19 / 33
第15話 天母マリア生誕祭ライブ2/3
しおりを挟む
『――二人とも喧嘩はダメだよッ』
コメント
:えっ、みこみこ⁉
:今の声みこみこだよね⁉
『どうなってんですの? なぜみことの声が……』
『みことよー、おるのかー⁉』
ふふ、とマリアはいたずらっ気のある笑みを浮かべ、
『みんなっ! バックスクリーンを見て!』
マリアの声で全員がステージ後方の巨大なスクリーンに視線を走らせる。
そこにはアップで映されたマリアたち演者の姿。
ただし、それは画面右半分のみの情報だ。
画面は中央で区切られており、左半分にはここにいない少女の全身が映し出されていた。黒髪のお団子ヘアにかんざしを一本添えた髪型。身に着けているのは、白を基調に赤のアクセントを加えた巫女服。少女はおっとりと柔らかな笑みをたたえている。
四期生、巫みことだ。
『『みことォ⁉』』
『会場のみんな~、みこみここと四期生の巫みことでーす! 今日はこんな形での出演で本当にごめんなさいっ! ライブ楽しんでますか~?』
バックスクリーンで手を振るみことに、シルビアとダークは目をぱちくりさせていた。
『お姉さま、これは、一体……』
『ライブの時間限定でみこちゃんがリモート参戦できるように病院にお願いしたのよ。歌とダンスはさすがに無理だけど、これで四期の三人でステージに立てるねっ』
『うむ、さすがはメタライブの運営じゃな! ……ん、なんじゃ? スタッフはねじ切れんばかりに首を横に振っておるが……』
『あっ、急なことだから運営さんに話だけは通しておいて、病院への許可取りと機材の手配からセッティングまで全部マリアがやっちゃいました』
『なぬぅっ⁉』
『それはつまり、えっ……、全てお姉さまのポケットマネーですの⁉』
『メタの後輩はみーんな、マリアの娘ですからね! 子どもに投資は惜しみませんよぉ!』
:こういうマリアママの人のために頑張るとこ大好き
:みこみこが出られないと知って本当に、本当に悲しくて泣きそうだったんですけど、今は別の意味で泣きそう……ありがとうマリアママ
:今ほどファンジェルでよかったと思ったことはない。マリアママ誕生日おめでとう!
朝早くに出た本当の理由はこれだったか……。
改めて、天母マリアが200万人を超すファンに支えられている訳を思い知った。ただトークが面白くて声がきれいだからじゃない。こんなふうに誰かのために一生懸命になれる人だから、見る側は応援したくなるんだ。
本当にすごい人だな、母さん……。
『ホント、マリア先輩にはお礼を言っても言い切れないです。シルビア! ダーク! 私は一緒に歌えないけど……でもっ、二人が歌うトライアド・インビンシブル、ここで見守ってるからね!』
みことの言葉に、シルビアとダークはふと目を合わせる。
『みこと、申し訳ありませんが今日はあの曲は歌いませんの』
『えっ……』
『当然じゃな。トライアド・インビンシブルは余たち三人の曲じゃ。一人でも欠けたら歌う意味がなかろう?』
『え、でも……じゃあ何を歌うの……?』
その問いに二人は答えなかった。
シルビアとダークは互いに背中を向けると、それぞれ反対方向に歩みを進める。
『……ミスしやがったら指の一本や二本じゃ許しませんわよ、ダーク』
『……誰に向かって言っておる。おぬしこそしくじるでないぞ、シルビア』
軽口を叩き合う二人を見てマリアは微笑むと、ステージの後方に下がった。まるで今だけはライブの主役を譲るかのように。
ステージ全体の明かりが音もなく萎んでいく。
薄暗いライブ会場、そこにピアノの旋律が静かに流れだす。
「――あっ! この曲、卒業式で歌った!」
びっくりしたように美波が声を上げた。
俺も小学校の卒業式で歌ったことがある。イントロを聞いた瞬間、「あっ!」となったくらい有名な曲だった。
ピアノが鳴る中、ライブ会場の片側に光が戻り、シルビアの姿が浮かび上がる。おだやかな表情の彼女はバックスクリーンに映るみことを見つめて、ゆっくりと口を開けた。
『もう大丈夫心配ないと 泣きそうな私の側で――♪
いつも変わらない笑顔で ささやいてくれた――♪』
そこで姿を見せたダークが口を開き、
『まだ まだ まだやれるよ――♪
だって いつでも輝いている――♪』
間奏の一瞬、二人は同時に息を吸った――
『『時には急ぎすぎて 見失うこともあるよ 仕方ない――♪
ずっと見守っているからって笑顔で――♪
いつものように 抱きしめた――♪』』
シルビアはみことに微笑み、
『あなたの笑顔に 何度助けられただろう――♪』
『ありがとう――♪』
『ありがとう――♪』
『『Best Friend――♪』』
それから、二人は大切な親友に想いを届けるように、どこか儚げな歌詞をきれいな声で歌い上げた。
バックスクリーンではみことが瞳を閉じている。鼻をすするような音の後、彼女は震える声で言った。
『二人とも……っ、あり……ありがとぉ……っ』
『とっとと治して帰って来なさいなっ。復帰一発目は、わたくしとコラボですわよ!』
『うん……!』
『なぁんでじゃ⁉ 余だってみこととコラボしたいのに!』
『残念でした早い者勝ちですわ~。指でもしゃぶって見てろ』
『ヤじゃヤじゃヤじゃあああッ! 百歩譲って他のメンバーならまだしも、クソヤクザに先を越されるのは嫌なのじゃ!』
『くらァ! てめぇ、誰がクソヤクザですかッ!』
と、またもや言い合いになるも、
『……三人が、いい……っ』
みことのひと言で、睨み合う二人は笑みをこぼした。
『そうじゃな。三人が一番なのじゃ!』
『ええ。復帰一発目は三人でコラボですわ!』
みことは最後に笑顔を見せ、バックスクリーンから姿を消した。ダークとシルビアの二人も観客席に手を振って舞台袖に帰っていく。
『四期生のみんな、感動的な歌をありがと~~! マリアも聞いてて泣いちゃいそうに……ていうか泣いてて喋れませんでしたっ! ということで、ゲストはこれで終了なんですけど、この後に〝重大発表〟が控えてますからチャンネルはそのままね!』
画面が切り替わり、軽快なBGMが流れつつ小休止に入る。
完全にライブに見入っていた俺は、大きく息を吐いて体の力を抜いた。
「っ、うぇ……うぇぇ……」
隣では美波が嗚咽を漏らしながら、しきりに袖で顔を拭いていた。
「美波、泣いてるのか?」
「だってぇ……いつもチンパンジーみたいに喧嘩してる二人が親友のために歌うんだもん……こんなのっ、顔面が汁まみれになるしかないじゃないっ!」
「わかったわかった。あんまり袖で拭くなよ、汁で汚れちゃうからな」
俺がティッシュの箱を渡すと、美波はズビィィンと鼻をかんだ。鼻の頭がトナカイのように真っ赤だった。
ぐちゃぐちゃな顔の美波を見て、五十嵐は唖然としている。
「……美波さん、もっと清楚な人だと思ってたのに……」
バカめ、VTuberやってる女が清楚なわけないだろ?(※個人の感想です)
五十嵐は「けど、まあ」と言葉を継ぎ、
「VTuberって、いいな。オレ、最初はただエロいやつだと思ってたけどよ、違ったわ。こういう友情ってか、チームの関係を見せられちゃうと応援したくなるのわかるぜ」
晴れやかな顔で画面を見つめる五十嵐に、俺は「だろ?」と笑いかける。
「てかよ、お嬢やっぱ美人だわ!」
……ようこそメタライブ沼へ。
ところで、マリアが言っていた重大発表ってなんのことだろう?
ほどなくしてBGMが止むと同時に画面が切り替わり、再びライブ会場が映し出された。
俺たちを待っていたのは、予想外のサプライズだった――
コメント
:えっ、みこみこ⁉
:今の声みこみこだよね⁉
『どうなってんですの? なぜみことの声が……』
『みことよー、おるのかー⁉』
ふふ、とマリアはいたずらっ気のある笑みを浮かべ、
『みんなっ! バックスクリーンを見て!』
マリアの声で全員がステージ後方の巨大なスクリーンに視線を走らせる。
そこにはアップで映されたマリアたち演者の姿。
ただし、それは画面右半分のみの情報だ。
画面は中央で区切られており、左半分にはここにいない少女の全身が映し出されていた。黒髪のお団子ヘアにかんざしを一本添えた髪型。身に着けているのは、白を基調に赤のアクセントを加えた巫女服。少女はおっとりと柔らかな笑みをたたえている。
四期生、巫みことだ。
『『みことォ⁉』』
『会場のみんな~、みこみここと四期生の巫みことでーす! 今日はこんな形での出演で本当にごめんなさいっ! ライブ楽しんでますか~?』
バックスクリーンで手を振るみことに、シルビアとダークは目をぱちくりさせていた。
『お姉さま、これは、一体……』
『ライブの時間限定でみこちゃんがリモート参戦できるように病院にお願いしたのよ。歌とダンスはさすがに無理だけど、これで四期の三人でステージに立てるねっ』
『うむ、さすがはメタライブの運営じゃな! ……ん、なんじゃ? スタッフはねじ切れんばかりに首を横に振っておるが……』
『あっ、急なことだから運営さんに話だけは通しておいて、病院への許可取りと機材の手配からセッティングまで全部マリアがやっちゃいました』
『なぬぅっ⁉』
『それはつまり、えっ……、全てお姉さまのポケットマネーですの⁉』
『メタの後輩はみーんな、マリアの娘ですからね! 子どもに投資は惜しみませんよぉ!』
:こういうマリアママの人のために頑張るとこ大好き
:みこみこが出られないと知って本当に、本当に悲しくて泣きそうだったんですけど、今は別の意味で泣きそう……ありがとうマリアママ
:今ほどファンジェルでよかったと思ったことはない。マリアママ誕生日おめでとう!
朝早くに出た本当の理由はこれだったか……。
改めて、天母マリアが200万人を超すファンに支えられている訳を思い知った。ただトークが面白くて声がきれいだからじゃない。こんなふうに誰かのために一生懸命になれる人だから、見る側は応援したくなるんだ。
本当にすごい人だな、母さん……。
『ホント、マリア先輩にはお礼を言っても言い切れないです。シルビア! ダーク! 私は一緒に歌えないけど……でもっ、二人が歌うトライアド・インビンシブル、ここで見守ってるからね!』
みことの言葉に、シルビアとダークはふと目を合わせる。
『みこと、申し訳ありませんが今日はあの曲は歌いませんの』
『えっ……』
『当然じゃな。トライアド・インビンシブルは余たち三人の曲じゃ。一人でも欠けたら歌う意味がなかろう?』
『え、でも……じゃあ何を歌うの……?』
その問いに二人は答えなかった。
シルビアとダークは互いに背中を向けると、それぞれ反対方向に歩みを進める。
『……ミスしやがったら指の一本や二本じゃ許しませんわよ、ダーク』
『……誰に向かって言っておる。おぬしこそしくじるでないぞ、シルビア』
軽口を叩き合う二人を見てマリアは微笑むと、ステージの後方に下がった。まるで今だけはライブの主役を譲るかのように。
ステージ全体の明かりが音もなく萎んでいく。
薄暗いライブ会場、そこにピアノの旋律が静かに流れだす。
「――あっ! この曲、卒業式で歌った!」
びっくりしたように美波が声を上げた。
俺も小学校の卒業式で歌ったことがある。イントロを聞いた瞬間、「あっ!」となったくらい有名な曲だった。
ピアノが鳴る中、ライブ会場の片側に光が戻り、シルビアの姿が浮かび上がる。おだやかな表情の彼女はバックスクリーンに映るみことを見つめて、ゆっくりと口を開けた。
『もう大丈夫心配ないと 泣きそうな私の側で――♪
いつも変わらない笑顔で ささやいてくれた――♪』
そこで姿を見せたダークが口を開き、
『まだ まだ まだやれるよ――♪
だって いつでも輝いている――♪』
間奏の一瞬、二人は同時に息を吸った――
『『時には急ぎすぎて 見失うこともあるよ 仕方ない――♪
ずっと見守っているからって笑顔で――♪
いつものように 抱きしめた――♪』』
シルビアはみことに微笑み、
『あなたの笑顔に 何度助けられただろう――♪』
『ありがとう――♪』
『ありがとう――♪』
『『Best Friend――♪』』
それから、二人は大切な親友に想いを届けるように、どこか儚げな歌詞をきれいな声で歌い上げた。
バックスクリーンではみことが瞳を閉じている。鼻をすするような音の後、彼女は震える声で言った。
『二人とも……っ、あり……ありがとぉ……っ』
『とっとと治して帰って来なさいなっ。復帰一発目は、わたくしとコラボですわよ!』
『うん……!』
『なぁんでじゃ⁉ 余だってみこととコラボしたいのに!』
『残念でした早い者勝ちですわ~。指でもしゃぶって見てろ』
『ヤじゃヤじゃヤじゃあああッ! 百歩譲って他のメンバーならまだしも、クソヤクザに先を越されるのは嫌なのじゃ!』
『くらァ! てめぇ、誰がクソヤクザですかッ!』
と、またもや言い合いになるも、
『……三人が、いい……っ』
みことのひと言で、睨み合う二人は笑みをこぼした。
『そうじゃな。三人が一番なのじゃ!』
『ええ。復帰一発目は三人でコラボですわ!』
みことは最後に笑顔を見せ、バックスクリーンから姿を消した。ダークとシルビアの二人も観客席に手を振って舞台袖に帰っていく。
『四期生のみんな、感動的な歌をありがと~~! マリアも聞いてて泣いちゃいそうに……ていうか泣いてて喋れませんでしたっ! ということで、ゲストはこれで終了なんですけど、この後に〝重大発表〟が控えてますからチャンネルはそのままね!』
画面が切り替わり、軽快なBGMが流れつつ小休止に入る。
完全にライブに見入っていた俺は、大きく息を吐いて体の力を抜いた。
「っ、うぇ……うぇぇ……」
隣では美波が嗚咽を漏らしながら、しきりに袖で顔を拭いていた。
「美波、泣いてるのか?」
「だってぇ……いつもチンパンジーみたいに喧嘩してる二人が親友のために歌うんだもん……こんなのっ、顔面が汁まみれになるしかないじゃないっ!」
「わかったわかった。あんまり袖で拭くなよ、汁で汚れちゃうからな」
俺がティッシュの箱を渡すと、美波はズビィィンと鼻をかんだ。鼻の頭がトナカイのように真っ赤だった。
ぐちゃぐちゃな顔の美波を見て、五十嵐は唖然としている。
「……美波さん、もっと清楚な人だと思ってたのに……」
バカめ、VTuberやってる女が清楚なわけないだろ?(※個人の感想です)
五十嵐は「けど、まあ」と言葉を継ぎ、
「VTuberって、いいな。オレ、最初はただエロいやつだと思ってたけどよ、違ったわ。こういう友情ってか、チームの関係を見せられちゃうと応援したくなるのわかるぜ」
晴れやかな顔で画面を見つめる五十嵐に、俺は「だろ?」と笑いかける。
「てかよ、お嬢やっぱ美人だわ!」
……ようこそメタライブ沼へ。
ところで、マリアが言っていた重大発表ってなんのことだろう?
ほどなくしてBGMが止むと同時に画面が切り替わり、再びライブ会場が映し出された。
俺たちを待っていたのは、予想外のサプライズだった――
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
私の守護者
安東門々
青春
大小併せると二十を超える企業を運営する三春グループ。
そこの高校生で一人娘の 五色 愛(ごしき めぐ)は常に災難に見舞われている。
ついに命を狙う犯行予告まで届いてしまった。
困り果てた両親は、青年 蒲生 盛矢(がもう もりや) に娘の命を護るように命じた。
二人が織りなすドタバタ・ハッピーで同居な日常。
「私がいつも安心して暮らせているのは、あなたがいるからです」
今日も彼女たちに災難が降りかかる!
※表紙絵 もみじこ様
※本編完結しております。エタりません!
※ドリーム大賞応募作品!
俺が異世界帰りだと会社の後輩にバレた後の話
猫野 ジム
ファンタジー
会社員(25歳・男)は異世界帰り。現代に帰って来ても魔法が使えるままだった。
バレないようにこっそり使っていたけど、後輩の女性社員にバレてしまった。なぜなら彼女も異世界から帰って来ていて、魔法が使われたことを察知できるから。
『異世界帰り』という共通点があることが分かった二人は後輩からの誘いで仕事終わりに食事をすることに。職場以外で会うのは初めてだった。果たしてどうなるのか?
※ダンジョンやバトルは無く、現代ラブコメに少しだけファンタジー要素が入った作品です
※カクヨム・小説家になろうでも公開しています
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
寝たふりして机に突っ伏していると近くから僕の配信について感想を言い合う美少女たちの声が聞こえてくるんだが!?
マグローK
青春
木高影斗(きだかかげと)はいじめられっ子である。
学校に居場所はなく、友人などいるわけがなく、親しい人すらいなかった。
いや、正確には一人だけ、幼なじみの入間日向(いるまひなた)だけは、影斗唯一の信頼できる人間だった。
しかしそんな日向に対しても、迷惑をかけないため、高校に入ってからは校内では他人のフリをしてもらっていた。
つまり、学校で影斗と親しくしている人物はゼロだった。
そのため、大神ヒロタカといういじめっ子とその取り巻きにいいようにされる日々が続いていた。
だが、彼は家に帰ってから本領を発揮する。
ひとたび雲母坂キララ(きららざかきらら)というバーチャル美少女の皮を被るなり、影斗はVTuberへと姿を変える。
思いつきで始めた配信者生活だったが、気づけば大人気VTuberと言われるまでになっていた。
「ここでなら僕は本当の自分でいられる」
そんな確信と心の支えがあることで、影斗は学校でもなんとか平静を保って生きていられた。
今までは。
「ねえ、キララちゃんの配信見た?」
「昨日もかわいかったよねー!」
なんと、学級委員、庄司怜(しょうじれい)の所属するグループが雲母坂キララの配信について話をしていたのだ。
思わず美少女グループの話に耳を傾けていたところ、影斗は怜に目をつけられてしまう。
不意打ちのように質問をぶつけられ、周囲の注意を集めることに。
その場ではなんとか答え、胸をなで下ろし油断していた矢先。
「あなたが雲母坂キララってこと?」
怜から確信的な質問をされる。
慌てふためく影斗だったが、その目は失望よりも期待に満ちていて?
影斗の日常はこの日を境に狂い出す。
一方、影斗をいじめていた大神はその地位を失っていく。
いじめられっ子バーチャル美少女の僕が配信している内容をクラスの美少女たちが話してるんだが!?
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
この小説は他サイトでも投稿しています。
クズな少年は新しい世界で元魔獣の美少女たちを従えて、聖者と呼ばれるようになる。
くろねこ教授
ファンタジー
翔馬に言わせるとこうなる。
「ぼくは引きこもりじゃないよ
だって週に一回コンビニに出かけてる
自分で決めたんだ。火曜の深夜コンビニに行くって。
スケジュールを決めて、実行するってスゴイ事だと思わない?
まさに偉業だよね」
さて彼の物語はどんな物語になるのか。
男の願望 多めでお送りします。
イラスト:イラスト:illustACより沢音千尋様の画を利用させて戴きました
『なろう』様で12万PV、『カクヨム』様で4万PV獲得した作品です。
『アルファポリス』様に向けて、多少アレンジして転載しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる