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第5章の6・効いてねぇ!…の ぷち話し
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黒点塾内A階段。
「こちらにむかっているのは川波と竜沢の二人です。」
道後が利也に報告した。利也は嬉しそうに笑みを浮かべる。
「あの川波とやれる、か。たまんねぇな。」
利也は強い奴と戦い、勝つ事だけを望んでいた。
兄・利住の事件後、自分から離れて行った者達…手の平を返した者達への思いが、利也を歪ませたのかもしれない。
ブラックマスクは言った。
「そんな奴らは踏みつぶせばいい。強くなり、ねじ伏せろ!」
利也は、強さだけを求めた。
〝友?仲間?そんなものいらねぇ。無駄なんだよ。GCSAだか何だか知らねぇが、思い知らせてやる〟
「利也さん、我らにも手伝わせて下さい。」
「…ふん、勝手にしろ。ただし俺の邪魔はするな。」
冷たく言い放つ利也。
〝利也さん…〟
道後達の頭の中には、ブラックマスクから厳しい特訓を受けていた日々が…
才能のある者を集めていたブラックマスクだが、素質があると言っても、その凄まじい特訓は道後達であってもキツいものだった。
「も、もう…」
「だ、駄目だ…」
特訓の苦しさに宇賀と羽田が弱音を吐く。早川と荒銀も苦しそうだ。
「お前ら…」
道後の眉も下がっていた。
五人が挫けそうになった時、必ず利也が前に出る。
「おい、ブラックマスク、こんな奴らいたぶって楽しいか?」
「何ぃ?」
「そんな暇があるなら俺の相手してくれよ。それとも、俺が相手じゃアンタもキツいかなぁ。」
「ふん…元気が有り余ってるようだな。よかろう、来い!」
利也はブラックマスクに突進して行く。吹っ飛ばされる利也。しかし、懲りずにまた突っ込む。
その間、道後達は身体を休められた。
〝利也さん…ありがとうございます〟
道後達には分かっていた。自分達を休ませるため、利也が無理している事を。
〝利也さん、あなたは我らの光。どこまでも着いて行きます〟
道後達に迷いはない。
だがいつか…いつか利也と肩を並べて歩きたい。
そんな道後達の夢が叶う日は、そう遠くない。
「こちらにむかっているのは川波と竜沢の二人です。」
道後が利也に報告した。利也は嬉しそうに笑みを浮かべる。
「あの川波とやれる、か。たまんねぇな。」
利也は強い奴と戦い、勝つ事だけを望んでいた。
兄・利住の事件後、自分から離れて行った者達…手の平を返した者達への思いが、利也を歪ませたのかもしれない。
ブラックマスクは言った。
「そんな奴らは踏みつぶせばいい。強くなり、ねじ伏せろ!」
利也は、強さだけを求めた。
〝友?仲間?そんなものいらねぇ。無駄なんだよ。GCSAだか何だか知らねぇが、思い知らせてやる〟
「利也さん、我らにも手伝わせて下さい。」
「…ふん、勝手にしろ。ただし俺の邪魔はするな。」
冷たく言い放つ利也。
〝利也さん…〟
道後達の頭の中には、ブラックマスクから厳しい特訓を受けていた日々が…
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「も、もう…」
「だ、駄目だ…」
特訓の苦しさに宇賀と羽田が弱音を吐く。早川と荒銀も苦しそうだ。
「お前ら…」
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「おい、ブラックマスク、こんな奴らいたぶって楽しいか?」
「何ぃ?」
「そんな暇があるなら俺の相手してくれよ。それとも、俺が相手じゃアンタもキツいかなぁ。」
「ふん…元気が有り余ってるようだな。よかろう、来い!」
利也はブラックマスクに突進して行く。吹っ飛ばされる利也。しかし、懲りずにまた突っ込む。
その間、道後達は身体を休められた。
〝利也さん…ありがとうございます〟
道後達には分かっていた。自分達を休ませるため、利也が無理している事を。
〝利也さん、あなたは我らの光。どこまでも着いて行きます〟
道後達に迷いはない。
だがいつか…いつか利也と肩を並べて歩きたい。
そんな道後達の夢が叶う日は、そう遠くない。
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