十二支vs十二星座

北欧神の悪あがき

新たな神、羊猿の攻撃によってヨルムガンドは瀕死寸前にまで追い込まれていた。

何でおじゃるか。そのご都合主義。ちんの硬さは折り紙つき。あの雷神トールのハンマー以外の攻撃が通じない程の固さ。なのに、なぜ。

貴方は大切な事を見落としている。我らアジアの神の模倣技術は天界一。さらに、技術力においても西洋や北欧に負けません。

昔は猿真似、西洋や北欧の劣化コピーの大量生産ばかりと言われて馬鹿にされて来た東洋もこの数百年で、本家を超える力を手に入れたんです。

何だと。偽物が。本家を。凌駕するだと。

北欧神。貴方達が眠っている間に地上の人間達は争いをやめ、文明を進化させたのです。
自分達の持っているプライドを捨て新しい物を取り入れ、進化させたその技術はもはや貴方達の劣化コピーではありません。

ふん。所詮は真似事。本家との格の違い見せてやろう。

己の力を信じず。他の物を取り入れた時点でお前たちは強者ではない。朱に交わり、小汚い色に染まった神に古から生きる我ら北欧がまける訳がない。

そう言うと、よるムガンドは巨大な蛇へと姿を変え始めた。

しかし、姿を変える途中で苦しみ出した。

ヨルムガンド。貴方の敗因はその油断です。さっきの攻撃の時に毒が逆流するツボを押していたのです。それが変身した事で一気に身体中に回ったようですね。

ふん。それは貴様も同じだ。

ヨルムガンドの狙いは横にいた蟹座の戦士だった。

ヨルムガンドは蟹座の戦士に噛みついた。

こいつも道連れにさせてもらう。

ヨルムガンドの牙に寄って蟹座の戦士の甲殻は砕け、戦闘不能になった蟹座の戦士は戦いを離脱した。

そして、ヨルムガンドは自分の毒によって溶ける様に消えた。