33 / 49
第5章の6・効いてねぇ!…の ぷち話し
しおりを挟む
黒点塾内A階段。
「こちらにむかっているのは川波と竜沢の二人です。」
道後が利也に報告した。利也は嬉しそうに笑みを浮かべる。
「あの川波とやれる、か。たまんねぇな。」
利也は強い奴と戦い、勝つ事だけを望んでいた。
兄・利住の事件後、自分から離れて行った者達…手の平を返した者達への思いが、利也を歪ませたのかもしれない。
ブラックマスクは言った。
「そんな奴らは踏みつぶせばいい。強くなり、ねじ伏せろ!」
利也は、強さだけを求めた。
〝友?仲間?そんなものいらねぇ。無駄なんだよ。GCSAだか何だか知らねぇが、思い知らせてやる〟
「利也さん、我らにも手伝わせて下さい。」
「…ふん、勝手にしろ。ただし俺の邪魔はするな。」
冷たく言い放つ利也。
〝利也さん…〟
道後達の頭の中には、ブラックマスクから厳しい特訓を受けていた日々が…
才能のある者を集めていたブラックマスクだが、素質があると言っても、その凄まじい特訓は道後達であってもキツいものだった。
「も、もう…」
「だ、駄目だ…」
特訓の苦しさに宇賀と羽田が弱音を吐く。早川と荒銀も苦しそうだ。
「お前ら…」
道後の眉も下がっていた。
五人が挫けそうになった時、必ず利也が前に出る。
「おい、ブラックマスク、こんな奴らいたぶって楽しいか?」
「何ぃ?」
「そんな暇があるなら俺の相手してくれよ。それとも、俺が相手じゃアンタもキツいかなぁ。」
「ふん…元気が有り余ってるようだな。よかろう、来い!」
利也はブラックマスクに突進して行く。吹っ飛ばされる利也。しかし、懲りずにまた突っ込む。
その間、道後達は身体を休められた。
〝利也さん…ありがとうございます〟
道後達には分かっていた。自分達を休ませるため、利也が無理している事を。
〝利也さん、あなたは我らの光。どこまでも着いて行きます〟
道後達に迷いはない。
だがいつか…いつか利也と肩を並べて歩きたい。
そんな道後達の夢が叶う日は、そう遠くない。
「こちらにむかっているのは川波と竜沢の二人です。」
道後が利也に報告した。利也は嬉しそうに笑みを浮かべる。
「あの川波とやれる、か。たまんねぇな。」
利也は強い奴と戦い、勝つ事だけを望んでいた。
兄・利住の事件後、自分から離れて行った者達…手の平を返した者達への思いが、利也を歪ませたのかもしれない。
ブラックマスクは言った。
「そんな奴らは踏みつぶせばいい。強くなり、ねじ伏せろ!」
利也は、強さだけを求めた。
〝友?仲間?そんなものいらねぇ。無駄なんだよ。GCSAだか何だか知らねぇが、思い知らせてやる〟
「利也さん、我らにも手伝わせて下さい。」
「…ふん、勝手にしろ。ただし俺の邪魔はするな。」
冷たく言い放つ利也。
〝利也さん…〟
道後達の頭の中には、ブラックマスクから厳しい特訓を受けていた日々が…
才能のある者を集めていたブラックマスクだが、素質があると言っても、その凄まじい特訓は道後達であってもキツいものだった。
「も、もう…」
「だ、駄目だ…」
特訓の苦しさに宇賀と羽田が弱音を吐く。早川と荒銀も苦しそうだ。
「お前ら…」
道後の眉も下がっていた。
五人が挫けそうになった時、必ず利也が前に出る。
「おい、ブラックマスク、こんな奴らいたぶって楽しいか?」
「何ぃ?」
「そんな暇があるなら俺の相手してくれよ。それとも、俺が相手じゃアンタもキツいかなぁ。」
「ふん…元気が有り余ってるようだな。よかろう、来い!」
利也はブラックマスクに突進して行く。吹っ飛ばされる利也。しかし、懲りずにまた突っ込む。
その間、道後達は身体を休められた。
〝利也さん…ありがとうございます〟
道後達には分かっていた。自分達を休ませるため、利也が無理している事を。
〝利也さん、あなたは我らの光。どこまでも着いて行きます〟
道後達に迷いはない。
だがいつか…いつか利也と肩を並べて歩きたい。
そんな道後達の夢が叶う日は、そう遠くない。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。


ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる