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これぞヒーズル王国民
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「あれ? お久しぶりですね!」
ニコライさんもその視線に気付いたのか、その露店商に話しかけている。
「おうおうニコライ様! マーク様! お久しぶりでございます! ……ところでこちらの人たちは?」
と、私たちに興味があるようだが、私も興味津々である。見た目は私たちやリーンウン国の人と同じく、黒髪に黒い瞳、どう見ても日本人にしか見えない。
「あぁこちらはヒ……リーンウン国から観光に来ている方たちです。……似てますよねぇ」
「いやぁリーンウン国の人たちと似てるとは聞いてたが、本当に似てるなぁ……あぁワシはアサリという。よろしくな」
ワシと言うにはまだ早いダンディズムにも驚いたが、一番の驚きはその名前である。美樹のご近所さんに『浅利さん』という一家がいたので、思い出して面食らってしまった。鈴木さんや近藤さんもいるのだろうか?
「何を売ってるの?」
見た目が似ているからか、スイレンが警戒もせずに普通に質問をしている。
「うちは織物だったりだな」
「あ! アサリさんのところから、冬の服やメーの毛皮を購入したんですよ!」
あの厳しい冬の寒さを超えられたのは、このアサリさんのおかげだったことを知ると、私とスイレンは「その説はありがとうございます」と頭を下げた。
アサリさんもまた「あんなにたくさん買ってくれたのが嬢ちゃんたちだったのか」と、こちらもまた頭を下げ、感謝合戦になってしまった。
「アサリさんは北東部の方なんですが、この通り売り物の質が良いので、来れる時にこの市場で商売をするように進言したんです」
ニコライさんは気を遣って違う言葉で表現したが、貧困地域でこんなに良い商品を売ってもお金にならないだろうからと、城下町で商売が出来るように王家の書状を発行したそうだ。
「まぁ売れるのは織物ばかりなんだがな。それでも一つ売れるだけで、村にたくさん土産を買って帰れるのは助かる。……一番自信があるやつは売れねぇんだが」
そう言って、織物と一緒に並んでいる壺をパンパンと叩く。壺というだけで身構えてしまうが、やはりその中身が気になる。
「中身は何が入っているの?」
「これか?」
私が質問をすると、アサリさんは蓋を開けた。すると辺りに異臭が漂う……。
「……ん?」
異臭は異臭だが、この異臭を知っている。少し息を止めて中を見てみた。何か固形物が入っている。
「ティージュっていう栄養満点な食いもんだ。だがなぁ……壺に入っててこの臭いのせいか、誰も見向きもしねぇんだ。かと言って他の入れもんはねぇし……」
これは……これは! チーズに間違いないわ!
「全部買います。ニコライさん、お金を立て替えてくれるかしら? 後でお返しするわ。あとこの敷物もあるだけ下さい。皆の住居に敷いてもらいましょう」
「……は? いやいや、これがどんなもんか分かって買ってくれるのかい!?」
「えぇ! 食べ尽くすわ! どんな種類かしら? どんなお料理にしようかしら」
一人でウキウキとしていると、ニコライさんが「この年齢で料理の達人なんです」と説明をしていた。
「いやはや……着いて早々に全部売れるとは思ってもみなかった……。いや、とてつもなく助かるがな」
アサリさんは呆気にとられながらも感謝の言葉を述べ、マークさんは持ちきれないだろうからとバ車を連れて来ると戻って行った。
ニコライさんが支払いを立て替えてくれているうちに、各種チーズ……ではなくティージュの食べ方や種類の説明を受けた。
「売る物がなくなっちまったら帰るしかねぇな。嬢ちゃん、坊っちゃん、いつかうちの村に来てくれ。歓迎する!」
「えぇ! ティージュを買い占めに行かせてもらうわ!」
そう言うとアサリさんは盛大に笑って帰り支度をし、土産を買って帰ると去って行った。
ちなみにスイレンはティージュの臭いにやられ、小刻みにイヤイヤをしている。
そうこうしているうちにバ車が到着した。手分けして荷物を積み込み私は大満足である。マークさんが気を利かせて、ジェフリーさんにお父様たちを探すように言ってくれたらしく、この場で待つこととなった。
だがしばらく経っても誰も来ない。何かあったのではと心配するも、ニコライさんはこの城下町で何かがあるわけがないと言う。
そのニコライさんも不安そうになった頃、一人の男が現れた。ニッコニコのタデとゲッソリとした兵士である。その手には大量の荷物があった。ほぼ子ども服とハコベさんへの装飾品である。
タデもまた兵士に立て替えてもらったようだ。
次に現れたのは全身が甲冑に覆われた人物と、その人物から少し離れて目をそらす兵士だった。
「姫様ー! 見てください! これは私の筋肉を守ってくれるそうです!」
甲冑の中身はオヒシバのようだ……。どうやって購入したのか聞くと、この城下町には賭け事の場があるらしく、腕相撲などで稼いだそうだ……。止めようとした兵士も力でねじ伏せたらしい……。私とスイレンはひたすら兵士に謝った……。
さらにそこからしばらく待つと、飄々としたペーターさんと疲れ果てた様子の兵士が到着した。
ペーターさんの手には手提げ型のカゴがあり、その中にたくさんの食べ物が入っている。こちらも試食をたくさん貰い、わらしべ長者を楽しんでいたようだ。
ただ兵士の話を聞くと、ペーターさんはひたすら真っ直ぐにズンズンと進み、下流域の完成したばかりの民家街地区まで行っていたそうだ……。恐るべし自由人である……。
ここからが問題であった。お父様とお母様が見つからないと、ジェフリーさんが報告に戻って来たのだ。
あの迷子の天才がいるのだ。下手をしたら城下町から出ている可能性もある。ジェフリーさんは各詰め所にも応援を頼み、あのニコライさんですら自宅に戻り、単独でバに乗って城下町を走り回った。
楽しさで浮かれきっていた私たちも、お父様の方向音痴を知っているだけに「これは一大事だ」と話し合っていたところ、街中の兵士たちやニコライさんが戻って来た。
「やはり見当たりません」
その言葉を聞いて本格的に騒いでいたところ、ジェフリーさんがバに乗って現れた。
「おりました! 今こちらに向かっています!」
皆でハラハラしながら待っていると、能天気な二人はラブラブ甘々な雰囲気で歩いて来るではないか。私たちが何か聞く前に、お父様たちについて行った兵士が叫んだ。
「私には……私には無理でした……!」
何があったのか説明を求めると、買い物をしていたお婆さんが商品を落としてしまい、二人はそれを拾って自宅まで運んだらしい。
そのお婆さんが「お礼に何か作ります」と言うと、二人は遠慮なくお邪魔したそうだ。その兵士はそこで止めたが、あのお母様の上目遣いで「……ダメ?」と言われ「良いです!」と言ってしまったようだ。
そこからお母様とそのお婆さんは一緒に料理を作り始め、お父様は家の壊れている部分を修復したり掃除をしたりしていたそうだ。
そしてお母様のペースに乗せられ、兵士も一緒に食事をし、なんとお昼寝までしてきたと言うではないか。
「……あの方を御せる人などおりません」
兵士が言ったお母様へのこの言葉は、名言として語り継がれるのだった。
ニコライさんもその視線に気付いたのか、その露店商に話しかけている。
「おうおうニコライ様! マーク様! お久しぶりでございます! ……ところでこちらの人たちは?」
と、私たちに興味があるようだが、私も興味津々である。見た目は私たちやリーンウン国の人と同じく、黒髪に黒い瞳、どう見ても日本人にしか見えない。
「あぁこちらはヒ……リーンウン国から観光に来ている方たちです。……似てますよねぇ」
「いやぁリーンウン国の人たちと似てるとは聞いてたが、本当に似てるなぁ……あぁワシはアサリという。よろしくな」
ワシと言うにはまだ早いダンディズムにも驚いたが、一番の驚きはその名前である。美樹のご近所さんに『浅利さん』という一家がいたので、思い出して面食らってしまった。鈴木さんや近藤さんもいるのだろうか?
「何を売ってるの?」
見た目が似ているからか、スイレンが警戒もせずに普通に質問をしている。
「うちは織物だったりだな」
「あ! アサリさんのところから、冬の服やメーの毛皮を購入したんですよ!」
あの厳しい冬の寒さを超えられたのは、このアサリさんのおかげだったことを知ると、私とスイレンは「その説はありがとうございます」と頭を下げた。
アサリさんもまた「あんなにたくさん買ってくれたのが嬢ちゃんたちだったのか」と、こちらもまた頭を下げ、感謝合戦になってしまった。
「アサリさんは北東部の方なんですが、この通り売り物の質が良いので、来れる時にこの市場で商売をするように進言したんです」
ニコライさんは気を遣って違う言葉で表現したが、貧困地域でこんなに良い商品を売ってもお金にならないだろうからと、城下町で商売が出来るように王家の書状を発行したそうだ。
「まぁ売れるのは織物ばかりなんだがな。それでも一つ売れるだけで、村にたくさん土産を買って帰れるのは助かる。……一番自信があるやつは売れねぇんだが」
そう言って、織物と一緒に並んでいる壺をパンパンと叩く。壺というだけで身構えてしまうが、やはりその中身が気になる。
「中身は何が入っているの?」
「これか?」
私が質問をすると、アサリさんは蓋を開けた。すると辺りに異臭が漂う……。
「……ん?」
異臭は異臭だが、この異臭を知っている。少し息を止めて中を見てみた。何か固形物が入っている。
「ティージュっていう栄養満点な食いもんだ。だがなぁ……壺に入っててこの臭いのせいか、誰も見向きもしねぇんだ。かと言って他の入れもんはねぇし……」
これは……これは! チーズに間違いないわ!
「全部買います。ニコライさん、お金を立て替えてくれるかしら? 後でお返しするわ。あとこの敷物もあるだけ下さい。皆の住居に敷いてもらいましょう」
「……は? いやいや、これがどんなもんか分かって買ってくれるのかい!?」
「えぇ! 食べ尽くすわ! どんな種類かしら? どんなお料理にしようかしら」
一人でウキウキとしていると、ニコライさんが「この年齢で料理の達人なんです」と説明をしていた。
「いやはや……着いて早々に全部売れるとは思ってもみなかった……。いや、とてつもなく助かるがな」
アサリさんは呆気にとられながらも感謝の言葉を述べ、マークさんは持ちきれないだろうからとバ車を連れて来ると戻って行った。
ニコライさんが支払いを立て替えてくれているうちに、各種チーズ……ではなくティージュの食べ方や種類の説明を受けた。
「売る物がなくなっちまったら帰るしかねぇな。嬢ちゃん、坊っちゃん、いつかうちの村に来てくれ。歓迎する!」
「えぇ! ティージュを買い占めに行かせてもらうわ!」
そう言うとアサリさんは盛大に笑って帰り支度をし、土産を買って帰ると去って行った。
ちなみにスイレンはティージュの臭いにやられ、小刻みにイヤイヤをしている。
そうこうしているうちにバ車が到着した。手分けして荷物を積み込み私は大満足である。マークさんが気を利かせて、ジェフリーさんにお父様たちを探すように言ってくれたらしく、この場で待つこととなった。
だがしばらく経っても誰も来ない。何かあったのではと心配するも、ニコライさんはこの城下町で何かがあるわけがないと言う。
そのニコライさんも不安そうになった頃、一人の男が現れた。ニッコニコのタデとゲッソリとした兵士である。その手には大量の荷物があった。ほぼ子ども服とハコベさんへの装飾品である。
タデもまた兵士に立て替えてもらったようだ。
次に現れたのは全身が甲冑に覆われた人物と、その人物から少し離れて目をそらす兵士だった。
「姫様ー! 見てください! これは私の筋肉を守ってくれるそうです!」
甲冑の中身はオヒシバのようだ……。どうやって購入したのか聞くと、この城下町には賭け事の場があるらしく、腕相撲などで稼いだそうだ……。止めようとした兵士も力でねじ伏せたらしい……。私とスイレンはひたすら兵士に謝った……。
さらにそこからしばらく待つと、飄々としたペーターさんと疲れ果てた様子の兵士が到着した。
ペーターさんの手には手提げ型のカゴがあり、その中にたくさんの食べ物が入っている。こちらも試食をたくさん貰い、わらしべ長者を楽しんでいたようだ。
ただ兵士の話を聞くと、ペーターさんはひたすら真っ直ぐにズンズンと進み、下流域の完成したばかりの民家街地区まで行っていたそうだ……。恐るべし自由人である……。
ここからが問題であった。お父様とお母様が見つからないと、ジェフリーさんが報告に戻って来たのだ。
あの迷子の天才がいるのだ。下手をしたら城下町から出ている可能性もある。ジェフリーさんは各詰め所にも応援を頼み、あのニコライさんですら自宅に戻り、単独でバに乗って城下町を走り回った。
楽しさで浮かれきっていた私たちも、お父様の方向音痴を知っているだけに「これは一大事だ」と話し合っていたところ、街中の兵士たちやニコライさんが戻って来た。
「やはり見当たりません」
その言葉を聞いて本格的に騒いでいたところ、ジェフリーさんがバに乗って現れた。
「おりました! 今こちらに向かっています!」
皆でハラハラしながら待っていると、能天気な二人はラブラブ甘々な雰囲気で歩いて来るではないか。私たちが何か聞く前に、お父様たちについて行った兵士が叫んだ。
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そのお婆さんが「お礼に何か作ります」と言うと、二人は遠慮なくお邪魔したそうだ。その兵士はそこで止めたが、あのお母様の上目遣いで「……ダメ?」と言われ「良いです!」と言ってしまったようだ。
そこからお母様とそのお婆さんは一緒に料理を作り始め、お父様は家の壊れている部分を修復したり掃除をしたりしていたそうだ。
そしてお母様のペースに乗せられ、兵士も一緒に食事をし、なんとお昼寝までしてきたと言うではないか。
「……あの方を御せる人などおりません」
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