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ミントホリック
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のどをとおるミントのチョコもアイスも
からだはぜんぜん要らないらしいのに
もぐもぐ、あむあむ
こころはもっと、もっとと叫ぶ
ミントのクッキー、ミントのタルト
もういいよう、って涙がでるのに
もぐもぐ、あむあむ
ふくろをあける手はとまらない
終わらない食事をいろどる
はみがき粉がわりのミント味
*
ずっと、オレンジが自分の色だった。
高校時代、部活で着ていたポロシャツがオレンジ色だったことで担当の色がオレンジになり(なぜか中高生は仲間内での担当色を決めたがる)、その後に応援しはじめた清水エスパルスのチームカラーがオレンジだったことも重なって、オレンジこそが自分を象徴する色だとずっと思い込んでいた。十年近く経った最近、「あ、オレンジ以外の色を好きになってもいいんだ」と気付き、今まで気付かなかったことにびっくりした。
よく考えたら、憧れる色はたくさんあった。たとえば薄桃色の鏡、抹茶色のペン、小豆色のブックカバー。だけど、呪縛とも言える従順さが自分にストップをかけていた。
一歩踏み出すきっかけは、引っ越しだった。家具を全て新調することにしたけれど、適当に買って色がバラバラの家具に囲まれるのは嫌だった。だからと言ってオレンジはやすらげないし、茶色は退屈。いろいろ参考にした結果、大きい家具には白、小物や布にはレモン色を選んだ。やさしい色に囲まれて、生まれ変わったような気持ちになった。
最近少しずつ、ミント色のものが増えてきた。白とレモンとミント。色の組み合わせは完璧だけど、棚からはみ出た本や愛するペットたちがなんとも言えない彩りを加え、最初のような統一感はなくなった。幸せな雑多感。
次に好きになるのは何色だろう。食べ物に関する色であることは間違いない気がする。
からだはぜんぜん要らないらしいのに
もぐもぐ、あむあむ
こころはもっと、もっとと叫ぶ
ミントのクッキー、ミントのタルト
もういいよう、って涙がでるのに
もぐもぐ、あむあむ
ふくろをあける手はとまらない
終わらない食事をいろどる
はみがき粉がわりのミント味
*
ずっと、オレンジが自分の色だった。
高校時代、部活で着ていたポロシャツがオレンジ色だったことで担当の色がオレンジになり(なぜか中高生は仲間内での担当色を決めたがる)、その後に応援しはじめた清水エスパルスのチームカラーがオレンジだったことも重なって、オレンジこそが自分を象徴する色だとずっと思い込んでいた。十年近く経った最近、「あ、オレンジ以外の色を好きになってもいいんだ」と気付き、今まで気付かなかったことにびっくりした。
よく考えたら、憧れる色はたくさんあった。たとえば薄桃色の鏡、抹茶色のペン、小豆色のブックカバー。だけど、呪縛とも言える従順さが自分にストップをかけていた。
一歩踏み出すきっかけは、引っ越しだった。家具を全て新調することにしたけれど、適当に買って色がバラバラの家具に囲まれるのは嫌だった。だからと言ってオレンジはやすらげないし、茶色は退屈。いろいろ参考にした結果、大きい家具には白、小物や布にはレモン色を選んだ。やさしい色に囲まれて、生まれ変わったような気持ちになった。
最近少しずつ、ミント色のものが増えてきた。白とレモンとミント。色の組み合わせは完璧だけど、棚からはみ出た本や愛するペットたちがなんとも言えない彩りを加え、最初のような統一感はなくなった。幸せな雑多感。
次に好きになるのは何色だろう。食べ物に関する色であることは間違いない気がする。
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