6 / 10
悪が舞い降りた日
6話目 怪物
しおりを挟む『こちらです』
受付の人がリリムを連れてアップデートが出来る部屋の前で止まる。
『それではお部屋に入りアップデートを行って下さい』
リリムは部屋へと入った。
部屋の中央に置いてある端末に近づき素魔法をかざした。
テロリンッ♪
どうやらアップデートが完了したようだ。毎回短時間で終わるこのアップデートをするのにこの端末を通すとのに部屋に行くのが面倒くさい。
リリムは足早に部屋を出ていった。
ロビーに戻ると膝をつき祈ってるビアンカが目に入った。ビアンカの周りには人が集まっていた。
『あっ。おかえりなさい。どうだった?』
リリムに気づいたビアンカが祈りを止め駆け寄る。
『フッ。フツーだよ』
リリムは駆け寄って来たビアンカを鼻で笑う。
『なっ?!なんであなたに鼻で笑わなければならないのよ!』
『あ?いや、お前は大変だな毎回毎回』
鼻をほじりながら答えるリリム。
『能力の為だけにやってるんだろ?』
能力。その人の特殊能力。素魔法内部にインストールされている能力。固有能力。その能力を使って戦闘したり生活したりしている。素魔法を所有しているだけで固有能力とは別に火、水、風、電気を個人差はあるがある程度自在に操れるようになる。ちなみにアンインストールは出来ない。
『ち、ちち違うわよっ!好きでやってるの!』
それを聞いたビアンカは一瞬たじろぎながらも怒った。
『まぁまぁ落ち着けって。騙されてこないだ証明写真機をプリクラと間違えて変な顔で撮っていたのを誰にも言わないから』
リリムは口を手で抑え横目でビアンカを見て笑う。
『この人っ…!そもそも言う必要性がないじゃない!』
ビアンカのツインテールが鬼の角のようになる。
そこに受付の人が駆け寄る。
『リリム様、ビアンカ様。歩教をお願いしますとのこと。いかがでしょうか?』
歩教。ラヴァン教を世界に広める為の活動。任務。
『チッ。しゃーねぇーな』
リリムは口を尖らせ唾を吐いた。
『あなたねぇ!…で?どんな内容なの?打武烈人関連なのかしら?』
『いいえ。怪物です。多数の死者が出ている状態です。場所は…』
受付の人はスマホで場所を調べる。
『廃棄山でございます。場所はこちらです』
ビアンカとリリムの素魔法に場所が送られてきた。
『そう、わかったわ。歩教はやっておかないとね。ほらリリムも行くわよ!』
ビアンカは気合いを入れる。
『えぇ~…。ダルいっすよぅ。面倒くせぇし』
リリムはその場で大の字になる。
『ちょっと?!……ハァ。わかったわ。』
『後でカルイピス買ってあげるから。感謝しなさいよね』
それを聞いたリリムは飛び起きる。
『わーってるじぁねぇか。うっし、行こうか』
リリムはスキップしながら支部を出て行く。ビアンカはその後を付いていった。
『怪物かぁ。アイツらキモいからな』
『え?あなた戦った事あるの?数年前から出現している化け物でしょ?』
『一回だけあるよ。でも一目散に逃げたけどな。奴らの見た目にお前は腰抜かしてチビると思うぜ』
『んなっ?!チビらないもんっ!…でその怪物は強かったのかしら?』
『んー?強いっちゃ強ぇけど……気持ち悪ぃというか何というか……悲しいみたいな?』
リリムは素魔法の出会い系サイトのDMに返信を送りながら答える。
『リリムちゃんご飯に行かない?』
『最近どう?元気?』
送られてくるメッセージに鼻でリリムは笑う。
返信を待ってる間、HERSTUBEのゲーム実況動画を見ている。
その姿にビアンカはため息をついた。
廃棄山。使われなくなった素魔法や打武烈人が捨てられている山。ここで素魔法や打武烈人を探して金儲けしている人もいれば素魔法を持ってない人が探しに来る場所でもある。
ちなみに素魔法を持ってない人は穴老愚と言われている。
目的地に着いた二人。
『山の中って意外と暑いわね。さて、どこにいるのかしら?』
ビアンカは辺りを探す。リリムは素魔法を操作しながらビアンカの後を付いていく。
しばらく山奥を抜けると草原に出てきた。奥から声が聞こえてきた。
『…いいコねぇえ。よしよし。わたしがメンドウをミてあげるからね…うぅっ。うっうっ』
ビアンカとリリムは立ち止まる。
正面から何かが近づいてくる。ペタペタとねっとりとした足音と泣いているのかすすり泣きがする。
暗闇から異形の女が現れた。
巨大な体、押してきたカートには生きているのか死んでいるのか分からない沢山の人が詰まっている。巨大なのに細長い手足、お腹は膨れ上がり裂けていて中には人が詰まっている。髪の毛はベットリとしていて床まで垂れている。女の頭上には肩車状態で縛られている人がいた。
『ねぇえええ!。ワタシはぁいつまでメンドウをミなければいけないのぉおお?』
異形の女の髪の毛の間から白目が見え涙を流しながらビアンカ達に訴える。
ビアンカはその姿に絶句した。リリムは睨み付けながらも余裕の表情で聞いている。
『あ、貴方が怪物ね!?その人達を離しなさい!』
ビアンカの問いに
『うぅ。アナタァ…コドモなのねぇ?ほらあ、こっちにぃおいでぇえ……。メンドウミテあげるぅからあ』
異形の女はビアンカ達に手を招く。女の肩に肩車状態で縛られていた男性が怯えながらも口を開く。
『お願いだ!!た、助けてくれ!助けてくれー!』
男性は必死にビアンカ達に助けを求める。
『……フラグだな』
リリムは小声で呟く。
『分かったわ!今助けるから!』
ビアンカは剣を抜こうとした。その時
『あらぁ?ダメじぁない。イイコにしなとぉ』
異形の女は頭上でバタバタと暴れる男性を掴むと
『カートはぁマンパイだからぁああここでイイコにしててねぇえ』
『い、嫌だ!!うぁあああああーっ!!た、助け…助けて』
無理矢理自分の膨れ上がったお腹に男性を詰め込む。グチョ、グチョ、ビチッ。男性を圧迫する度に血が飛び散っている。ボキュ。ゴリッ。ゴッ。時折骨が折れる音がする。
『イイコだからねぇええ。イイコ。イイコよぉ』
異形の女は無我夢中で男性を自分のお腹に両手で力任せにグリグリと入れ込む。血が螺旋状に飛び散る。
その姿にビアンカは体が硬直し震え出し漏らす。
『あぁ…』
異形の女は既にパンパンに詰まっているお腹に男性をなかなか入られないのか
『ハイってよぉおおおおおぉおお!おネガいぃいいいいいいいい!!』
自分のお腹を見て叫び始める。男性はすでに絶命していた。それでもグリグリと力任せに入れ込む。
『おい、ビアンカ行くぞ』
リリムはビアンカの肩を叩く。
リリムの言葉で我を取り戻したビアンカは
『ええ。ありがと。少しは落ち着いたわ』
立ち上がり剣を抜き剣先を異形の女へ向けた。剣の持ち手には素魔法が装着している。
リリムは左手に素魔法を手首に装着した。
受付の人がリリムを連れてアップデートが出来る部屋の前で止まる。
『それではお部屋に入りアップデートを行って下さい』
リリムは部屋へと入った。
部屋の中央に置いてある端末に近づき素魔法をかざした。
テロリンッ♪
どうやらアップデートが完了したようだ。毎回短時間で終わるこのアップデートをするのにこの端末を通すとのに部屋に行くのが面倒くさい。
リリムは足早に部屋を出ていった。
ロビーに戻ると膝をつき祈ってるビアンカが目に入った。ビアンカの周りには人が集まっていた。
『あっ。おかえりなさい。どうだった?』
リリムに気づいたビアンカが祈りを止め駆け寄る。
『フッ。フツーだよ』
リリムは駆け寄って来たビアンカを鼻で笑う。
『なっ?!なんであなたに鼻で笑わなければならないのよ!』
『あ?いや、お前は大変だな毎回毎回』
鼻をほじりながら答えるリリム。
『能力の為だけにやってるんだろ?』
能力。その人の特殊能力。素魔法内部にインストールされている能力。固有能力。その能力を使って戦闘したり生活したりしている。素魔法を所有しているだけで固有能力とは別に火、水、風、電気を個人差はあるがある程度自在に操れるようになる。ちなみにアンインストールは出来ない。
『ち、ちち違うわよっ!好きでやってるの!』
それを聞いたビアンカは一瞬たじろぎながらも怒った。
『まぁまぁ落ち着けって。騙されてこないだ証明写真機をプリクラと間違えて変な顔で撮っていたのを誰にも言わないから』
リリムは口を手で抑え横目でビアンカを見て笑う。
『この人っ…!そもそも言う必要性がないじゃない!』
ビアンカのツインテールが鬼の角のようになる。
そこに受付の人が駆け寄る。
『リリム様、ビアンカ様。歩教をお願いしますとのこと。いかがでしょうか?』
歩教。ラヴァン教を世界に広める為の活動。任務。
『チッ。しゃーねぇーな』
リリムは口を尖らせ唾を吐いた。
『あなたねぇ!…で?どんな内容なの?打武烈人関連なのかしら?』
『いいえ。怪物です。多数の死者が出ている状態です。場所は…』
受付の人はスマホで場所を調べる。
『廃棄山でございます。場所はこちらです』
ビアンカとリリムの素魔法に場所が送られてきた。
『そう、わかったわ。歩教はやっておかないとね。ほらリリムも行くわよ!』
ビアンカは気合いを入れる。
『えぇ~…。ダルいっすよぅ。面倒くせぇし』
リリムはその場で大の字になる。
『ちょっと?!……ハァ。わかったわ。』
『後でカルイピス買ってあげるから。感謝しなさいよね』
それを聞いたリリムは飛び起きる。
『わーってるじぁねぇか。うっし、行こうか』
リリムはスキップしながら支部を出て行く。ビアンカはその後を付いていった。
『怪物かぁ。アイツらキモいからな』
『え?あなた戦った事あるの?数年前から出現している化け物でしょ?』
『一回だけあるよ。でも一目散に逃げたけどな。奴らの見た目にお前は腰抜かしてチビると思うぜ』
『んなっ?!チビらないもんっ!…でその怪物は強かったのかしら?』
『んー?強いっちゃ強ぇけど……気持ち悪ぃというか何というか……悲しいみたいな?』
リリムは素魔法の出会い系サイトのDMに返信を送りながら答える。
『リリムちゃんご飯に行かない?』
『最近どう?元気?』
送られてくるメッセージに鼻でリリムは笑う。
返信を待ってる間、HERSTUBEのゲーム実況動画を見ている。
その姿にビアンカはため息をついた。
廃棄山。使われなくなった素魔法や打武烈人が捨てられている山。ここで素魔法や打武烈人を探して金儲けしている人もいれば素魔法を持ってない人が探しに来る場所でもある。
ちなみに素魔法を持ってない人は穴老愚と言われている。
目的地に着いた二人。
『山の中って意外と暑いわね。さて、どこにいるのかしら?』
ビアンカは辺りを探す。リリムは素魔法を操作しながらビアンカの後を付いていく。
しばらく山奥を抜けると草原に出てきた。奥から声が聞こえてきた。
『…いいコねぇえ。よしよし。わたしがメンドウをミてあげるからね…うぅっ。うっうっ』
ビアンカとリリムは立ち止まる。
正面から何かが近づいてくる。ペタペタとねっとりとした足音と泣いているのかすすり泣きがする。
暗闇から異形の女が現れた。
巨大な体、押してきたカートには生きているのか死んでいるのか分からない沢山の人が詰まっている。巨大なのに細長い手足、お腹は膨れ上がり裂けていて中には人が詰まっている。髪の毛はベットリとしていて床まで垂れている。女の頭上には肩車状態で縛られている人がいた。
『ねぇえええ!。ワタシはぁいつまでメンドウをミなければいけないのぉおお?』
異形の女の髪の毛の間から白目が見え涙を流しながらビアンカ達に訴える。
ビアンカはその姿に絶句した。リリムは睨み付けながらも余裕の表情で聞いている。
『あ、貴方が怪物ね!?その人達を離しなさい!』
ビアンカの問いに
『うぅ。アナタァ…コドモなのねぇ?ほらあ、こっちにぃおいでぇえ……。メンドウミテあげるぅからあ』
異形の女はビアンカ達に手を招く。女の肩に肩車状態で縛られていた男性が怯えながらも口を開く。
『お願いだ!!た、助けてくれ!助けてくれー!』
男性は必死にビアンカ達に助けを求める。
『……フラグだな』
リリムは小声で呟く。
『分かったわ!今助けるから!』
ビアンカは剣を抜こうとした。その時
『あらぁ?ダメじぁない。イイコにしなとぉ』
異形の女は頭上でバタバタと暴れる男性を掴むと
『カートはぁマンパイだからぁああここでイイコにしててねぇえ』
『い、嫌だ!!うぁあああああーっ!!た、助け…助けて』
無理矢理自分の膨れ上がったお腹に男性を詰め込む。グチョ、グチョ、ビチッ。男性を圧迫する度に血が飛び散っている。ボキュ。ゴリッ。ゴッ。時折骨が折れる音がする。
『イイコだからねぇええ。イイコ。イイコよぉ』
異形の女は無我夢中で男性を自分のお腹に両手で力任せにグリグリと入れ込む。血が螺旋状に飛び散る。
その姿にビアンカは体が硬直し震え出し漏らす。
『あぁ…』
異形の女は既にパンパンに詰まっているお腹に男性をなかなか入られないのか
『ハイってよぉおおおおおぉおお!おネガいぃいいいいいいいい!!』
自分のお腹を見て叫び始める。男性はすでに絶命していた。それでもグリグリと力任せに入れ込む。
『おい、ビアンカ行くぞ』
リリムはビアンカの肩を叩く。
リリムの言葉で我を取り戻したビアンカは
『ええ。ありがと。少しは落ち着いたわ』
立ち上がり剣を抜き剣先を異形の女へ向けた。剣の持ち手には素魔法が装着している。
リリムは左手に素魔法を手首に装着した。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる