十二支vs十二星座

勝たなくていいから負けるな

一方、その頃、ヤマタノオロチと化した蛇道の前に危険を顧みずに立ちヤマタノオロチの動きを止める神が現れた。

十二支番付2位牛の戦士牛田である。　　
「言ったはずだぞ。蛇道。自分にも兄貴にも勝たなくても良い。だが絶対に負けるなと。初めて合った時に言ったはずだ。」

その言葉を聞いた瞬間、ヤマタノオロチの脳内に昔の記憶が濁流の様に蘇り、理性を取り戻し必死にヤマタノオロチの破壊衝動を抑えた巳はヤマタノオロチの活動を完全に停止させた。

「その言葉。その声。そうか。やはり。俺をあの時倒したのは。スサノオではなくあの人だったか。」

今から何千年も前、巳がヤマタノオロチという怪物となって、下界を荒らしまわっていた大昔。

ヤマタノオロチの暴挙を見かねた天界はとある神を追放ついで討伐の為派遣したその神こそスサノオでたる。そして、それと、同時期に自らの力を高める為、強者との戦いを求め武者修行をしていた神が日本に上陸していた。その神こそ、現十二支の一人、牛の戦士、牛田だった。