25 / 76
1.幼少期
25.秘密の夜会。
しおりを挟む
( ゜д゜)ハッ!
会場に入って、抜け落ちていた記憶が一気に流れ込んでくる。ここは、”レオン様”にとって、禁忌な場所だ。ここは、”レオン様”の憎悪を一気にかきこんだ場所だわ。目的の為に手段を選ばない”レオン様”の!
そして、リード様をこの場に連れてきて良かったのか。今になって迷いが生じる。でも、もう後には引けない。迷いは大敵。行かなくては。
私を隣で待ってくれていたリュート様は心配そうに私を見ていた(仮面越しだが)。
「大丈夫ですか?」
「えぇ、ちょっと思い出していただけだわ。ここが、どれだけ危険な場所かってね!」
「・・・貴方はその場所に突っ込もうとしていたんですよ?心配する身にもなってください」
「そうね。後の皆は・・・あ、前にいるのね。ちょっと、話したい事があるの」
私は他の皆にも思い出した事を伝えると、表情は仮面で見えないけれど、怒りで肩が震えている。特に、商品扱いされていたリード様は特に。
私は心配になってリード様に声をかける。
「あの・・・リード様、大丈夫ですか?」
「はぁ。あの人達は私をここに連れて、奴隷にしたかったんですか。ここに来て、正解でしたよ。教えてくださってありがとうございます。フローディア様」
絶対、笑っていないわ。怖い怖い!!絶対、大丈夫じゃないよ!!ジル様もボキボキと手を鳴らしている。相当怒っているな。この後、どうする気だろう?普段穏やかな(ゲーム内では)ルークも何故か燃えていた。持ち前の正義感が発動したな。レイスは逆に無表情なのがかえって怖い。
ジル様は一息つくと、口を開いた。
「まず、一階部分から調べていく事にしましょうか。おそらく、大したものは出ないとは思いますが。気休め程度に調べましょう」
「そうですね。参加者から情報も得られるかもしれませんし」
私達は参加している人から何か情報が得られないか、調べたが大した情報は得られなかった。私は集合場所に戻ろうとすると、横から走ってくる人物とぶつかってしまった。
「「いった!」」
私は地面に倒れこんでしまった。勿論、相手もだ。同年代くらいだから。身体には大した痛みはない。そして、相手は少年だったようだ。少年は手を差し出す。
「申し訳ない。貴方に怪我はございませんか?」
それは服装と、この紳士的な様子を見て言える。そして、少年の格好に私はなんだか見覚えがあるなと気付く。確か、誰かが仮面舞踏会に出たというスチルがあったな。そして、フローディア自身もなんだかんだ言って仮面舞踏会で遊んでいるスチルがあったなとふと思う。そうだわ!フローディアとゼクス様の出会いだわ!
という事は、今目の前にいるのはゼクス様?差し出された手を取ると、ゼクス様はグッと自分の方に引き寄せる。あ、これゼクス様だわ。
ゼクス・ウィンロー。ウィンロー伯爵家次期当主。大の女好きである。楽しい事が好きで、楽しそうな事があるとすぐに飛びつく。私とは1歳年上である。使う魔法は風魔法。授業は割とサボりがちな不真面目なところがある。しかし、天才肌であり、興味の持てる事がなく、退屈な日々を過ごしている。女好きではあるが、飽き性である。
このゲームは天才が割と多いと思うのよ。ジル様もリード様もコンプレックスを克服すれば、天才だし、レオン様に関してはそれがなくてもハイパーチートキャラ。ルークは特別な魔法を持っており、それ故に実力派。フローディアも天才の部類に入る。勿論、ヒロインもね。そして、ゼクス様。
まさか、こんな所でヒロインの攻略対象に会うとは思わなかったわ。これで、5人目か。この攻略対象には会いたくなかったわ。私、女好きのキャラは好きではないの。私は、魔法を軽く用いて、離れる。これくらい、朝飯前だわ。
ゼクス様は声をかける。
「待ってくれよ。俺と一緒に遊ばない?」
なので、ドスの効いた声で言い切った。
「私、他に相手がいるので、これでさよなら」
これで、ゼクス様も引くでしょ。
会場に入って、抜け落ちていた記憶が一気に流れ込んでくる。ここは、”レオン様”にとって、禁忌な場所だ。ここは、”レオン様”の憎悪を一気にかきこんだ場所だわ。目的の為に手段を選ばない”レオン様”の!
そして、リード様をこの場に連れてきて良かったのか。今になって迷いが生じる。でも、もう後には引けない。迷いは大敵。行かなくては。
私を隣で待ってくれていたリュート様は心配そうに私を見ていた(仮面越しだが)。
「大丈夫ですか?」
「えぇ、ちょっと思い出していただけだわ。ここが、どれだけ危険な場所かってね!」
「・・・貴方はその場所に突っ込もうとしていたんですよ?心配する身にもなってください」
「そうね。後の皆は・・・あ、前にいるのね。ちょっと、話したい事があるの」
私は他の皆にも思い出した事を伝えると、表情は仮面で見えないけれど、怒りで肩が震えている。特に、商品扱いされていたリード様は特に。
私は心配になってリード様に声をかける。
「あの・・・リード様、大丈夫ですか?」
「はぁ。あの人達は私をここに連れて、奴隷にしたかったんですか。ここに来て、正解でしたよ。教えてくださってありがとうございます。フローディア様」
絶対、笑っていないわ。怖い怖い!!絶対、大丈夫じゃないよ!!ジル様もボキボキと手を鳴らしている。相当怒っているな。この後、どうする気だろう?普段穏やかな(ゲーム内では)ルークも何故か燃えていた。持ち前の正義感が発動したな。レイスは逆に無表情なのがかえって怖い。
ジル様は一息つくと、口を開いた。
「まず、一階部分から調べていく事にしましょうか。おそらく、大したものは出ないとは思いますが。気休め程度に調べましょう」
「そうですね。参加者から情報も得られるかもしれませんし」
私達は参加している人から何か情報が得られないか、調べたが大した情報は得られなかった。私は集合場所に戻ろうとすると、横から走ってくる人物とぶつかってしまった。
「「いった!」」
私は地面に倒れこんでしまった。勿論、相手もだ。同年代くらいだから。身体には大した痛みはない。そして、相手は少年だったようだ。少年は手を差し出す。
「申し訳ない。貴方に怪我はございませんか?」
それは服装と、この紳士的な様子を見て言える。そして、少年の格好に私はなんだか見覚えがあるなと気付く。確か、誰かが仮面舞踏会に出たというスチルがあったな。そして、フローディア自身もなんだかんだ言って仮面舞踏会で遊んでいるスチルがあったなとふと思う。そうだわ!フローディアとゼクス様の出会いだわ!
という事は、今目の前にいるのはゼクス様?差し出された手を取ると、ゼクス様はグッと自分の方に引き寄せる。あ、これゼクス様だわ。
ゼクス・ウィンロー。ウィンロー伯爵家次期当主。大の女好きである。楽しい事が好きで、楽しそうな事があるとすぐに飛びつく。私とは1歳年上である。使う魔法は風魔法。授業は割とサボりがちな不真面目なところがある。しかし、天才肌であり、興味の持てる事がなく、退屈な日々を過ごしている。女好きではあるが、飽き性である。
このゲームは天才が割と多いと思うのよ。ジル様もリード様もコンプレックスを克服すれば、天才だし、レオン様に関してはそれがなくてもハイパーチートキャラ。ルークは特別な魔法を持っており、それ故に実力派。フローディアも天才の部類に入る。勿論、ヒロインもね。そして、ゼクス様。
まさか、こんな所でヒロインの攻略対象に会うとは思わなかったわ。これで、5人目か。この攻略対象には会いたくなかったわ。私、女好きのキャラは好きではないの。私は、魔法を軽く用いて、離れる。これくらい、朝飯前だわ。
ゼクス様は声をかける。
「待ってくれよ。俺と一緒に遊ばない?」
なので、ドスの効いた声で言い切った。
「私、他に相手がいるので、これでさよなら」
これで、ゼクス様も引くでしょ。
6
お気に入りに追加
124
あなたにおすすめの小説
Wヒロインの乙女ゲームの元ライバルキャラに転生したけれど、ヤンデレにタゲられました。
舘野寧依
恋愛
ヤンデレさんにストーカーされていた女子高生の月穂はある日トラックにひかれてしまう。
そんな前世の記憶を思い出したのは、十七歳、女神選定試験が開始されるまさにその時だった。
そこでは月穂は大貴族のお嬢様、クリスティアナ・ド・セレスティアと呼ばれていた。
それは月穂がよくプレイしていた乙女ゲーのライバルキャラ(デフォルト)の名だった。
なぜか魔術師様との親密度と愛情度がグラフで視界に現れるし、どうやらここは『女神育成~魔術師様とご一緒に~』の世界らしい。
まあそれはいいとして、最悪なことにあのヤンデレさんが一緒に転生していて告白されました。
そしてまた、新たに別のヤンデレさんが誕生して見事にタゲられてしまい……。
そんな過剰な愛はいらないので、お願いですから普通に恋愛させてください。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
破滅ルートを全力で回避したら、攻略対象に溺愛されました
平山和人
恋愛
転生したと気付いた時から、乙女ゲームの世界で破滅ルートを回避するために、攻略対象者との接点を全力で避けていた。
王太子の求婚を全力で辞退し、宰相の息子の売り込みを全力で拒否し、騎士団長の威圧を全力で受け流し、攻略対象に顔さえ見せず、隣国に留学した。
ヒロインと王太子が婚約したと聞いた私はすぐさま帰国し、隠居生活を送ろうと心に決めていた。
しかし、そんな私に転生者だったヒロインが接触してくる。逆ハールートを送るためには私が悪役令嬢である必要があるらしい。
ヒロインはあの手この手で私を陥れようとしてくるが、私はそのたびに回避し続ける。私は無事平穏な生活を送れるのだろうか?
クラヴィスの華〜BADエンドが確定している乙女ゲー世界のモブに転生した私が攻略対象から溺愛されているワケ〜
アルト
恋愛
たった一つのトゥルーエンドを除き、どの攻略ルートであってもBADエンドが確定している乙女ゲーム「クラヴィスの華」。
そのゲームの本編にて、攻略対象である王子殿下の婚約者であった公爵令嬢に主人公は転生をしてしまう。
とは言っても、王子殿下の婚約者とはいえ、「クラヴィスの華」では冒頭付近に婚約を破棄され、グラフィックは勿論、声すら割り当てられておらず、名前だけ登場するというモブの中のモブとも言えるご令嬢。
主人公は、己の不幸フラグを叩き折りつつ、BADエンドしかない未来を変えるべく頑張っていたのだが、何故か次第に雲行きが怪しくなって行き────?
「────婚約破棄? 何故俺がお前との婚約を破棄しなきゃいけないんだ? ああ、そうだ。この肩書きも煩わしいな。いっそもう式をあげてしまおうか。ああ、心配はいらない。必要な事は俺が全て────」
「…………(わ、私はどこで間違っちゃったんだろうか)」
これは、どうにかして己の悲惨な末路を変えたい主人公による生存戦略転生記である。
地味令嬢と地味令息の変身
蓮
恋愛
ルテル伯爵令嬢ミラベルは、地味で野暮ったい見た目と内気な性格のせいで周囲から馬鹿にされている。
一方、モンカルム侯爵令息ナゼールも、小太りで地味な見た目と他者とのコミュニケーションが苦手な機械オタクということで周囲から馬鹿にされている。
そんな2人は周囲の悪意により無理矢理出会わされるものの、相性はそんなに悪くなかった。
出会ったきっかけはどうであれ、ミラベルとナゼールは交流を重ねてゆっくりと仲を深めていく。そのうちに、お互いの為に頑張って変わろうと決意する2人。
これはそんな2人がゆっくりとではあるけれど確実に成長し、見た目も中身も変身して周囲を見返して幸せになる物語。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜
ひろのひまり
恋愛
生まれ変わったらそこは異世界だった。
沢山の魔力に助けられ生まれてこれた主人公リリィ。彼女がこれから生きる世界は所謂乙女ゲームと呼ばれるファンタジーな世界である。
だが、彼女はそんな情報を知るよしもなく、ただ普通に過ごしているだけだった。が、何故か無関係なはずなのに乙女ゲーム関係者達、攻略対象者、悪役令嬢等を無自覚に誑かせて関わってしまうというお話です。
モブなのに魔法チート。
転生者なのにモブのド素人。
ゲームの始まりまでに時間がかかると思います。
異世界転生書いてみたくて書いてみました。
投稿はゆっくりになると思います。
本当のタイトルは
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙女ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか?〜
文字数オーバーで少しだけ変えています。
なろう様、ツギクル様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる