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準備編
RPG?
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26話 RPG?
俺達は渡し船のラウンジにてゆったりとお茶をしている。
船に乗って真っ先に1等船室に行ってみたのだけど、
窓は無く、換気用のパイプが左右に1本づつあり、
そこから外の空気が入っては来るものの
2段ベッド以外に居るスペースもなく、酔いそうなので
ラウンジに戻ってきたわけだ。
ラウンジは完全指定席になっており、
俺達は1つのテーブルを囲んで
2人づつ向かい合う形の席だった。
テーブルもイスも固定されていて動かない。
かろうじてリクライニング機能だけはあったが、
垂直か約45度倒れるかの2択だった。
2食付きだが、食事時以外の飲食はもちろん有料になる。
テーブルには丸い穴が空いており、
そこに専用のコップがはまる様になっている。
また、お皿には4本の足があり、それがはまる穴も空いている。
揺れても食器が落ちない為の工夫だろう。
イスもそれぞれに両側肘掛けとシートベルトも付いていた。
揺れる時は相当揺れるのだろう事が想像できる。
とりあえず注文したのは、
4人分の飲み物(ぼったくり価格なので全員エール 150ロム也にした)と、
おつまみにフィッシュ&チップス 200ロム也を頼んだ。
ひとり未成年が居るが、あと数日で成人するらしいから良しとしよう!
出港から1時間ちょっと経過しているが、まだ港が見える。
それもそのはず、この船の速度は約時速12㎞こっちの単位で16㎞/h
こちらの世界では距離単位はメートル法に統一されている。
船はノットとかって考えはないらしい。その方が楽で良いけどね^^
もしゴルフをやったらヤードじゃなくメートルでラウンドするのか?
わかりやすくて良いなぁ・・・^^
脱線したw
「しかし、遅い船だね。だいたい外輪船って
波のある海には向かなかったんじゃなかったかな?」
『外輪船てなんですか?』
「そこからか^^ この船の両側に水車みたいのがあったろ?」
『うん』
「あれを回して推進力にする船を外輪船って言うんよ」
「浦安の夢の国にあった蒸気船知ってる?」
『たぶん・・?』『『?』』
「あれも外輪船(デザイン上)」
『へぇ~』
「あっちは後ろに・・トラクターの土をかき回すやつみたいな?
のが付いてて、それを回して推進力にしてる」
「船と言えば一般的なスクリュー式の船が出来る前は
ほとんどの動力船は外輪船だったんよ」
「多分こっちの世界では、
まだスクリュー式の動力船は無いんじゃないかな?」
『それで波のある海に向かないってのはどうしてですか?』
「うん、確か後ろにあるタイプなら良いんだけど、
左右にあるタイプだと波によって回転差が生まれて
真っ直ぐ進みづらいんじゃなかったかな?」
『へぇ~ 物知りですね~』
「船って結構好きなんだよねって言うか乗り物全般好きだけどね」
「こっちの船ってさ、全部がそうかはわからないけど木造船じゃん?」
『そうですけど、他にあるんですか?』
「まあ、鉄とかプラスチックとかね」
『ぷらす・・なんとかはわからないけど、
鉄で船作ったって浮かないじゃないですか?!』
「まあ、そう思うよね?w」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
「鍋とかヤカンとか、水に浮かない?」
『言われてみれば・・・浮きますね?^^』
「穴があいて水が入ってしまうと沈むけど、」
両手を小さく前へならえから下に弧を描きながら
掌を上にして両手をつける動作をしながら
「このまま浮かべれば浮力ってのが有って沈まないんだよ」
「木は単体でも浮くけど、隙間無く並べても濡れれば膨張するし
乾燥すれば縮んだりヒビ割れたりして水が入って来ちゃうけど」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
「鉄ならきれいに溶接すれば隙間が出来ないから
浸水する心配が無いんだ」
Ωヾ(・∀・` )ヘーヘーヘーヘーヘーヘー
「ちょっと脱線したね。木造船にスクリューを使うと」
「喫水線の下に穴をあける必要があるわけで、
どーしても浸水するわけだ」
『先生!喫水線ってなんですか?』
「簡単に言うとね、浮かんでる船の水面の上と下の境界線の事」
「だから、喫水線の下って事は常に水中なわけよ」
「スクリューってのは」
指でフォークをくるくるねじり回しながら
「こう回るから、回転させる軸が船底の方から出ないといけない」
『あっ!水入って来ちゃいますね』
「そゆこと!」
「で、それに対して外輪船は、
回転の軸を喫水線よりかなり上にする事ができるわけよ」
「だから軸から浸水する可能性がかなり低くなる」
「まあ、専門家じゃ無いので想像だけどねw」
ヾ(^^ )オイオイ
そんな、どうでも良い様な話をしながら時間をつぶし
夕方6時、夕食の時間となった。
メニューは、ソーセージとミートパイとマッシュポテトに
温野菜が乗ったワンプレート
それにロールパンが食べ放題(1人5個まで)、
飲み物はオレンジジュースでした。
夕食後、外が真っ暗になったので船室に移動した。
海水をくみ上げて海に捨ててるんだろうけど、
水洗便所が付いているのはうれしい。
ベッドに横になり、話をした。
「ひとつの意見として聞いて欲しい」
「ここまでの情報から俺なりに考えた事なんだけど・・・」
「ひょっとしたらアムートは俺の元居た世界のアニメやゲームに
精通していてそれを模倣って言うか参考って言うか
して居るんじゃ無いかと・・・。」
『模倣ですか?』
「そう、例えばダンジョン産の武器ね」
「アムートは日本のアニメを見ていたと思うんだ」
『それは思いますね!』
「今日買った、緑色の剣。
あれは俺の居た世界のアニメに出てくる剣と同じデザインで
同じ名前が付いていた」
『そうなんですか?』
「多分、この世界の神々がこの世界の人に干渉できなくする事で
異世界から転生させた人に特別な力を与えて戦わせるしか
方法を無くして」
「本来なら、新生児として転生させた人を1から育てて
勇者役をやらせるつもりだったんじゃないのかな?」
「ついでに与えるスキルまでアニメに関連した物にして」
「ところがサプロム様達が急ぐあまり10歳以下で死ぬはずだった子供に
転生させたので、それをズルと判断してか?育つ前に排除した」
「でも、そのせいで時間がかかり過ぎちゃったとか?
理由は不明だけど何か不具合が生じたのか?考え方を変えたのか?」
「スパイとして残しておいたエンプルにさりげなく
受精卵まで戻せば結界を通過できるって情報を流させて」
「日本の女性声優をこっちに連れてくる事にした。
でも、そのままじゃなんの試練もないから?とか?
出現場所を厳しい場所にして生き残った数名を勇者に!」
「みたいな? 感じなんじゃ無いかってのが案①。」
『あり得ますね』
「わざと、人類を全滅させないで、ゆっくりと南に追いやって」
「ある程度の人減らしをして恐怖を煽ってはいるものの、
総攻撃には出ない」
「全体マップを見ても、始まりの国から時計回りに進んで、
最後にエンプルの国そして魔の大陸へ行くしかない様になってる」
「これって、元の世界でやってたRPGのお約束なんだよね」
『RPGってなんですか?』
「ゲームなんて無いこっちの人に説明するのは難しいけど」
「自分が勇者となって魔王を倒し世界を救うって言うお話を
体験する遊びとでも言うのかな?」
「そのうち遊ばせてやるよ^^」
『期待してます』
「そのRPGのお約束に、最初は弱い敵ばかりで、
進んで行くにつれてどんどん敵が強くなるので、
仲間を増やしたり、装備を良くして行くんだ」
「最初から強い敵が攻めてくれば、
勇者は勝てないで魔王の勝ちなのにね」
「今のこの世界の状況って、正にソレなんじゃ無いかと・・・。」
『言われてみれば、そうですね』
「でも、
俺みたいなのが来るとまでは予想してなかったとは思うけどね」
『マサトみたいなのって?』
「それはね、鑑定レベルが7もあって、隠してる情報がわかってしまうし」
『確かに』
「元の世界から、いろんな物を持ってきてるし」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
『そう言えば、もっと早い船は持って来なかったんですか?』
「ん?船? 持ってるよ?」
『なんで今回使わないんですか!?』
「この船の3倍は速いけど、まだ余り目立ちたくないってのがひとつ」
「この世界の海がどーなってるのか?情報が足りないってのがひとつ」
「渡った先、ダンジョン国の事がわかってないってのが1番の理由かな」
「真っ昼間に海を進んでいけば、丸見えなわけで、
上陸するのを待ち構えられたら、流石にヤバくね?」
『まあ、そうですね・・・。』
「1/3の時間で向こうに渡ってから宿に泊まって翌朝から動くのも」
「3倍の時間かけて、眠ってる内に向こうに着いて、
そのまま行動開始するのも同じでしょ?」
『たしかに・・。』
「そゆこと」
「さっきの話に戻るけど、RPGっぽいってのは良いとして
案②なんだけどひょっとしたら受精卵で世界を渡る方法も抜け道であって、
全員を殺すつもりの作戦であった可能性も捨てきれない」
「その場合は今回の転移者も全員殺すつもりで危険な場所に出現する様に
エンプルは考えていたけど想定より早くスパイだとバレてしまった」
「そうなると、今後の展開は全くわからなくなる」
「総攻撃に出るかも知れないし、
それぞれに刺客を送ってくるかも知れない」
「案①であることを望むよ・・・。」
「どっちにしろ、もうアムートはサプロム様の出方を
知る方法が無くなったわけだから、こちらの動きは
声優さん達の出現ポイントがバレているかも?ってくらいしか
わからなくなるはず! それに期待しよう。」
「んでもって、出来ればそれもバレてない事を祈ろう!w」
『『ですね・・・・・・』』
「朝食は5時かららしいから、その前に起きるぞ」
「そろそろ寝よう」
『『『は~い』』』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
色々と考えてしまい、なかなか眠れなかったが
ひとつわかった事がある。
船が思ったより揺れなかった。
これは、陸地と陸地の間が約200㎞以内の所から外側が湾となり
内側の大海は流れが強く船を出す事は出来ないと、聞いていたが
逆に湾内はほとんど波が無いのではないだろうか?
この外輪船がこの世界の最新鋭の船であるとしたら
外海の波や流れに負けるのは当然だけど、
俺の持ってきた船や、それが無理でも
水上オートバイなら越えられるんじゃないだろうか?
なんにせよ、実際の外海を見てからだな・・・。
俺達は渡し船のラウンジにてゆったりとお茶をしている。
船に乗って真っ先に1等船室に行ってみたのだけど、
窓は無く、換気用のパイプが左右に1本づつあり、
そこから外の空気が入っては来るものの
2段ベッド以外に居るスペースもなく、酔いそうなので
ラウンジに戻ってきたわけだ。
ラウンジは完全指定席になっており、
俺達は1つのテーブルを囲んで
2人づつ向かい合う形の席だった。
テーブルもイスも固定されていて動かない。
かろうじてリクライニング機能だけはあったが、
垂直か約45度倒れるかの2択だった。
2食付きだが、食事時以外の飲食はもちろん有料になる。
テーブルには丸い穴が空いており、
そこに専用のコップがはまる様になっている。
また、お皿には4本の足があり、それがはまる穴も空いている。
揺れても食器が落ちない為の工夫だろう。
イスもそれぞれに両側肘掛けとシートベルトも付いていた。
揺れる時は相当揺れるのだろう事が想像できる。
とりあえず注文したのは、
4人分の飲み物(ぼったくり価格なので全員エール 150ロム也にした)と、
おつまみにフィッシュ&チップス 200ロム也を頼んだ。
ひとり未成年が居るが、あと数日で成人するらしいから良しとしよう!
出港から1時間ちょっと経過しているが、まだ港が見える。
それもそのはず、この船の速度は約時速12㎞こっちの単位で16㎞/h
こちらの世界では距離単位はメートル法に統一されている。
船はノットとかって考えはないらしい。その方が楽で良いけどね^^
もしゴルフをやったらヤードじゃなくメートルでラウンドするのか?
わかりやすくて良いなぁ・・・^^
脱線したw
「しかし、遅い船だね。だいたい外輪船って
波のある海には向かなかったんじゃなかったかな?」
『外輪船てなんですか?』
「そこからか^^ この船の両側に水車みたいのがあったろ?」
『うん』
「あれを回して推進力にする船を外輪船って言うんよ」
「浦安の夢の国にあった蒸気船知ってる?」
『たぶん・・?』『『?』』
「あれも外輪船(デザイン上)」
『へぇ~』
「あっちは後ろに・・トラクターの土をかき回すやつみたいな?
のが付いてて、それを回して推進力にしてる」
「船と言えば一般的なスクリュー式の船が出来る前は
ほとんどの動力船は外輪船だったんよ」
「多分こっちの世界では、
まだスクリュー式の動力船は無いんじゃないかな?」
『それで波のある海に向かないってのはどうしてですか?』
「うん、確か後ろにあるタイプなら良いんだけど、
左右にあるタイプだと波によって回転差が生まれて
真っ直ぐ進みづらいんじゃなかったかな?」
『へぇ~ 物知りですね~』
「船って結構好きなんだよねって言うか乗り物全般好きだけどね」
「こっちの船ってさ、全部がそうかはわからないけど木造船じゃん?」
『そうですけど、他にあるんですか?』
「まあ、鉄とかプラスチックとかね」
『ぷらす・・なんとかはわからないけど、
鉄で船作ったって浮かないじゃないですか?!』
「まあ、そう思うよね?w」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
「鍋とかヤカンとか、水に浮かない?」
『言われてみれば・・・浮きますね?^^』
「穴があいて水が入ってしまうと沈むけど、」
両手を小さく前へならえから下に弧を描きながら
掌を上にして両手をつける動作をしながら
「このまま浮かべれば浮力ってのが有って沈まないんだよ」
「木は単体でも浮くけど、隙間無く並べても濡れれば膨張するし
乾燥すれば縮んだりヒビ割れたりして水が入って来ちゃうけど」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
「鉄ならきれいに溶接すれば隙間が出来ないから
浸水する心配が無いんだ」
Ωヾ(・∀・` )ヘーヘーヘーヘーヘーヘー
「ちょっと脱線したね。木造船にスクリューを使うと」
「喫水線の下に穴をあける必要があるわけで、
どーしても浸水するわけだ」
『先生!喫水線ってなんですか?』
「簡単に言うとね、浮かんでる船の水面の上と下の境界線の事」
「だから、喫水線の下って事は常に水中なわけよ」
「スクリューってのは」
指でフォークをくるくるねじり回しながら
「こう回るから、回転させる軸が船底の方から出ないといけない」
『あっ!水入って来ちゃいますね』
「そゆこと!」
「で、それに対して外輪船は、
回転の軸を喫水線よりかなり上にする事ができるわけよ」
「だから軸から浸水する可能性がかなり低くなる」
「まあ、専門家じゃ無いので想像だけどねw」
ヾ(^^ )オイオイ
そんな、どうでも良い様な話をしながら時間をつぶし
夕方6時、夕食の時間となった。
メニューは、ソーセージとミートパイとマッシュポテトに
温野菜が乗ったワンプレート
それにロールパンが食べ放題(1人5個まで)、
飲み物はオレンジジュースでした。
夕食後、外が真っ暗になったので船室に移動した。
海水をくみ上げて海に捨ててるんだろうけど、
水洗便所が付いているのはうれしい。
ベッドに横になり、話をした。
「ひとつの意見として聞いて欲しい」
「ここまでの情報から俺なりに考えた事なんだけど・・・」
「ひょっとしたらアムートは俺の元居た世界のアニメやゲームに
精通していてそれを模倣って言うか参考って言うか
して居るんじゃ無いかと・・・。」
『模倣ですか?』
「そう、例えばダンジョン産の武器ね」
「アムートは日本のアニメを見ていたと思うんだ」
『それは思いますね!』
「今日買った、緑色の剣。
あれは俺の居た世界のアニメに出てくる剣と同じデザインで
同じ名前が付いていた」
『そうなんですか?』
「多分、この世界の神々がこの世界の人に干渉できなくする事で
異世界から転生させた人に特別な力を与えて戦わせるしか
方法を無くして」
「本来なら、新生児として転生させた人を1から育てて
勇者役をやらせるつもりだったんじゃないのかな?」
「ついでに与えるスキルまでアニメに関連した物にして」
「ところがサプロム様達が急ぐあまり10歳以下で死ぬはずだった子供に
転生させたので、それをズルと判断してか?育つ前に排除した」
「でも、そのせいで時間がかかり過ぎちゃったとか?
理由は不明だけど何か不具合が生じたのか?考え方を変えたのか?」
「スパイとして残しておいたエンプルにさりげなく
受精卵まで戻せば結界を通過できるって情報を流させて」
「日本の女性声優をこっちに連れてくる事にした。
でも、そのままじゃなんの試練もないから?とか?
出現場所を厳しい場所にして生き残った数名を勇者に!」
「みたいな? 感じなんじゃ無いかってのが案①。」
『あり得ますね』
「わざと、人類を全滅させないで、ゆっくりと南に追いやって」
「ある程度の人減らしをして恐怖を煽ってはいるものの、
総攻撃には出ない」
「全体マップを見ても、始まりの国から時計回りに進んで、
最後にエンプルの国そして魔の大陸へ行くしかない様になってる」
「これって、元の世界でやってたRPGのお約束なんだよね」
『RPGってなんですか?』
「ゲームなんて無いこっちの人に説明するのは難しいけど」
「自分が勇者となって魔王を倒し世界を救うって言うお話を
体験する遊びとでも言うのかな?」
「そのうち遊ばせてやるよ^^」
『期待してます』
「そのRPGのお約束に、最初は弱い敵ばかりで、
進んで行くにつれてどんどん敵が強くなるので、
仲間を増やしたり、装備を良くして行くんだ」
「最初から強い敵が攻めてくれば、
勇者は勝てないで魔王の勝ちなのにね」
「今のこの世界の状況って、正にソレなんじゃ無いかと・・・。」
『言われてみれば、そうですね』
「でも、
俺みたいなのが来るとまでは予想してなかったとは思うけどね」
『マサトみたいなのって?』
「それはね、鑑定レベルが7もあって、隠してる情報がわかってしまうし」
『確かに』
「元の世界から、いろんな物を持ってきてるし」
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
『そう言えば、もっと早い船は持って来なかったんですか?』
「ん?船? 持ってるよ?」
『なんで今回使わないんですか!?』
「この船の3倍は速いけど、まだ余り目立ちたくないってのがひとつ」
「この世界の海がどーなってるのか?情報が足りないってのがひとつ」
「渡った先、ダンジョン国の事がわかってないってのが1番の理由かな」
「真っ昼間に海を進んでいけば、丸見えなわけで、
上陸するのを待ち構えられたら、流石にヤバくね?」
『まあ、そうですね・・・。』
「1/3の時間で向こうに渡ってから宿に泊まって翌朝から動くのも」
「3倍の時間かけて、眠ってる内に向こうに着いて、
そのまま行動開始するのも同じでしょ?」
『たしかに・・。』
「そゆこと」
「さっきの話に戻るけど、RPGっぽいってのは良いとして
案②なんだけどひょっとしたら受精卵で世界を渡る方法も抜け道であって、
全員を殺すつもりの作戦であった可能性も捨てきれない」
「その場合は今回の転移者も全員殺すつもりで危険な場所に出現する様に
エンプルは考えていたけど想定より早くスパイだとバレてしまった」
「そうなると、今後の展開は全くわからなくなる」
「総攻撃に出るかも知れないし、
それぞれに刺客を送ってくるかも知れない」
「案①であることを望むよ・・・。」
「どっちにしろ、もうアムートはサプロム様の出方を
知る方法が無くなったわけだから、こちらの動きは
声優さん達の出現ポイントがバレているかも?ってくらいしか
わからなくなるはず! それに期待しよう。」
「んでもって、出来ればそれもバレてない事を祈ろう!w」
『『ですね・・・・・・』』
「朝食は5時かららしいから、その前に起きるぞ」
「そろそろ寝よう」
『『『は~い』』』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
色々と考えてしまい、なかなか眠れなかったが
ひとつわかった事がある。
船が思ったより揺れなかった。
これは、陸地と陸地の間が約200㎞以内の所から外側が湾となり
内側の大海は流れが強く船を出す事は出来ないと、聞いていたが
逆に湾内はほとんど波が無いのではないだろうか?
この外輪船がこの世界の最新鋭の船であるとしたら
外海の波や流れに負けるのは当然だけど、
俺の持ってきた船や、それが無理でも
水上オートバイなら越えられるんじゃないだろうか?
なんにせよ、実際の外海を見てからだな・・・。
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