。
一方、移動の馬車の中でSB或いはボランチへのコンバートをザックコーチとジノリコーチから打診されたエルエルは、熟考の末にボランチを選んだ。
「その方がリーシャ姉様に近い場所でプレイできる!」
からだそうだが……あの様子を見るとまだ吹っ切れてはいないようだ。
彼女は俺がつけたその渾名、リトルリーシャの通り小型版リーシャさんで、ボールを持てばとにかく縦に勝負し対面のDFを抜き去る事に全てをかけてきた。
だが実際の所、彼女はリーシャさんより小柄で短い距離のスピードはあるが、ロングスプリント――はい、久しぶりの独自用語ですよ! 長距離を全速力で走るという意味で、カウンターの場面で長いパスを貰って独走する時などに多い――はそれほどでもない。故にWGとしてはいずれ頭打ちになる可能性が高い。逆にスタミナや守備のしつこさでは、実は憧れのお姉さまを上回る。
それらを加味した上でSB或いはボランチという守備的なポジションへの転向を勧めたのだ。今は迷いがあるようだが、プレイしていく上で新しいプレイスタイルの楽しみを見つけて貰えるよう、こちらも考えておいた方が良いだろうな。
「あっち向いてホイっ!」
そうそう新しいプレイスタイルの楽しみ、と言えばコートの端でナリンさんと特訓しているエオンさんもそうだった。
彼女の課題は視線でのフェイントだ。視線と表情でDFの意識を別の場所へ向け、自分の出したい方向のパスコースやドリブルコースを空ける。その練習としてまずナリンさんが時間が書かれたカードをランダムに引いて表を見ずにエオンさんに見せる。そして彼女にパスを出しすぐダッシュ、エオンさんはパスをトラップするとナリンさんのプレッシャーを回避しつつカードに書かれた時間の方向へパス……とまあ説明しても練習なのかゲームなのか分からない動きをやっていた。
「エオン、前!」
「きゃっ、ナリン、もうっ!」
何度か繰り返す間にナリンさんとエオンさんは正面衝突し、美貌のコーチが美少女WGを押し倒すような形になった。
「今のはファウルですうっ!」
「ふふ、ごめんなさい! でもエオン、勇気あるわね!」
膨れるエオンさんをナリンさんが宥め、賞賛する。今のは勇気あるといか見えなかっただけかもしれないが、なかなか眼の保養になる風景だ。
「ぐぬぬ! ニャリン、僕以外にそんな……!」
一方、保養どころか眼を血走らせている存在の姿が見えて、俺はリーシャさん達と逆側のゴール方向を見た。
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