宝かごみかは、君しだい

ものしりなうさぎさん

　白いものは正しいのです
　うさぎさんは言いました

　ごらんなさい
　海風にひるがえるウェデングドレス
　力強く佇むキャンバス
　星空の下で焼かれるマシュマロ
　氷上を転がるホッキョクグマ
　白いものは正しいのです

　得意げなうさぎさんを撫で言います
　そうね、白いものは正しくて、それからとても愛らしいわ

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　牛久大仏はすごいぞ。車を走らせていると突然現れる、直立した巨大な仏様。大仏の胎内では某テーマパーク的な照明とＢＧＭとアナウンスがお出迎え、ここは仏教ランドかよというつっこみを飲み込めば突如現れる異様な巨大さの足の親指実寸模型。エレベーターで最上階にあがれば茨城の景色を見渡せる、なぜなら大仏の胸と背中に穴あけてるから！
　どれもこれも、着工が1986年と聞いて腑に落ちた。完成したのは平成に入ってからだ。これが鎌倉時代とかに作られたものというならあまりにぶっとびすぎている。
　ライトアップの写真のインパクトは凄まじかった。カラフルなライトに照らされる大仏、最初は「なにこれシュール！」と笑ってしまったのだけど、だんだん厳粛な気持ちにかわり、さらに見続けると一線を越え「いややっぱりシュールだろ」と真顔になる。大晦日の年越しイベントでは、七色のライトアップに加え花火も打ち上げられるらしい。カウントダウンは「ナ・ム・ア・ミ・ダ・ブツ！」だ。
　120メートルという超長身、エヴァもゴジラも背の順では牛久大仏より前。そんな巨大な仏様の足元には小動物園があって、小さなリスやヤギやうさぎがちょこまかと暮らしている。奈良の大仏すら手のひらに乗ってしまう大きさなのだから、牛久大仏にとってわたしたち人間はどんぐり、うさぎたちは米粒程度だろう。わたしなんてちっぽけだな、と感傷に浸ることもできる。それが牛久大仏だ。