チート転生～チートって本当にあるものですね～

第2章 魔法騎士学校生活

目が覚めて。

☆☆☆☆☆☆

目が覚めたら、ベッドの上だった。近くにいたのか、イナミさんが反応する。

「起きたんですね。」

「・・・エミリーさんは？彼女は大丈夫？」

そう聞くと、イナミさんはふふっと笑う。

「まず最初に、他人の心配ですか。君は優しい方ですね。・・・傷は君が大部分を治したのですが、意識は回復していませんね。ウェルガー君が彼女のそばについています。」

「俺が傷を治した？全然覚えていないな・・・。その後、俺宝刀を持って何をしていたんだろう？」

「メリー・メリーの集団を討伐していました。ランさんも凄い実力だと言っていましたよ。」

ランさんが・・・。でも、それはきっと、俺の実力じゃない。そう、思う。この悔いをバネにして、剣術に磨きをかけねば！俺はベッドから降りると、エミリーさんの元に向かう。そっと、外を見ると夜になっている。昼頃だったのに、大分時間が経ってしまったな。


エミリーさんはまるで、眠っているような感じで、今にも目を覚ましそうな雰囲気なのにな。何で、こんな事になったのだろう？それはきっと、俺がウェルガーを止めてほしいと言ったからだ。


これは・・・俺のせいだ。


エミリーさんのそばにいたウェルガーに声をかける。

「ウェルガー、エミリーさんの容態はどう？」

ウェルガーはいつもの自信を失っていた。いつもの自信がなかったのだ。

「これは・・・俺のせいだ。無茶な喧嘩ふっかけて、奴を怒らせた俺の責任だ。俺はエミリーに悪い事をしちまった！！」


後悔の影は惜しげもなくウェルガーを責める。

☆☆☆☆☆☆