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火の神の決意

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ヤマタノオロチを倒した牛田の様子を火の神達はじっと観察していた。

火の神ヒノカグツチは顔を引きつらせながらこう言った。

ヤバイな。兄者。まさか。やられちまうなんてな。

ヘパイストスはハンマーを構え牛田を見ながらこう言った。
心配するな。ブラザー。
まあ、なんとかなるだろう。あの蛇の細胞とあの牛田とか言う奴の細胞を混ぜ合わせたて不死身の再生能力を持つ怪物を作ろう。そうすれば今以上の怪物が出来上がる。

だが、兄者そんなことして、俺達より強い不死身の怪物作ったら万が一暴走したら終わりじゃねえか。

安心しろ。ブラザー。奴の弱点を火にしておけば良いだろ。

それなら安心だな。俺達は火の神。火において俺たちにかなうもんなんてありはしねえからな。ハハハツ。

ヒノカグツチは急に真顔になり、人里の獣避けの火や村の家に火が灯っているのを見てこう言った。

だけどよ?兄者。皮肉なもんだどおもわないか?俺は親に存在を認めらず、相棒はお前のせいで母が死んだと父や兄弟に見捨てられた。いわば怪物の様な物だ。

そんな俺達が今度は自分達で怪物を作り上げてるなんてな。火って本来闇を照らすもんだろ。それがどうだ。自分達で闇を作り出して人々を怖がらせてる。人の心も照らすのが火の神の仕事なのに。ホントヒニクナンモンダナ。

ヘパイストスも火を見つめながらこう言った。

火ってそう言うもんだぜ。ブラザー。誰かの命を奪って燃え上がる。生まれた瞬間から己の身を焼きながらな。そして、燃え続けるためには他人を犠牲にせにゃならん。

野望の炎も復讐の炎もな。一度燃え尽きたら相手か自分の身が燃え尽きるまで燃え続けるんだよ。そして、火は一度ついたら死なない限り消せねんだよ。

炎が美しく輝くのは誰かの命を燃やしてるからだ。暗闇を照らす光も誰かの命を燃やした命の火なんだよ。

だから、ブラザーためらうな。俺達は存在する為には誰かを燃やして、犠牲にしないといけない。燃料に気を使って偽善者ぶるな。ブラザー。

こうして、決意を新たにした火の神達は牛田に気づかれない様に牛田によって飛ばされたヤマタノオロチの首とそこについていた牛田の血と肉からヤマタノオロチを超える新たな怪物ヒュドラを作り出し西洋に殴り込むのだった。



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