77 / 114
第七章 ユウリとヨルン
7-10. 狙うもの
しおりを挟む
煌めく星空がよく見えて、ペッタリと闇に溶けた新月が、今のユウリの心の中を表しているかのようだ。
庭園へと足を運んだ彼女は、お気に入りのユーリーンの花壇のベンチへ腰掛けていた。
「うっ……ふ……」
星を仰ぎ見ても、瞳から溢れるものは止まってはくれなかった。
頭がガンガンして、胸の奥がズクズクと痛んで、身体中の水分が全部出てしまうのではないかというほど、止め処無く流れ続ける。
ヨルンの言葉が支えだった。
可笑しな外見も、魔力も、《始まりの魔女》であるということさえも、全て受け止めて『ユウリ』を知りたいと、初めて言ってくれた男性。
どんなに辛くても、上手くいかなくても、それがあるから頑張れた。
カウンシル役員達や、ナディアに心を開けたのも、あの言葉があったからだ。
——それなのに
ヨルンは、ユウリを《魔女》として拒絶した。
《始まりの魔女》であるからこそ、狙われ、危険だと。
だから、応えることは出来ないと。
そこに、答えなどないとわかっているのに、ユウリは考えられずにはいられなかった。
《始まりの魔女》を狙う者達の正体や目的がわからない今、危険な賭けはできないというヨルンの誠意も、わかる。
では、『ユウリ』はどうなる?
《始まりの魔女》なんて、ただ持って生まれてしまった力に、勝手に名付けられただけだ。
それはユウリであって、ユウリでない。
ユウリ自身は、普通魔法も満足に使えなくて、人の気持ちに振り回されて右往左往し、傷つけて、傷ついて、必死にもがいている、ただの学園の《奨学生》だ。
ただの、《奨学生》でありたいのだ。
《始まりの魔女》としてのユウリに求められるものに、彼女は少し疲れていた。
理由もわからず狙われ、どんな時でも常に気を張っていないといけない。
彼女を助けてくれるはずの《始まりの魔法》も、自在に操れるようになったからと言って、大っぴらに使うことが出来ない。
我慢することには慣れているが、時たま、休みたいと思ってしまう。
ヨルンの外套の中で、何も考えずに身を委ねる時間が、何よりもの癒しになった。
銀色の瞳を思い出すだけで、胸に宿る暖かさが心地よかった。
銀髪の下から覗く緩い笑顔を見ると、自分が持つ力も、運命も、試練も、忘れさせてくれた。
(欲張り過ぎちゃったかなぁ……)
ヨルンにも、同じ想いを返して欲しかっただけだ。
こんな力を持っていても、ただそれだけのことが叶えられなかった。
——役立たずなのは、相変わらずだな
どんな逆境でも諦めずに立ち上がってきたユウリは、初めて、何もかも投げ出してしまいたい衝動に駆られていた。
「大丈夫ですか?」
「ひゃっ……」
そんな時、突然真横から声を掛けられて、ユウリはベンチから落ちそうになる。
目深にフードを被った男が、彼女を見下ろして立っていた。
「あ、だ、大丈夫です」
不穏な空気を感じて、慌てて立ち上がって距離を取る。
数歩下がったところで、とん、と背中に当たる感覚。
「こんな夜更けに、何を?」
にやりと口元を歪ませたもう一人のフードの男が、ユウリの背中から見下ろす。
飛び退って辺りを見回すと、五、六人の男達に囲まれていた。
ベンチの真横にいた男が一歩踏み出し、短く詠唱する。
(まずい……ッ!)
機械時計を掴むのがやや遅く、男の詠唱が完結する。
——バチィッ
魔力の火花が散って、放たれた魔法がユウリの魔力にぶつかって霧散した。
「な……催眠魔法が!」「いつの間に、障壁を……!!」
男達の間に動揺が広がっている。
思わず瞑っていた目を開いたユウリは、僅かな違和感を覚えた。
——他人から掛けられる魔法が、通りにくい
——何の呪文の詠唱も必要としない《始まりの魔法》
以前ユウリを狙ったもの達なら、ましてや《始まりの魔女》を狙うものなら、当然知っているであろうことを、この集団は認識していないようだった。
(クタトリアじゃ、ない……?)
機械時計にかけていた指を解いて、ユウリはポケットの膨らみにようやく思い当たる。
リュカの一件以来持たされていた伝達魔法を詰めた小瓶は、《始まりの魔法》を使えない状況で、ユウリが助けを呼べる唯一の手段だ。
「こうなったら……!」
ポケットに震える手を突っ込んで小瓶を掴んだ途端、背後から切羽詰まった声が聞こえた。布で口を塞がれて、ユウリは思わず息を呑む。
がしゃんというガラスの割れる音とともに、ユウリの意識はそこでぶつりと途切れた。
***
カウンシル役員専用ラウンジの扉がノックされる。
組んだ指を膝に置いたまま俯いていたヨルンが顔を上げると、薄藤色とスミレ色の頭が覗いた。
「お話、まとまりましたか?」
「ユウリ、無事?」
満面の笑みのヴァネッサと、対照的に泣きそうなナディアが、ラウンジの中を見回して、ヨルンだけなのを確認して訝しむ。
「ヨルンさん、ユウリは……?」
困ったように眉尻を下げるヨルンに、ナディアは鬼のような形相をしながらも、静かに尋ねた。
「ごめん……泣かせちゃった」
ばちぃいん、と小気味良い音がラウンジに響く。
ヴァネッサが、ヨルンの頰を打って振り抜かれたナディアの腕を、目を丸くして凝視していた。
「ナ、ナディアちゃん……ッ」
「ユウリを傷つけて欲しくて、ヨルンさんに頼んだんじゃない!」
頰に手をやって、ナディアの勢いに、ヨルンはもう一度ごめん、と謝る。
「私に謝っている場合ですか!? 座ったまま、何をしてるの!? ユウリはいつ、出て行ったの!? 外を見てください、今日は新月です!」
はっとして、ヨルンとヴァネッサが窓の外を見る。いつの間にか太陽の名残もなく、静寂な夜が訪れていた。
「こんな真っ暗な中、ユウリを一人で外に出したんですか!」
ナディアが吠えると同時に、皆の眼前にパチンと魔力が弾けて、伝達鳩が現れた。
——ユウリが持つ小瓶の、伝達魔法
「ユウリ!!」
「待って、ナディアちゃん!」
ヨルンが、悲鳴を上げて駆け出そうとしたナディアの手を掴む。
「離して、ヨルンさん!」
「……俺が、馬鹿だった」
ギリ、と噛んだヨルンの唇に、血が滲んでいる。
——何が『守りきれないかもしれない』だ
——俺が、彼女を危険に晒した
傷つけた報いを受けるのは、いつだって彼女の方だ。
何故、危険を冒しても側で守ろうとしなかったのか。
「俺がフォンと行く。ナディアちゃんとヴァネッサは、執務室へ」
極限の感情で白く光る銀の瞳に、二人は頷いてラウンジを出て行く。
階段を降りることすら煩わしく、ヨルンは窓から夜の闇に躍り出た。
庭園へと足を運んだ彼女は、お気に入りのユーリーンの花壇のベンチへ腰掛けていた。
「うっ……ふ……」
星を仰ぎ見ても、瞳から溢れるものは止まってはくれなかった。
頭がガンガンして、胸の奥がズクズクと痛んで、身体中の水分が全部出てしまうのではないかというほど、止め処無く流れ続ける。
ヨルンの言葉が支えだった。
可笑しな外見も、魔力も、《始まりの魔女》であるということさえも、全て受け止めて『ユウリ』を知りたいと、初めて言ってくれた男性。
どんなに辛くても、上手くいかなくても、それがあるから頑張れた。
カウンシル役員達や、ナディアに心を開けたのも、あの言葉があったからだ。
——それなのに
ヨルンは、ユウリを《魔女》として拒絶した。
《始まりの魔女》であるからこそ、狙われ、危険だと。
だから、応えることは出来ないと。
そこに、答えなどないとわかっているのに、ユウリは考えられずにはいられなかった。
《始まりの魔女》を狙う者達の正体や目的がわからない今、危険な賭けはできないというヨルンの誠意も、わかる。
では、『ユウリ』はどうなる?
《始まりの魔女》なんて、ただ持って生まれてしまった力に、勝手に名付けられただけだ。
それはユウリであって、ユウリでない。
ユウリ自身は、普通魔法も満足に使えなくて、人の気持ちに振り回されて右往左往し、傷つけて、傷ついて、必死にもがいている、ただの学園の《奨学生》だ。
ただの、《奨学生》でありたいのだ。
《始まりの魔女》としてのユウリに求められるものに、彼女は少し疲れていた。
理由もわからず狙われ、どんな時でも常に気を張っていないといけない。
彼女を助けてくれるはずの《始まりの魔法》も、自在に操れるようになったからと言って、大っぴらに使うことが出来ない。
我慢することには慣れているが、時たま、休みたいと思ってしまう。
ヨルンの外套の中で、何も考えずに身を委ねる時間が、何よりもの癒しになった。
銀色の瞳を思い出すだけで、胸に宿る暖かさが心地よかった。
銀髪の下から覗く緩い笑顔を見ると、自分が持つ力も、運命も、試練も、忘れさせてくれた。
(欲張り過ぎちゃったかなぁ……)
ヨルンにも、同じ想いを返して欲しかっただけだ。
こんな力を持っていても、ただそれだけのことが叶えられなかった。
——役立たずなのは、相変わらずだな
どんな逆境でも諦めずに立ち上がってきたユウリは、初めて、何もかも投げ出してしまいたい衝動に駆られていた。
「大丈夫ですか?」
「ひゃっ……」
そんな時、突然真横から声を掛けられて、ユウリはベンチから落ちそうになる。
目深にフードを被った男が、彼女を見下ろして立っていた。
「あ、だ、大丈夫です」
不穏な空気を感じて、慌てて立ち上がって距離を取る。
数歩下がったところで、とん、と背中に当たる感覚。
「こんな夜更けに、何を?」
にやりと口元を歪ませたもう一人のフードの男が、ユウリの背中から見下ろす。
飛び退って辺りを見回すと、五、六人の男達に囲まれていた。
ベンチの真横にいた男が一歩踏み出し、短く詠唱する。
(まずい……ッ!)
機械時計を掴むのがやや遅く、男の詠唱が完結する。
——バチィッ
魔力の火花が散って、放たれた魔法がユウリの魔力にぶつかって霧散した。
「な……催眠魔法が!」「いつの間に、障壁を……!!」
男達の間に動揺が広がっている。
思わず瞑っていた目を開いたユウリは、僅かな違和感を覚えた。
——他人から掛けられる魔法が、通りにくい
——何の呪文の詠唱も必要としない《始まりの魔法》
以前ユウリを狙ったもの達なら、ましてや《始まりの魔女》を狙うものなら、当然知っているであろうことを、この集団は認識していないようだった。
(クタトリアじゃ、ない……?)
機械時計にかけていた指を解いて、ユウリはポケットの膨らみにようやく思い当たる。
リュカの一件以来持たされていた伝達魔法を詰めた小瓶は、《始まりの魔法》を使えない状況で、ユウリが助けを呼べる唯一の手段だ。
「こうなったら……!」
ポケットに震える手を突っ込んで小瓶を掴んだ途端、背後から切羽詰まった声が聞こえた。布で口を塞がれて、ユウリは思わず息を呑む。
がしゃんというガラスの割れる音とともに、ユウリの意識はそこでぶつりと途切れた。
***
カウンシル役員専用ラウンジの扉がノックされる。
組んだ指を膝に置いたまま俯いていたヨルンが顔を上げると、薄藤色とスミレ色の頭が覗いた。
「お話、まとまりましたか?」
「ユウリ、無事?」
満面の笑みのヴァネッサと、対照的に泣きそうなナディアが、ラウンジの中を見回して、ヨルンだけなのを確認して訝しむ。
「ヨルンさん、ユウリは……?」
困ったように眉尻を下げるヨルンに、ナディアは鬼のような形相をしながらも、静かに尋ねた。
「ごめん……泣かせちゃった」
ばちぃいん、と小気味良い音がラウンジに響く。
ヴァネッサが、ヨルンの頰を打って振り抜かれたナディアの腕を、目を丸くして凝視していた。
「ナ、ナディアちゃん……ッ」
「ユウリを傷つけて欲しくて、ヨルンさんに頼んだんじゃない!」
頰に手をやって、ナディアの勢いに、ヨルンはもう一度ごめん、と謝る。
「私に謝っている場合ですか!? 座ったまま、何をしてるの!? ユウリはいつ、出て行ったの!? 外を見てください、今日は新月です!」
はっとして、ヨルンとヴァネッサが窓の外を見る。いつの間にか太陽の名残もなく、静寂な夜が訪れていた。
「こんな真っ暗な中、ユウリを一人で外に出したんですか!」
ナディアが吠えると同時に、皆の眼前にパチンと魔力が弾けて、伝達鳩が現れた。
——ユウリが持つ小瓶の、伝達魔法
「ユウリ!!」
「待って、ナディアちゃん!」
ヨルンが、悲鳴を上げて駆け出そうとしたナディアの手を掴む。
「離して、ヨルンさん!」
「……俺が、馬鹿だった」
ギリ、と噛んだヨルンの唇に、血が滲んでいる。
——何が『守りきれないかもしれない』だ
——俺が、彼女を危険に晒した
傷つけた報いを受けるのは、いつだって彼女の方だ。
何故、危険を冒しても側で守ろうとしなかったのか。
「俺がフォンと行く。ナディアちゃんとヴァネッサは、執務室へ」
極限の感情で白く光る銀の瞳に、二人は頷いてラウンジを出て行く。
階段を降りることすら煩わしく、ヨルンは窓から夜の闇に躍り出た。
0
お気に入りに追加
79
あなたにおすすめの小説

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。

あの子を好きな旦那様
はるきりょう
恋愛
「クレアが好きなんだ」
目の前の男がそう言うのをただ、黙って聞いていた。目の奥に、熱い何かがあるようで、真剣な想いであることはすぐにわかった。きっと、嬉しかったはずだ。その名前が、自分の名前だったら。そう思いながらローラ・グレイは小さく頷く。
※小説家になろうサイト様に掲載してあります。

【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる