走れエロス

ビッグバン

文字の大きさ
上 下
34 / 43

過去編からの過去編 救いようのない暗い話

しおりを挟む
こうして俺は話し始めた。自分の呪われた生い立ちを。

俺は生まれてからずっとほぼ全ての人間から嫌がられていた。
家では両親からトイレを別にしろと言われわざわざ公園のトイレを使うほど嫌がられ、学校では、彼の机の周りの席一列分の前後左右斜めの席が空席になり、まるで漢字の回の様な状態になるほど嫌がられていた。

だが、そんな俺にも唯一の救いがあったそれは二人の友人がいた事だ。

そのうちの一人は中国の大富豪の息子の中国人のハーフ大島。

そして、もう一人は家が貧しく貧乏で性格も顔も暗いあだ名が座敷童の根暗女子斎藤。

この二人との出会いは今回は割愛するが、それはそれは衝撃的な出会いだった。

とにかく、俺は2人の友人達と固い絆で結ばれていた。

だが、そんな俺達にも別れの時はやって来た。

俺は地元を離れ、都市部の学校に進学する事になり、他の者もそれぞれ別の学校に行く事になった。

俺は全寮制で今までと全く違う都会の京都の学校を選んだ。

それは、昔の自分を捨て新たな自分に生まれ変わろうという彼なりの決意ゆえの判断だった。

こうして、俺達はなればなれになった。

しかし、俺は年に一回は必ず彼らに会いに行く事を選んだ。それは俺にとってとても辛い選択だった。

普通の家に生まれそだった人ならとても理解できないだろう。なぜ家に帰るのが辛かったのか。

それは、帰るたびに自分の惨めさと優柔不断さを思い知らされたからだ。

俺には半分血の繋がった幼い兄弟達弟と妹がいたが俺の両親は彼と兄弟が関わる事を一切許さなかった。

俺が兄弟達と手を繋ごうとするだけで汚い手で触るなと言われこっぴどく怒られた。

しかし、兄弟達は良くも悪くも幼いゆえに純粋だった。兄弟達は兄である俺をしたって自ら甘えて来た。

俺もそんな彼らを愛していた。
しかし、親達がそれを許さなかった。だから、俺は自らの身を守る為に兄弟達を遠ざけようとした。

しかし、結局、俺は割り切れず、兄弟達を完全に遠ざける事も兄弟達を本気で愛する事も出来ず、どっちつかずの曖昧な態度を取ってしまいそのたびに割り切れない自分を責めていた。

さらに、俺を苦しめていたのはそれだけではなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

短編集

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
いろいろなお話BOX

美咲の初体験

廣瀬純一
ファンタジー
男女の体が入れ替わってしまった美咲と拓也のお話です。

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

兄の悪戯

廣瀬純一
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...