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雨のあと
雨のあと 第4話
しおりを挟むバスに乗ってる間に空は雨が止んで降りる時にはもう地面も少しづつ乾きはじめていた。
ハルキ「家までおくってくよ。」
俺「ありがとう。」
女性社員たちの言葉がチラついたけど
俺はさっきの恐怖をまだ拭えていなくてその言葉に頷いた。
俺「ハルキくん、おくってくれてありがとうね」
色々な話をして家の近くまでつくとハルキくんに腕をつかまれた。
ハルキ「実は俺ね、朝に友達になってって言ったんだけど、、、本当は友達以上になりたいんだ」
俺「え?」
ハルキ「しゅうくんの事が好きなんだ。まだ付き合ってなんて言わないから、
お友達からはじめて恋人になれたらいいなって」
抱きしめられながら耳元でそう囁かれる。
俺「ハルキくん?!待って、、、ッん、、、ッ?!!」
ハルキ「ごめん、まだこういう、キスとか、するつもりなかったんだ。ごめん!」
そう言ってハルキくんは俺を置いて走っていってしまった。
今の…キス、されたんだ、俺…
とぼとぼと歩いて家路につく
あと数メートルだったから1分とたたずで家に着いた。
静佳「ちょっとしゅうちゃん!見てたわよ!」
俺「わっ!びっくりした!どうしたんですか静佳さん!」
家の前で突然声をかけられて俺はびっくりしてた
静佳「あの子いっつもしゅうちゃんのこと見てたのよ!
なに?!突然キスされてたけど?知り合いなの?」
俺「見てたってどういうことですか?ハルキくんは俺の友達ですけど、」
静佳「いつもここらへんうろちょろしてるイケメンよね?!あの子しゅうくんのストーカーじゃなかったのね」
え、、、、
ストーカー?
でも、、だってハルキくんは、、、、
女性社員達も言ってたよな…気をつけるってこういうこと…?
だって友達って…でも好きって言われたし、キスされたし…
静佳「イケメンが最近ここら辺うろちょろしてたからすごく張り切って化粧とかしてたのよ、最近!
気をつけるのよーしゅうちゃんは可愛くて狙われやすいんだから!」
静佳さんはそう言うと自分の家に帰っていった。
「何話してたの、しゅうくん」
振り向くとそこには帰ったはずのハルキくんが立っていた。
俺「え、ハルキくん?帰ったんじゃ…」
ハルキ「うん、そういえば一昨日引っ越ししたなーって
このアパートに引っ越したの、俺、忘れてた。」
背筋がピキっと凍って動けなくなるのを感じた。
ハルキ「しゅうくんの家3階だよね、俺2階なんだ。はやく帰ろっか。」
エレベーターに押し込まれて
俺は言葉を発することが出来ずにいた。
なんで、俺の階知ってるんだよ…
ハルキ「じゃあね、しゅうくん、また明日」
閉まるエレベーターに
俺はまだ動くことが出来ないまま
3階へと動きだしたエレベーターは
扉が開いて
俺を出すまもなくまた扉はしまったのだった。
おわり
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