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第1章 最強2つの魂を持った者
004話 初めての野外活動です
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6歳になってすぐの頃、俺たちは野外へつれて行ってもらうことになった。
北の大森林に生える薬草などの知識を学ぶためにだ。
実際のところは、ピクニックのようなものだった。
母が先導して、兵士数人が護衛についてくる。
俺としては、護衛など不要なのだがな。
北の門を抜けて、5分ほど歩くとすぐ大森林地帯だった。
森には小道があって、その小道沿いを少し行くと小川があり、その小川沿いにすこし開けた場所があった。
このあたりに薬草が多くあるのだという。
年上の子供は、すでに来たことがあるらしい。
その子供達をボスにして、5人づつぐらいのグループを数組つくった。
各グループに兵士を一人付けて、薬草採りを始めた。
少し時間がたった頃、俺の魔力感知が何かを察知した。
空間探知で確認するとゴブリンに囲まれているようだ。
少し前に、ゴブリンが1匹だけ、近くに来たのは知っていた。
仲間を呼んで来たようだな。
母の方を見ると母も何かを察知したらしく、こちらを見てうなずいている。
全員集合して対処することになった。
俺は空間探知の結果を母に告げる。
「北に7体、東に3体、西に2体、合わせてゴブリン12体。北には少し強いのがいるよ。」
初めて見せる空間探知の結果だが、母は信じてくれたようだ。
話し合いの結果次のようになった。
東に兵士3人と戦闘能力の高い子供5人、姉を含む。
西に兵士2人と戦闘能力の高い子供3人、兄を含む。
北に兵士3人と母、戦闘能力の高い子供3人、俺を含む。
まず、攻撃魔法が使える子供達が、魔法を使った後、兵士が戦う。
接近戦は、危険なので基本的に子供にはさせないということになった。
残りの子供達と兵士は、ここで待機。
俺たちのグループは、北に少し行ったところの森が開けたところに来た。
「ここなら、魔法が木々に邪魔されずに使える」と母が言った。
ということで、空地の周りの茂みに隠れ待ち伏せすることにした。
5分ほどすると、予定通りにゴブリン達が現れた。
7体のうち1体は、ハイゴブリンのようだ。
俺は、母に小声で確認した後、魔法を使った。
少しだけ加減して、雷属性サンダーの魔法を同時に7発。
当然、全滅だ。
出番がなかった兵士達には少し申し訳ない気がした。
母がそんなに驚かなかったのは、同時に5発まではすでに見ていたからだろう。
兵士達が魔石だけを体から取り出した後、帰ることになった。
討伐証明の耳はそのままだ。
素材にもならないし、仕方がない。
冒険者なら、討伐報酬がギルドから貰えるのだが。
帰ろうとすると突然、強者の気配を察知した。
振り向くと白髪長髯の老人がいる。
母も気付いてこちらに来て尋ねる。
「あなたは、ローガ山脈に住むという仙人様?」
「ふぉふぉふぉ、下界の人はそのように言っているようじゃな」
「ど、どのようなご用件でしょうか?」
「いや、面白い気配を感じたのでな。ちょっと見に来たのじゃ」
と言って俺の方を見た。
スキル鑑定を使いながら、見返した。
ふむ、鑑定できない。
「小僧、わしを鑑定するなど百年早いわ。ふぉふぉふぉ」
「...」
「魂2つか。面白いのお。そうじゃ、弟子にしてやるぞ」
「しかしまだ早いか。8歳になってその気になったら、これを使え」
と言って、何かの札をくれた。
その後、来たときと同じように突然いなくなった。
くれたのは転移札だった。
名前も告げずに、弟子にしてやるとは、失礼なやつだ。
元の場所へ戻ると、他のグループはすでにそこにいた。
他のグループも問題なく討伐したそうだ。
みんな疲れたようだったので、そのまま町に帰った。
北の大森林に生える薬草などの知識を学ぶためにだ。
実際のところは、ピクニックのようなものだった。
母が先導して、兵士数人が護衛についてくる。
俺としては、護衛など不要なのだがな。
北の門を抜けて、5分ほど歩くとすぐ大森林地帯だった。
森には小道があって、その小道沿いを少し行くと小川があり、その小川沿いにすこし開けた場所があった。
このあたりに薬草が多くあるのだという。
年上の子供は、すでに来たことがあるらしい。
その子供達をボスにして、5人づつぐらいのグループを数組つくった。
各グループに兵士を一人付けて、薬草採りを始めた。
少し時間がたった頃、俺の魔力感知が何かを察知した。
空間探知で確認するとゴブリンに囲まれているようだ。
少し前に、ゴブリンが1匹だけ、近くに来たのは知っていた。
仲間を呼んで来たようだな。
母の方を見ると母も何かを察知したらしく、こちらを見てうなずいている。
全員集合して対処することになった。
俺は空間探知の結果を母に告げる。
「北に7体、東に3体、西に2体、合わせてゴブリン12体。北には少し強いのがいるよ。」
初めて見せる空間探知の結果だが、母は信じてくれたようだ。
話し合いの結果次のようになった。
東に兵士3人と戦闘能力の高い子供5人、姉を含む。
西に兵士2人と戦闘能力の高い子供3人、兄を含む。
北に兵士3人と母、戦闘能力の高い子供3人、俺を含む。
まず、攻撃魔法が使える子供達が、魔法を使った後、兵士が戦う。
接近戦は、危険なので基本的に子供にはさせないということになった。
残りの子供達と兵士は、ここで待機。
俺たちのグループは、北に少し行ったところの森が開けたところに来た。
「ここなら、魔法が木々に邪魔されずに使える」と母が言った。
ということで、空地の周りの茂みに隠れ待ち伏せすることにした。
5分ほどすると、予定通りにゴブリン達が現れた。
7体のうち1体は、ハイゴブリンのようだ。
俺は、母に小声で確認した後、魔法を使った。
少しだけ加減して、雷属性サンダーの魔法を同時に7発。
当然、全滅だ。
出番がなかった兵士達には少し申し訳ない気がした。
母がそんなに驚かなかったのは、同時に5発まではすでに見ていたからだろう。
兵士達が魔石だけを体から取り出した後、帰ることになった。
討伐証明の耳はそのままだ。
素材にもならないし、仕方がない。
冒険者なら、討伐報酬がギルドから貰えるのだが。
帰ろうとすると突然、強者の気配を察知した。
振り向くと白髪長髯の老人がいる。
母も気付いてこちらに来て尋ねる。
「あなたは、ローガ山脈に住むという仙人様?」
「ふぉふぉふぉ、下界の人はそのように言っているようじゃな」
「ど、どのようなご用件でしょうか?」
「いや、面白い気配を感じたのでな。ちょっと見に来たのじゃ」
と言って俺の方を見た。
スキル鑑定を使いながら、見返した。
ふむ、鑑定できない。
「小僧、わしを鑑定するなど百年早いわ。ふぉふぉふぉ」
「...」
「魂2つか。面白いのお。そうじゃ、弟子にしてやるぞ」
「しかしまだ早いか。8歳になってその気になったら、これを使え」
と言って、何かの札をくれた。
その後、来たときと同じように突然いなくなった。
くれたのは転移札だった。
名前も告げずに、弟子にしてやるとは、失礼なやつだ。
元の場所へ戻ると、他のグループはすでにそこにいた。
他のグループも問題なく討伐したそうだ。
みんな疲れたようだったので、そのまま町に帰った。
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