龍青学園GCSA -ぷち-

第4章の8・冷静だよ…の ぷち話し

流香を森林の攻撃から守った鏡に対し、流香への気持ちを聞き出そうとした竜沢と隆正だったが、七月に耳を引っ張られた上に怒られてしまう。

　「あー痛っ。七月の奴め。」
　「いやーたまらんなぁ。七月さんに触られた耳が熱いでー。」

耳を抑えて痛がっている竜沢と、七月に耳を触られて骨抜きの隆正。

　「変態は放って置くとして…七月め。」

ちょっと仕返しのつもりで竜沢は、七月の背後にピタッとついた。

　〝くらえ必殺・膝カックン！〟

仕返し弱っ。

その時、何かを感じたのか七月は、思い切り振り返った。

　「うおぅ？！」
　「ふぇっ？！」

竜沢の顔と七月の顔が超接近。そして勢い余って正面から膝カックンをしてしまう竜沢。
いや、膝カックンではなく膝ガッツンになった。

　「あぐっ！」
　「いったっ！」

膝に痛みを感じ、咄嗟に手で膝を触ろうと前のめりになった二人の額がぶつかり合った。

　「あいっ！」
　「たっ！」
　「コントか！」
　「ぷっ、ははっ。」

そのあまりに滑稽な連続接触を目の当たりにした隆正は思わず綺麗なツッコミを入れ、その三人を見ていた鏡は思わず吹き出してしまった。
甲とのボクシング対決前の、束の間の休息である。

　「ホント、見てて飽きませんねー。」

おかし過ぎて涙目になっている鏡であった。