リフレイン・ストリート―もう一度、美しい愛を弾いて―

運命の輪は回ってあなたに巡り会う――ジャズ音楽BL。端正なサックス奏者×謎めいた微笑の青年ピアニストの孤独な生と愛。

 注目され始めた28歳の青年ジャズピアニスト・高澤文彦。優しい物憂げな姿の奥に、人に見せない暗い心を抱えている。
 恵まれない環境、厳しい人生ーー顔を上げ、微笑に変え、今夜もピアノを弾く。ジャズ仲間の竜野、セイとともに。
 フェスの夜に、新進気鋭のサックス奏者・萩尾淳史と出会い、運命は回っていく。
 天才、根なし草、色売り、様々な噂と嫉妬の中を、文彦は軽い微笑で通り過ぎていた。
 しかし、端正な顔と冷たい眼をした淳史の、思いがけない魂に触れて、文彦は黒い過去を思い出していく。
 交わることのないはずだった音楽の扉が、封印された過去の扉をひらく。
 見守るように傍らにいる、武藤領一朗。彼が文彦の隣にいる理由とは?
 文彦が手離せないリングは、誰からのものなのか?
 貧困、崩壊した親、それゆえに文彦がたどった人生をめぐる。
 絡まってもつれていく運命。紐解いて、ほどいて、そして必ず出会う。
 愛は静謐なようでいて狂おしく、それでもなお、美しい。
 大人のセンシティブストーリー。


 自分史上、最も格好良い物語にできればと思います。
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